- 1 - 短答式試験問題集 [憲法・行政法] - 2 - [憲法] 〔第1問〕(配点:3) 次の対話は、 刑事収容施設被収容者に対する人権の制約に関する教授と学生の対話である。 教授 の各質問に対する次のアからウまでの学生の各回答について、 それぞれ正しい場合には1を、 誤っ ている場合には2を選びなさい。 (解答欄は、 アからウの順に[No.1]から[No.3]) 教授.まず、 刑事収容施設内における被収容者の喫煙の自由が認められるか否かについて伺いま す。 最高裁判所は、 未決勾留による被拘禁者の喫煙を制限することの合憲性が争われた事件 の判決(最高裁判所昭和45年9月16日大法廷判決、 民集24巻10号1410頁)にお いて、 どのような判断をしていますか。 ア.たばこは単なる嗜好品であることからも、 喫煙の自由が憲法第13条の保障する基本的人 権に含まれるものではないことを明示し、 施設内における喫煙制限の措置は、 そもそも憲法 上の権利を制約するものではないとしています。 [No.1] 教授.次に、 新聞紙等の閲読について伺います。 最高裁判所は、 未決勾留による被拘禁者の新聞 紙の閲読を制限することの合憲性が争われた事件の判決(最高裁判所昭和58年6月22日 大法廷判決、 民集37巻5号793頁)において、 新聞紙等を閲読する自由の制限が認めら れるか否かを審査するに当たり、 いかなる判断枠組みを示していますか。 イ.被拘禁者の新聞紙や図書等を閲読する自由の制限が許されるためには、 その閲読を許すこ とにより施設内の規律及び秩序を維持する上で放置できない程度の障害が生じる相当の蓋然 性があると認められることが必要であるとしています。 [No.2] 教授.では、 信書の発信をめぐってはどうでしょうか。 最高裁判所は、 受刑者による親族以外へ の信書の発信を不許可としたことの合憲性が争われた事件の判決(最高裁判所平成18年3 月23日第一小法廷判決、 集民219号947頁)において、 いかなる結論を出しているの かについて説明してください。 ウ.受刑者による親族でない者との間の信書の発受は、 受刑者の身柄の確保、 受刑者の改善、 更生の点において障害が生じる一般的、 抽象的おそれがあることから、 刑務所長が信書の発 信を不許可としたことは違憲ではないとしています。 [No.3] - 3 - 〔第2問〕(配点:3) 憲法第19条に関する次のアからウまでの各記述について、 最高裁判所の判例の趣旨に照らして、 それぞれ正しい場合には1を、 誤っている場合には2を選びなさい。 (解答欄は、 アからウの順に [No.4]から[No.6]) ア.政治的活動が直ちに労働組合の目的の範囲外であるとすることはできないが、 選挙において どの政党又はどの候補者を支持するかは、 投票の自由と表裏をなすものとして、 組合員各人が 自主的に決定すべき事柄であるから、 労働組合が組合員に対して、 組合出身の立候補者の選挙 運動の応援のために臨時組合費の負担を強制することは許されない。 [No.4] イ.職務上の命令に従って、 卒業式等の式典において国歌斉唱の際に起立斉唱する行為は、 特定 の思想又はこれに反する思想の表明として外部から認識されるものと評価すべきであり、 個人 の歴史観ないし世界観に由来する行動と異なる外部的行為を求められることになるから、 公立 高校の教諭に対して卒業式の際に国旗に向かって起立し国歌を斉唱することを命ずる校長の職 務命令は、 思想及び良心の自由を間接的に制約するものである。 [No.5] ウ.税理士会が強制加入団体であり、 その会員には、 様々の思想・信条及び主義・主張を有する 者が存在することが当然に予定されているから、 税理士会の活動の範囲にも、 税理士会の活動 への会員の協力義務にも、 限界があり、 政党など政治資金規正法上の政治団体に対する金員の 寄付は、 その寄付が税理士に係る法令の制定改廃に関する要求を実現するためであった場合を 除き、 税理士会の目的の範囲外の行為といわざるを得ない。 [No.6] 〔第3問〕(配点:2) 憲法第20条に関する次のアからウまでの各記述について、 最高裁判所の判例の趣旨に照らして、 正しいものには○、 誤っているものには×を付した場合の組合せを、 後記1から8までの中から選 びなさい。 (解答欄は、 [No.7]) ア.公立学校において、 学生の信仰について調査やせん索を行い、 宗教を序列化して別段の取扱 いをすることは許されない。 したがって、 公立学校の学生が信仰上の理由により剣道実技の履 修を拒否する場合、 その理由の当否を判断するために、 学校が宗教上の信条と履修拒否との合 理的関連性が認められるかどうかを確認するための調査をすることは、 公教育の宗教的中立性 に反する。 イ.憲法第20条第1項前段、 同条第2項の趣旨に照らせば、 宗教上の人格権の一内容として、 静謐な環境の下で信仰生活を送る利益が保障される。 