1 短答式試験問題集[公法系科目]
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5 [公法系科目]
6 〔第1問〕(配点:2)
7 諸種の憲法概念に関する次のアからエまでの各記述について,明らかに誤っているもの二つの組
8 合せを,後記1から6までの中から選びなさい。(解答欄は,[bP])
9 ア. 憲法概念は,その存在様式によって区分することができる。憲法という法形式をとって存在
10 している法を「形式的意味の憲法」と呼び,法形式にかかわらず国家の組織や作用に関する基
11 本的な規範を「実質的意味の憲法」と呼ぶ。後者の概念からすれば,国会法や公職選挙法の一
12 部の規定は憲法法源としての意味を持つことになる。
13 イ. 形式的意味の憲法の効力は他の法規範よりも優越する。今日多くの国では,この優越性を現
14 実に保障するため裁判所による違憲審査制を採用しているが,法令の合憲性について議会が最
15 終的に判断するという制度が憲法の形式的優位性と矛盾するとはいえない。
16 ウ. 憲法の内容に着目すると,
17 「固有の意味の憲法」と「立憲的意味の憲法」を区別することがで
18 きる。
19 「権利の保障が確保されず,権力の分立が定められていない社会は,すべて憲法を持つも
20 のではない」という1789年のフランス人権宣言の有名な一節は,前者の趣旨を示したもの
21 である。
22 エ. 形式的意味の憲法にはいかなる内容を盛り込むことも可能であるが,歴史的には立憲主義の
23 成文化を求める動きが憲法典の普及を促進した。日本国憲法はこの経緯を踏まえ,憲法の形式
24 的優位性の実質的根拠を示すため,第10章「最高法規」中に公務員の憲法尊重擁護義務を定
25 める第99条を置いている。
26 1. アとイ
27
28 2. アとウ
29
30 3. アとエ
31
32 4. イとウ
33
34 5. イとエ
35
36 6. ウとエ
37
38 〔第2問〕(配点:3)
39 公務員の政治活動に対する制約に関する次のアからウまでの各記述について,猿払事件判決(最
40 高裁判所昭和49年11月6日大法廷判決,刑集28巻9号393頁)に照らして,それぞれ正し
41 い場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
42 (解答欄は,アからウの順に[bQ]から[
43 4])
44 ア. 国家公務員の政治的中立性を損うおそれのある政治的行為を禁止することは,強い政治性を
45 有する意見表明そのものを制約する規制であるが,行政の中立的運営とこれに対する国民の信
46 頼の確保という国民全体の共同利益のためであれば,特定の内容の表現を禁止することも許さ
47 れる。[bQ]
48 イ. 国家公務員法第102条第1項は国家公務員に禁止される政治的行為の具体的定めを広く人
49 事院規則に委任しているが,一般に公務員の政治的中立性を損うおそれのある政治的行為を禁
50 じることは許されるのであり,同条同項はそのような行動類型の定めを委任するものであって,
51 委任の限界を超えることにはならない。[bR]
52 ウ. 国家公務員の具体的な政治的行為を処罰することの合憲性判断に当たっては,当該公務員の
53 職務内容や問題となる行為の内容などを総合的に考慮すべきである。例えば機械的労務の提供
54 を職務とする者の政治的行為により公務員の政治的中立性が害されるおそれは小さいが,他方,
55 行われた行為が選挙に際しての特定政党への支援活動という政治的偏向の強いものであれば,
56 結局処罰は合憲と判断される。[bS]
57
58 - 2 -
59
60 〔第3問〕(配点:3)
61 「公共の福祉」に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤
62 っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[bT]から[bV])
63 ア. 憲法第13条の「公共の福祉」は,人権の外にあって,すべての人権を制約する一般的な原
64 理であり,憲法第22条,第29条が特に「公共の福祉」を掲げたのは,特別な意味を有しな
65 いという見解がある。しかし,このような見解では,
66 「公共の福祉」が極めて抽象的な概念であ
67 るだけに,人権制限が容易に肯定されるおそれが生じ,ひいては「公共の福祉」が明治憲法の
68 法律の留保のような機能を実質的に果たすおそれがある。[bT]
69 イ. 「公共の福祉」によって制約される人権は経済的自由権と社会権に限られ,その他の権利・
70 自由には内在的制約が存在するにとどまり,憲法第13条は公共の福祉に反しない限り個人に
71 権利・自由を尊重しなければならないという,言わば国家の心構えを表明したものであるとい
72 う見解がある。しかし,このように同条の法規範性を否定する見解は,プライバシー権などの
73 「新しい人権」を憲法上の人権として基礎付ける根拠を失わせる。[bU]
74 ウ. すべての人権に論理必然的に内在する「公共の福祉」は,人権相互間に生じる矛盾・衝突の
75 調節を図るための実質的公平の原理であり,例えば,社会権を実質的に保障するために自由権
76 を制約する場合には必要な限度の規制が認められるという見解がある。しかし,この見解では,
77 憲法第22条,第29条の「公共の福祉」が,結局,国の経済的・社会的政策という意味でと
78 らえられることになり,広汎な裁量論の下で経済的自由権と社会権の保障が不十分になるおそ
79 れがある。[bV]
80 〔第4問〕(配点:2)
81 次のアからウまでの各記述について,団体の自律性と構成員の思想の自由に関する最高裁判所の
82 判例の趣旨に照らして,正しいものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1か
83 ら8までの中から選びなさい。(解答欄は,[bW])
84 ア. どの政党又は候補者を支持するかは投票の自由と表裏をなすべきものであり,組合員各自が
85 自主的に決定すべき事柄である。しかし,労働組合には脱退の自由があるので,労働組合が総
86 選挙に際し特定の政党の立候補者を支援する資金のための臨時組合費の負担を組合員に強制す
87 ることは,許される。
88 イ. 政治資金規正法上の政治団体に寄附するか否かは選挙における投票の自由と表裏をなし,会
89 員各人が個人的な政治思想等に基づいて自主的に決定すべき事柄である。会員に脱退の自由の
90 ない強制加入団体である税理士会が,上記の寄附のために特別会費の納入を会員に強制するこ
91 とは,許されない。
92 ウ. 大震災で被災した他県の司法書士会へ復興支援拠出金寄附のための負担金の徴収は,司法書
93 士会の目的の範囲を逸脱するものではない。司法書士会が強制加入団体であることを考慮して
94 も,本件会員の政治的又は宗教的立場や思想信条の自由を害するものではなく,会員の協力義
95 務を否定すべき特段の事情があるとは認められない。
96 1. ア○
97
98 イ○
99
100 ウ○
101
102 2. ア○
103
104 イ○
105
106 ウ×
107
108 3. ア○
109
110 イ×
111
112 ウ○
113
114 4. ア○
115
116 イ×
117
118 ウ×
119
120 5. ア×
121
122 イ○
123
124 ウ○
125
126 6. ア×
127
128 イ○
129
130 ウ×
131
132 7. ア×
133
134 イ×
135
136 ウ○
137
138 8. ア×
139
140 イ×
141
142 ウ×
143
144 - 3 -
145
146 〔第5問〕(配点:3)
147 次の文章は,街路樹への広告物掲出を禁止する県条例の違憲審査の基準について論じたものであ
148 る。次のアからウまでの各記述につき,この見解に対する批判となり得る場合には1を,批判とな
149 り得ない場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[bX]から[11])
150 「この県条例の目的とするところは,美観風致の維持と公衆への危害の防止であって,表現の内
151 容はその関知するところではなく,広告物が政治的表現であると,営利的表現であると,その他い
152 かなる表現であるとを問わず,その目的からみて規制を必要とする場合に,一定の抑制を加えるも
153 のである。もし本条例が思想や政治的な意見情報の伝達に係る表現の内容を主たる規制対象とする
154 ものであれば,憲法上厳格な基準によって審査されるが,本条例は,表現の内容と全くかかわりな
155 しに,美観風致の維持等の目的から屋外広告物の掲出の場所や方法について一律に規制しているも
156 のである。この場合に,表現の内容を主たる規制対象とする場合と同じように厳格な基準を適用す
157 ることは,必ずしも相当ではない。」
158 ア. 表現の時,場所,方法について規制することによって実際上特定の内容を持つ表現だけを規
159 制するような場合でも,緩やかな審査基準が適用されることになる。[bX]
160 イ. 表現の時,場所,方法について一律に規制する場合は,表現内容に対する規制の場合と比較
161 して,規制者による恣意的な表現抑圧の危険が相対的に低いはずである。[10]
162 ウ. 表現者にとって,特定の時,場所,方法で表現することと表現の内容とが同程度に重要であ
163 る場合が少なくないことを見過ごしている。[11]
164 〔第6問〕(配点:2)
