1 論文式試験問題集[公法系科目]
2
3 - 1 -
4
5 [公法系科目]
6 〔第1問〕(配点:100)
7 200*年度インターネット白書によると,
8 インターネット利用者数は推計で約8900万人と
9 され,
10 国民のおよそ4分の3がインターネットを利用していることになる。
11
12 とりわけ,
13 携帯電話所
14 有者のほぼ100%がインターネットにアクセスしている。
15
16 インターネットは,
17 既に個人レベルに
18 まで普及しており,
19 インターネットなしの生活は考えられなくなっている反面,
20 様々な弊害も問題
21 視されている。
22
23 それは,
24 過度の性的表現,
25 過度の暴力や残虐な表現,
26 犯罪や違法薬物への興味を引
27 き起こすような情報等が子どもに及ぼす有害な影響である。
28
29 また,
30 過度の性的表現等を見たくない
31 大人もおり,
32 そのような大人に配慮することも必要であるという意見も主張されてきていた。
33
34
35 有害な影響を及ぼすインターネット上の情報を子どもが閲覧できないようにする技術的対策とし
36 て,
37 フィルタリング・ソフトウェア(以下「フィルタリング・ソフト」ともいう。
38
39 )がある。
40
41 国は,
42
43 子どもが使用する携帯電話等へのフィルタリング・ソフトの搭載を促進することが効果的と考え,
44
45 学校や携帯電話等の販売業者等を通じるなどしてその普及を図ってきていた。
46
47 しかし,
48 前記白書に
49 よれば,
50 インターネットを利用する際にフィルタリング・ソフトを使用している利用者は10%に
51 とどまり,
52 フィルタリング・ソフトについて知らないという利用者が70%に上っていた。
53
54 政府は,
55
56 過度の性的表現等から子どもを保護することを更に徹底するための対策等の強化について検討し,
57
58 201×年,
59
60 「インターネット上の有害情報からの子どもその他の利用者の保護等を図るためのフィ
61 ルタリング・ソフトウェアの普及の促進に関する法律」
62 (フィルタリング・ソフト法)案を策定して
63 国会に提出し,
64 同法案は衆参両院で可決・成立した。
65
66
67 フィルタリング・ソフト法は,
68 有害情報を定義するとともに,
69 その基準の定めなど細目的事項に
70 ついて内閣府令に委任している。
71
72 同法によれば,
73 パソコン,
74 携帯電話等のインターネットへの接続
75 機能を有する電子機器(以下「インターネット接続電子機器」という。
76
77 )を製造する業者は,
78 これを
79 製造する場合には,
80 内閣総理大臣が指定した適合フィルタリング・ソフトウェア(以下「適合ソフ
81 ト」という。
82
83 )の一つをあらかじめ搭載しなければならず,
84 インターネット接続電子機器を販売する
85 業者は,
86 法施行前に製造された製品等,
87 適合ソフトが搭載されていないインターネット接続電子機
88 器を販売する場合には,
89 適合ソフトの一つをあらかじめ搭載して販売しなければならない(違反し
90 た場合は,
91 罰則が適用される。
92
93 )。
94
95 ただし,
96 販売業者はインターネット接続電子機器の購入者から,
97
98 専ら使用することとなる者が18歳未満の者ではないことを理由として適合ソフトの削除を求める
99 旨の申出を受けたときは,
100 使用者が18歳未満の者ではないことを所定の方法で確認した上で,
101 適
102 合ソフトを削除することができる(当該確認を怠って削除して販売した場合は,
103 罰則が適用され
104 る。
105
106 )。
107
108 他方で,
109 フィルタリング・ソフト法は,
110 適合ソフトの効果を損なうソフトウェアが蔓延し,
111
112 18歳未満の者の保護が図れなくなることを防止するため,
113 適合ソフトを削除し又は使用目的に沿
114 うべき動作をさせないプログラムを他人に提供してはならないし,
115 また,
116 適合ソフトが搭載された
117 インターネット接続電子機器を使用する者は,
118 正当な理由なく,
119 同法に定める手続以外の手続で適
120 合ソフトを削除してはならない旨を規定している(提供又は無断削除した場合は,
121 罰則が適用され
122 る。
123
124 )。
125
126 なお,
127 同法は,
128 適合ソフト搭載の促進のために国が助成措置を講じることとしており,
129 使用
130 者は,
131 適合ソフト搭載のために上乗せされた価格部分を追加的に自己負担することなく,
132 適合ソフ
133 トを搭載したインターネット接続電子機器を購入することができる。
134
135 また,
136 適合ソフトが搭載され
137 ていないインターネット接続電子機器を所有している者も,
138 追加的な自己負担なしに適合ソフトを
139 搭載してもらうことができる(資料1,
140 資料2,
141 資料3参照)。
142
143
144 Aは,
145 平和問題と死刑存廃問題に関係する情報を無料で配信するサイト(以下「本件サイト」と
146 いう。
147
148 )を運営していた。
149
150 本件サイトには,
151 戦場における死傷者の無残な画像,
152 拷問を受ける人々の
153 画像,
154 公開処刑の画像等,
155 見る人に不快感を与える可能性のある画像も掲載されていた。
156
157 フィルタ
158 リング・ソフト法施行後,
159 本件サイトに含まれるウェブページの大半が有害情報を含む有害ウェブ
160 - 2 -
161
162 ページとして,
163 かつ本件サイト全体が有害ウェブサイトとして指定された。
164
165 このため,
166 適合ソフト
167 を搭載したインターネット接続電子機器では,
168 本件サイト内のすべてのウェブページが閲覧できな
169 くなった。
170
171
172 Aは,
173 大人ばかりでなく子どもも真実を知った上で問題を考える必要があるという信念のもとで
174 本件サイトを運営していた。
175
176 しかも,
177 Aは,
178 見る人に不快感を与える可能性のある画像が表示され
179 る前に,
180 「次のウェブページには,
181 不快感を与えるかもしれない画像が掲載されています。
182
183 」という
184 注意を促す文章を掲げていた。
185
186 遮断される以前に本件サイトに寄せられていた意見のほとんどは,
187
188 画像を見てショックを受けたが,
189 平和や死刑の問題を真剣に考えるようになったというものであっ
190 た。
191
192 Aは,
193 子どもが全く見ることができず,
194 18歳以上の者も所定の手続を踏まなければ見ること
195 ができないことへの対抗策として,
196 適合ソフトが搭載されていても本件サイトを閲覧できるように
197 するプログラムを開発した上,
198 本件サイトとは別の自分のサイトに同プログラムをアップロードし,
199
200 無償でダウンロードできるようにした。
201
202
203 このため,
204 Aは,
205 フィルタリング・ソフト法第17条及び第16条第1項第2号が定める,
206 適合
207 ソフトの使用目的に沿うべき動作をさせないプログラムを提供する罪に当たるものとして起訴され
208 た。
209
210
211 〔設
212
213 問〕
214
215 1. あなたがAの弁護人であったとして,
216 裁判においてどのような憲法上の主張を行うか,
217 具体的