私的団体が殉職した自衛官を遺族の意思 に反して神社に合祀申請した行為は、 遺族の信仰生活の静謐を害するが、 その侵害の態様や程 度が社会的に許容し得る限度を超えておらず、 遺族の法的利益が侵害されたとはいえない。 ウ.国公有地が無償で宗教的施設の敷地としての用に供されている状態が、 政教分離原則に反す るか否かを判断するに当たっては、 当該宗教的施設の性格、 当該土地が無償で当該施設の敷地 としての用に供されるに至った経緯、 当該無償提供の態様等の客観的な事情を総合的に考慮し て判断すべきであるが、 これらに対する一般人の評価等の主観的な事情については、 判断の基 礎とすべきでない。 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○ 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ× 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ× - 4 - 〔第4問〕(配点:2) 報道の自由や取材の自由に関する次のアからウまでの各記述について、 最高裁判所の判例の趣旨 に照らして、 正しいものには○、 誤っているものには×を付した場合の組合せを、 後記1から8ま での中から選びなさい。 (解答欄は、 [No.8]) ア.報道機関の報道は、 民主主義社会において、 国民が国政に関与するにつき、 重要な判断の資 料を提供し、 国民の知る権利に奉仕するものであるから、 事実の報道の自由は、 思想の表明の 自由と並んで、 表現の自由を規定した憲法第21条の保障の下にあり、 このような報道機関の 報道が正しい内容を持つためには、 報道のための取材の自由も、 憲法第21条によって報道の 自由と同程度に保障される。 イ.報道機関の取材結果に対する裁判所の提出命令の可否は、 刑事手続の対象犯罪の性質、 態様、 軽重及び取材結果の証拠としての価値、 ひいては、 公正な刑事裁判を実現するに当たっての必 要性の有無と、 取材結果の提出によって報道機関の取材の自由が妨げられる程度及びこれが報 道の自由に及ぼす影響の度合その他諸般の事情を比較衡量して決するが、 捜査機関が主体とな って行う取材結果に対する差押の可否は、 捜査機関と裁判所との性格の違いから、 より慎重な 検討が求められるため、 このような比較衡量で決することはできない。 ウ.報道機関の関係者は、 民事訴訟において取材源に係る証言を求められた場合、 当該報道が公 共の利益に関するものであって、 その取材の手段、 方法が一般の刑罰法令に触れるとか、 取材 源となった者が取材源の秘密の開示を承諾しているなどの事情がなく、 しかも、 当該民事事件 が社会的意義や影響のある重大な事件であるため、 当該取材源の秘密の社会的価値を考慮して もなお公正な裁判を実現すべき必要性が高く、 そのために当該証言を得ることが必要不可欠で あるといった事情が認められないのであれば、 原則として、 当該証言を拒絶できる。 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○ 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ× 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ× 〔第5問〕(配点:3) 教育を受ける権利に関する次のアからウまでの各記述について、 bの見解がaの見解の根拠とな っている場合には1を、 そうでない場合には2を選びなさい。 (解答欄は、 アからウの順に[No. 9]から[No.11]) ア.a.教育行政機関は、 法律の授権に基づいて、 公教育における教育の内容及び方法について 決定権能を有する。 b.国民全体の教育意思は、 憲法の採用する議会制民主主義の下においては、 国会の法律制 定を通じて具体化されるべきものである。 [No.9] イ.a.高等学校における教育の目的を達成するためには、 高等学校の教師に教育の具体的内容 及び方法についての裁量を広く認めるべきである。 b.高等学校において、 生徒の側には、 教師の教育内容を批判する十分な能力は備わってお らず、 国が教育の一定水準を維持する必要がある。 [No.10] ウ.a.憲法第26条第2項後段は、 義務教育は無償とするとしているところ、 当然に国が一切 の費用を負担しなければならないとはいえないから、 その無償の範囲は授業料であると解 される。 b.義務教育は単なる国家的要請ではなく、 親が本来有している子女を教育すべき義務を全 うさせようとする趣旨によるものである。 [No.11] - 5 - 〔第6問〕(配点:2) 刑事補償請求権に関する次のアからウまでの各記述について、 正しいものには○、 誤っているも のには×を付した場合の組合せを、 後記1から8までの中から選びなさい。 (解答欄は、 [No. 12]) ア.刑事補償請求制度は、 憲法第31条以下の刑事手続に関する諸権利の保障によってもなお生 じる国民の不利益に対する補償を定めたものであって、 公務員の違法行為や故意・過失の有無 に関わりなく、 結果に対する補償請求を認めており、 抑留又は拘禁された後、 結果として無罪 の裁判を受けた者に対し、 相応の補償をすることによって、 公平の要請を満たそうとするもの である。 イ.最高裁判所は、 緊急逮捕され少年鑑別所に収容された後、 非行事実が認められないという理 由で不処分決定を受けた少年が行った刑事補償請求につき、 不処分決定は刑事訴訟法上の手続 とは性質を異にする少年審判の手続における決定であることなどを理由として刑事補償の対象 となる「無罪の裁判」には当たらないと判示した。 ウ.最高裁判所は、 抑留又は拘禁された後、 起訴されずに釈放された者は刑事補償の対象となら ないが、 不起訴となった事実に基づく抑留又は拘禁であっても、 そのうちに実質上は無罪とな った事実についての抑留又は拘禁であると認められるものがあるときは、 その部分の抑留及び 拘禁は刑事補償の対象となると解している。 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○ 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ× 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ× 〔第7問〕(配点:3) 法の支配に関する次のアからウまでの各記述について、 bの見解がaの見解の根拠となっている 場合には1を、 そうでない場合には2を選びなさい。 (解答欄は、 アからウの順に[No.13]から [No.15]) ア.a.イギリスで20世紀までに成立した法の支配は、 制定法とコモン・ローを中心とした 「正規の法」による支配を意味しており、 裁判所による法の適用を保障することを要求し ている。 b.イギリスでは、 17世紀の国会と国王との抗争を経て、 国会が主権を有するという観念 が確立された。 [No.13] イ.a.19世紀後半のドイツにおいて採用されていた法治国家概念は、 今日では、 形式的法治 国家論であると批判されている。 b.19世紀後半のドイツにおいては、 法律の留保の下、 行政権が国民の権利を制限し、 又 は義務を課すには法律の根拠が必要とされたが、 法律がどのような内容を伴っているかは 問題とされなかった。 [No.14] ウ.a.現在の立憲主義国家の多くは、 統治原理として法治主義を掲げる場合であっても、 その 内実は、 法の支配原理とほぼ同じ意味を持つようになっている。 b.現在の立憲主義国家の多くは、 国民主権原理を採用している。 [No.15] - 6 - 〔第8問〕(配点:2) 憲法第9条に関する次のアからウまでの各記述について、 正しいものには○、 誤っているものに は×を付した場合の組合せを、 後記1から8までの中から選びなさい。 (解答欄は、 [No.16]) ア.憲法第9条第1項について、 国際紛争を解決するための戦争を放棄したものであり、 自衛戦 争を放棄したものではないとの考え方に立った場合、 同条第2項後段について、 交戦権は否認 されていると解することはできない。 イ.判例によれば、 憲法第9条は、 私法上の行為の効力を直接規律することを目的とした規定で はないため、 国の私法上の行為については、 実質的にみて公権力の発動たる行為と何ら変わり がないといえるような特段の事情があったとしても、 同条が直接適用されることはない。 ウ.アメリカ合衆国軍隊の駐留を合憲と解する考え方として、 憲法第9条第2項の「戦力」とは、 日本が指揮権、 管理権を行使し得る戦力を意味し、 外国の軍隊はこれに当たらないとするもの があり、 最高裁判所は、 この考え方を採用している。 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○ 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ× 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ× 〔第9問〕(配点:3) 国会の運営に関する次のアからウまでの各記述について、 それぞれ正しい場合には1を、 誤って いる場合には2を選びなさい。 (解答欄は、 アからウの順に[No.17]から[No.19]) ア.衆議院が可決し参議院に送付された議案について、 参議院が審議中に衆議院が解散した場合、 その議案は参議院で継続審査に付されることにより廃案とならず、 次の会期において参議院で 可決されれば成立する。 [No.17] イ.