1 短答式試験問題集[公法系科目]
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5 [公法系科目]
6 〔第1問〕(配点:2)
7 東京都管理職選考受験資格確認等請求事件判決(最高裁判所平成17年1月26日大法廷判決,
8 民集59巻1号128頁)に関する次のアからウまでの各記述について,当該判決の趣旨に照らし
9 て,正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中か
10 ら選びなさい。(解答欄は,[bP])
11 ア.普通地方公共団体は,職員に採用した在留外国人について,国籍を理由として,給与等の勤
12 務条件につき差別的取扱いをしてはならないが,合理的な理由に基づいて日本国民と異なる取
13 扱いをすることまで許されないとするものではない。
14 イ.普通地方公共団体が,公権力行使等地方公務員の職とこれに昇任するために経るべき職とを
15 包含する一体的な管理職の任用制度を構築した上で,日本国民である職員に限って管理職に昇
16 任できる措置を執ることは,憲法第14条第1項に違反しない。
17 ウ.日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法に定め
18 る特別永住者は,居住する地方公共団体の自治の担い手であり,地方公共団体の管理職への昇
19 任を制限するには,一般の在留外国人とは異なる理由が必要である。
20 1.ア○
21
22 イ○
23
24 ウ○
25
26 2.ア○
27
28 イ○
29
30 ウ×
31
32 3.ア○
33
34 イ×
35
36 ウ○
37
38 4.ア○
39
40 イ×
41
42 ウ×
43
44 5.ア×
45
46 イ○
47
48 ウ○
49
50 6.ア×
51
52 イ○
53
54 ウ×
55
56 7.ア×
57
58 イ×
59
60 ウ○
61
62 8.ア×
63
64 イ×
65
66 ウ×
67
68 〔第2問〕(配点:2)
69 いわゆる特別権力関係論に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っ
70 ているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
71 (解答欄は,[
72 2])
73 ア.特別権力関係論によれば,公権力と特別な関係にある者に対して公権力が包括的な支配権を
74 有し,公権力は法律の根拠なく人権を制限することができ,それについて裁判所の審査は及ば
75 ない。
76 イ.特別権力関係が成立する場合としては,法律の規定に基づくものと本人の同意に基づくもの
77 とがある。前者の例として挙げられていたのは受刑者の在監関係と公務員の在勤関係であり,
78 後者の例として挙げられていたのは国公立学生の在学関係であった。
79 ウ.特別権力関係論には,本質的な問題がある。それは,特別権力関係に属する者が一般国民と
80 しての地位に何らかの修正を受ける点で共通の特色を持つにとどまるにもかかわらず,権力服
81 従性という形式的要素によって包括し,人権制約を一般的・観念的に許容する点である。
82 1.ア○
83
84 イ○
85
86 ウ○
87
88 2.ア○
89
90 イ○
91
92 ウ×
93
94 3.ア○
95
96 イ×
97
98 ウ○
99
100 4.ア○
101
102 イ×
103
104 ウ×
105
106 5.ア×
107
108 イ○
109
110 ウ○
111
112 6.ア×
113
114 イ○
115
116 ウ×
117
118 7.ア×
119
120 イ×
121
122 ウ○
123
124 8.ア×
125
126 イ×
127
128 ウ×
129
130 〔第3問〕(配点:2)
131 プライバシーに関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているもの
132 には×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[bR])
133 ア.「宴のあと」事件判決(東京地判昭和39年9月28日)は,いわゆるプライバシー権は私
134 生活をみだりに公開されないという法的保障ないし権利であるとし,公開を欲するか否かにつ
135 いては,本人の感受性を基準にして判断するとした。
136 イ.京都府学連事件判決(最大判昭和44年12月24日)は,個人の私生活上の自由として,
137 何人もその承諾なしにみだりにその容貌・姿態を撮影されない自由を有するとし,警察官が正
138 - 2 -
139
140 当な理由もないのに個人の容貌等を撮影することは,憲法第13条の趣旨に反するとした。
141 ウ.講演会参加者名簿提出事件判決(最二小判平成15年9月12日)は,大学が学生から収集
142 した参加申込者の学籍番号,氏名,住所及び電話番号は,プライバシーに係る情報として法的
143 保護の対象となるとし,個人の人格的な権利利益を損なうおそれがあるものであるとした。
144 1.ア○
145
146 イ○
147
148 ウ○
149
150 2.ア○
151
152 イ○
153
154 ウ×
155
156 3.ア○
157
158 イ×
159
160 ウ○
161
162 4.ア○
163
164 イ×
165
166 ウ×
167
168 5.ア×
169
170 イ○
171
172 ウ○
173
174 6.ア×
175
176 イ○
177
178 ウ×
179
180 7.ア×
181
182 イ×
183
184 ウ○
185
186 8.ア×
187