218 に論じなさい。
219
220
221 2. Aの主張に対する検察官の主張を想定しつつ,
222 憲法上の問題点について,
223 あなた自身の見解を
224 述べなさい。
225
226
227 <用語説明>
228 ウェブページ:インターネット上に公開されている情報を閲覧ソフトで閲覧した場合に,
229 一度に表
230 示されるデータのまとまりをいう。
231
232
233 サ
234
235 イ
236
237 ト:ウェブサイトともいう。
238
239 複数のウェブページで構成された全体のウェブページ群を
240 指す。
241
242 また,
243 そのウェブページ群が置いてあるインターネット上での場所を指す。
244
245
246
247 ソフトウェア:コンピュータの処理の手順を示すプログラムの総称。
248
249
250 アップロード:ネットワークを通じて,
251 利用者のコンピュータに保存されているデータをサーバ・
252 コンピュータ(*)に転送すること。
253
254
255 ダウンロード:ネットワークを通じて,
256 サーバ・コンピュータ(*)に保存されているデータを利
257 用者のコンピュータに転送すること。
258
259
260 *サーバ・コンピュータ:ネットワークにおいて,
261 自身の持っている機能やデータを提供するコン
262 ピュータのこと。
263
264
265
266 - 3 -
267
268 資料1: インターネット上の有害情報からの子どもその他の利用者の保護等を図る
269 ためのフィルタリング・ソフトウェアの普及の促進に関する法律
270 目次
271 第1章
272
273 総則(第1条−第4条)
274
275 第2章
276
277 適合ソフトウェアの指定及びその搭載義務等(第5条−第12条)
278
279 第3章
280
281 フィルタリング審議会(第13条−第15条)
282
283 第4章
284
285 適合ソフトウェア削除プログラムの提供等の禁止(第16条)
286
287 第5章
288
289 罰則(第17条−第19条)
290
291 附則
292 第1章
293
294 総則
295
296 (目的)
297 第1条
298
299 この法律は,
300 インターネットを利用する子どもを有害情報から保護するとともに,
301 インタ
302
303 ーネットを利用するその他の国民についても,
304 有害情報にさらされることを希望しない者が有害
305 情報にさらされることを防止するため,
306 フィルタリング・ソフトウェアの普及の促進を図ることを
307 目的とする。
308
309
310 (定義)
311 第2条
312
313 この法律において,
314 次の各号に掲げる用語の意義は,
315 それぞれ当該各号に定めるところに
316
317 よる。
318
319
320 一
321
322 子ども
323
324 18歳に満たない者をいう。
325
326
327
328 二
329
330 有害情報
331
332 インターネット上で流通している情報で,
333 子どもに対し,
334 著しく性的感情を刺激
335
336 し,
337 著しく残虐性を助長し,
338 又は著しく自殺若しくは犯罪を誘発するものとして,
339 内閣府令で
340 定める基準に該当し,
341 子どもの健全な成長を阻害するおそれがあると認められるものをいう。
342
343
344 三
345
346 有害ウェブページ
347
348 有害情報が掲載されているウェブページとして内閣総理大臣が指定する
349
350 ものをいう。
351
352
353 四
354
355 有害ウェブサイト
356
357 有害ウェブページを含み内容的に一つのまとまりをなすウェブページ群
358
359 として内閣総理大臣が指定するものをいう。
360
361
362 五
363
364 フィルタリング・ソフトウェア
365
366 有害ウェブサイトを閲覧できないようにする機能を有する
367
368 プログラムをいう。
369
370
371 六
372
373 インターネット接続電子機器
374
375 電子計算機,
376 携帯電話その他の電子機器であって,
377 インター
378
379 ネットへの接続機能を有するものをいう。
380
381
382 七
383
384 プログラム
385
386 インターネット接続電子機器に対する指令であって,
387 一の結果を得ることがで
388
389 きるように組み合わせたものをいう。
390
391
392 (国及び地方公共団体の責務)
393 第3条
394
395 (略)
396
397 (保護者の責務)
398 第4条
399
400 (略)
401
402 第2章
403
404 適合ソフトウェアの指定及びその搭載義務等
405
406 (有害ウェブページ等の指定)
407 第5条
408
409 内閣総理大臣は,
410 有害ウェブページ及び有害ウェブサイトを指定するものとする。
411
412
413
414 - 4 -
415
416 (適合ソフトウェアの指定)
417 第6条
418
419 内閣総理大臣は,
420 フィルタリング・ソフトウェアを開発した者からの申出を受けて,
421 当該
422
423 フィルタリング・ソフトウェアが有害ウェブサイトを閲覧できないようにするために必要な性能
424 を有するかどうかを検査し,
425 これを有すると認めるものを適合フィルタリング・ソフトウェア(以
426 下「適合ソフトウェア」という。
427
428 )として指定するものとする。
429
430
431 2
432
433 適合ソフトウェアの検査の方法は,
434 内閣府令で定める。
435
436
437 (告示)
438
439 第7条
440
441 内閣総理大臣は,
442 第5条又は前条第1項の規定による指定をした場合には,
443 その旨その他
444
445 内閣府令で定める事項を告示するものとする。
446
447 これを取り消したときも,
448 同様とする。
449
450
451 (適合ソフトウェアの搭載義務)
452 第8条
453
454 インターネット接続電子機器の製造を業として行う者(以下「製造業者」という。
455
456 )は,
457 こ
458
459 れを製造する場合には,
460 適合ソフトウェアの一をこれに搭載しなければならない。
461
462
463 2
464
465 インターネット接続電子機器の販売を業として行う者(以下「販売業者」という。
466
467 )は,
468 適合ソ
469 フトウェアが搭載されていないインターネット接続電子機器を販売する場合には,
470 適合ソフトウ
471 ェアの一をあらかじめこれに搭載して販売しなければならない。
472
473
474 (購入者による適合ソフトウェアの削除の求め)
475
476 第9条
477
478 前条の規定にかかわらず,
479 当該インターネット接続電子機器を専ら使用することとなる者
480
481 が子どもでない場合には,
482 これを購入しようとする者は,
483 当該インターネット接続電子機器を製
484 造した製造業者又はこれを販売する販売業者に対し,
485 搭載されている適合ソフトウェアを削除す
486 るよう求めることができる。
487
488
489 2
490
491 前項に規定する適合ソフトウェアの削除を求められた製造業者又は販売業者は,
492 その削除をす
493 る場合には,
494 内閣府令で定めるところにより,
495 あらかじめ,
496 当該インターネット接続電子機器を
497 専ら使用することとなる者が子どもでないことを確認しなければならない。