両議院の会議は公開が原則であるが、 出席議員の3分の2以上の多数で議決したときは秘密 会を開くことができる。 秘密会では傍聴及び報道が制限され、 会議の記録も公表されることは ない。 [No.18] ウ.内閣は、 国会閉会後に緊急の必要が生じた場合、 臨時会を召集することができる。 また、 い ずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求があれば、 内閣は、 臨時会の召集を決定しなけれ ばならない。 [No.19] 〔第10問〕(配点:2) 違憲審査に関する次のアからウまでの各記述について、 正しいものには○、 誤っているものには ×を付した場合の組合せを、 後記1から8までの中から選びなさい。 (解答欄は、 [No.20]) ア.憲法第81条は、 立法及び行政行為に対する違憲審査権を、 最高裁判所を終審とする司法裁 判所に与えたものであって、 同条の「処分」とは行政処分を意味し、 裁判所による判決や決定 は含まれない。 イ.最高裁判所は、 立法不作為により在外国民が選挙権を行使することができない場合に、 立法 不作為の違憲を理由とする国家賠償請求を認めるほか、 次回の選挙において選挙権を行使する 権利を有することの確認を求める訴えについても、 公法上の法律関係に関する確認の訴えとし て適法であるとして、 これを認めている。 ウ.憲法と条約の効力関係につき憲法優位説を採った場合は、 条約が憲法第81条に列挙されて いないこと、 条約は外国との合意によって成立するという特殊性があることなどを踏まえても、 条約を違憲審査の対象から除外する立場は採り得ない。 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○ 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ× 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ× - 7 - 〔第11問〕(配点:3) 次の対話は、 地方自治に関する教授と学生の対話である。 教授の各質問に対する次のアからウま での学生の各回答について、 それぞれ正しい場合には1を、 誤っている場合には2を選びなさい。 (解答欄は、 アからウの順に[No.21]から[No.23]) 教授.地方公共団体が、 住民に関係する施策に対する賛否を問う住民投票を実施した場合におい て、 その地方公共団体の長がその投票の結果を尊重するものとする旨を定める条例が設けら れていた場合、 その地方公共団体の長は、 その住民投票の結果に従うべき法的な義務を負う でしょうか。 ア.条例による住民投票の結果に法的拘束力を肯定すると、 間接民主制によって地方政治を行 おうとする現行法の制度原理と整合しない結果を招来することになりかねないため、 その地 方公共団体の長は、 その結果に従うべき法的な義務を負うものではありません。 [No.21] 教授.条例によって罰則を設けることは、 罪刑法定主義との関係で問題はないでしょうか。 また、 条例によって罰則を設けることができるとした場合、 その罰則には、 法律上、 何らかの制限 は課されているでしょうか。 イ.条例は、 住民の代表機関である地方公共団体の議会の議決によって成立する民主的な立法 であり、 実質的には法律に準ずるものといえますから、 条例によって罰則を設けることはで きますし、 その罰則には、 法律上、 特段の制限は課されていません。 [No.22] 教授.最高裁判所の判例の趣旨に照らすと、 ある地域団体が憲法第93条第2項の「地方公共団 体」に該当するには、 法律で地方公共団体として取り扱われていれば足りるでしょうか。 ま た、 もしそれでは足りないとすれば、 他にどのような要件を満たす必要があるでしょうか。 ウ.その地域団体が法律で地方公共団体として取り扱われていることに加え、 事実上住民が経 済的文化的に密接な共同生活を営み、 共同体意識を持っているという社会的基盤が存在する との要件を満たせば、 「地方公共団体」に該当し、 その他の要件までは必要ありません。 [No.23] - 8 - 〔第12問〕(配点:2) 日本国憲法の改正に関する次のアからウまでの各記述について、 正しいものには○、 誤っている ものには×を付した場合の組合せを、 後記1から8までの中から選びなさい。 (解答欄は、 [No. 24]) ア.憲法改正の手続は国会の発議により始まるが、 国会法によれば、 憲法改正原案の発議は、 衆 議院においては議員100人以上、 参議院においては議員50人以上の賛成を要することとさ れ、 法律案を発議する場合よりも、 賛成議員数が加重されている。 イ.憲法改正には、 特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票による国民の承認が 必要とされており、 その重要性に鑑み、 国民投票に関し異議がある投票人は、 最高裁判所にの み訴訟を提起することができる。 