165 宗教法人法に基づくオウム真理教に対する裁判所の解散命令は,憲法第20条第1項に違反しな
166 いとした最高裁判所の決定(最高裁判所平成8年1月30日第一小法廷決定,民集50巻1号19
167 9頁)に関する次のアからエまでの各記述について,正しいもの二つの組合せを,後記1から6ま
168 での中から選びなさい。(解答欄は,[12])
169 ア. この決定は,解散命令の制度は専ら宗教法人の世俗的側面を対象とし,かつ,専ら世俗的目
170 的によるものであって,宗教団体や信者の精神的・宗教的側面に容かいする意図によるもので
171 はないとした。
172 イ. この決定は,解散命令の制度は信者の宗教上の行為を禁止したり制限したりする法的効果を
173 一切伴わないのであるから,信者の宗教上の行為に何らの支障も生じさせるものではないとし
174 た。
175 ウ. この決定は,当該宗教法人に対する解散命令は,宗教法人法第81条の規定に基づき,裁判
176 所の司法審査によって発せられたものであるから,その手続の適正も担保されているとした。
177 エ. この決定は,宗教上の行為の自由は,内心における信仰の自由が最大限尊重されるべきもの
178 であるのとは異なって,公共の福祉の観点からする合理的な制約に服するべきものであるとし
179 た。
180 1. アとイ
181
182 2. アとウ
183
184 3. アとエ
185
186 4. イとウ
187
188 5. イとエ
189
190 6. ウとエ
191
192 〔第7問〕(配点:3)
193 生存権の法的性格に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,
194 誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[13]から[15])
195 ア. プログラム規定説によれば,憲法第25条第1項は,国民の生存を確保すべき政治的・道義
196 的義務を国に課したにとどまり,個々の国民に対して権利を保障したものではない。しかし,
197 「健
198 康で文化的な最低限度の生活」を保障するための受給請求権が生活保護法などの法律で定めら
199 - 4 -
200
201 れれば,その受給請求権は憲法上の権利として認められる。[13]
202 イ. 抽象的権利説によれば,憲法第25条第1項は,国に立法や予算を通じて生存権を実現すべ
203 き法的義務を課している。しかし,当該条文を直接の根拠にして「健康で文化的な最低限度の
204 生活」の保障を請求する権利まで保障するものではなく,その請求権は,生存権を具体化する
205 法律によって初めて具体的な権利となる。[14]
206 ウ. 具体的権利説を言葉どおりにとらえれば,憲法第25条第1項は,それを直接の根拠にして
207 「健康で文化的な最低限度の生活」を確保するための具体的請求権を保障する規定ということ
208 になりそうである。しかし,具体的権利説といわれている見解は,必ずしも憲法のみを根拠に
209 裁判所に具体的な給付請求ができるということまで主張するものではない。[15]
210 〔第8問〕(配点:3)
211 学校教育に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,そ
212 れぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
213 (解答欄は,アからウの順に[
214 16]から[18])
215 ア. 国は,必要かつ相当と認められる範囲において,教育内容について決定する権能を有し,教
216 育の目的を遂行するに必要な諸条件を整備確立するため,教育の内容や方法について遵守すべ
217 き基準を設定できる。しかし,それは,教育における機会均等の確保と全国的な一定水準の維
218 持という目的のために必要かつ合理的と認められる大綱的なものにとどめられるべきである。
219 [16]
220 イ. 高等学校教育においても,国は,教育の内容及び方法について遵守すべき基準を定立する必
221 要があるが,教科書を使用しなければならないとする学校教育法の規定は,高等学校について
222 は訓示規定と解される。なぜなら,高等学校においては,生徒の側に学校を選択する余地や教
223 育内容を批判する能力が相当程度あり,教育の具体的な内容や方法については,教師の裁量も
224 尊重する必要があるからである。[17]
225 ウ. 憲法第26条第2項後段の義務教育の無償の規定は,直接には,普通教育の対価を徴収しな
226 いこと,すなわち,授業料の不徴収を定める趣旨である。ただし,教科書,学用品等の授業料
227 以外の費用については,国の財政等の事情を考慮して立法により無償と定められた場合に,そ
228 の限度で,同項の義務教育の無償の内容となる。[18]
229 〔第9問〕(配点:3)
230 人身の自由に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,
231 それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
232 (解答欄は,アからウの順に[
233 19]から[21])
234 ア. 迅速な裁判を一般的に保障する憲法第37条第1項は,それ自体が裁判規範性を有するもの
235 ではないので,現実にこの保障に明らかに反し,迅速な裁判を受ける被告人の権利が害された
236 と認められる事態が生じた場合には,これに対処すべき法律上の規定があるときに限ってその
237 審理を打ち切ることができる。[19]
238 イ. 道路交通法上の警察官の呼気検査は,飲酒運転を防止するために運転者から呼気を採取して
239 アルコール保有の程度を調査するものであって,その者から供述を得ようとするものではない
240 から,これを拒んだ者を処罰する旨の規定は,憲法第38条第1項に違反しない。[20]
241 ウ. 憲法第39条前段は,何人も,実行の時に適法であった行為については刑事上の責任を問わ
242 れない旨を規定しているが,行為の時に最高裁判所の判例が示していた法解釈に従えば無罪と
243 なるべき行為を処罰することは,同規定に違反するものではない。[21]
244
245 - 5 -
246
247 〔第10問〕(配点:3)
248 憲法第40条に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っ
249 ている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[22]から[24])
250 ア. 抑留又は拘禁の上,起訴された者が無罪となった場合,刑事補償に加えて国家賠償も請求す
251 ることができるが,後者が公務員の故意・過失を要件とするのに対して,前者はそれらを要件
252 としない。[22]
253 イ. 最高裁判所の判例によれば,抑留又は拘禁の理由となった被疑事実が不起訴となった場合に
254 は,憲法第40条の補償問題は生じないが,実質上は無罪となった事実についての抑留又は拘
255 禁と認められるものがあるときは,その部分は刑事補償の対象となり得る。[23]
256 ウ. 最高裁判所の判例によれば,刑事訴訟法上の手続における無罪の確定裁判に限らず,少年審
257 判手続における不処分決定事件でも,非行事実が認められないことを理由とする不処分決定で
258 ある場合には,憲法第40条の「無罪の裁判」に含まれる。[24]
259 〔第11問〕(配点:3)
260 国民の義務に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤って
261 いる場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[25]から[27])
262 ア. 大日本帝国憲法と異なり,国民主権と基本的人権の保障を旨とする日本国憲法において課さ
263 れる国民の義務は,国家への全面的な服従義務を意味するものではなく,憲法の基本原理と調
264 和する限りにおいて認められるものである。[25]
265 イ. 憲法が国民に職業選択の自由と財産権を保障するとともに,その意に反する苦役を禁止して
266 いる以上,勤労の義務を規定した憲法第27条第1項は,道徳的・精神的な規定にすぎず,こ
267 れに法的意味を認めることはできない。[26]
268 ウ. 憲法第30条は国民の納税義務を定めているが,国際法や条約に基づいて免除される場合を
269 除き,法律の定めるところにより,我が国に居住する外国籍の者から徴税することは違憲では
270 ない。[27]
271 〔第12問〕(配点:3)
272 国民主権の観念における権力性の契機と正当性の契機に関する次のアからウまでの各記述につい
273 て,それぞれ理論的に成立するものには1を,成立し難いものには2を選びなさい。
274 (解答欄は,ア
275 からウの順に[28]から[30])
276 ア. 国民主権の観念は,本来,君主主権との対抗関係の下で生成し,主張されてきたものである。
277 このような経緯を踏まえると,国民主権の担い手は,抽象的なものではないし,特別の資格を
278 持った君主でもないことになる。[28]
279 イ. 主権の権力性の契機において,主権の主体である国民は有権者(選挙権者の総体)を指す。
280 しかし,国民を有権者ととらえることは,必ずしも憲法が直接民主主義を採用しているという
281 結論を帰結するわけではない。[29]
282 ウ. 主権の正当性の契機において,主権の主体である国民は全国民(国籍保持者の総体)を指す。