498
499
500 (使用者による適合ソフトウェアの搭載の求め)
501
502 第10条
503
504 適合ソフトウェアが搭載されていないインターネット接続電子機器を使用する者は,
505 当
506
507 該インターネット接続電子機器を製造した製造業者又はこれを販売した販売業者に対し,
508 適合ソ
509 フトウェアを搭載するよう求めることができる。
510
511
512 (搭載費用の助成)
513 第11条
514
515 国は,
516 第8条及び前条に規定する適合ソフトウェアの搭載のための費用について,
517 製造
518
519 業者及び販売業者に対する助成措置を講ずるものとする。
520
521
522 (使用者による適合ソフトウェアの削除の求め)
523 第12条
524
525 適合ソフトウェアが搭載されているインターネット接続電子機器を専ら使用する者が子
526
527 どもでない場合には,
528 その使用者は,
529 当該インターネット接続電子機器を製造した製造業者又は
530 これを販売した販売業者に対し,
531 当該適合ソフトウェアを削除するよう求めることができる。
532
533
534 2
535
536 前項に規定する適合ソフトウェアの削除を求められた製造業者又は販売業者は,
537 その削除をす
538 る場合には,
539 内閣府令で定めるところにより,
540 あらかじめ,
541 当該インターネット接続電子機器を
542 専ら使用する者が子どもでないことを確認しなければならない。
543
544
545 第3章
546
547 フィルタリング審議会
548
549 (設置)
550 第13条
551
552 内閣総理大臣の諮問に応じて,
553 次項に掲げる事項について調査審議させるため,
554 内閣府
555
556 に,
557 フィルタリング審議会(以下「審議会」という。
558
559 )を置く。
560
561
562 2
563
564 内閣総理大臣は,
565 次に掲げる場合には,
566 審議会の意見を聴かなければならない。
567
568
569 一
570
571 第2条第2号に規定する内閣府令の基準を定めようとするとき。
572
573
574 - 5 -
575
576 二
577
578 第5条の規定による有害ウェブページ又は有害ウェブサイトの指定をしようとするとき。
579
580
581
582 三
583
584 第6条の規定による適合ソフトウェアの指定をしようとするとき。
585
586
587
588 (組織等)
589 第14条
590
591 審議会は,
592 前条第2項に掲げる事項に関して学識経験のある者のうちから,
593 内閣総理大
594
595 臣が任命する委員10人以内で組織する。
596
597
598 2
599
600 委員の任期は,
601 2年とする。
602
603 ただし,
604 補欠の委員の任期は,
605 前任者の残任期間とする。
606
607
608 (内閣府令への委任)
609
610 第15条
611
612 前二条に規定するもののほか,
613 審議会の組織及び運営に関し必要な事項は,
614 内閣府令で
615
616 定める。
617
618
619 第4章
620 第16条
621
622 2
623
624 適合ソフトウェア削除プログラムの提供等の禁止
625 何人も,
626 次に掲げるものを他人に提供してはならない。
627
628
629
630 一
631
632 適合ソフトウェアを削除するプログラム
633
634 二
635
636 適合ソフトウェアの使用目的に沿うべき動作をさせないプログラム
637 適合ソフトウェアが搭載されたインターネット接続電子機器を使用する者は,
638 正当な理由なく,
639
640
641 第9条又は第12条に定める手続以外の手続で,
642 当該適合ソフトウェアを削除してはならない。
643
644
645 第5章
646 第17条
647
648 罰則
649 第8条又は前条第1項の規定に違反した者は,
650 1年以下の懲役又は100万円以下の罰
651
652 金に処する。
653
654
655 第18条
656
657 第9条第2項,
658 第12条第2項又は第16条第2項の規定に違反した者は,
659 30万円以
660
661 下の罰金に処する。
662
663
664 第19条
665
666 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人,
667 使用人その他の従業者が,
668 その法人又は人
669
670 の業務に関して前二条の罪を犯したときは,
671 行為者を罰するほか,
672 その法人又は人に対しても各
673 本条の罰金刑を科する。
674
675
676 附
677
678 則(以下略)
679
680 - 6 -
681
682 資料2: インターネット上の有害情報からの子どもその他の利用者の保護等を図る
683 ためのフィルタリング・ソフトウェアの普及の促進に関する内閣府令
684 (法第2条第2号の基準)
685 第1条
686
687 インターネット上の有害情報からの子どもその他の利用者の保護等を図るためのフィルタ
688
689 リング・ソフトウェアの普及の促進に関する法律(以下「法」という。
690
691 )第2条第2号に定める基
692 準は,
693 次の各号に掲げる種別に応じ,
694 当該各号に定めるものとする。
695
696
697 一
698
699 著しく性的感情を刺激するもの
700 イ
701
702 次のいずれかに該当するものであること。
703
704
705
706 全裸若しくは半裸又はこれらに近い状態の姿態を描写することにより,
707 卑わいな感じを与
708 え,
709 又は性的行為を容易に連想させるものであること。
710
711
712
713 ロ
714
715 性的行為を露骨に描写し,
716 又は表現することにより,
717 卑わいな感じを与え,
718 又は性的行為
719 を容易に連想させるものであること。
720
721
722
723 ハ
724
725 電磁的記録媒体に記録されたプログラムを電子計算機等を用いて実行することにより,
726 人
727 に卑わいな行為を擬似的に体験させるものであること。
728
729
730
731 ニ
732
733 イからハまでに掲げるもののほか,
734 その描写又は表現がこれらの基準に該当するものと同
735 程度に卑わいな感じを与え,
736 又は性的行為を容易に連想させるものであること。
737
738
739
740 二
741
742 著しく残虐性を助長するもの
743
744 次のいずれかに該当するものであること。
745
746
747
748 イ
749
750 暴力を不当に賛美するように表現しているものであること。
751
752
753
754 ロ
755
756 残虐な殺人,
757 傷害,
758 暴行,
759 処刑等の場面又は殺傷による肉体的苦痛若しくは言語等による
760 精神的苦痛を刺激的に描写し,
761 又は表現しているものであること。
762
763
764
765 ハ
766
767 電磁的記録媒体に記録されたプログラムを電子計算機等を用いて実行することにより,
768 人
769 に残虐な行為を擬似的に体験させるものであること。
770
771
772
773 ニ
774
775 イからハまでに掲げるもののほか,
776 その描写又は表現がこれらの基準に該当するものと同
777 程度に残虐性を助長するものであること。
778
779
780
781 三
782
783 著しく自殺又は犯罪を誘発するもの
784 イ
785
786 次のいずれかに該当するものであること。
787
788
789
790 自殺又は刑罰法令に触れる行為を賛美し,
791 又はこれらの行為の実行を勧め,
792 若しくは唆す
793 ような表現をしたものであること。
794
795
796
797 ロ
798
799 自殺又は刑罰法令に触れる行為の手段を,
800 模倣できるように詳細に,
801 又は具体的に描写し,
802
803 又は表現したものであること。
804
805
806
807 ハ
808
809 電磁的記録媒体に記録されたプログラムを電子計算機等を用いて実行することにより,
810 人
811 に刑罰法令に触れる行為を擬似的に体験させるものであること。
812
813
814
815 (以下略)
816
817 - 7 -
818
819 資料3: フィルタリング・ソフト法Q&A(内閣府作成の広報資料から)
820 ここでは,
821 いわゆるフィルタリング・ソフト法に関してよくある御質問とそれに対する回答を一問一
822 答形式で掲載しています。
823
824
825 Q1
826
827 有害情報を規制する方法として,
828 フィルタリング・ソフトの普及の促進を図ることにした
829 のはなぜですか。
830
831
832
833 A
834
835 有害情報から子どもを保護することが強く求められています。
836
837 また,
838 有害情報にさらされずに
839 インターネットを使用したいと考える大人の利益にも配慮する必要があります。
840
841 しかし,
842 インタ
843 ーネット上の情報は,
844 このような保護されるべき又は配慮が払われるべき受け手か,
845 それ以外の
846 受け手かを区別することなく流通しています。
847
848 このようなインターネットのシステムの中で,
849 必
850 要以上に影響を及ぼすことなく,
851 保護されるべき又は配慮が払われるべき受け手の保護等を実現
852 するには,
853 受信する側において有害情報を遮断することが最も効果的な方法であると考えられま
854 す。
855
856 そこで,
857 本法では,
858 表現の自由にも十分に配慮しつつ有害情報を的確に規制する方法として,
859
860 フィルタリング・ソフトの普及の促進を強力に図ることとしました。
861
862
863 フィルタリング・ソフトは,
864 インターネット上の情報を受信する側において,
865 どのような情報
866 を受信して表示するかをコントロールするプログラムで,
867 これを使うと,
868 情報を発信する側の機
869 能には何ら影響を与えることなく,
870 情報を受信する側において,
871 不適切な情報の表示を拒否する
872 ことができます。
873
874
875
876 Q2
877
878 本法は,
879 インターネット接続電子機器を購入して子どもが使用する場合に適合ソフトの搭
880 載を義務付けるだけでなく,
881 インターネット接続電子機器の製造段階等で適合ソフトを搭載
882 させ,
883 購入後に専ら大人が使用する場合で,
884 購入しようとする者から適合ソフトを削除して
885 ほしい旨の申出があった場合を除いて適合ソフトを削除しないこととしていますが,
886 なぜこ
887 のような制度にしたのですか。
888
889
890
891 A
892
893 200*年の世論調査では,
894 インターネットを利用していると予想外の有害情報が表示される
895 ことがあり,
896 有害サイトに接続するとウイルスに感染したり法外な利用料を請求される心配があ
897 るなどの理由で,
898 インターネットの利用に不安を感じるとの回答が60%に達しました。
899
900 このよ
901 うな不安に煩わされることなくインターネットを利用したいとの国民の利益は十分考慮すべきで
902 あると考えられます。
903
904 このような不安を解消し,
905 安心してインターネットを利用するためには,
906
907 フィルタリング・ソフトの搭載が効果的ですが,
908 同じ世論調査で,
909 フィルタリング・ソフトにつ
910 いても調査したところ,
911 全く知らないが70%,
912 名称だけしか知らないが15%で,
913 使用してい
914 る利用者は10%にとどまり,
915 フィルタリング・ソフトについての認識が極めて低いことが確認
916 できました。
917
918 このため,
919 国民の利益を確実に実現するには,
920 子どもが使用するかどうかにかかわ
921 らず,
922 製造段階等であらかじめフィルタリング・ソフトを搭載させておき,
923 購入者から,
924 専ら大人
925 が使用する予定であり,
926 フィルタリング・ソフトを削除してほしい旨の積極的な申出がない限り,
927
928 そのまま販売させることにより,
929 フィルタリング・ソフトの普及を強力に進めることとしました。
930
931
932
933 - 8 -
934
935 Q3
936
937 本法により,
938 インターネット接続電子機器には,
939 内閣総理大臣が指定した適合ソフトが原
940 則として搭載されることになりますが,
941 この適合ソフトによりどのような情報が遮断される
942 のですか。
943
944
945
946 A
947
948 本法は,
949 一定の有害情報から子どもを保護するとともに,
950 これらにさらされることを欲しない
951 大人の利益を実現することを目的としています。
952
953 この目的を確実に実現するとともに,
954 有害情報
955 ではない情報に影響を与えない制度とするため,
956 本法は,
957 内閣総理大臣が,
958 有害情報(法2条2
959 号,
960 府令1条)が掲載されているウェブページを,
961 有害ウェブページとして指定・告示すること
962 とし,
963 さらに,
964 有害ウェブページを含み,
965 内容的に一つのまとまりをなすウェブページ群を,
966 有
967 害ウェブサイトとして指定・告示することとしています(法5条,
968 7条)。
969
970 その上で,
971 本法は,
972 内
973 閣総理大臣が,
974 有害ウェブサイトを遮断するのに必要な性能を有するフィルタリング・ソフトを適
975 合ソフトとして指定することとしています(法6条1項)。
976
977 複数のウェブページで内容的に一つの
978 まとまりをなすものを,
979 一般にウェブサイトといいますが,
980 その中に有害ウェブページがある場
981 合は,
982 ウェブサイト全体が子どもの健全な成長を阻害する情報を含むおそれが高いので,
983 適合ソ
984 フトにより,
985 そのウェブサイト全体を閲覧できないようにする必要があります。
986
987 本法は,
988 どの範
989 囲のウェブサイトが閲覧ができなくなるのかを明確にするため,
990 有害ウェブサイトを具体的に指
991 定・告示することとしています。
992
993
994
995 Q4
996
997 適合ソフトを削除したり使用目的に沿うべき動作をさせないプログラムの提供を禁止する
998 ことにしたのはなぜですか。
999
1000 また,
1001 インターネット接続電子機器の使用者が,
1002 本法に定める
1003 手続以外の手続で適合ソフトを削除した場合に処罰されるのはなぜですか。
1004
1005
1006
1007 A
1008
1009 本法では,
1010 インターネット上の有害情報から子どもを確実に保護するため,
1011 インターネット接
1012 続電子機器の製造業者又は販売業者に,
1013 これを専ら使用する者が18歳以上であることを府令で
1014 定める方法で確認することを求め,
1015 これが確認できた場合に限って適合ソフトを削除できること
1016 としています。
1017
1018 適合ソフトを削除したり使用目的に沿うべき動作をさせないプログラムが提供さ
1019 れると,
1020 このような手続を踏まずに無断で削除等されてしまうので,
1021 子どもが現に使用するイン
1022 ターネット接続電子機器から適合ソフトが削除等されたり,
1023 適合ソフトが削除等されたインター
1024 ネット接続電子機器が子どもの使用に供されるおそれが生じます。
1025
1026 このような事態が生ずると,
1027
1028 その保護が図られなくなりますから,
1029 このようなプログラムの提供は罰則で禁止する必要があり
1030 ます。
1031
1032
1033 また,
1034 本法に定める手続以外の手続で適合ソフトを削除する行為は,
1035 このような削除プログラ
1036 ムの提供行為が蔓延する温床になります。
1037
1038 一般の人々が自分で適合ソフトを削除するためには,
1039
1040 削除ソフトを入手する必要があるので,
1041 無断で適合ソフトを削除する行為を許しておくと,
1042 削除
1043 ソフトの作成・販売が促されます。
1044
1045 反対に,
1046 削除ソフトの提供を抑止するには,
1047 無断削除を禁止し
1048 て需要を断つことが不可欠です。
1049
1050
1051
1052 - 9 -
1053
1054 〔第2問〕(配点:100)
1055 医療法人社団であるAは,
1056 平成13年1月24日,
1057 B県の知事から,
1058 介護保険法(以下「法」と
1059 いう。
1060
1061 )第94条第1項に基づく開設許可を得て,
1062 介護老人保健施設(以下「本件施設」という。
1063
1064 )
1065 を運営してきた。
1066
1067 本件施設は,
1068 要介護者を対象に,
1069 施設サービス計画に基づき,
1070 看護,
1071 医学的管理
1072 の下における介護及び機能訓練,
1073 その他必要な医療や日常生活上の世話を行うことを目的としてい
1074 る。
1075
1076 現在,
1077 本件施設には60名が入所して利用しており,
1078 大半が70歳を超えた高齢者で,
1079 長期間
1080 の入所者である。
1081
1082
1083 平成19年10月1日,
1084 本件施設を退職して間もない元職員から,
1085 B県高齢福祉課に対し,
1086 本件
1087 施設では法令上必要とされている医師が存在せず,
1088 看護師,
1089 介護職員の人数が足りていない,
1090 との
1091 通報が入った。
1092
1093 本件施設は,
1094 法第97条第2項,
1095 第3項により,
1096 厚生労働省令(介護老人保健施設
1097 の人員,
1098 施設及び設備並びに運営に関する基準。
1099
1100 以下「省令」という。
1101
1102 )の定める基準を満たさなけ
1103 ればならないとされている。
1104
1105 上記通報を契機に,
1106 同月15日,
1107 B県高齢福祉課職員(以下「B県職
1108 員」という。
1109
1110 )が,
1111 法第100条に基づき本件施設に立ち入り,
1112 質問,
1113 報告の聴取等の調査を実施し
1114 た。
1115
1116 Aの理事長は,
1117
1118 「ほかの施設では行政指導として実地指導が行われているにもかかわらず,
1119 いき
1120 なり法律に基づく調査を実施するのは穏当ではない。
1121
1122 」と抗議をしたが,
1123 B県職員は,
1124 これを聞き入
1125 れることなく,
1126 調査に着手した。
1127
1128 B県職員は,
1129 本件施設の職員から,
1130 身分や調査の趣旨を説明する
1131 よう要請されたにもかかわらず,
1132 身分証の提示を拒否し,
1133 公的な調査であり抵抗すれば罰則の対象
1134 になることを繰り返し述べた上,
1135 事務机の上にあった帳簿等書類を段ボール箱に詰めて持ち帰った。
1136
1137
1138 B県高齢福祉課としては,
1139 医師が存在しないという事実は確認できなかったものの,
1140 当日の調査に
1141 基づき,
1142 本件施設では,
1143 看護師数,
1144 介護職員数が不足しており,
1145 さらには,
1146 一部入所者に対する身
1147 体的拘束が常時行われているなど,
1148 法第97条第2項,
1149 第3項,
1150 省令第2条第1項,
1151 第13条第4
1152 項違反の状況が継続していると判断するに至った。
1153
1154
1155 そこで,
1156 B県知事は,
1157 Aに対し,
1158 平成20年1月15日,
1159 勧告書を交付し,
1160 法第103条第1項
1161 に基づく勧告を行った。
1162
1163 同勧告書には,
1164 同年3月24日を期限として,
1165 @省令の定める基準を遵守
1166 できるよう常勤の看護師,
1167 介護職員の人員を確保すること,
1168 A入所者に対する常時の身体的拘束を
1169 やめ,
1170 定期的に研修等を行い,
1171 身体的拘束の廃止に関する普及啓発を図ること,
1172 B上記@及びAに
1173 関する改善状況を文書で報告することの3点が記載されていた。
1174
1175 さらに,
1176 勧告に従わない場合には,
1177
1178 B県知事が,
1179 Aの勧告不服従を公表することがあること,
1180 措置命令や業務停止命令を発することが
1181 あることも明記されていたが(法第103条第2項,
1182 第3項),
1183 勧告の基礎となる事実は示されてい
1184 なかった。
1185
1186
1187 Aの理事長は,
1188 前記調査以来,
1189 B県からは,
1190 何の連絡もなく,
1191 問い合わせに一切応じてこなかっ
1192 た状況の中で,
1193 いきなり勧告書が交付された上,
1194 内容的にも誤っているとして,
1195 激怒した。
1196
1197 そこで,
1198
1199 Aは,
1200 同年3月14日,
1201 勧告が違法であると考え,
1202 勧告に応ずる意思が無い旨を回答した。
1203
1204
1205 しかし,
1206 Aの理事長は,
1207 このままでは,
1208 勧告書に書かれていたように公表がされ,
1209 市民からの信
1210 頼が失われること,
1211 Aとしては多くの利用者が本件施設を離れてしまい,
1212 経営難に陥ること,
1213 仮に
1214 施設経営が立ち行かなくなれば,
1215 施設変更に伴う環境の変化や別の施設への移動により,
1216 高齢の利
1217 用者に身体面でも,
1218 精神面でも,
1219 大きな健康リスクが及ぶこと,
1220 入所者の移ることのできる施設が
1221 近隣には無いため,
1222 自宅待機となれば,
1223 入所者家族が大きな負担を負わざるを得ないことなどを懸
1224 念した。
1225
1226 そこで,
1227 Aは,
1228 弁護士Cに訴訟提起を依頼することとした。
1229
1230
1231 【資料1
1232
1233 法律事務所の会議録】を読んだ上で,