ウ.国民投票において、 投票率が50パーセントに満たなかった場合には、 投票総数の2分の1 を超える賛成があったとしても、 主権者たる国民の承認があったとは認め難いことから、 その 国民投票は成立せず、 国民の承認を得られなかったものとなることが法律上規定されている。 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○ 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ× 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ× - 9 - [行政法] 〔第13問〕(配点:2) 行政上の法律関係に関する教員と学生による以下の対話中の次のアからウまでの【 】内の各記 述について、 最高裁判所の判例に照らし、 正しいものに○、 誤っているものに×を付した場合の組 合せを、 後記1から8までの中から選びなさい。 (解答欄は、 [25]) 教員:行政上の法律関係については、 民事法の規定がどこまで適用されるかが問題となりますね。 学生:例えば、 (ア)【国税滞納処分による差押えについては、 国家が権力的手段をもって強制 的に行うもので、 対等な私人間の経済取引とはその本質を異にするため、 私経済上の取引の 安全を保障する規定である民法第177条は適用されません。 】 教員:公営住宅の使用関係についても議論がありますね。 学生:(イ)【公営住宅の使用関係については、 基本的に私人間の家屋賃貸借関係と異なるとこ ろはないため、 公営住宅法及びこれに基づく条例に特別の定めがない限り、 原則として民法 及び借地借家法が適用されます。 】 教員:会計法第30条については、 国を当事者とする公法上の金銭債権に限って適用されるとの 見解もありますが、 判例はどう言っていますか。 学生:(ウ)【会計法第30条は、 国の権利義務を早期に決済する必要があるなど主として行政 上の便宜を考慮した規定であるとして、 国の安全配慮義務違反を理由とする国家公務員の国 に対する損害賠償請求権についても同条所定の消滅時効期間の適用を認めました。 】 (参照条文)会計法 第30条 金銭の給付を目的とする国の権利で、 時効に関し他の法律に規定がないものは、 こ れを行使することができる時から5年間行使しないときは、 時効によつて消滅する。 国に対 する権利で、 金銭の給付を目的とするものについても、 また同様とする。 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○ 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ× 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ× 〔第14問〕(配点:2) 行政処分に関する次のアからウまでの各記述について、 最高裁判所の判例に照らし、 正しいもの に○、 誤っているものに×を付した場合の組合せを、 後記1から8までの中から選びなさい。 (解 答欄は、 [26]) ア.母がした子の住民票作成の申出に対し、 市町村長が住民票を作成しない旨の応答をすること は、 母又は子の権利義務ないし法律上の地位に直接影響を及ぼすものであるから、 行政事件訴 訟法第3条第2項にいう「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」に当たる。 イ.国土交通大臣が一級建築士免許取消処分をする場合、 建築士に対する懲戒に係る処分基準が 公表されているのであれば、 当該処分の通知書において、 同処分基準の適用関係を全く示さな かったとしても、 行政手続法上の理由の提示として不足することはない。 ウ.母体保護法に基づき人工妊娠中絶手術を行うことができる医師に指定する処分を受けた開業 医が、 当該処分後に虚偽の出生証明書を作成して罰金刑を受けたとしても、 処分の撤回につい て法令に直接明文の規定がない限り、 当該処分が撤回されることはない。 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○ 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ× 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ× - 10 - 〔第15問〕(配点:3) 不利益処分の手続に関する次のアからエまでの各記述について、 行政手続法に照らし、 それぞれ 正しい場合には1を、 誤っている場合には2を選びなさい。 (解答欄は、 アからエの順に[27] から[30]) ア.