283 国民を全国民ととらえると,国民主権の原理は,命令的委任に拘束された国民代表制を要請す
284 ることになる。[30]
285 〔第13問〕(配点:2)
286 次のアからウまでの各記述について,政党に関する最高裁判所の判例の趣旨に照らして,正しい
287 ものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
288 (解
289 答欄は,[31])
290 ア. 憲法は政党につき明文で規定していないが,政党は国民の政治意思を国政に実現させる最も
291 - 6 -
292
293 有効な媒体であり,議会制民主主義は政党を無視してはその円滑な運用を期待することはでき
294 ない。したがって,政党は議会制民主主義を支える不可欠の要素といえる。
295 イ. 国民には,政党を結成し,政党に加入し,若しくは政党を脱退する自由が保障されている。
296 他方,政党は,政治上の信条や意見を共通にするものが任意に結成する団体であるから,党員
297 に対して政治的忠誠を要求し,一定の統制を施すことができる。
298 ウ. 法律上の権利義務関係をめぐる争訟であっても,政党の除名処分の有効性が紛争の前提問題
299 となっている場合には,宗教上の教義や信仰の対象に関する価値判断が前提問題となっている
300 場合と同様,裁判所の審査権は及ばない。
301 1. ア○
302
303 イ○
304
305 ウ○
306
307 2. ア○
308
309 イ○
310
311 ウ×
312
313 3. ア○
314
315 イ×
316
317 ウ○
318
319 4. ア○
320
321 イ×
322
323 ウ×
324
325 5. ア×
326
327 イ○
328
329 ウ○
330
331 6. ア×
332
333 イ○
334
335 ウ×
336
337 7. ア×
338
339 イ×
340
341 ウ○
342
343 8. ア×
344
345 イ×
346
347 ウ×
348
349 〔第14問〕(配点:2)
350 天皇の国事行為に関する次のアからエまでの各記述について,明らかに誤っているもの二つの組
351 合せを,後記1から6までの中から選びなさい。(解答欄は,[32])
352 ア. 天皇は内閣の指名に基づいて最高裁判所長官を任命するが,内閣は,最高裁判所長官の指名
353 及びその任命に関する助言と承認を1回の閣議で行うことはできない。
354 イ. 天皇は国会を召集するが,内閣の助言と承認が国事行為の実質的決定権を含むという立場か
355 らすると,憲法第7条の規定により内閣が召集に関する決定権を有することになる。
356 ウ. 天皇は栄典を授与するが,憲法は,恩赦の認証と異なり,栄典の授与自体が天皇の国事行為
357 であるとしており,栄典の授与の認証を国事行為とはしていない。
358 エ. 天皇は国会の開会式に参列するが,その際の「おことば」は天皇の象徴としての行為である
359 とする立場からすると,「おことば」について内閣の補佐は不要である。
360 1. アとイ
361
362 2. アとウ
363
364 3. アとエ
365
366 4. イとウ
367
368 5. イとエ
369
370 6. ウとエ
371
372 〔第15問〕(配点:2)
373 国政調査権に関する次のアからエまでの各記述について,明らかに誤っているもの二つの組合せ
374 を,後記1から6までの中から選びなさい。(解答欄は,[33])
375 ア. ある刑事事件の係属中に,当該事件で審理されている事実と同一の事実について調査するこ
376 とは,それが立法目的又は行政監督目的で行われるものであっても許されない。
377 イ. ある罪に関する法改正の要否に関連して,犯罪捜査や公訴提起の状況等,その罪についての
378 検察権の一般的な運用状況について調査することは許される。
379 ウ. 特定の個人の犯罪行為を発見し,これを処罰するのに必要な証拠を収集するためだけに国政
380 調査権を行使することは,たとえその個人が現職の国会議員であったとしても許されない。
381 エ. 団体の規制に関する法改正の要否に関連して,議院における証人の宣誓及び証言等に関する
382 法律に基づき証人として出頭したある団体の代表者は,その個人的な信条を明らかにするよう
383 に尋問された場合でも,証言を拒むことは許されない。
384 1. アとイ
385
386 2. アとウ
387
388 3. アとエ
389
390 4. イとウ
391
392 - 7 -
393
394 5. イとエ
395
396 6. ウとエ
397
398 〔第16問〕(配点:2)
399 内閣及び内閣総理大臣に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものに○,誤ってい
400 るものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
401 (解答欄は,
402 [34])
403 ア. 議院内閣制に関する責任本質説は,内閣の国会に対する連帯責任,衆議院の内閣不信任決議
404 権,内閣の衆議院解散権を,議院内閣制の必須の要素としている。
405 イ. 内閣は憲法第73条第1号により法律を誠実に執行する義務を負うが,他方,憲法第99条
406 により憲法尊重擁護義務をも負うので,内閣が違憲と解する法律が成立した場合には,一時的
407 であれば,その執行を停止することができる。
408 ウ. 内閣総理大臣は国務大臣の任免権,国務大臣の訴追に対する同意権及び予算の作成・提出権
409 を有するが,これらはすべて内閣総理大臣の専権事項であるので,閣議にかけて決定する必要
410 はない。
411 1. ア○
412
413 イ○
414
415 ウ○
416
417 2. ア○
418
419 イ○
420
421 ウ×
422
423 3. ア○
424
425 イ×
426
427 ウ○
428
429 4. ア○
430
431 イ×
432
433 ウ×
434
435 5. ア×
436
437 イ○
438
439 ウ○
440
441 6. ア×
442
443 イ○
444
445 ウ×
446
447 7. ア×
448
449 イ×
450
451 ウ○
452
453 8. ア×
454
455 イ×
456
457 ウ×
458
459 〔第17問〕(配点:2)
460 司法権に関する次のアからエまでの各記述について,正しいもの二つの組合せを,後記1から6
461 までの中から選びなさい。(解答欄は,[35])
462 ア. 憲法第76条第1項に規定される「司法権」については,民事及び刑事事件の裁判権を指し,
463 性質上本来行政権の作用に属する行政裁判は,法律上特に定める権限として裁判所の権限とさ
464 れたものである。
465 イ. 憲法第76条第3項は,裁判官は「この憲法及び法律にのみ拘束される」と規定しているが,
466 ここにいう「法律」には,国会によって制定される法律はもとより,政令や条例も含まれる。
467 ウ. 司法権独立の原則の一内容として,司法権が立法権及び行政権から独立して自主的に活動す
468 ることがあるが,これを担保するものとして,例えば,憲法第77条の最高裁判所の規則制定
469 権や,憲法第80条の最高裁判所による下級裁判所裁判官の指名権が定められている。
470 エ. 憲法第81条は「最高裁判所は,一切の法律,命令,規則又は処分が憲法に適合するかしな
471 いかを決定する権限を有する終審裁判所である」と規定しているが,最高裁判所の判例によれ
472 ば,仮にこの規定がないとすると,最高裁判所に違憲立法審査権を認める余地はない。
473 1. アとイ
474
475 2. アとウ
476
477 3. アとエ
478
479 4. イとウ
480
481 5. イとエ
482
483 6. ウとエ
484
485 〔第18問〕(配点:2)
486 予算及び決算に関する次のアからエまでの各記述について,正しいもの二つの組合せを,後記1
487 から6までの中から選びなさい。(解答欄は,[36])
488 ア. 一会計年度の期間については憲法上明文の規定はないが,国会の常会が毎年召集すべきこと
489 とされており,また,決算について毎年会計検査院が検査することとされていることから,憲
490 法は会計年度を1年とすることを予定していると考えられる。
491 イ. 予算は,一会計年度における国の財政行為の準則であり,政府の行為を規律する法規範であ
492 るから,国の歳入が歳入予算に定められた金額を超えると見込まれる場合には,内閣は,補正
493 予算を作成・提出し,国会の承認を得た上で徴収することになる。
494 ウ. 国の収入支出の決算は,次の年度に国会に提出され,審査がなされるが,既になされた支出
495 が適正であったかどうかの事後審査であるから,国会が修正を加えることはできず,また,不
496 承認の議決がなされても,既になされた収入支出に何ら影響を及ぼさない。
497
498 - 8 -
499
500 エ. 内閣は,国会及び国民に対し,定期に,少くとも毎年一回,国の財政状況について報告しな
501 ければならないが,国会に対しては,毎会計年度予算及び決算を提出しているから,この報告
502 に関しては,成立した予算及び決算を国民に対して報告すれば足りる。
503 1. アとイ
504
505 2. アとウ
506
507 3. アとエ
508
509 4. イとウ
510
511 5. イとエ
512
513 6. ウとエ