1234 弁護士Dの立場に立って,
1235 Cの指示に応じ,
1236 設
1237
1238 問に答えなさい。
1239
1240
1241 なお,
1242 介護保険法,
1243 介護老人保健施設の人員,
1244 施設及び設備並びに運営に関する基準,
1245 B県行政
1246 手続条例の抜粋は,
1247 【資料2
1248
1249 介護保険法等】に掲げてあるので,
1250 適宜参照しなさい。
1251
1252
1253
1254 - 10 -
1255
1256 〔設
1257
1258 問〕
1259
1260 1. 勧告に従わなかった旨の公表がされることを阻止するために考えられる法的手段(訴訟とそ
1261 れに伴う仮の救済措置)を検討し,
1262 それを用いる場合の行政事件訴訟法上の問題点を中心に論
1263 じなさい。
1264
1265 解答に当たっては,
1266 複数の法的手段を比較検討した上で,
1267 最も適切と考える法的手
1268 段について自己の見解を明らかにすること。
1269
1270
1271 2. 前記1の最も適切と考える法的手段において勧告や調査の適法性を争おうとする場合に,
1272 A
1273 はいかなる主張をすべきかについて,
1274 考えられる実体上及び手続上の違法事由を挙げて詳細に
1275 論じなさい。
1276
1277
1278 【資料1
1279
1280 法律事務所の会議録】
1281
1282 弁護士C: 本日は,
1283 Aの案件の基本処理方針を議論したいと思います。
1284
1285 本件では調査のやり方が目
1286 を引きますね。
1287
1288
1289 弁護士D: B県の説明では,
1290 通報の内容が重大なものであり,
1291 証拠隠滅も懸念された結果だという
1292 ことです。
1293
1294
1295 弁護士C: 納得できる理屈ではありませんね。
1296
1297 Aはいきなり調査が行われたと主張していますが,
1298
1299 これはどういった趣旨なのですか。
1300
1301
1302 弁護士D: B県の作成した調査の実施要綱によりますと,
1303 実務上は2種類の調査形態が存在するよ
1304 うです。
1305
1306 一つは実地指導と呼ばれるもので,
1307 行政指導として行われる調査です。
1308
1309 もう一つ
1310 が本件で問題となっている,
1311 法律に基づく調査でして,
1312 調査に基づき勧告がされると,
1313 公
1314 表,
1315 措置命令,
1316 業務停止命令,
1317 開設許可取消しがされる可能性があります。
1318
1319
1320 弁護士C: Aは調査について何を主張しているのですか。
1321
1322
1323 弁護士D: 調査の手順がひどい上,
1324 その中身も誤りだというのです。
1325
1326 具体的には,
1327 @調査が,
1328 一部
1329 の出勤簿を対象としていない上,
1330 実施された特定曜日以外に週5日働いている看護師2名,
1331
1332 介護職員5名を計算に含めていないなど,
1333 人員の把握を誤ったものであり,
1334 本件施設は看
1335 護師数及び介護職員数についての省令の基準を満たしていたこと,
1336 Aベッドからの転倒防
1337 止を第一に考え,
1338 5時間に限って,
1339 入所者家族の同意の下に1名のベッドに柵を設置した
1340 だけであり,
1341 常時の身体的拘束には該当しないことが主張されています。
1342
1343
1344 弁護士C: 調査が違法に行われたとして,
1345 そのことは勧告にどういった影響を及ぼすのか,
1346 両者の
1347 関係を整理してください。
1348
1349
1350 弁護士D: 分かりました。
1351
1352
1353 弁護士C: それと,
1354 勧告についてですが,
1355 Aは唐突に出された点が不満のようですね。
1356
1357
1358 弁護士D: そうです。
1359
1360 これに対し,
1361 B県の側は,
1362 手順は行政の自由であるという理解のようです。
1363
1364
1365 弁護士C: それは,
1366 勧告をソフトなものととらえているからでしょうか。
1367
1368 本件の法的仕組みの中で
1369 勧告が占める位置や,
1370 その性格からさかのぼって,
1371 どのような手続が要求されるのか,
1372 も
1373 う一度検討してください。
1374
1375 Aの言い分からしますと,
1376 最も恐れているのは,
1377 勧告に続く公
1378 表のようですね。
1379
1380
1381 弁護士D: 勧告不服従事業者として市民に公表されるのだけは避けたいようです。
1382
1383
1384 弁護士C: D君には,
1385 勧告と公表の法的性格を分析した上で,
1386 採るべき法的手段について,
1387 公表を
1388 阻止する観点から検討をお願いします。
1389
1390
1391
1392 - 11 -
1393
1394 【資料2
1395 ○
1396
1397 介護保険法等】
1398
1399 介護保険法(平成9年12月17日法律第123号)(抜粋)
1400 (帳簿書類の提示等)
1401
1402 第24条
1403 3
1404
1405 1,
1406 2
1407
1408 (略)
1409
1410 前2項の規定による質問を行う場合においては,
1411 当該職員は,
1412 その身分を示す証明書を携帯し,
1413
1414 かつ,
1415 関係人の請求があるときは,
1416 これを提示しなければならない。
1417
1418
1419
1420 4
1421
1422 第1項及び第2項の規定による権限は,
1423 犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならな
1424 い。
1425
1426
1427 (開設許可)
1428
1429 第94条
1430
1431 介護老人保健施設を開設しようとする者は,
1432 厚生労働省令で定めるところにより,
1433 都道
1434
1435 府県知事の許可を受けなければならない。
1436
1437
1438 2〜6
1439
1440 (略)
1441
1442 (介護老人保健施設の基準)
1443 第97条
1444
1445 介護老人保健施設は,
1446 厚生労働省令で定めるところにより,
1447 療養室,
1448 診察室,
1449 機能訓練
1450
1451 室,
1452 談話室その他厚生労働省令で定める施設を有しなければならない。
1453
1454
1455 2
1456
1457 介護老人保健施設は,
1458 厚生労働省令で定める員数の医師,
1459 看護師,
1460 介護支援専門員及び介護そ
1461 の他の業務に従事する従業者を有しなければならない。
1462
1463
1464
1465 3
1466
1467 前2項に規定するもののほか,
1468 介護老人保健施設の設備及び運営に関する基準は,
1469 厚生労働大
1470 臣が定める。
1471
1472
1473
1474 4
1475
1476 厚生労働大臣は,
1477 前項に規定する介護老人保健施設の設備及び運営に関する基準(介護保健施
1478 設サービスの取扱いに関する部分に限る。
1479
1480 )を定めようとするときは,
1481 あらかじめ社会保障審議会
1482 の意見を聴かなければならない。
1483
1484
1485
1486 5
1487
1488 介護老人保健施設の開設者は,
1489 要介護者の人格を尊重するとともに,
1490 この法律又はこの法律に
1491 基づく命令を遵守し,
1492 要介護者のため忠実にその職務を遂行しなければならない。
1493
1494
1495 (報告等)
1496
1497 第100条
1498
1499 都道府県知事又は市町村長は,
1500 必要があると認めるときは,
1501 介護老人保健施設の開設
1502
1503 者,
1504 介護老人保健施設の管理者若しくは医師その他の従業者(以下「介護老人保健施設の開設者
1505 等」という。
1506
1507 )に対し報告若しくは診療録その他の帳簿書類の提出若しくは提示を命じ,
1508 介護老人
1509 保健施設の開設者等に対し出頭を求め,
1510 又は当該職員に,
1511 介護老人保健施設の開設者等に対して
1512 質問させ,
1513 若しくは介護老人保健施設に立ち入り,
1514 その設備若しくは診療録,
1515 帳簿書類その他の
1516 物件を検査させることができる。
1517
1518
1519 2
1520
1521 第24条第3項の規定は,
1522 前項の規定による質問又は立入検査について,
1523 同条第4項の規定は,
1524
1525 前項の規定による権限について準用する。
1526
1527
1528
1529 3
1530
1531 (略)
1532 (設備の使用制限等)
1533
1534 第101条
1535
1536 都道府県知事は,
1537 介護老人保健施設が,
1538 第97条第1項に規定する施設を有しなくな
1539
1540 ったとき,
1541 又は同条第3項に規定する介護老人保健施設の設備及び運営に関する基準(設備に関
1542 する部分に限る。
1543
1544 )に適合しなくなったときは,
1545 当該介護老人保健施設の開設者に対し,
1546 期間を定
1547 めて,
1548 その全部若しくは一部の使用を制限し,
1549 若しくは禁止し,
1550 又は期限を定めて,
1551 修繕若しく
1552 は改築を命ずることができる。
1553
1554
1555 (業務運営の勧告,
1556 命令等)
1557 第103条
1558
1559 都道府県知事は,
1560 介護老人保健施設が,
1561 その業務に従事する従業者の人員について第
1562
1563 97条第2項の厚生労働省令で定める員数を満たしておらず,
1564 又は同条第3項に規定する介護老
1565 - 12 -
1566
1567 人保健施設の設備及び運営に関する基準(運営に関する部分に限る。
1568
1569 以下この条において同じ。
1570
1571 )
1572 に適合していないと認めるときは,
1573 当該介護老人保健施設の開設者に対し,
1574 期限を定めて,
1575 第9
1576 7条第2項の厚生労働省令で定める員数の従業者を有し,
1577 又は同条第3項に規定する介護老人保
1578 健施設の設備及び運営に関する基準を遵守すべきことを勧告することができる。
1579
1580
1581 2
1582
1583 都道府県知事は,
1584 前項の規定による勧告をした場合において,
1585 その勧告を受けた介護老人保健
1586 施設の開設者が,
1587 同項の期限内にこれに従わなかったときは,
1588 その旨を公表することができる。
1589
1590
1591
1592 3
1593
1594 都道府県知事は,
1595 第1項の規定による勧告を受けた介護老人保健施設の開設者が,
1596 正当な理由
1597 がなくてその勧告に係る措置をとらなかったときは,
1598 当該介護老人保健施設の開設者に対し,
1599 期
1600 限を定めて,
1601 その勧告に係る措置をとるべきことを命じ,
1602 又は期間を定めて,
1603 その業務の停止を
1604 命ずることができる。
1605
1606
1607
1608 4
1609
1610 都道府県知事は,
1611 前項の規定による命令をした場合においては,
1612 その旨を公示しなければなら
1613 ない。
1614
1615
1616
1617 5
1618
1619 (略)
1620 (許可の取消し等)
1621
1622 第104条
1623
1624 都道府県知事は,
1625 次の各号のいずれかに該当する場合においては,
1626 当該介護老人保健
1627
1628 施設に係る第94条第1項の許可を取り消し,
1629 又は期間を定めてその許可の全部若しくは一部の
1630 効力を停止することができる。
1631
1632
1633 一〜八
1634 九
1635
1636 (略)
1637
1638 前各号に掲げる場合のほか,
1639 介護老人保健施設の開設者が,
1640 この法律その他国民の保健医療
1641 若しくは福祉に関する法律で政令で定めるもの又はこれらの法律に基づく命令若しくは処分に
1642 違反したとき。
1643
1644
1645
1646 十〜十二
1647 2,
1648 3
1649
1650 (略)
1651
1652 (略)
1653
1654 第14章
1655 第209条
1656
1657 罰則
1658 次の各号のいずれかに該当する場合には,
1659 その違反行為をした者は,
1660 30万円以下の
1661
1662 罰金に処する。
1663
1664
1665 一
1666
1667 (略)
1668
1669 二
1670
1671 第42条第3項,
1672 第42条の3第3項,
1673 第45条第8項,
1674 第47条第3項,
1675 第49条第3項,
1676
1677 第54条第3項,
1678 第54条の3第3項,
1679 第57条第8項,
1680 第59条第3項,
1681 第76条第1項,
1682
1683 第78条の6第1項,
1684 第83条第1項,
1685 第90条第1項,
1686 第100条第1項,
1687 第112条第1
1688 項,
1689 第115条の6第1項,
1690 第115条の15第1項又は第115条の24第1項の規定によ
1691 る報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示をせず,
1692 若しくは虚偽の報告若しくは虚偽の帳簿
1693 書類の提出若しくは提示をし,
1694 又はこれらの規定による質問に対して答弁をせず,
1695 若しくは虚
1696 偽の答弁をし,
1697 若しくはこれらの規定による検査を拒み,
1698 妨げ,
1699 若しくは忌避したとき。
1700
1701
1702
1703 三
1704 ○
1705
1706 (略)
1707 介護老人保健施設の人員,
1708 施設及び設備並びに運営に関する基準(平成11年3月31日厚生
1709 省令第40号)(抜粋)
1710 第2章
1711
1712 人員に関する基準
1713
1714 (従業者の員数)
1715 第2条
1716
1717 介護保険法(略)第97条第2項の規定による介護老人保健施設に置くべき医師,
1718 看護師,
1719
1720
1721 介護支援専門員及び介護その他の業務に従事する従業者の員数は,
1722 次のとおりとする。
1723
1724
1725 一
1726
1727 医師
1728
1729 二
1730
1731 薬剤師
1732
1733 常勤換算方法で,
1734 入所者の数を100で除して得た数以上
1735 介護老人保健施設の実情に応じた適当数
1736 - 13 -
1737
1738 三
1739
1740 看護師若しくは准看護師(以下「看護職員」という。