不利益処分がされた場合に利益を受けることとなる参加人は、 聴聞の通知があった時から聴 聞が終結する時までの間、 行政庁に対し、 当該不利益処分の原因となる事実を証する資料の閲 覧を求めることができる。 [27] イ.行政庁は、 金銭の給付決定を取り消す不利益処分をしようとする場合には、 意見陳述のため の手続を執る必要はない。 [28] ウ.聴聞の通知を受けた当事者は、 聴聞の期日への出頭に代えて、 主宰者に対し、 聴聞の期日ま でに陳述書を提出することができる。 [29] エ.法令上必要とされる資格がなかったことが判明した場合に必ずすることとされている不利益 処分をする行政庁は、 当該処分の名あて人の求めがあったときに、 当該処分の理由を示せば足 りる。 [30] 〔第16問〕(配点:3) 行政裁量に関する次のアからエまでの各記述について、 最高裁判所の判例に照らし、 それぞれ正 しい場合には1を、 誤っている場合には2を選びなさい。 (解答欄は、 アからエの順に[31]か ら[34]) ア.厚生労働大臣が、 生活保護法に基づいて定める保護の基準中の老齢加算に係る部分の改定に 際し、 最低限度の生活を維持する上で老齢であることに起因する特別な需要が存在するといえ るか否かを判断するに当たっては、 同大臣に専門技術的かつ政策的な見地からの裁量権が認め られる。 [31] イ.収用委員会には、 土地収用法に基づく権利取得裁決において損失補償について裁決するに際 し、 補償の範囲及びその額の決定に当たって専門技術的かつ政策的な見地からの裁量権が認め られる。 [32] ウ.公有水面埋立法第4条第1項第1号が定める要件に適合するとした都道府県知事の判断に違 法があるか否かに関する裁判所の審査は、 専門技術的な知見に基づいてされた当該知事の判断 に不合理な点があるか否かという観点から行われる。 [33] エ.公有水面埋立法第4条第1項第2号が定める要件に適合するとした都道府県知事の判断に違 法があるか否かに関する裁判所の審査は、 専門技術的な知見に基づいてされた当該知事の判断 に不合理な点があるか否かという観点から行われる。 [34] (参照条文)公有水面埋立法 第4条 都道府県知事ハ埋立ノ免許ノ出願左ノ各号ニ適合スト認ムル場合ヲ除クノ外埋立ノ 免許ヲ為スコトヲ得ズ 一 国土利用上適正且合理的ナルコト 二 其ノ埋立ガ環境保全及災害防止ニ付十分配慮セラレタルモノナルコト 三〜六 (略) 2、 3 (略) - 11 - 〔第17問〕(配点:3) 行政指導に関する次のアからエまでの各記述について、 行政手続法に照らし、 それぞれ正しい場 合には1を、 誤っている場合には2を選びなさい。 (解答欄は、 アからエの順に[35]から[ 38]) ア.行政機関は、 文書による行政指導に従わなかった相手方に対し、 再度、 口頭で同一内容の行 政指導をした場合において、 当該相手方から、 確認のために、 当該口頭による行政指導の趣旨 及び内容並びに責任者を記載した書面の交付を求められたときは、 原則として、 当該書面を交 付しなければならない。 [35] イ.国の行政機関が地方公共団体に対して行う行政指導には、 行政手続法の規定は適用されない。 [36] ウ.何人も、 法令に違反する事実があり、 その是正のためにされるべき行政指導がされていない と思料するときは、 当該行政指導の根拠となる規定が法律に置かれていないとしても、 当該行 政指導をする権限を有する行政機関に対し、 当該行政指導をすることを求めることができる。 [37] エ.行政指導指針を定めるに当たっては、 その公表がされるか否かにかかわらず、 原則として、 行政手続法所定の意見公募手続を経なければならない。 [38] 〔第18問〕(配点:2) 行政契約に関する次のアからウまでの各記述について、 法令又は最高裁判所の判例に照らし、 正 しいものに〇、 誤っているものに×を付した場合の組合せを、 後記1から8までの中から選びなさ い。 (解答欄は、 [39]) ア.地方公共団体が債務を負担する契約を締結する場合、 予算が議会で議決されていれば足り、 契約の締結自体について議会の議決が必要とされることはない。 イ.産業廃棄物の処分業者が、 公害防止協定において、 協定の相手方である町に対し、 その事業 や処理施設を将来廃止する旨を約束することは、 廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく 都道府県知事の許可に期限を付するに等しいため、 同法の趣旨に反する。 ウ.給水契約の申込みが適正かつ合理的な供給計画によっては対応することができないものであ る場合には、 水道事業者は、 水道法第15条第1項にいう「正当の理由」があるものとして、 これを拒むことが許される。 (参照条文)水道法 第15条 水道事業者は、 事業計画に定める給水区域内の需要者から給水契約の申込みを受 けたときは、 正当の理由がなければ、 これを拒んではならない。 