514
515 〔第19問〕(配点:3)
516 地方自治に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤ってい
517 る場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[37]から[39])
518 ア. 憲法第92条は地方公共団体の組織及び運営に関する事項については法律でこれを定めるこ
519 ととしているから,法律で地方公共団体そのものを廃止することは許されないが,地方議会を
520 諮問機関とすることは必ずしも違憲ということはできない。[37]
521 イ. 憲法第93条第2項は地方公共団体の長,議会の議員を住民が直接選挙することを定めてい
522 るにとどまり,地方自治法に定める議会の解散請求や議員,長の解職請求の制度それ自体は憲
523 法上の要請ということはできない。[38]
524 ウ. 憲法第94条は地方公共団体の条例制定権を定めており,地方公共団体は,広義の自治事務
525 に該当する事務であれば,条例により住民の基本的人権に制約を課することも許されるのであ
526 って,このこと自体を直ちに違憲ということはできない。[39]
527 〔第20問〕(配点:2)
528 憲法改正の限界については,理論上限界があるという立場(限界説)と限界がないという立場(無
529 限界説)があるが,次のアからエまでの各記述のうち,限界説からの記述二つの組合せを,後記1
530 から6までの中から選びなさい。(解答欄は,[40])
531 ア. 憲法制定時の規範・価値によって将来の世代を拘束するのは不当である。
532 イ. 憲法の妥当性の根拠は,基本的人権の保障を含む根本規範である。
533 ウ. 憲法規範には実定化された自然法規範が含まれており,それは実定化されても自然法規範と
534 しての性質を失わない。
535 エ. 憲法規範中に価値序列や階層性を認めることはできない。
536 1. アとイ
537
538 2. アとウ
539
540 3. アとエ
541
542 4. イとウ
543
544 - 9 -
545
546 5. イとエ
547
548 6. ウとエ
549
550 〔第21問〕(配点:2)
551 国家賠償法第1条第1項の違法性に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判
552 例に照らし,正しいものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの
553 中から選びなさい。(解答欄は,[41])
554 ア. 規制権限の不行使は,当該権限を定めた法令の趣旨,目的や,その権限の性質等に照らし,
555 具体的事情の下において,その不行使が許容される限度を逸脱して著しく合理性を欠くと認め
556 られるときは,違法となるものと解するのが相当である。
557 イ. 警察官が,交通法規等に違反して車両で逃走する者をパトカーで追跡する職務の執行中に,
558 逃走車両の走行により第三者が身体等に重大な損害を被った場合,当該追跡行為は,上記第三
559 者との関係では違法な職務執行といわざるを得ない。
560 ウ. 税務署長のする所得税の更正は,所得金額を過大に認定していたとしても,そのことから直
561 ちに国家賠償法第1条第1項にいう違法があったとの評価を受けるものではない。
562 1. ア○
563
564 イ○
565
566 ウ○
567
568 2. ア○
569
570 イ○
571
572 ウ×
573
574 3. ア○
575
576 イ×
577
578 ウ○
579
580 4. ア○
581
582 イ×
583
584 ウ×
585
586 5. ア×
587
588 イ○
589
590 ウ○
591
592 6. ア×
593
594 イ○
595
596 ウ×
597
598 7. ア×
599
600 イ×
601
602 ウ○
603
604 8. ア×
605
606 イ×
607
608 ウ×
609
610 〔第22問〕(配点:3)
611 損失補償に関する次のアからエまでの各記述について,法令又は最高裁判所の判例に照らし,そ
612 れぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
613 (解答欄は,アからエの順に[
614 42]から[45])
615 ア. 収用委員会の裁決のうち損失の補償に不服がある被収用者は,起業者を被告として,正当な
616 補償額と裁決に定められていた補償額との差額の給付を求める訴えを提起するとともに,収用
617 委員会を被告として,裁決の取消しを求める訴えを提起することが必要である。[42]
618 イ. 土地収用法が補償を義務付けている「通常受ける損失」(同法第88条)とは,客観的社会的
619 にみて収用に基づき被収用者が当然に受けるであろうと考えられる経済的・財産的な損失をい
620 うと解するのが相当であるから,経済的価値でない特殊な価値については補償の対象とはなら
621 ない。[43]
622 (参照条文)土地収用法
623 第88条
624
625 第71条,第72条,第74条,第75条,第77条,第80条及び第80条
626
627 の2に規定する損失の補償の外,離作料,営業上の損失,建物の移転による賃貸料の損
628 失その他土地を収用し,又は使用することに因つて土地所有者又は関係人が通常受ける
629 損失は,補償しなければならない。
630 ウ. 行政財産たる土地につき使用許可によって与えられた使用権は,それが期間の定めのない場
631 合であれば,当該行政財産本来の用途又は目的上の必要を生じたときはその時点において原則
632 として消滅すべきものであり,また,権利自体にこのような制約が内在しているものとして付
633 与されているものとみるのが相当であるから,上記の必要が生じたことを理由として許可を撤
634 回する場合,補償が必要となることはない。[44]
635 エ. 土地収用法による補償金額は「相当な価格」
636 (同法第71条)等の不確定概念をもって定めら
637 れているので,補償の範囲及びその額の決定については,収用委員会の合理的な裁量にゆだね
638 られているものと解される。[45]
639 (参照条文)土地収用法
640 第71条
641
642 収用する土地又はその土地に関する所有権以外の権利に対する補償金の額は,
643
644 近傍類地の取引価格等を考慮して算定した事業の認定の告示の時における相当な価格
645 に,権利取得裁決の時までの物価の変動に応ずる修正率を乗じて得た額とする。
646 - 10 -
647
648 〔第23問〕(配点:3)
649 次のアからエまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選
650 びなさい。(解答欄は,アからエの順に[46]から[49])
651 ア. 行政は,国民の代表によって作られた法律に従って行われなければならないのが原則である
652 が,行政上の法律関係においても,慣習法の適用が排除されるわけではない。[46]
653 イ. 最高裁判所の判例によれば,民事上の法律関係を規律する原理として生まれた信義誠実の原
654 則は,租税法律主義が妥当する租税法律関係については適用されないと解されている。[47]
655 ウ. 国家における行政組織のうち,少なくともその基本構造については,国会が定めるべきもの
656 と解されている。[48]
657 エ. 最高裁判所の判例によれば,職員が通達を違法と考えた場合,その通達に沿った上司の命令
658 に服従すべき義務はなく,服従拒否を理由とする懲戒処分は違法になると解されている。[
659 49]
660
661 - 11 -
662
663 〔第24問〕(配点:3)
664 行政裁量に関する次のアからエまでの各記述について,法令又は最高裁判所の判例に照らし,そ
665 れぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
666 (解答欄は,アからエの順に[
667 50]から[53])
668 ア. 出入国管理及び難民認定法第26条第1項が外国人の再入国許可に関して許可の判断基準を
669 特に規定していないのは,再入国の許否の判断を法務大臣の裁量に任せ,その裁量権の範囲を
670 広範なものとする趣旨であると解されている。[50]
671 (参照条文)出入国管理及び難民認定法
672 第26条
673
674 法務大臣は,本邦に在留する外国人(中略)がその在留期間(在留期間の定め
675
676 のない者にあつては,本邦に在留し得る期間)の満了の日以前に本邦に再び入国する意
677 図をもつて出国しようとするときは,法務省令で定める手続により,その者の申請に基
678 づき,再入国の許可を与えることができる。この場合において,法務大臣は,その者の
679 申請に基づき,相当と認めるときは,当該許可を数次再入国の許可とすることができる。
680 2〜7
681
682 (略)
683
684 イ. 国家公務員法第82条第1項の定める懲戒処分について懲戒権者に裁量が認められる理由の
685 一つは,懲戒処分の決定に当たっては,公務員の非行の原因,動機,性質等のほか,当該公務
686 員の行為の前後における態度,処分歴,選択する処分が他の公務員や社会に及ぼす影響など,
687 諸般の事情が総合的に考慮される必要があり,こうした判断は平素から庁内事情に通じ,部下
688 職員の指揮監督に当たる者に任せるのでなければ適切な結果を期待できないことにある。[
689 51]
690 (参照条文)国家公務員法
691 第82条
692
693 職員が,次の各号のいずれかに該当する場合においては,これに対し懲戒処分
694
695 として,免職,停職,減給又は戒告の処分をすることができる。
696 一
697
698 この法律若しくは国家公務員倫理法又はこれらの法律に基づく命令(国家公務員倫
699 理法第5条第3項の規定に基づく訓令及び同条第4項の規定に基づく規則を含む。)に
700 違反した場合
701
702 2
703
704 二
705
706 職務上の義務に違反し,又は職務を怠つた場合
707
708 三
709
710 国民全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあつた場合
711 (略)
712
713 ウ. 違法建築物に対する除却を命ずる権限の行使を求めて隣地所有者が義務付け訴訟を提起する
714 場合,権限行使の不作為の違法確認訴訟を併合提起した上で,当該権限を行使しないことが裁
715 量権の範囲を超え,又は濫用になることを主張しなければならない。[52]
716 (参照条文)建築基準法
717 第9条
718
719 特定行政庁は,建築基準法令の規定又はこの法律の規定に基づく許可に付した条
720
721 件に違反した建築物又は建築物の敷地については,当該建築物の建築主,当該建築物に
722 関する工事の請負人(請負工事の下請人を含む。)若しくは現場管理者又は当該建築物若
723 しくは建築物の敷地の所有者,管理者若しくは占有者に対して,当該工事の施工の停止
724 を命じ,又は,相当の猶予期限を付けて,当該建築物の除却,移転,改築,増築,修繕,
725 模様替,使用禁止,使用制限その他これらの規定又は条件に対する違反を是正するため
726 に必要な措置をとることを命ずることができる。
727 2〜15
728
729 (略)
730
731 - 12 -
732
733 エ. 地方公務員法第28条第1項に基づく分限処分には,降任と免職とがあるが,両者は,職に
734 必要な適格性を判断するという点において共通するので,降任の場合と免職の場合とで裁量的
735 判断を加える余地に差異はない。[53]
736 (参照条文)地方公務員法
737 第28条
738
739 職員が,左の各号の一に該当する場合においては,その意に反して,これを降
740
741 任し,又は免職することができる。
742 一
743
744 勤務実績が良くない場合
745
746 二
747
748 心身の故障のため,職務の遂行に支障があり,又はこれに堪えない場合
749
750 三
751
752 前二号に規定する場合の外,その職に必要な適格性を欠く場合
753
754 四
755
756 職制若しくは定数の改廃又は予算の減少により廃職又は過員を生じた場合
757
758 2〜4
759
760 (略)
761
762 〔第25問〕(配点:2)
763 行政指導に関する次のアからエまでの各記述について,明らかに誤っているものの個数を,後記
764 1から5までの中から選びなさい。(解答欄は,[54])
765 ア. 最高裁判所の判例によれば,建築確認申請に係る行政指導の相手方が確認処分を留保された
766 ままでの行政指導には応じられないとの意思を真摯かつ明確に表明して建築確認申請に直ちに
767 応答すべきことを求めた場合には,それ以後の確認処分の留保は原則として違法の評価を受け
768 る。
769 イ. 最高裁判所の判例によれば,ある行政機関の行為が,これを規定する法律において相手方が
770 任意に従うことを期待してされる行政指導として定められている場合には,抗告訴訟の対象と
771 なる行政処分に当たると解されることはない。
772 ウ. 行政指導は,多様な行政需要に臨機に対応するためにされる事実的行為であるから,条理上
773 も,行政機関に行政指導についての作為義務が生ずることはない。
774 エ. 行政指導は,相手方の任意の協力を求めるものであるから,法律に根拠がなく,かつ,その
775 行政機関の任務又は所掌事務の範囲を超えるものであっても,その行政機関が行政サービスの
776 目的で行うものである限り,行うことが許される。
777 1. 1個
778
779 2. 2個
780
781 3. 3個
782
783 4. 4個
784
785 - 13 -
786
787 5. 0個
788
789 〔第26問〕(配点:2)
790 通達に関する次のアからウまでの各記述について,法令又は最高裁判所の判例に照らし,正しい
791 ものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
792 (解答欄は,[55])
793 ア. 国家行政組織法第14条第2項は,
794 「各省大臣,各委員会及び各庁の長官は,その機関の所掌
795 事務について,命令又は示達するため,所管の諸機関及び職員に対し,訓令又は通達を発する
796 ことができる。」と定めているが,これは通達発令権限を有する行政機関を限定する趣旨ではな
797 いから,局長や部長といった内部部局の長も通達を発することが許される。
798 イ. パチンコ球遊器について約10年間にわたり非課税の取扱いが続いた後に,法定の課税対象
799 物品に該当する旨の通達が発せられた場合,通達の内容が法律の正しい解釈に合致するとして
800 も,通達が発せられた後にされる課税処分は,非課税の継続に寄せられた納税者の信頼を損な
801 うものであり,違法である。
802 ウ. 墓地,埋葬等に関する法律第13条に関して,他の宗教団体信者であることだけを理由とす
803 る埋葬拒否は「正当の理由」によるものとは認められないと解釈した通達について,この解釈
804 を誤りと考える寺院は,通達に従わず,同条違反を理由に起訴された後に,刑事訴訟で通達の
805 適法性を争うことができるが,それでは公訴を提起され,有罪判決を受ける危険を負わざるを
806 得ないため,取消訴訟で当該通達の適法性を争うことができる。
807 (参照条文)墓地,埋葬等に関する法律
808 第13条
809
810 墓地,納骨堂又は火葬場の管理者は,埋葬,埋蔵,収蔵又は火葬の求めを受け
811
812 たときは,正当の理由がなければこれを拒んではならない。
813 第21条
814
815 左の各号の一に該当する者は,これを千円以下の罰金又は拘留若しくは科料に
816
817 処する。
818 一
819
820 第3条,第4条,第5条第1項又は第12条から第17条までの規定に違反した者
821
822 二
823
824 (略)
825
826 1. ア○
827
828 イ○
829
830 ウ○
831
832 2. ア○
833
834 イ○
835
836 ウ×
837
838 3. ア○
839
840 イ×
841
842 ウ○
843
844 4. ア○
845
846 イ×
847
848 ウ×
849
850 5. ア×
851
852 イ○
853
854 ウ○
855
856 6. ア×
857
858 イ○
859
860 ウ×
861
862 7. ア×
863
864 イ×
865
866 ウ○
867
868 8. ア×
869
870 イ×
871
872 ウ×
873
874 〔第27問〕(配点:3)
875 法人税法(平成13年法律第129号による改正前のもの。以下同じ。)上の質問検査権に関する
876 最高裁判所平成16年1月20日第二小法廷決定(刑集58巻1号26頁)の次の判示を読み,後
877 記アからエまでの各記述について,明らかに同決定の考え方と整合しないもの二つの組合せを,後
878 記1から6までの中から選びなさい。(解答欄は,[56])
879 法人税法「156条によると,同法153条(中略)に規定する質問又は検査の権限は,犯罪の
880 証拠資料を取得収集し,保全するためなど,犯則事件の調査あるいは捜査のための手段として行使
881 することは許されないと解するのが相当である。しかしながら,上記質問又は検査の権限の行使に
882 当たって,取得収集される証拠資料が後に犯則事件の証拠として利用されることが想定できたとし
883 ても,そのことによって直ちに,上記質問又は検査の権限が犯則事件の調査あるいは捜査のための
884 手段として行使されたことにはならないというべきである。」
885 (参照条文)法人税法
886 第153条
887
888 国税庁の当該職員又は法人の納税地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該
889
890 職員は,法人税に関する調査について必要があるときは,法人に質問し,又はその帳簿
891 書類その他の物件を検査することができる。
892 第156条
893
894 前三条の規定による質問又は検査の権限は,犯罪捜査のために認められたも
895
896 のと解してはならない。
897 - 14 -
898
899 ア. 税務調査を行うための質問検査権の制度は,刑罰を背景とした間接強制による証拠資料の収
900 集を可能にしているとしても,刑事責任追及のための資料の取得収集に直接結び付く作用を一
901 般的に有する手続として認められたものではなく,租税の公平確実な賦課徴収のために必要な
902 資料を収集することを目的とする手続であって,必要性,合理性が肯定できるから,憲法第
903 35条及び第38条の趣旨に反するものではない。
904 イ. 法人税法第156条に違反した質問検査権の行使であるかどうかの判断に当たっては,その