188 イ×
189
190 ウ×
191
192 〔第4問〕(配点:2)
193 衆議院議員定数不均衡訴訟判決(最高裁判所昭和51年4月14日大法廷判決,民集30巻3号
194 223頁)に関する次のアからウまでの各記述について,当該判決の趣旨に照らして,正しいもの
195 には○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
196 (解答欄は,[bS])
197 ア.憲法第14条第1項に定める法の下の平等は,選挙権に関しては,国民は全て政治的価値に
198 おいて平等であるべきとする徹底した平等化を志向するものであり,選挙権の内容,すなわち
199 各選挙人の投票の価値の平等も,憲法が要求するところである。
200 イ.議員定数配分に際しては,人口比例の原則が最も重要かつ基本的な基準ではあるが,投票価
201 値の平等は,国会が正当に考慮することのできる他の政策的な目的ないし理由との関連におい
202 て調和的に実現されるべきものであり,国会の裁量権の行使の際における考慮要素にとどまる。
203 ウ.投票価値の不平等が,国会において通常考慮し得る諸般の要素をしんしゃくしてもなお,一
204 般的に合理性を有するものとは考えられない程度に達し,かつ,合理的期間内における是正が
205 憲法上要求されているのに行われない場合,当該選挙は違憲無効となる。
206 1.ア○
207
208 イ○
209
210 ウ○
211
212 2.ア○
213
214 イ○
215
216 ウ×
217
218 3.ア○
219
220 イ×
221
222 ウ○
223
224 4.ア○
225
226 イ×
227
228 ウ×
229
230 5.ア×
231
232 イ○
233
234 ウ○
235
236 6.ア×
237
238 イ○
239
240 ウ×
241
242 7.ア×
243
244 イ×
245
246 ウ○
247
248 8.ア×
249
250 イ×
251
252 ウ×
253
254 〔第5問〕(配点:3)
255 憲法第19条に関する次のアからウまでの各記述のうち,aは最高裁判所の判例を要約したもの
256 であり,bはその批判として書かれたものである。bがaの批判となっている場合には1を,bが
257 aの批判となっていない場合には2を選びなさい。
258 (解答欄は,アからウの順に[bT]から[bV])
259 ア.a.謝罪広告を新聞紙に掲載すべきことを命ずることは,憲法第19条が保障する良心の自
260 由を侵害するものではない。
261 b.憲法第19条の「良心」には道徳的反省や誠実さは含まれないので,単に事態の真相を
262 告白し,陳謝の意を表明する程度の強制は認められる。[bT]
263 イ.a.内申書に記載されたのは事実である外部的行為であり,それによってその者の思想,信
264 条を了知し得るものではない。
265 b.思想,信条とその者の外部的行為の間の密接な関係を認めた三菱樹脂事件判決(最大判
266 昭和48年12月12日)の趣旨と相違する。[bU]
267 ウ.a.本件における使用者による労働者の政党所属調査は,社会的に許容し得る限界を超えて
268 労働者の思想の自由を侵害した違法行為であるということはできない。
269 b.労働者の思想信条は,これを理由とする労働条件の差別的取扱いの有無にかかわらず,
270 それ自体において憲法第19条に即して尊重されるべきである。[bV]
271
272 - 3 -
273
274 〔第6問〕(配点:3)
275 政教分離に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,そ
276 れぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[
277 8]から[10])
278 ア.県知事の大嘗祭への参列は,日本国及び日本国民統合の象徴である天皇に対する社会的儀礼
279 を尽くすことを目的とするものであり,その効果も,特定の宗教に対する援助,助長,促進又
280 は圧迫,干渉等にはならず,政教分離規定に反しない。[bW]
281 イ.靖国神社及び護国神社は,憲法第89条にいう「宗教上の組織若しくは団体」に該当するこ
282 とは明らかであり,国又は機関が靖国神社や護国神社に玉串料等として公金を支出すれば,直
283 ちに違憲となる。[bX]
284 ウ.町会は,地域住民によって構成される町内会組織であって,宗教的活動を目的とする団体で
285 はなく,町会が地蔵像の維持管理を行う行為も宗教的色彩の希薄な伝統的習俗行事にとどまる
286 から,市が地蔵像建立のために市有地を町会に無償提供した行為は,政教分離規定に反しない。
287 [10]
288 〔第7問〕(配点:3)
289 表現の自由の制約の合憲性をめぐる判断枠組みに関する次のアからウまでの各記述について,最
290 高裁判所の判例の趣旨に照らして,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びな
291 さい。(解答欄は,アからウの順に[11]から[13])
292 ア.広告物が貼付されている場所の性質,周囲の状況,広告物の数量や形状,貼付の仕方等を総
293 合的に考慮し,地域の美観風致の侵害の程度と当該広告物に表れた表現の持つ価値とを比較衡
294 量してその規制の合憲性を判断すべきである。[11]
295 イ.裁判官による積極的な政治運動の禁止の目的は,裁判官の独立及び中立・公正の確保に対す
296 る国民の信頼の維持,そして司法と立法・行政とのあるべき関係を規律することであるので,
297 その要請は,一般職の国家公務員に対する政治的行為の禁止の要請よりも強いものというべき