2、 3 (略) 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○ 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ× 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ× - 12 - 〔第19問〕(配点:2) 訴えの利益に関する次のアからウまでの各記述について、 最高裁判所の判例に照らし、 正しいも のに○、 誤っているものに×を付した場合の組合せを、 後記1から8までの中から選びなさい。 (解答欄は、 [40]) ア.市街化区域内にある土地を開発区域として都市計画法第29条による開発許可を受けた開発 行為に関する工事が完了し、 当該工事の検査済証の交付がされた後においても、 予定建築物に ついていまだ建築確認がされていないときは、 当該許可の取消しを求める訴えの利益は失われ ない。 イ.保安林指定解除処分の取消訴訟係属中に代替施設の設置によって洪水や渇水の危険が解消さ れ、 その防止上からは保安林の存続の必要性がなくなったとしても、 そのような事情は、 事情 判決に関する規定の適用に際して考慮されるべき事柄であって、 当該解除処分の取消しを求め る訴えの利益を消滅させるものではない。 ウ.自動車等運転免許証の有効期間の更新に当たり、 一般運転者として扱われ、 優良運転者であ る旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者は、 上記記載の有無により免許証の 有効期間に差異がないことから、 自己が優良運転者に当たる旨主張して当該更新処分の取消し を求める訴えの利益を有しない。 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○ 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ× 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ× 〔第20問〕(配点:3) 取消訴訟の審理に関する次のアからエまでの各記述について、 行政事件訴訟法に照らし、 それぞ れ正しい場合には1を、 誤っている場合には2を選びなさい。 (解答欄は、 アからエの順に[ 41]から[44]) ア.処分の取消訴訟と当該処分についての審査請求を棄却した裁決の取消訴訟とを提起すること ができる場合であっても、 原告は、 当該裁決の取消訴訟において、 当該処分の違法を主張する ことが許される。 [41] イ.処分についての審査請求を棄却した裁決の取消訴訟を提起した後であっても、 原告は、 法令 に特別の定めがある場合を除き、 当該訴訟の口頭弁論の終結に至るまで、 当該訴訟に併合して、 当該処分の取消訴訟を適法に提起することができる。 [42] ウ.裁判所は、 取消訴訟において、 必要があると認めるときは、 当事者が主張していない事実を 職権で認定することができる。 [43] エ.裁判所は、 取消訴訟において、 必要があると認めるときは、 当事者の申出を待たずに証拠調 べをすることができるが、 その証拠調べの結果について、 当事者の意見をきかなければならな い。 [44] - 13 - 〔第21問〕(配点:3) 無効等確認の訴えに関する次のアからエまでの各記述について、 法令又は最高裁判所の判例に照 らし、 それぞれ正しい場合には1を、 誤っている場合には2を選びなさい。 (解答欄は、 アからエ の順に[45]から[48]) ア.原子炉の周辺に居住する住民は、 同原子炉の設置者に対しその建設又は運転の差止めを求め る民事訴訟を提起していたとしても、 同原子炉の設置許可処分の無効確認を求める訴えを適法 に提起することができる。 [45] イ.処分の無効確認を求める訴えにおいては、 被告において当該処分が適法かつ有効なものであ ることを具体的事実に基づき主張する必要があり、 原告は、 当該処分の無効原因の主張として、 抽象的に当該処分に重大かつ明白な瑕疵があると主張すれば足りる。 [46] ウ.行政事件訴訟法においては、 裁判所は、 処分の無効確認を求める訴えにおいて、 当該処分が 違法かつ無効なものであるものの、 これを無効とすることにより公の利益に著しい障害を生ず る場合であって、 処分を無効とすることが公共の福祉に適合しないと認めるときは、 請求を棄 却することができる旨条文上規定されている。 [47] エ.土地改良事業の施行に伴い土地改良区から所有地の換地処分を受けた者は、 同処分に基づく 登記等の手続が全て終了したときは、 用途、 地積等を総合的に勘案して当該換地が従前の土地 に照応したものでなければならない旨のいわゆる照応の原則違反を理由とする同処分の無効確 認を求める訴えを適法に提起することができない。 [48] 〔第22問〕(配点:3) 行政事件訴訟法上の仮の救済に関する次のアからエまでの各記述について、 同法に照らし、 それ ぞれ正しい場合には1を、 誤っている場合には2を選びなさい。 (解答欄は、 アからエの順に[ 49]から[52]) ア.処分の執行停止の申立人は、 当該執行停止が公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれのない ことを疎明する責任を負う。 [49] イ.処分の執行停止の決定は、 口頭弁論を経ないでしなければならない。 [50] ウ.処分の執行又は手続の続行の停止は、 処分の効力の停止によって目的を達することができる 場合には、 することができない。 [51] エ.処分の仮の差止めを命ずる決定は、 第三者に対しては効力を有しない。 [52] - 14 - 〔第23問〕(配点:2) 損失補償に関する次のアからウまでの各記述について、 最高裁判所の判例に照らし、 正しいもの に○、 誤っているものに×を付した場合の組合せを、 後記1から8までの中から選びなさい。 (解 答欄は、 [53]) ア.都市計画法第53条により、 同条の施行区域内の土地に対し長期間にわたって建築制限が課 されてきた場合、 当該建築制限による損失は、 その内容や程度にかかわらず、 特別の犠牲とし て補償の対象となる。 (参照条文)都市計画法 第53条 都市計画施設の区域又は市街地開発事業の施行区域内において建築物の建築をし ようとする者は、 国土交通省令で定めるところにより、 都道府県知事等の許可を受けなけ ればならない。 ただし、 次に掲げる行為については、 この限りでない。 一〜五 (略) 2、 3 (略) イ.旅館Aで火災が発生し、 消防団長が消火活動に当たり、 旅館Aに隣接する建物Bを破壊した 際、 建物Bへの延焼のおそれはなかったものの、 付近の建物への延焼防止のため建物Bを破壊 する緊急の必要性があった場合、 建物Bの損失は補償の対象とならない。 ウ.X社が自己所有地の地下にガソリンタンクを適法に設置したところ、 その後、 国が地下道を 新設したため、 上記ガソリンタンクの設置状況が消防法違反の状態となりその移転を余儀なく された場合でも、 X社の支出した移転費用は道路法第70条の規定する補償の対象とならない。 (参照条文)道路法 第70条 土地収用法第93条第1項の規定による場合の外、 道路を新設し、 又は改築した ことに因り、 当該道路に面する土地について、 通路、 みぞ、 かき、 さくその他の工作物を 新築し、 増築し、 修繕し、 若しくは移転し、 又は切土若しくは盛土をするやむを得ない必 要があると認められる場合においては、 道路管理者は、 これらの工事をすることを必要と する者(中略)の請求により、 これに要する費用の全部又は一部を補償しなければならな い。 (以下略) 2〜4 (略) 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○ 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ× 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ× - 15 - 〔第24問〕(配点:2) 行政組織に関する次のアからウまでの各記述について、 法令又は最高裁判所の判例に照らし、 正 しいものに○、 誤っているものに×を付した場合の組合せを、 後記1から8までの中から選びなさ い。 (解答欄は、 [54]) ア.内閣法第10条は権限の代理に関する規定ではなく、 権限の委任に関する規定であるから、 同条に基づき内閣総理大臣により指定された国務大臣が行った処分は、 当該国務大臣の処分と して法的効力を生じる。 (参照条文)内閣法 第10条 主任の国務大臣に事故のあるとき、 又は主任の国務大臣が欠けたときは、 内閣総 理大臣又はその指定する国務大臣が、 臨時に、 その主任の国務大臣の職務を行う。 イ.内閣府は、 内閣の事務を助けることを任務とする行政機関であるが、 内閣府の長である内閣 総理大臣は、 各省大臣と同様に内閣の統轄の下で行政事務を分担管理する。 ウ.地方の実情に適応した教育を行わせることを旨とする教育に関する地方自治の原則によれば、 国の行政機関は、 地方公共団体で設置される教育委員会が有する教育に関する固有の権限に対 して介入することができない。 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○ 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ× 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ×