短答式試験問題集 [民法・商法・民事訴訟法] -1 - [民法] 〔第1問〕(配点:2) 任意代理に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後 記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[bP]) ア.代理人に対して意思表示をした者が,本人に対する意思表示であることを示したときは,代 理人において本人のために受領することを示さなくても,その意思表示は本人に対して効力を 生ずる。 イ.代理権は,代理人が後見開始の審判を受けたときは消滅する。 ウ.意思表示の効力がある事情を知っていたことによって影響を受けるべき場合,その事実の有 無は,本人の選択に従い,本人又は代理人のいずれかについて決する。 エ.代理権を有しない者がした契約を本人が追認する場合,その契約の効力は,別段の意思表示 がない限り,追認をした時から将来に向かって生ずる。 オ.代理人が本人の指名に従って復代理人を選任した場合は,その選任及び監督について本人に 対して責任を負わないが,その復代理人が不誠実であることを知りながら,その旨を本人に通 知し又は復代理人を解任することを怠ったときは,本人に対して責任を負う。 1.ア イ 2.ア オ 3.イ ウ 4.ウ エ 5.エ オ 〔第2問〕(配点:2) 条件,期限及び期間の計算に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合 わせたものは,後記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[bQ]) ア.条件が成就しないことが法律行為の時に既に確定していた場合,その条件が解除条件である ときは無条件の法律行為となり,その条件が停止条件であるときは無効な法律行為となる。 イ.不法な条件を付した法律行為は無効であるが,不法な行為をしないことを条件とする法律行 為は有効である。 ウ.条件の付された権利は,その条件の成否が未定である間は,相続することができない。 エ.判例によれば,不法行為による損害の賠償を請求する債権の消滅時効の期間の計算について は,被害者が損害及び加害者を知った時が午前零時でない限り,初日は算入しない。 オ.契約の一方当事者に債務不履行があった場合において,催告期間内に履行しなければ契約を 解除する旨の意思表示を他方当事者がしたときは,その催告期間内に履行がなければ,改めて 解除の意思表示をしなくても,解除の効果は発生する。 1.ア イ 2.ア オ 3.イ ウ 4.ウ エ 5.エ オ 〔第3問〕(配点:2) 引渡しの方法に関する次の1から5までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものはどれ か。(解答欄は,[bR]) 1.Aは,Bから動産甲を買い受け,占有改定の方法で引渡しを受けたが,その後,Bは,動産 甲をCに奪われてしまった。この場合,Aは,所有権に基づいてCに対して動産甲の返還を請 求することができるのみでなく,Cに対して占有回収の訴えを起こすことができる。 2.Aは,Bから動産甲を買い受け,占有改定の方法で引渡しを受けたが,その後,Bは,動産 甲をCにも売却し,現実に引き渡した。この場合,Cは,BのAに対する動産甲の売却につい て善意無過失でなくても,動産甲の所有権取得をAに対抗することができる。 3.Aは,Bから借用して占有していた動産甲をBから買い受けた。この場合,Aは,Bに動産 甲をいったん返還した上でBから改めて動産甲の現実の引渡しを受けない限り,その所有権の 取得を第三者に対抗することはできない。 -2 - 4.Aは,Bに対する債権を担保するため,Bとの間で,B所有の動産甲に質権の設定を受けた。 この場合,指図による占有移転により動産甲の引渡しを受けたのみでは,質権の効力は生じな い。 5.Aは,Bが第三者に寄託している動産甲をBから買い受け,自ら受寄者に対し,以後Aのた めに動産甲を占有することを命じ,受寄者がこれを承諾したときは,Aは,動産甲の占有権を 取得する。 〔第4問〕(配点:2) 物権的請求権に関する次の1から5までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものはどれ か。(解答欄は,[bS]) 1.所有権に基づく物権的請求権は,所有権から派生する権利であるから,所有権と独立に物権 的請求権のみを譲渡することはできないが,所有権とは別に消滅時効にかかる場合がある。 2.建物の賃貸借契約が終了したとき,建物の所有者である賃貸人は,賃借人に対し,賃貸借契 約の終了に基づいて建物の返還を求めることはできるが,所有権に基づいて建物の返還を請求 することはできない。 3.Aは,B所有の土地に何らの権原なく建物を建て,この建物をCに賃貸した。この場合,建 物を占有しているのはCであるから,Bは,Aに対して,建物を収去して土地を明け渡すこと を請求することはできない。 4.畑として使用されてきた土地をA,B及びCが持分3分の1ずつで共有していたところ,第 三者が,Aの承諾を得て,その土地を造成して宅地にしようとした。この場合,Cは,単独で, その第三者に対し,共有持分権に基づく物権的請求権の行使として,土地全体について造成行 為の禁止を求めることができる。 5.AがBに対して所有権に基づく妨害排除請求権を行使するには,Bに事理を弁識する能力が あることは必要でないが,妨害状態が発生したことについてBに故意又は過失があることが必 要である。 〔第5問〕(配点:2) 留置権及び抵当権に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは, 後記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[bT]) ア.留置権は,他人の物の占有者に認められる権利であるから,留置権者が目的物を第三者に賃 貸した場合には,目的物の賃貸について所有者の同意を得ていても,留置権は消滅する。 イ.留置権者が目的物の占有を奪われた場合,留置権者が占有回収の訴えを提起して勝訴し,現 実の占有を回復すれば,留置権は消滅しない。 ウ.抵当権者は,目的物が第三者の行為により滅失した場合,物上代位により,その第三者に対 して所有者が有する損害賠償請求権から優先弁済を受けることができるのに対し,留置権者は, 目的物が第三者の行為により滅失した場合には,損害賠償請求権に物上代位権を行使すること ができない。 エ.抵当権は,債権の弁済がないときに目的物を換価して優先弁済を受ける権利であるから,抵 当権者は,目的物の競売を申し立てることができるが,留置権は,債権の弁済を受けるまで目 的物を留置する権利にすぎないから,留置権者は,目的物の競売を申し立てることはできない。 オ.留置権においては,目的物の留置自体により被担保債権の権利行使がされていることになる から,債権者が目的物を占有している限り,被担保債権が時効消滅することはない。 1.ア イ 2.ア エ 3.イ ウ 4.ウ -3 - オ 5.エ オ 〔第6問〕(配点:2) 担保物権についての特約に関する次の1から4までの各記述のうち,正しいものはどれか。(解 答欄は,[bU]) 1.動産の売主と買主との間で,売買の目的物を買主が第三者に転売して引き渡したときでも, 売主はその目的物に先取特権を行使することができる旨の特約がある場合において,買主がそ の目的物を転売して転買主にこれを引き渡したときは,売主は,転買主が占有している目的物 について,その特約について転買主が悪意であるときでも,先取特権を行使することはできな い。 2.動産質権において,質権者と質権設定者との間で,被担保債権の利息はその質権によって担 保されないとの特約がされた場合においても,利息は,質権の被担保債権に含まれる。 3.不動産質権者は,質権の目的物を使用及び収益をすることができ,質権者と質権設定者との 間の特約で,その使用収益権を排除することはできない。 4.建物が存する土地について抵当権が設定された場合において,その抵当権者と抵当権設定者 との特約で,その土地上の建物にも抵当権の効力を及ぼすことができる旨の合意がされたとき は,その土地の抵当権は,土地の上に存するその建物にも及ぶ。 〔第7問〕(配点:2) 履行の強制に関する次の1から5までの各記述のうち,正しいものはどれか。 (解答欄は, [bV]) 1.売買契約の目的である建設機械の引渡しを受けた買主が代金を支払わないとき,売主は,買 主に対し,遅延の期間に応じ,債務の履行を確保するために相当と認める一定の額の金銭を自 己に支払うべき旨を裁判所に請求することができる。 2.合意により午後9時以降はピアノを弾かないという債務を隣人に対して負担している者が, 午後9時以降にピアノを弾くことを繰り返しているとき,この隣人は,当該ピアノの使用禁止 及びその競売を裁判所に申し立てることができる。 3.小麦100キログラムの売買契約で,代金の前払を受けた売主が物品を引き渡さないとき, 買主は,売主の費用で同種,同量及び同等の小麦を第三者に調達させることを裁判所に請求す ることができる。 4.賃貸人が賃借人に対して賃貸建物を引き渡さないとき,賃借人は,賃貸人に対し,遅延の期 間に応じ,債務の履行を確保するために相当と認める一定の額の金銭を自己に支払うべき旨を 裁判所に請求することができる。 5.多額の債務を負う者が死亡し,共同相続が開始した場合において,相続人の一人が相続放棄 をしないとき,他の共同相続人は, この相続人を被告として相続放棄の意思表示をすべき旨の 訴えを提起することができ,これを命ずる判決が確定すれば,被告となった相続人は,判決確 定の時に相続放棄をしたものとみなされる。 〔第8問〕(配点:2) 債権者代位権に関する次の1から5までの各記述のうち,正しいものはどれか。(解答欄は,[ 8]) 1.AがBに対して有している売買代金債権をAの債権者CがAに代わって行使し,売買代金の 支払を求めて訴えを提起した場合において,この請求を認容する判決が確定すれば,このAの Bに対する売買代金債権は,弁済により消滅したものとみなされる。 2.判例によれば,債権者が代位権の行使に着手した事実を債務者が知ったとしても,債務者は, 債権者から代位の通知を受けない間は,代位権行使の対象となった権利を自ら行使することが できる。 3.債務者の権利を代位行使する債権者は,債務者の代理人としてではなく,自己の名で当該権 -4 - 利を行使するものであり,自己の財産におけるのと同一の注意をもって権利を行使すれば足り る。 4.判例によれば,離婚に伴う財産分与請求権は,審判によりその具体的内容が確定したときは, 財産分与を受ける者の債権者が債権者代位の目的とすることができる。 5.債務者に対して複数の債権者がいる場合において,このうちの一人が債務者の有する金銭債 権を代位行使するときは,代位行使することができる金銭債権の額は,複数の債権者が有する 債権の総額に占める代位債権者の債権の額の割合に応じて算出された額を限度とする。 〔第9問〕(配点:2) 保証に関する次の1から5までの各記述のうち,正しいものはどれか。(解答欄は,[bX]) 1.主たる債務者の意思に反して保証人となった者は,主たる債務者が債権者に対して有する債 権と保証債権との相殺をもって債権者に対抗することができない。 2.主たる債務者の意思に反して連帯保証人となった者が,債権者から保証債務の履行を裁判上 請求されたときは,主たる債務についての消滅時効が中断する。 3.主たる債務者から委託を受けて連帯保証人となった者が,債権者に対して保証債務を承認し たときは,主たる債務についての消滅時効が中断する。 4.連帯債務者の一人から委託を受け,その者のために保証人となった者が,債権者に対して保 証債務の全額を弁済したときは,この保証人は,その連帯債務者に対し,その者の負担部分に ついてのみ求償権を有する。 5.共同保証人の一人が債権者に対し保証債務を弁済し,他の共同保証人に対して求償をした場 合において,求償を受けた保証人が,主たる債務者に弁済をする資力があり,かつ,執行が容 易であることを証明したときは,債権者に弁済をした保証人は,まず主たる債務者に求償権を 行使しなければならない。 〔第10問〕(配点:2) 転貸借に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合 わせたものは,後記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[10]) ア.土地の賃借人が賃貸人の承諾を得て当該土地を転貸したときは,原賃貸借の賃貸人と賃借人 との間で原賃貸借を合意解除しても,これをもって転借人に対抗することができない。 イ.建物の賃借人が賃貸人の承諾を得て当該建物を転貸した場合において,原賃貸借が賃借人(転 貸人)の賃料不払を理由とする解除により終了したときは,転貸借は,原賃貸借の賃貸人が転 借人に対して当該建物の返還を請求した時に,転貸人の転借人に対する債務の履行不能により 終了する。 ウ.建物所有を目的とする土地賃貸借の賃借人が,その土地上に建築した建物を第三者に譲渡し ようとする場合において,その第三者が土地の転借をしても原賃貸借の賃貸人に不利となるお それがないにもかかわらず,当該賃貸人がその転貸を承諾しないときは,裁判所は,原賃貸借 の賃借人の申立てにより,承諾に代わる許可を与えることができる。 エ.建物所有を目的とする土地賃貸借の賃借人が,当該土地上に建物を建築し,土地の賃貸人の 承諾なくして当該建物を第三者に賃貸し,使用収益させることは,土地の無断転貸に該当する。 オ.無断転貸を理由とする解除権は,原賃貸借の賃貸人が転貸借契約が締結されたことを知った 時から10年を経過したときは,時効によって消滅する。 1.ア イ 2.ア ウ 3.イ エ 4.ウ -5 - オ 5.エ オ 〔第11問〕(配点:2) 寄託に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1 から5までのうちどれか。(解答欄は,[11]) ア.無償の寄託は受寄者が寄託物を受け取ることによって効力を生ずるが,有償の寄託は当事者 間の合意によってその効力を生ずる。 イ.返還時期の定めがある寄託においても,寄託者は,いつでも目的物の返還を請求することが できる。 ウ.商人がその営業の範囲内において寄託を受けた場合には,無報酬のときであっても,善良な 管理者の注意をもって寄託物を保管する義務を負う。 エ.返還時期の定めのない消費寄託において,寄託者が返還を請求するには,相当の期間を定め て催告をすることを要する。 オ.寄託者は,原則として寄託物の瑕疵によって受寄者に生じた損害を賠償する義務を負うが, 過失なくその瑕疵を知らなかったときは免責される。 1.ア ウ 2.ア エ 3.イ エ 4.イ オ 5.ウ オ 〔第12問〕(配点:2) 事務管理に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後 記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[12]) ア.事務管理の管理者が本人の名でした法律行為の効果は,事務管理の効力として直接本人に帰 属する。 イ.事務管理が本人の意思に反してされた場合には,本人のために有益な費用を支出した管理者 は,本人が現に利益を受けている限度においてのみ,費用の償還を受けることができる。 ウ.事務管理によって管理者が本人のために有益な債務を負担した場合には,管理者は,自己に 代わってその弁済をすることを本人に対して請求することができる。 エ.事務管理の管理者は,その事務管理によって本人に対し相当の額の報酬を請求することがで きる場合に限り,善良な管理者の注意をもって事務を処理する義務を負う。 オ.本人の身体,名誉又は財産に対する急迫の危害を免れさせるために事務管理をした管理者は, これによって本人に損害を与えたときであっても,悪意又は重大な過失がなければ損害賠償の 責任を負わない。 1.ア ウ 2.ア エ 3.イ エ 4.イ オ 5.ウ オ 〔第13問〕(配点:2) AとBの婚姻に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後 記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[13]) ア.AがBの父母の養子である場合,A,B,同人らの親族又は検察官は,AとBの婚姻が近親 者間の婚姻であることを理由として,その取消しを家庭裁判所に請求することができない。 イ.AとBは共に20歳未満で婚姻したが,BにはCとの間の嫡出でない未成年の子Dがいる場 合,Aは,20歳に達していなくとも,婚姻により,Bとともに,Dの親権者となる。 ウ.Aが成年被後見人である場合,事理を弁識する能力を一時回復している間は,成年後見人の 同意を得ればBと婚姻することができる。 エ.判例によれば,AとBが,両名間の子Cに嫡出である子の身分を得させるための便法として, 後日離婚することを合意した上で婚姻の届出をしたにすぎず,真に社会観念上夫婦であると認 められる関係の設定を欲する効果意思がなかった場合には,婚姻の効力は生じない。 オ.AがBと婚姻した場合,Aの父母であるCとDは,Bの兄Eと3親等の姻族になる。 1.ア ウ 2.ア エ 3.イ エ 4.イ -6 - オ 5.ウ オ 〔第14問〕(配点:2) 養子に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から 5までのうちどれか。(解答欄は,[14]) ア.配偶者のある者が15歳未満の者と縁組をする場合,配偶者とともにする必要はないが,配 偶者の同意を得なければならない。 イ.15歳未満の者は,その者の法定代理人が本人に代わってする承諾又は家庭裁判所の許可が あれば縁組をすることができる。 ウ.15歳未満の養子の協議上の離縁は,離縁後にその養子の法定代理人となるべき者と養親と の協議によって行う。 エ.強迫によって協議上の離縁の意思表示をした者は,いつでも家庭裁判所にその取消しを請求 することができる。 オ.縁組の当事者の一方が死亡した後に生存当事者が離縁をしようとするときは,家庭裁判所の 許可を得て,これをすることができる。 1.ア ウ 2.ア エ 3.イ エ 4.イ オ 5.ウ オ 〔第15問〕(配点:2) 甲建物を所有していたAが死亡し,Aには子B,C及びDがいるが,遺産分割は未了である場合, 次の1から5までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものはどれか。(解答欄は,[ 15]) 1.BがC及びDに無断で甲建物についてBへの所有権移転登記をした上でこれを第三者Eに売 り,Eへの所有権移転登記をした場合,C及びDは,Eに対し,それぞれの持分権を対抗する ことができない。 2.BがAの死亡後新たに甲建物で居住を開始し,C及びDに甲建物を使用させない場合,C及 びDは,甲建物に現実に居住する意思がないときでも,Bに対し,持分の割合に応じた使用料 相当額を不当利得として返還請求することができる。 3.遺産分割がされる前であっても,甲建物について,B,C及びDの法定相続分に応じた持分 の割合により,相続を原因とする所有権移転登記をすることができる。 4.第三者EがBから甲建物の共有持分権を譲り受けた場合,EがC及びDとの共有関係の解消 のためにとるべき裁判手続は,共有物分割訴訟である。 5.Bが遺産分割協議書を偽造して甲建物についてBへの所有権移転登記をした場合は,C及び Dがその事実を知った時から5年以上経過後に当該登記の是正を請求するときでも,Bは,相 続回復請求権の5年の短期消滅時効が完成したことを主張することができない。 -7 - [商法] 〔第16問〕(配点:2) 株式会社の設立に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは, 後記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[16]) ア.会社の本店の所在地は,設立する際の定款で定めなければならない。 イ.会社の公告方法は,設立する際の定款で定めなければならない。 ウ.設立時募集株式の引受人が所定の期日又は期間内に設立時募集株式の払込金額の全額の払込 みをしなかった場合には,その引受人は,その払込みをすることにより設立時募集株式の株主 となる権利を失う。 エ.会社がその子会社を設立するには,発起設立又は募集設立のいずれかの方法によらなければ ならない。 オ.会社の設立を無効とする判決が確定したときは,その会社は,当初から存在しなかったこと になる。 1.ア ウ 2.ア エ 3.イ エ 4.イ オ 5.ウ オ 〔第17問〕(配点:2) 株式の譲渡に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合 わせたものは,後記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[17]) ア.株券発行会社が株券の発行を不当に遅滞し,信義則に照らし,株券発行前にされた株式の譲 渡の効力を否定するのを相当としない状況に至った場合において,株主が意思表示のみによっ て株式を譲渡したときは,その譲渡は,会社に対しても,その効力を有する。 イ.譲渡制限株式について,会社の承認を得ないで譲渡がされた場合,その譲渡は,譲渡当事者 間において,その効力を有しない。 ウ.株式の譲渡について,会社に対し適法に株主名簿の名義書換請求がされたにもかかわらず, 会社の過失により名義書換が行われなかったときは,会社は,株主名簿の名義書換のないこと を理由として,株式の譲渡を否定することができない。 エ.株式の譲渡に関する株主名簿の名義書換が会社の都合で遅れている場合には,会社は,その 譲渡を認め譲受人を株主として取り扱うことができない。 オ.株券発行会社の株式について,その会社の剰余金の配当の基準日より前に株券が交付されて 譲渡されたが,その基準日までに株主名簿の名義書換請求がされずに譲渡人が配当金を受領し たときは,譲渡人は,譲受人に対し,受領した配当金相当額の金員について不当利得返還義務 を負わない。 1.ア イ 2.ア ウ 3.イ エ 4.ウ オ 5.エ オ 〔第18問〕(配点:2) 自己株式に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1 から5までのうちどれか。(解答欄は,[18]) ア.株式会社は,自己株式について,株主総会における議決権を有しない。 イ.株式会社は,自己株式について,剰余金の配当をすることができない。 ウ.株式会社は,自己株式の取得価額を貸借対照表の資産の部に計上しなければならない。 エ.自己株式を消却することにより,資本金の額は,減少する。 オ.自己株式を消却することにより,発行可能株式総数は,減少する。 1.ア イ 2.ア オ 3.イ ウ 4.ウ -8 - エ 5.エ オ 〔第19問〕(配点:2) 会社法上の公開会社である大会社の株主総会に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤って いるものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[19]) ア.取締役会は,書面による議決権行使と電磁的方法による議決権行使のいずれもすることがで きる旨を定めた場合には,株主が同一の議案につき両方の方法により重複してそれぞれの内容 が異なる議決権の行使をしたときの取扱いに関する事項を定めることができる。 イ.会社は,定款の定めにより,剰余金の配当に関する株主総会決議の定足数を排除することが できない。 ウ.株主総会においては,その決議によって,取締役がその株主総会に提出し,又は提供した資 料を調査する者を選任することができる。 エ.株主総会においてその延期の決議があった場合,後日開催されるその株主総会につき,改め て株主に対する招集通知を発しなければならない。 オ.会計監査人は,定時株主総会において出席を求める決議があったときは,その株主総会に出 席して意見を述べなければならない。 1.ア ウ 2.ア オ 3.イ ウ 4.イ エ 5.エ オ 〔第20問〕(配点:2) 取締役会設置会社(委員会設置会社を除く。)の取締役の報酬等に関する次のアからオまでの各 記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。なお,各記述に ついて,定款には,報酬等に関する事項の定めがないものとする。(解答欄は,[20]) ア.判例によれば,取締役が死亡した場合の弔慰金の支給は,それが在職中の職務執行の対価で あるときは,株主総会の決議によらなければならない。 イ.判例によれば,株主総会の決議に基づいて取締役の報酬の額が具体的に定められた場合でも, その後,株主総会がその取締役の報酬を無報酬とする旨の決議をしたときは,その取締役は, これに同意しなくても報酬を請求することができなくなる。 ウ.判例によれば,株主総会の決議で取締役全員の報酬の総額を定め,その具体的な配分は,取 締役会の決定に委ねることができる。 エ.会社が,取締役に対し,その報酬等としていわゆるストック・オプションとしての新株予約 権を付与する場合には,株主総会の決議によることを要しない。 オ.会社が会社法上の公開会社である場合には,事業報告により,その事業年度に係る取締役ご との個別の報酬の額を明らかにしなければならない。 1.ア イ 2.ア ウ 3.イ オ 4.ウ -9 - エ 5.エ オ 〔第21問〕(配点:2) 監査役会設置会社における取締役と委員会設置会社における執行役に関する次のアからオまでの 各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。 (解答欄は, [ 21]) ア.代表取締役及び代表執行役は,いずれも,取締役の中から選定されなければならない。 イ.代表取締役及び代表執行役は,いずれも,その権限に制限が加えられていない限り,会社の 業務に関する一切の裁判上及び裁判外の行為をする権限を有する。 ウ.取締役及び執行役は,いずれも,多額の借財の決定について,取締役会から委任を受けるこ とができない。 エ.取締役及び執行役は,いずれも,使用人を兼ねることができない。 オ.取締役及び執行役は,いずれも,法令及び定款並びに株主総会の決議を遵守し,会社のため 忠実にその職務を行わなければならない。 1.ア ウ 2.ア エ 3.イ ウ 4.イ オ 5.エ オ 〔第22問〕(配点:2) 株式会社における取締役,監査役及び会計監査人の責任に関する次のアからオまでの各記述のう ち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。 (解答欄は,[22]) ア.取締役が取締役会の承認を得て自己のために行った会社との取引によって会社に損害が生じ た場合,その取締役会において異議を述べなかった監査役は,その任務を怠ったものと推定さ れる。 イ.監査役は,その職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは,これによって第三 者に生じた損害を賠償する責任を負う。 ウ.会計監査人がその任務を怠った場合における会社に対する損害賠償責任は,株主総会の決議 をもってその全部を免除することができる。 エ.分配可能額を超えて金銭による剰余金の配当がされた場合,その配当に係る議案を株主総会 に提案した取締役は,その職務を行うにつき注意を怠らなかったことを証明した場合を除き, 配当額に相当する金銭を会社に対し支払う義務を負う。 オ.会社がその計算において株主の権利の行使に関し財産上の利益の供与をした場合,それに関 与した取締役は,自らその財産上の利益の供与をしたときを除き,その職務を行うにつき注意 を怠らなかったことを証明することにより,その供与した利益の価額に相当する額を会社に対 し支払う義務を免れる。 1.ア ウ 2.ア オ 3.イ ウ 4.イ - 10 - エ 5.エ オ 〔第23問〕(配点:2) 株式会社の計算に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたもの は,後記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[23]) ア.会社が資本金の額を減少する場合には,その会社の債権者は,その会社に対し,これについ て異議を述べることができる。 イ.資本金の額の減少の無効は,訴えをもってのみ主張することができる。 ウ.会社が準備金の額を減少する場合において,その減少額の全部を資本金とするときは,その 会社の債権者は,その会社に対し,準備金の額の減少について異議を述べることができない。 エ.取締役会設置会社が剰余金の額を減少する場合において,その減少額の全部を準備金とする ときは,取締役会の決議によって剰余金の額の減少をすることができる。 オ.会社が剰余金の処分として任意積立金の積立てをする場合には,定時株主総会の決議によら なければならない。 1.ア イ 2.ア オ 3.イ ウ 4.ウ エ 5.エ オ 〔第24問〕(配点:2) 合名会社及び合同会社に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせ たものは,後記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[24]) ア.合名会社及び合同会社は,いずれも,社債を発行することができる。 イ.合名会社及び合同会社のいずれにおいても,社員は,定款に別段の定めがある場合を除き, 会社の業務を執行する。 ウ.合名会社は,株式交換完全親会社となることができないが,合同会社は,株式交換完全親会 社となることができる。 エ.合名会社及び合同会社のいずれにおいても,社員が負う責任は,間接有限責任である。 オ.合名会社が合同会社となるためには,組織変更計画を作成しなければならない。 1.ア イ 2.ア オ 3.イ ウ 4.ウ エ 5.エ オ 〔第25問〕(配点:2) 株式会社を消滅会社とする吸収合併と株式会社を譲渡会社とする事業譲渡に関する次のアからオ までの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。(解答 欄は,[25]) ア.吸収合併及び事業譲渡のいずれにおいても,その相手方は,会社でなければならない。 イ.吸収合併の場合には,消滅会社はそれによって当然に解散するが,事業譲渡の場合には,譲 渡会社はその事業の全部を譲渡してもそれによって当然には解散しない。 ウ.吸収合併の場合には,合併対価として交付される財産の種類は限定されないが,事業譲渡の 場合には,事業の対価として交付される財産の種類は金銭に限られる。 エ.吸収合併の場合には,消滅会社の債務は個々の債権者の同意なくして存続会社に承継される が,事業譲渡の場合には,譲渡の相手方が譲渡会社の債務を免責的に引き受けるためには,個 々の債権者の同意を得なければならない。 オ.吸収合併及び事業譲渡は,いずれも,訴えによらなければその無効を主張することができな い。 1.ア ウ 2.ア オ 3.イ エ 4.イ - 11 - オ 5.ウ エ 〔第26問〕(配点:2) 株主代表訴訟に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後 記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[26]) ア.会社法上の公開会社の場合,株主代表訴訟を提起することができるのは,総株主の議決権の 100分の3以上の議決権を6か月前から引き続き有する株主又は発行済株式総数の100分 の3以上の数の株式を6か月前から引き続き有する株主である。 イ.株主代表訴訟においては,退任した取締役を被告とすることができる。 ウ.株主代表訴訟の提起が悪意によるものであると認められるときは,裁判所は,被告の申立て により又は職権で,訴えを提起した株主に対し,相当の担保を立てるべきことを命ずることが できる。 エ.株主代表訴訟においては,総株主の同意を得た場合に限り,取締役の責任を免除する内容の 訴訟上の和解をすることができる。 オ.株主代表訴訟を提起した株主がその訴訟の係属中にその有する株式を売却して株主でなくな ったときは,その者は,訴訟を追行することができない。 1.ア エ 2.ア オ 3.イ ウ 4.イ オ 5.ウ エ 〔第27問〕(配点:2) 商慣習に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記 1から5までのうちどれか。