905 質問検査権を行使した主体の主観的な意図は考慮すべきではない。
906 ウ. 犯則調査は,一種の行政手続であって刑事手続(司法手続)ではないから,その実質が租税
907 犯の捜査としての機能を有するものであっても,法人税法第156条にいう「犯罪捜査」に含
908 まれない。
909 エ. 税務調査によって事案の内容を把握することにより,犯則調査に移行する可能性があること
910 を認識しながら,質問調査権を行使したにとどまる場合は,必ずしも,法人税法第156条に
911 よって禁止されている質問検査権を犯則調査のための手段として行使する場合に当たらない。
912 1. アとイ
913
914 2. アとウ
915
916 3. アとエ
917
918 4. イとウ
919
920 5. イとエ
921
922 6. ウとエ
923
924 〔第28問〕(配点:2)
925 最高裁判所平成4年10月29日第一小法廷判決(民集46巻7号1174頁・伊方原発訴訟判
926 決)に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものに○,誤っているものに×を付した
927 場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[57])
928 ア. この判決は,原子炉設置許可処分の違法性に関する司法審査の方式として,裁判所が処分要
929 件について行政庁と同一の立場に立って判断を行い,それと行政庁の判断とを比較して,行政
930 庁の判断の適否を審査するという方式を採用している。
931 イ. この判決は,原子炉設置許可処分について,処分要件を満たした場合に,処分をするかどう
932 か,するとしてどのような内容の処分をするかという点について,行政庁の裁量を認めたもの
933 である。
934 ウ. この判決は,原子炉設置許可処分の取消訴訟においては,原子炉施設の安全審査に関する資
935 料をすべて行政庁の側が保持していることなどの点を考慮すると,行政庁の側がその判断に不
936 合理な点がないことの主張,立証責任を負うべきものとしている。
937 1. ア○
938
939 イ○
940
941 ウ○
942
943 2. ア○
944
945 イ○
946
947 ウ×
948
949 3. ア○
950
951 イ×
952
953 ウ○
954
955 4. ア○
956
957 イ×
958
959 ウ×
960
961 5. ア×
962
963 イ○
964
965 ウ○
966
967 6. ア×
968
969 イ○
970
971 ウ×
972
973 7. ア×
974
975 イ×
976
977 ウ○
978
979 8. ア×
980
981 イ×
982
983 ウ×
984
985 - 15 -
986
987 〔第29問〕(配点:3)
988 次のアからエは,A欄に掲げる各行政処分についてB欄に掲げる各手続等に係る行政手続法の定
989 めが適用されることを示したものである。それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を
990 選びなさい。ただし,いずれの行政処分についても,同法の規定が原則どおり適用されるものとす
991 る。(解答欄は,アからエの順に[58]から[61])
992 A
993 ア
994
995 欄
996
997 B
998
999 営業許可申請に対する不許可処分
1000
1001 [58]
1002 イ
1003 [59]
1004
1005 聴聞
1006 理由の提示
1007
1008 職権による営業停止処分
1009
1010 理由の提示
1011
1012 [60]
1013 エ
1014
1015 弁明の機会の付与
1016 審査基準の設定
1017
1018 営業許可の職権による取消処分
1019
1020 ウ
1021
1022 欄
1023
1024 標準処理期間の設定
1025 職権による法人の役員の解任命令
1026
1027 [61]
1028
1029 聴聞
1030 命令等制定手続
1031
1032 〔第30問〕(配点:3)
1033 Aは,国有地である河川区域内の土地について行政庁Bから河川法第24条の占用許可を受けて
1034 いたが,同法第26条第1項の許可を受けることなく当該土地上に工作物を設置した。次のアから
1035 エまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
1036 (解
1037 答欄は,アからエの順に[62]から[65])
1038 ア. Bが占用許可を取り消すことにより,Aは占用権原を喪失するから,Bは,河川法第75条
1039 第1項の規定により当該工作物の除却を命ずるまでもなく,行政代執行法に基づく代執行によ
1040 り当該工作物を除却することができる。[62]
1041 イ. Aが,Bとの間で,所定の期限までに当該工作物を撤去することを約したが,同期限までに
1042 撤去しなかった場合,Bは,行政代執行法に基づく代執行により,当該工作物を除却すること
1043 ができる。[63]
1044 ウ. Bが,行政代執行法に基づく代執行により当該工作物を除却することができる場合であって
1045 も,国は,当該土地の所有権に基づいて工作物収去土地明渡しを求める民事訴訟を提起し,確
1046 定判決を得て民事執行により当該工作物を撤去することができる。[64]
1047 エ. Bは,河川法第75条第1項により当該工作物の除却を命じたが,Aが当該工作物を撤去し
1048 ない場合,危険が切迫しているため,撤去行為の急速な実施について緊急の必要があり,戒告
1049 及び代執行令書による通知手続を執る暇がないときは,これらの手続を経ないで代執行をする
1050 ことができる。[65]
1051 (参照条文)河川法
1052 第24条
1053
1054 河川区域内の土地(中略)を占用しようとする者は,国土交通省令で定めると
1055
1056 ころにより,河川管理者の許可を受けなければならない。
1057 第26条
1058
1059 河川区域内の土地において工作物を新築し,改築し,又は除却しようとする者
1060
1061 は,国土交通省令で定めるところにより,河川管理者の許可を受けなければならない。
1062 (以
1063 下略)
1064 - 16 -
1065
1066 2〜5
1067
1068 (略)
1069
1070 第75条
1071
1072 河川管理者は,次の各号のいずれかに該当する者に対して,この法律若しくは
1073
1074 この法律に基づく政令若しくは都道府県の条例の規定によつて与えた許可若しくは承認
1075 を取り消し,
1076 (中略),又は工事その他の行為の中止,工作物の改築若しくは除却(中略)
1077 その他の措置をとること若しくは河川を原状に回復することを命ずることができる。
1078 一
1079
1080 この法律若しくはこの法律に基づく政令若しくは都道府県の条例の規定若しくはこ
1081 れらの規定に基づく処分に違反した者,(以下略)
1082
1083 二,三
1084
1085 (略)
1086
1087 2〜10
1088
1089 (略)
1090
1091 〔第31問〕(配点:2)
1092 行政機関の保有する情報の公開に関する法律(以下「情報公開法」という。)に関する次のアから
1093 ウまでの各記述について,法令又は最高裁判所の判例に照らし,正しいものに○,誤っているもの
1094 に×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[66])
1095 ア. 情報公開法は,特定の個人を識別できる情報(以下「個人識別情報」という。)を不開示情報
1096 として規定しているところ,これは,個人識別情報に係る個人のプライバシー等の権利利益を
1097 保護する趣旨であるから,開示請求人自身に関する個人識別情報については,本人が開示請求
1098 をしている場合には,その者の権利利益が害されるおそれはないため,上記不開示情報には当
1099 たらない。
1100 イ. 情報公開法は,法人等に関する情報であって,公にすることによって当該法人等の正当な利
1101 益を害するおそれがあるものを不開示情報として規定しているところ,これは,当該情報に関
1102 する法人等の正当な利益を保護する趣旨であるから,上記のおそれがある情報が記録されてい
1103 る行政文書については,これを開示することができる場合はない。
1104 ウ. 法人等を代表する者がその職務として行った行為であっても,その者にとっては自己の社会
1105 的活動としての側面を有し,個人にかかわりのあるものであることは否定できないから,当該
1106 行為に関する情報によって上記の者を特定することができる場合には,原則として,個人識別
1107 情報としての不開示情報に該当する。
1108 1. ア○
1109
1110 イ○
1111
1112 ウ○
1113
1114 2. ア○
1115
1116 イ○
1117
1118 ウ×
1119
1120 3. ア○
1121
1122 イ×
1123
1124 ウ○
1125
1126 4. ア○
1127
1128 イ×
1129
1130 ウ×
1131
1132 5. ア×
1133
1134 イ○
1135
1136 ウ○
1137
1138 6. ア×
1139
1140 イ○
1141
1142 ウ×
1143
1144 7. ア×
1145
1146 イ×
1147
1148 ウ○
1149
1150 8. ア×
1151
1152 イ×
1153
1154 ウ×
1155
1156 - 17 -
1157
1158 〔第32問〕(配点:2)
1159 次のAからEの空欄に入れるべき語句を【語群】の中から選び,順に並べた場合の組合せとして
1160 正しいものを後記1から6までの中から選びなさい。(解答欄は,[67])
1161 行政事件訴訟法第2条は,行政事件訴訟とは,
1162 〔A〕,
1163 〔B〕,
1164 〔C〕及び〔D〕をいうと定めている。
1165 課税処分を受けた納税者がその取消しを求める訴えは,
1166 〔A〕であり,土地収用法に基づく収用委員
1167 会の裁決のうち損失の補償に関する訴えは,
1168 〔B〕であり,普通地方公共団体の住民が,市に対して
1169 不法行為を行った者に対して市長が損害賠償請求権を行使しないことの違法確認を求める訴えは,
1170 〔C〕であり,〔E〕は,〔D〕である。
1171 【語
1172
1173 群】
1174
1175 a. 抗告訴訟
1176
1177 b. 処分の取消しの訴え
1178
1179 d. 不作為の違法確認の訴え
1180 h. 選挙訴訟
1181
1182 c. 裁決の取消しの訴え
1183
1184 e. 当事者訴訟
1185
1186 i. 機関訴訟
1187
1188 f. 住民訴訟
1189
1190 j. 選挙の効力に関する訴え
1191
1192 g. 民衆訴訟
1193 k. 職務執行命令訴訟
1194
1195 (A,B,C,D,Eの順とする。)
1196 1. b - c - d - h - j
1197
1198 2. a - e - f - h - j
1199
1200 3. b - c - f - i - k
1201
1202 4. a - e - g - h - j
1203
1204 5. a - e - g - i - k
1205
1206 6. b - e - d - i - j
1207
1208 〔第33問〕(配点:3)
1209 最高裁判所の判決において処分性を否定されているものを次の【甲群】の行為の中から三つ選ん
1210 だ上,当該行為の処分性が否定される理由の骨子を次の【乙群】の中からそれぞれ一つ選び,当該
1211 行為の選択が正しく,かつ,その理由との結び付きが最も適切となる組合せを作ったとき,
1212 【乙群】
1213 の中で,その組合せに用いられないこととなる理由二つの組合せを,後記の1から10までの中か
1214 ら選びなさい。(解答欄は,[68])
1215 【甲
1216
1217 群】
1218
1219 ア. 全国新幹線鉄道整備法の規定に基づく運輸大臣の日本鉄道建設公団に対する新幹線工事実施
1220 計画の認可
1221 イ. 農地法の規定に基づく農林水産大臣による買収土地の旧所有者に対する売払い
1222 ウ. 関税定率法の規定に基づく税関長の輸入業者に対する輸入禁制品該当の通知
1223 エ. 道路交通法の規定に基づく警察本部長の反則者に対する反則金の納付通告
1224 【乙
1225
1226 群】
1227
1228 A. 当該行為によって相手方に義務を課するものではなく,その内容の適否は,他の手続で争う
1229 ことが予定されていること
1230 B. 一連の行政過程における中間段階の行為にすぎないこと
1231 C. 上級行政機関の下級行政機関に対する監督手段として行われるもので,行政組織内の内部的
1232 行為にすぎないこと
1233 D. 私法上の行為にすぎないこと
1234 E. 相手方に対してする法律所定の事由に当たることについての観念の通知にすぎないこと
1235 1. A−B
1236
1237 2. A−C
1238
1239 3. A−D
1240
1241 4. A−E
1242
1243 5. B−C
1244
1245 6. B−D
1246
1247 7. B−E
1248
1249 8. C−D
1250
1251 9. C−E
1252
1253 10. D−E
1254
1255 〔第34問〕(配点:2)
1256 訴えの利益に関する次のアからウまでの各記述について,法令又は最高裁判所の判例に照らし,
1257 正しいものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びな
1258 さい。(解答欄は,[69])
1259 ア. 受刑者に対する懲罰処分として10日間の閉居罰が執行され,これが終了した場合であって
1260 も,当該受刑者の仮出所の決定に当たって,当該懲罰処分を受けたことが事実上考慮される余
1261 - 18 -
1262
1263 地があるから,その取消しを求める訴えの利益は失われない。
1264 イ. 免職処分を受けた公務員が,その後公職の選挙に立候補した場合には,公職選挙法第90条
1265 によりその届出の日に公務員の職を辞したものとみなされ,当該免職処分が取り消されたとし
1266 ても同人が公務員たる地位を回復することはないから,その取消しを求める訴えの利益は失わ
1267 れる。
1268 (参照条文)公職選挙法
1269 第90条 (前略)公務員が,
1270 (中略)届出により公職の候補者となつたときは,当該公務
1271 員の退職に関する法令の規定にかかわらず,その届出の日に当該公務員たることを辞し
1272 たものとみなす。
1273 ウ. ある県の公文書公開条例に基づく公文書の公開請求について非公開決定を受けた者が同決定
1274 の取消しを求める訴訟において,当該公文書が書証として提出された場合であっても,同人に
1275 は,同条例に基づき公文書の公開を請求して,所定の手続により請求に係る公文書を閲覧し,
1276 又は写しの交付を受けることを求める法律上の利益があるから,上記非公開決定の取消しを求
1277 める訴えの利益は失われない。
1278 1. ア○
1279
1280 イ○
1281
1282 ウ○
1283
1284 2. ア○
1285
1286 イ○
1287
1288 ウ×
1289
1290 3. ア○
1291
1292 イ×
1293
1294 ウ○
1295
1296 4. ア○
1297
1298 イ×
1299
1300 ウ×
1301
1302 5. ア×
1303
1304 イ○
1305
1306 ウ○
1307
1308 6. ア×
1309
1310 イ○
1311
1312 ウ×
1313
1314 7. ア×
1315
1316 イ×
1317
1318 ウ○
1319
1320 8. ア×
1321
1322 イ×
1323
1324 ウ×
1325
1326 - 19 -
1327
1328 〔第35問〕(配点:3)
1329 次のアからエまでの教授と学生との間の問答における学生の答えについて,それぞれ正しい場合
1330 には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
1331 (解答欄は,アからエの順に[70]から[73])
1332 ア. 教授:今日は,マンション建築に係る建築確認について,周辺住民から提起された建築確認
1333 取消訴訟を例に挙げて,取消訴訟の手続等に関して勉強してみよう。
1334 まず,建築確認について,建築基準法に違反する点があれば,周辺住民は,だれでも
1335 その取消訴訟を提起できるのかな。
1336 学生:周辺住民ならだれでも取消訴訟を提起できるわけではないと思います。建築確認につ
1337 いて,建ぺい率や容積率,高度制限に違反するような違法がある場合に,当該マンショ
1338 ン建築によって,日照を妨げられるなど,具体的な被害を受けるおそれのある者には原
1339 告適格が認められる余地がありますが,単に周辺住民というだけでは,幾ら建築確認に
1340 建築基準法に違反する点があっても取消訴訟の提起は無理だと思います。[70]
1341 イ. 教授:取消訴訟は,その訴えを提起すべき期間に,何らかの制限があったかな。
1342 学生:これは,行政訴訟の常識です。取消訴訟は,処分や裁決があったことを知った日から
1343 6箇月を経過したとき,又は処分や裁決の日から1年を経過したときは,どんな理由が
1344 あるにせよ,提起することができないことになっています。これを出訴期間といい,出
1345 訴期間を徒過した取消訴訟は,訴えを却下されることになるので,周辺住民は,このこ
1346 とに気を付ける必要があります。[71]
1347 ウ. 教授:周辺住民からの建築確認の取消訴訟において,もしも,これが取り消されることにな
1348 ると,建築確認を受けたマンション建築業者は,当該訴訟の当事者にならないままに,
1349 建築確認の効力が失われて,不測の損害を被ることになりかねないが,このような業者
1350 の保護は,どのように図られることになるのかな。
1351 学生:マンション建築業者は,訴訟の結果により権利を害される場合は,裁判所に申し立て
1352 て当該訴訟に参加することができますし,裁判所も,職権で当該業者を当該訴訟に参加
1353 させることができます。[72]
1354 エ. 教授:建築確認の取消訴訟の係属中に,問題のマンションの建築工事が完了した場合は,建
1355 築確認の取消しを求める意味がなくなってしまうように思うが,このような場合にも訴
1356 えの利益はあるのかな。
1357 学生:建築確認が違法であるとして判決でそれが取り消されれば,その判決の拘束力によっ
1358 て,行政庁は,建築物に関する完了検査についての検査済証の交付を拒否することや違
1359 反是正命令を発することを義務付けられますから,建築工事が完了しても,建築確認の
1360 取消しを求める訴えの利益は失われないと思います。[73]
1361 〔第36問〕(配点:3)
1362 次のアからエまでの各訴訟について,それぞれ行政事件訴訟法第4条の「公法上の法律関係に関
1363 する確認の訴えその他の公法上の法律関係に関する訴訟」に分類される場合には1を,そうでない
1364 場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからエの順に[74]から[77])
1365 ア. 薬局の開設を登録制から許可制に改めた薬事法の改正が憲法に違反するとして,旧法に基づ
1366 く登録をして薬局を開設していた者が,国を被告として提起する,新法に基づく許可を受けな
1367 くても薬局の開設ができる権利があることの確認を求める訴訟[74]
1368 イ. 土地収用法に基づく収用委員会の権利取得裁決が無効であることを前提として,従前の土地
1369 所有者が,起業者を被告として提起する,当該土地の所有権を有することの確認を求める訴訟
1370 [75]
1371 ウ. 出生の届出をしたが,出生による国籍取得の要件を満たさないとして戸籍に登載されなかっ
1372 た者が,国を被告として提起する,日本国籍を有することの確認を求める訴訟[76]
1373 - 20 -
1374
1375 エ. ある特許に無効事由があるとして特許無効審判の請求をしたが,同請求は成立しないとの審
1376 決を受けた者が,同審判の被請求人である特許権者を被告として提起する,同審決の取消しを
1377 求める訴訟[77]
1378 (参照条文)特許法
1379 第123条
1380
1381 特許が次の各号のいずれかに該当するときは,その特許を無効にすることに
1382
1383 ついて特許無効審判を請求することができる。(以下略)
1384 一〜八
1385 2〜4
1386
1387 (略)
1388 (略)
1389
1390 第178条
1391 2〜6
1392
1393 審決に対する訴え(中略)は,東京高等裁判所の専属管轄とする。
1394
1395 (略)
1396
1397 第179条
1398
1399 前条第1項の訴えにおいては,特許庁長官を被告としなければならない。た
1400
1401 だし,特許無効審判(中略)の審決に対するものにあつては,その審判(中略)の請求
1402 人又は被請求人を被告としなければならない。
1403 〔第37問〕(配点:2)
1404 無効等確認訴訟に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例に照らし,正し
1405 いものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
1406 (解答欄は,[78])
1407 ア. 課税処分を受けた納税者は,当該課税処分に係る税金をいまだ納付していないため滞納処分
1408 を受けるおそれがあるときは,課税処分の無効を前提とする債務不存在確認訴訟等を提起する
1409 ことができるとしても,課税処分の無効等確認訴訟の原告適格を有する。
1410 イ. 原子炉設置許可処分がされた原子力発電所の周辺住民は,人格権に基づいて原子炉設置等の
1411 差止めを求める民事訴訟を提起することができるから,当該原子炉設置許可処分の無効等確認
1412 訴訟の原告適格を有しない。
1413 ウ. 土地改良事業の換地処分を受けた者は,照応原則(換地と従前地がその用途・地積等の点で
1414 見合ったものでなければならないという原則)違反を理由に当該処分の無効を主張して争う場
1415 合,当該処分の無効を前提とする従前地の所有権確認訴訟等を提起することができるとしても,
1416 当該処分の無効等確認訴訟の原告適格を有する。
1417 1. ア○
1418
1419 イ○
1420
1421 ウ○
1422
1423 2. ア○
1424
1425 イ○
1426
1427 ウ×
1428
1429 3. ア○
1430
1431 イ×
1432
1433 ウ○
1434
1435 4. ア○
1436
1437 イ×
1438
1439 ウ×
1440
1441 5. ア×
1442
1443 イ○
1444
1445 ウ○
1446
1447 6. ア×
1448
1449 イ○
1450
1451 ウ×
1452
1453 7. ア×
1454
1455 イ×
1456
1457 ウ○
1458
1459 8. ア×
1460
1461 イ×
1462
1463 ウ×
1464
1465 - 21 -
1466
1467 〔第38問〕(配点:2)
1468 行政事件訴訟法上の仮の救済制度に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものに○,
1469 誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
1470 (解答欄は,
1471 [79])
1472 ア. 執行停止の申立ては,本案訴訟を提起した後でなければ申し立てることができないとされて
1473 いるが,仮の差止めの申立ては,処分がされることにより生ずる償うことのできない損害を避
1474 けるため緊急の必要がある場合にされるものであるから,本案訴訟の提起は申立ての要件とさ
1475 れていない。
1476 イ. 仮の差止めの申立ての制度は,許可申請に対する不許可処分が予想される場合に,申請者が
1477 当該不許可処分を仮に差し止めることによって損害の発生を防止することができるようにする
1478 ことなどを念頭に置いて,国民の権利利益の保護を拡充する目的で設けられたものである。
1479 ウ. 執行停止について内閣総理大臣の異議の制度があるのと同様に,仮の差止めにおいても内閣
1480 総理大臣の異議の制度が設けられている。
1481 1. ア○
1482
1483 イ○
1484
1485 ウ○
1486
1487 2. ア○
1488
1489 イ○
1490
1491 ウ×
1492
1493 3. ア○
1494
1495 イ×
1496
1497 ウ○
1498
1499 4. ア○
1500
1501 イ×
1502
1503 ウ×
1504
1505 5. ア×
1506
1507 イ○
1508
1509 ウ○
1510
1511 6. ア×
1512
1513 イ○
1514
1515 ウ×
1516
1517 7. ア×
1518
1519 イ×
1520
1521 ウ○
1522
1523 8. ア×
1524
1525 イ×
1526
1527 ウ×
1528
1529 〔第39問〕(配点:2)
1530 住民訴訟に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものに○,誤っているものに×を
1531 付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[80])
1532 ア. 住民訴訟は,当該普通地方公共団体の住民である者に特に出訴を認めた客観訴訟であるから,
1533 原告が,口頭弁論終結時までに当該普通地方公共団体から転出したときは,訴えは不適法にな
1534 る。
1535 イ. 住民訴訟は,当該普通地方公共団体の住民である者に,違法な財務会計行為を是正する権能
1536 を特に認めた客観訴訟であるから,違法な財務会計行為が行われた当時,当該普通地方公共団
1537 体の住民であったことが,訴えの適法要件になる。
1538 ウ. 住民訴訟を提起した住民が,訴訟の係属中に死亡したときは,その住民の相続人が訴訟を承
1539 継することができる。
1540 1. ア○
1541
1542 イ○
1543
1544 ウ○
1545
1546 2. ア○
1547
1548 イ○
1549
1550 ウ×
1551
1552 3. ア○
1553
1554 イ×
1555
1556 ウ○
1557
1558 4. ア○
1559
1560 イ×
1561
1562 ウ×
1563
1564 5. ア×
1565
1566 イ○
1567
1568 ウ○
1569
1570 6. ア×
1571
1572 イ○
1573
1574 ウ×
1575
1576 7. ア×
1577
1578 イ×
1579
1580 ウ○
1581
1582 8. ア×
1583
1584 イ×
1585
1586 ウ×
1587
1588 〔第40問〕(配点:3)
1589 行政不服審査法に関する次のアからエまでの各記述について,法令又は最高裁判所の判例に照ら
1590 し,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
1591 (解答欄は,アからエの順
1592 に[81]から[84])
1593 ア. 不服申立ての対象に行政庁の不作為は含まれない。[81]
1594 イ. 行政不服審査においては,行政事件訴訟とは異なり,処分の名あて人以外の者による不服申
1595 立ては認められない。[82]
1596 ウ. 処分庁の上級行政庁である審査庁は,営業免許取消処分に対する審査請求に理由があると認
1597 めるときは,原処分を営業停止処分に変更する裁決をすることができる。[83]
1598 エ. 原処分を適法と認めて審査請求を棄却する裁決があった場合,当該裁決は処分庁を拘束する
1599 から,処分庁は原処分を取り消したり,変更したりすることができない。[84]
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