1741
1742 )又は介護職員(以下「看護・介護職員」
1743 という。
1744
1745 ) 常勤換算方法で,
1746 入所者の数が3又はその端数を増すごとに1以上(看護職員の員
1747 数は看護・介護職員の総数の7分の2程度を,
1748 介護職員の員数は看護・介護職員の総数の7分
1749 の5程度をそれぞれ標準とする。
1750
1751 )
1752
1753 四
1754
1755 支援相談員
1756
1757 五
1758
1759 理学療法士又は作業療法士
1760
1761 六
1762
1763 栄養士
1764
1765 七
1766
1767 介護支援専門員
1768
1769 八
1770
1771 調理員,
1772 事務員その他の従業者
1773
1774 2
1775
1776 入所者の数が100又はその端数を増すごとに1以上
1777 常勤換算方法で,
1778 入所者の数を100で除して得た数以上
1779
1780 入所定員100以上の介護老人保健施設にあっては,
1781 1以上
1782 1以上(入所者の数が100又はその端数を増すごとに1を標準とする。
1783
1784 )
1785 介護老人保健施設の実情に応じた適当数
1786
1787 前項の入所者の数は,
1788 前年度の平均値とする。
1789
1790 ただし,
1791 新規に許可を受ける場合は,
1792 推定数に
1793 よる。
1794
1795
1796
1797 3
1798
1799 第1項の常勤換算方法は,
1800 当該従業者のそれぞれの勤務延時間数の総数を当該介護老人保健施
1801 設において常勤の従業者が勤務すべき時間数で除することにより常勤の従業者の員数に換算する
1802 方法をいう。
1803
1804
1805
1806 4
1807
1808 介護老人保健施設の従業者は,
1809 専ら当該介護老人保健施設の職務に従事する者でなければなら
1810 ない。
1811
1812 ただし,
1813 入所者の処遇に支障がない場合には,
1814 この限りでない。
1815
1816
1817
1818 5〜7
1819
1820 (略)
1821
1822 第4章
1823
1824 運営に関する基準
1825
1826 (介護保健施設サービスの取扱方針)
1827 第13条
1828 4
1829
1830 1〜3
1831
1832 (略)
1833
1834 介護老人保健施設は,
1835 介護保健施設サービスの提供に当たっては,
1836 当該入所者又は他の入所者
1837 等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き,
1838 身体的拘束その他入所者の行動
1839 を制限する行為(以下「身体的拘束等」という。
1840
1841 )を行ってはならない。
1842
1843
1844
1845 5,
1846 6
1847 ○
1848
1849 (略)
1850
1851 B県行政手続条例(抜粋)
1852 (定義)
1853
1854 第2条
1855
1856 この条例において,
1857 次の各号に掲げる用語の意義は,
1858 当該各号に定めるところによる。
1859
1860
1861
1862 一〜六
1863 七
1864
1865 (略)
1866
1867 行政指導
1868
1869 県の機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するた
1870
1871 め特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導,
1872 勧告,
1873 助言その他の行為であって処分に該
1874 当しないものをいう。
1875
1876
1877 八
1878
1879 (略)
1880 第4章
1881
1882 行政指導
1883
1884 (行政指導の一般原則)
1885 第30条
1886
1887 行政指導にあっては,
1888 行政指導に携わる者は,
1889 当該県の機関の任務又は所掌事務の範囲
1890
1891 を逸脱してはならないこと及び行政指導の内容が相手方の任意の協力によって実現されるもので
1892 あることに留意しなければならない。
1893
1894
1895 2
1896
1897 行政指導に携わる者は,
1898 その相手方が行政指導に従わなかったことを理由として,
1899 不利益な取
1900 扱いをしてはならない。
1901
1902
1903
1904 3
1905
1906 前項の規定は,
1907 公益の確保その他正当な理由がある場合において,
1908 県の機関が行政指導の事実
1909 その他必要な事項を公表することを妨げない。
1910
1911
1912 (申請に関連する行政指導)
1913
1914 第31条
1915
1916 申請の取下げ又は内容の変更を求める行政指導にあっては,
1917 行政指導に携わる者は,
1918 申
1919 - 14 -
1920
1921 請者が当該行政指導に従う意思がない旨を明確に表明したにもかかわらず当該行政指導を継続す
1922 ること等により当該申請者の権利の行使を妨げるようなことをしてはならない。
1923
1924
1925 2
1926
1927 前項の規定は,
1928 申請者が行政指導に従わないことにより公益が著しく害されるおそれがある場
1929 合に,
1930 当該行政指導を継続することを妨げない。
1931
1932
1933 (許認可等の権限に関連する行政指導)
1934
1935 第32条
1936
1937 許認可等をする権限又は許認可等に基づく処分をする権限を有する県の機関が,
1938 当該権
1939
1940 限を行使することができない場合又は行使する意思がない場合においてする行政指導にあって
1941 は,
1942 行政指導に携わる者は,
1943 当該権限を行使し得る旨を殊更に示すことにより相手方に当該行政
1944 指導に従うことを余儀なくさせるようなことをしてはならない。
1945
1946
1947 (行政指導の方式)
1948 第33条
1949
1950 行政指導に携わる者は,
1951 その相手方に対して,
1952 当該行政指導の趣旨及び内容並びに責任
1953
1954 者を明確に示さなければならない。
1955
1956
1957 2
1958
1959 行政指導が口頭でされた場合において,
1960 その相手方から前項に規定する事項を記載した書面の
1961 交付を求められたときは,
1962 当該行政指導に携わる者は,
1963 行政上特別の支障がない限り,
1964 これを交
1965 付しなければならない。
1966
1967
1968
1969 3
1970
1971 (略)
1972 (複数の者を対象とする行政指導)
1973
1974 第34条
1975
1976 同一の行政目的を実現するため一定の条件に該当する複数の者に対し行政指導をしよう
1977
1978 とするときは,
1979 県の機関は,
1980 あらかじめ,
1981 事案に応じ,
1982 これらの行政指導に共通してその内容と
1983 なるべき事項を定め,
1984 かつ,
1985 行政上特別の支障がない限り,
1986 これを公表しなければならない。
1987
1988
1989 (この章の解釈)
1990 第35条
1991
1992 この章の規定は,
1993 県の機関が公益上必要な行政指導を行うことを妨げるものと解釈して
1994
1995 はならない。
1996
1997
1998
1999 - 15 -
2000
2001