(解答欄は,[27]) ア.商慣習が民法上の強行規定に優先して適用されることはない。 イ.商事に関しては,商法に定めがない事項について商慣習があれば, それに従う。 ウ.契約当事者が商法上の任意規定と異なる慣習に従う旨の合意をしている場合には,それが単 なる「事実たる慣習」にすぎないときでも,その慣習が商法上の任意規定に優先する。 エ.商慣習が法的確信にまで高まっている場合でも,その適用を求める当事者は,訴訟において, その存在及び内容について証明責任を負う。 オ.判例の趣旨に照らせば,商慣習が商法上の強行規定に優先して適用される場合がある。 1.ア ウ 2.ア エ 3.イ ウ 4.イ - 12 - オ 5.エ オ 〔第28問〕(配点:2) 商人間の売買契約に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは, 後記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[28]) ア.売買契約が特定の日時に履行しなければ契約をした目的を達することができない性質のもの であっても,当事者の一方が履行をしないでその日時を経過したことを理由に相手方がその 契約の効力を失わせるためには,解除の意思表示をしなければならない。 イ.判例によれば,売買契約の目的物の瑕疵に関する通知義務を定めた商法の規定は, 不特定物 の場合にも適用される。 ウ.判例によれば,売買契約の目的物に生じていた瑕疵が直ちに発見することのできないもので ある場合には,受領後6か月以内にその瑕疵を発見して直ちに通知を発すれば,その瑕疵を 理由とする損害賠償請求権について,瑕疵担保責任に関する民法上の除斥期間の規定は,適 用されなくなる。 エ.買主が売買の目的物の受領を拒んだ場合には,売買契約は,直ちに解除されたものとみなさ れる。 オ.売買契約の売主及び買主の営業所が異なる市町村内にある場合には,買主が売買の目的物に 瑕疵があることを理由にその売買契約を解除したときであっても,買主は,その目的物を売 主に送り返すことを要しない。 1.ア ウ 2.ア エ 3.イ エ 4.イ オ 5.ウ オ 〔第29問〕(配点:2) 手形は,主として「信用の手段」として規律され,小切手は,主として「支払の手段」として規 律されている。次の1から5までの各記述のうち,このことと関係がないものはどれか。(解答欄 は,[29]) 1.約束手形の振出人は,第一次的な支払義務を負うが,小切手の振出人は,支払人が支払拒絶 をしたことを条件とする支払義務を負うにとどまる。 2.小切手においては,支払人が銀行その他の金融機関に限られ,かつ,振出人は,その支払人 の下に小切手の支払に充てられるべき資金を有していなければならないが,為替手形において は,そのような制約はない。 3.為替手形においては,支払人が引受けをすることができるが,小切手においては,支払人が 引受けをすることはできない。 4.手形においては,満期の定め方として一覧払のほかに確定日払,日附後定期払及び一覧後定 期払も認められるが,小切手においては,一覧払しか認められない。 5.小切手の支払呈示期間は,原則として振出日の日付から10日内とされているが,一覧払手 形の支払呈示期間は,原則として振出日の日付から1年内とされている。 - 13 - 〔第30問〕(配点:2) 外形上通常の譲渡裏書であるが,取立委任の目的をもってされたいわゆる隠れた取立委任裏書に ついて,手形上の権利は,通常の譲渡裏書におけると同様,裏書人から被裏書人に移転するとする 説がある。次のアからオまでの各記述のうち,この説を採った場合の結論となり得ないものを組み 合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[30]) ア.被裏書人が取立委任の目的につき善意の第三者に手形を裏書譲渡したときは,その第三者は, 善意取得の規定によって保護される。 イ.被裏書人は,裏書人に対し,担保責任を追及することはできない。 ウ.取立委任の合意が解除されると,被裏書人の取立権限は消滅する。 エ.手形債務者は,被裏書人に対する人的抗弁を対抗することができない。 オ.被裏書人が破産した場合,裏書人は取戻権を有する。 1.ア イ 2.ア エ 3.イ オ 4.ウ - 14 - エ 5.ウ オ [民事訴訟法] 〔第31問〕(配点:2) 訴状の送達に関する次の1から5までの各記述のうち,正しいものを2個選びなさい。(解答欄 は,[31],[32]順不同) 1.裁判長が補正を命じても訴状の送達をすることができない場合には,その訴状は,命令で, 却下される。 2.訴えの提起による時効中断の効力は,訴状が被告に送達された時に生ずる。 3.訴状の送達は,被告本人に直接交付して行うべきものであり,それができない場合には,公 示送達の方法によらなければならない。 4.訴状が被告に送達された後は,その訴状に不備があっても,命令で訴状を却下することはで きない。 5.訴状において契約解除の意思表示をしようとする場合においても,その訴状の送達が公示送 達の方法によってされたときは,契約解除の意思表示が被告に到達したことにはならない。 〔第32問〕(配点:2) 管轄に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1 から5までのうちどれか。(解答欄は,[33]) ア.被告が第一審裁判所において管轄違いの抗弁を提出するとともに本案について弁論をした場 合には,応訴管轄は生じない。 イ.職分管轄については,当事者双方の合意によって異なる管轄裁判所を定める余地はない。 ウ.裁判所は,訴訟についてその裁判所の専属管轄とする旨の合意がある場合には,訴訟の著し い遅滞を避けるためであっても,その訴訟を他の管轄裁判所に移送することはできない。 エ.訴えが地方裁判所に提起された後に,請求の減縮により訴額が140万円を超えないことと なった場合において,被告の申立てがあるときは,地方裁判所は,決定で,その訴えに係る訴 訟を簡易裁判所に移送しなければならない。 オ.簡易裁判所は,被告が反訴で地方裁判所の管轄に属する請求をした場合において,相手方の 申立てがあるときは,決定で,本訴及び反訴を地方裁判所に移送しなければならない。 1.ア エ 2.ア オ 3.イ ウ 4.イ オ 5.ウ エ 〔第33問〕(配点:2) 当事者の欠席及び死亡に関する次の1から5までの各記述のうち,誤っているものを2個選びな さい。(解答欄は,[34],[35]順不同) 1.当事者双方が最初にすべき口頭弁論の期日に欠席した場合には,訴状に記載された事項及び 答弁書に記載された事項がそれぞれ陳述されたものとみなされる。 2.当事者双方が弁論準備手続の期日に欠席した場合において,1か月以内にいずれの当事者か らも期日指定の申立てがされないときは,訴えの取下げがあったものとみなされる。 3.被告が口頭弁論終結後に死亡した場合には,被告に訴訟代理人がいるときを除き,訴訟手続 は中断し,裁判所は,受継がされるまで判決を言い渡すことができない。 4.判決の言渡しは,当事者双方が判決の言渡期日に欠席した場合においても,することができ る。 5.請求を棄却する第一審判決の送達を受けた日の翌日に原告が死亡した場合には,原告に訴訟 代理人がいるときを除き,訴訟手続は中断し,控訴期間は進行を停止する。 - 15 - 〔第34問〕(配点:2) 直接主義に関する次の1から5までの各記述のうち,誤っているものはどれか。(解答欄は,[ 36]) 1.合議体を構成する3人の裁判官のうちの1人が交代した場合には,当事者は,従前の口頭弁 論の結果を陳述しなければならない。 2.合議体を構成する3人の裁判官のうちの2人が交代した場合において,当事者の申出がある ときは,裁判所は,裁判官の交代前に尋問した証人を再度尋問しなければならない。 3.裁判所は,当事者に異議がないときは,受命裁判官に裁判所外で証人の尋問をさせることが できる。 4.判決の言渡しをする裁判官は,当該判決の基本となる口頭弁論に関与した裁判官でなければ ならない。 5.当事者は,控訴審において,第一審の口頭弁論の結果を陳述しなければならない。 〔第35問〕(配点:2) 口頭弁論に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後 記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[37]) ア.裁判所は,数個の独立した攻撃又は防御の方法が提出されている場合において,特定の攻撃 又は防御の方法に審理を集中したいときは,弁論の制限をすることができる。 イ.口頭弁論の期日のうち証人尋問の期日については,その公開を停止することができない。 ウ.証人及び当事者本人の尋問は,できる限り,争点及び証拠の整理が終了した後に集中して行 わなければならない。 エ.弁論準備手続において主張された事実は,弁論準備手続の結果を当事者が口頭弁論で陳述す ることによって訴訟資料となる。 オ.裁判所は,当事者の申立てがない限り,終結した口頭弁論の再開を命ずることができない。 1.ア イ 2.ア ウ 3.イ オ 4.ウ エ 5.エ オ 〔第36問〕(配点:2) 弁論準備手続に関する次の1から5までの各記述のうち,正しいものを2個選びなさい。(解答 欄は,[38],[39]順不同) 1.裁判所は,当事者の同意がなければ,事件を弁論準備手続に付することができない。 2.弁論準備手続は,当事者双方が立ち会うことができる期日において行う。 3.裁判所は,弁論準備手続の期日においては,文書の証拠調べをすることができない。 4.弁論準備手続においては,当事者双方が期日に出頭することができない場合であっても,裁 判所及び当事者双方が音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって,期日 における手続を行うことができる。 5.裁判所は,弁論準備手続を終結するに当たり,その後の証拠調べにより証明すべき事実を当 事者との間で確認するものとされている。 - 16 - 〔第37問〕(配点:2) 自白及びその撤回に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものは 幾つあるか。後記1から5までのうちから選びなさい。(解答欄は,[40]) ア.当事者が証拠として提出した契約書について,相手方がその成立の真正を認める旨の陳述を した場合には,裁判所は,証拠によっても当該契約書の成立の真正を否定することができない。 イ.口頭弁論の期日において相手方の主張した事実を争うことを明らかにしなかった当事者は, 次回以降の期日において当該事実を争うことができない。 ウ.自白の撤回は,第三者の刑事上罰すべき行為によって自白をした場合にもすることができる。 エ.自白の撤回は,時機に後れたものとして却下されることはない。 オ.自己に不利益な陳述をした当事者は,相手方がその陳述を援用する前においても,当該陳述 を撤回することができない。 1.1個 2.2個 3.3個 4.4個 5.5個 〔第38問〕(配点:2) 証拠調べに関する次の1から5までの各記述のうち,誤っているものを2個選びなさい。(解答 欄は,[41],[42]順不同) 1.判例によれば,証拠調べが終了した後に当該証拠の申出を撤回することはできない。 2.争点及び証拠の整理が終了した後は,新たに証人及び当事者本人の尋問の申出をすることは できない。 3.裁判所は,証人が遠隔の地に居住するときには,映像と音声の送受信により相手の状態を相 互に認識しながら通話をすることができる方法によって,証人の尋問をすることができる。 4.鑑定人に書面又は口頭のいずれによって鑑定意見を述べさせるかは,裁判長がその裁量によ り定める。 5.証拠調べは,当事者が期日に出頭しない場合には,することができない。 〔第39問〕(配点:2) 文書提出命令に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは, 後記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[43]) ア.文書提出命令の申立ては,その対象となった文書について証拠調べの必要性を欠くことを理 由として却下することはできない。 イ.公務員の職務上の秘密に関する文書については,当該文書の提出によって公務の遂行に著し い支障を生ずるおそれがあることを理由としてその提出を拒むことができる。 ウ.判例によれば,株式会社の社内文書で外部の者への開示が予定されていないものであっても, その文書を開示することにより当該株式会社に看過し難い不利益を生ずるおそれがないときに は,文書提出命令の対象となる。 エ.判例によれば,刑事事件に係る訴訟に関する書類は,文書提出命令の対象となることはない。 オ.いわゆるインカメラ手続を実施した結果,提出義務がないとして文書提出命令の申立てを却 下した裁判所は,当該文書を閲読しなかったものとして本案についての心証を形成しなければ ならない。 1.ア イ 2.ア エ 3.イ ウ 4.ウ - 17 - オ 5.エ オ 〔第40問〕(配点:2) Xは,甲土地をA時点とその20年後のB時点のいずれにおいても占有していたから,両時点の 間,甲土地の占有を継続し,甲土地を時効取得したと主張して,甲土地の登記名義人であるYに対 し,所有権に基づき所有権移転登記手続を求める訴えを提起した。これに対し,Yが甲土地の占有 に関して次のア又はイの主張をし,X及びYから他の主張はされなかったものとする。これらア又 はイの主張がされた各場合について,Yが請求棄却の判決を得るために裁判官に抱かせることが必 要な心証の説明として,後記1から4までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものはどれ か。(解答欄は,[44]) ア.A時点ではXが占有していたが,B時点ではYが占有していた。 イ.Xは,A時点でもB時点でも占有していたが,両時点の間のC時点ではYが占有しており, Xは,継続して占有していなかった。 1.Yは,アの主張をする場合にはB時点でYが占有していた事実について,イの主張をする場合に はC時点でYが占有していた事実について,いずれも裁判官に確信を抱かせる必要がある。 2.Yは,アの主張をする場合にはB時点でYが占有していた事実について裁判官に確信を抱かせる 必要があるが,イの主張をする場合にはAB両時点の間Xが継続して占有していた事実について裁 判官に真偽不明の心証を抱かせれば足りる。 3.Yは,アの主張をする場合にはB時点でXが占有していた事実について裁判官に真偽不明の心証 を抱かせれば足りるが,イの主張をする場合にはC時点でYが占有していた事実について裁判官に 確信を抱かせる必要がある。 4.Yは,アの主張をする場合にはB時点でXが占有していた事実について,イの主張をする場合に はAB両時点の間Xが継続して占有していた事実について,いずれも裁判官に真偽不明の心証を抱 かせれば足りる。 〔第41問〕(配点:2) XがYに対し,絵画の売買代金の支払を求める訴えを提起した場合において,次のアからオまで のYの各陳述のうち,当該訴えの請求原因に対する抗弁となり得るものを組み合わせたものは,後 記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[45]) ア.その絵画は,Aから買ったものであり,代金もAに支払っています。 イ.その絵画は,Xから買ったものですが,まだ,引渡しを受けていません。 ウ.その絵画は,XからBが買い,Bから私が買ったものです。 エ.その絵画は,Xから買ったものですが,既にXには代金全額を支払いました。 オ.その絵画は,Xから贈与されたものです。 1.ア ウ 2.ア エ 3.イ エ 4.イ - 18 - オ 5.ウ オ 〔第42問〕(配点:2) XがYに対し,自動車の売買代金300万円の支払を求める訴えを提起したところ,Yは,第1 回口頭弁論期日において,請求棄却を求める旨の答弁をし,請求原因事実に対する認否として売買 契約締結の事実を否認した。次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし,訴訟の終了 の効果が発生するものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。 (解答欄は,[46]) ア.XとYは,第1回口頭弁論期日の終了後,訴訟外で,YがXに対し150万円を支払い,X が訴えを取り下げる旨の和解をした。 イ.Xは,第2回口頭弁論期日において,請求の放棄をしたが,Yは,この請求の放棄に同意し ない旨を述べた。 ウ.Yは,第2回口頭弁論期日において,売買契約締結の事実を否認する旨の陳述を撤回し,請 求原因事実を全て認める旨の陳述をした。 エ.Yは,Xが出頭しなかった第2回口頭弁論期日において,請求の認諾をした。 オ.Xは,第2回口頭弁論期日において,訴えを取り下げる旨を述べたが,Yは,この訴えの取 下げに同意しない旨を述べた。 1.ア ウ 2.ア エ 3.イ エ 4.イ オ 5.ウ オ 〔第43問〕(配点:2) 判決の効力に関する次の1から5までの各記述のうち,誤っているものはどれか。 (解答欄は,[ 47]) 1.給付訴訟において請求を棄却する判決は,確認判決である。 2.形成訴訟において請求を認容する判決には,遡及して形成の効果を生ずるものと,将来に向 かってのみ形成の効果を生ずるものとがある。 3.債務不存在確認訴訟において請求を認容する判決が確定すると,当該債務に係る被告の債権 が存在しないことが既判力をもって確定される。 4.土地の所有権確認訴訟において請求を棄却する判決が確定したときは,原告が当該土地の所 有権を有しないことが既判力をもって確定されるが,被告がその土地の所有権を有することが 確定されることはない。 5.離婚判決が確定しても,当該判決に基づき戸籍法上の届出がされなければ,婚姻解消の効果 は生じない。 〔第44問〕(配点:2) 複数請求訴訟に関する次の1から5までの各記述のうち,正しいものを2個選びなさい。(解答 欄は,[48],[49]順不同) 1.請求の予備的併合及び選択的併合においては,弁論を分離することは許されない。 2.判例によれば,建物所有権に基づき建物明渡しを求める訴えを提起した原告が,請求を土地 所有権に基づく建物収去土地明渡請求に変更することは,この訴えの変更が当該建物の所有権 が自己に帰属する旨の被告の陳述に基づいてされた場合であっても,認められない。 3.中間確認の訴えは,その確認の請求につき他の裁判所の専属管轄とする旨の合意がある場合 には,許されない。 4.反訴の提起後に本訴が取り下げられた場合には,本訴の訴訟資料を反訴の判決の基礎とする ことはできない。 5.判例によれば,控訴審における訴えの変更に対して相手方が異議なく応訴した場合には,請 求の基礎に変更があるときであっても,当該訴えの変更は許される。 - 19 - 〔第45問〕(配点:2) 簡易裁判所における100万円の貸金返還請求訴訟の手続に関する次の1から5までの各記述の うち,誤っているものを2個選びなさい。(解答欄は,[50],[51]順不同) 1.訴えは,口頭で提起することができる。 2.訴えの提起においては,請求の原因に代えて,紛争の要点を明らかにすれば足りる。 3.反訴の提起は,することができない。 4.被告が口頭弁論の続行の期日に欠席した場合においても,裁判所は,被告が提出した準備書 面に記載した事項を陳述したものとみなし,出頭した原告に弁論をさせることができる。 5.証拠調べは,即時に取り調べることができる証拠に限ってすることができる。 - 20 -