298 である。[12]
299 ウ.問題となっている写真集のわいせつ性については,芸術など性的刺激を緩和させる要素の存
300 在,問題となっている各写真の写真集に占める比重,作者に対する当該分野の評論家からの評
301 価,その表現手法等の観点から,写真集を全体としてみて判断すべきである。[13]
302 〔第8問〕(配点:3)
303 財産権の制限と補償の要否に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣
304 旨に照らして,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,
305 アからウの順に[14]から[16])
306 ア.憲法第29条第3項にいう「公共のために用ひる」とは,公共の福祉のための必要に基づい
307 て公共施設のための用地買収など公共事業を目的として行う場合に限られないが,特定の個人
308 が受益者となる場合は,これに当たらない。[14]
309 イ.憲法第29条第3項にいう「正当な補償」とは,その当時の経済状態において成立すると考
310 えられる取引価格に基づき,合理的に算出された相当な額をいうが,かかる補償は,対象とな
311 る私有財産の収用ないし供与と同時に履行されなければならない。[15]
312 ウ.憲法第29条の規定に照らせば,法律で一旦定められた財産権の内容を事後の法律で変更し,
313 特段の補償を行わないものとしても,それが公共の福祉に適合するようにされたものである限
314 り,これをもって違憲ということはできない。[16]
315
316 - 4 -
317
318 〔第9問〕(配点:2)
319 旭川学力テスト事件判決(最高裁判所昭和51年5月21日大法廷判決,刑集30巻5号615
320 頁)に関する次のアからウまでの各記述について,当該判決の趣旨に照らして,正しいものには○,
321 誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄
322 は,[17])
323 ア.国民各自は,一個の人間として,また一市民として,成長,発達し,自己の人格を完成,実
324 現するために必要な学習する固有の権利を有し,特に,子どもは,そのための教育を自己に施
325 すことを大人一般に対して要求する権利を有する。
326 イ.個人の基本的自由を認め,その人格の独立を国政上尊重すべきものとしている憲法の下にお
327 いては,子どもが自由かつ独立の人格として成長することを妨げるような国家的介入は,許さ
328 れない。
329 ウ.子どもの教育は,専ら子どもの利益のために,教育を与える者の責務として行われるべきも
330 のであるから,教育の内容及び方法については,その実施に当たる教師が,教育専門家として
331 の立場から,決定し遂行すべきものである。
332 1.ア○
333
334 イ○
335
336 ウ○
337
338 2.ア○
339
340 イ○
341
342 ウ×
343
344 3.ア○
345
346 イ×
347
348 ウ○
349
350 4.ア○
351
352 イ×
353
354 ウ×
355
356 5.ア×
357
358 イ○
359
360 ウ○
361
362 6.ア×
363
364 イ○
365
366 ウ×
367
368 7.ア×
369
370 イ×
371
372 ウ○
373
374 8.ア×
375
376 イ×
377
378 ウ×
379
380 〔第10問〕(配点:2)
381 労働基本権に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているものに
382 は×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[18])
383 ア.最高裁判所の判例の趣旨によれば,公務員の労働基本権の制限については,制度上整備され
384 た代償措置が講じられていることがその合憲性の根拠とされているから,人事院勧告実施の凍
385 結に抗議して行われた争議行為は適法である。
386 イ.外国人の享有する人権の範囲について,その人権の性質に応じて個別的に判断されるとする
387 考えによれば,参政権や社会権などはその範囲外であり,したがって,外国人には労働基本権
388 の適用がない。
389 ウ.最高裁判所の判例の趣旨によれば,労働組合には組合員に対する統制権が認められるが,公
390 職選挙において,組合がその統一候補以外の組合員の立候補に対し,統制違反を理由に組合員
391 としての権利を停止する処分をすることは許されない。
392 1.ア○
393
394 イ○
395
396 ウ○
397
398 2.ア○
399
400 イ○
401
402 ウ×
403
404 3.ア○
405
406 イ×
407
408 ウ○
409
410 4.ア○
411
412 イ×
413
414 ウ×
415
416 5.ア×
417
418 イ○
419
420 ウ○
421
422 6.ア×
423
424 イ○
425
426 ウ×
427
428 7.ア×
429
430 イ×
431
432 ウ○
433
434 8.ア×
435
436 イ×
437
438 ウ×
439
440 - 5 -
441
442 〔第11問〕(配点:3)
443 国家賠償請求権に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤
444 っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[19]から[21])
445 ア.国又は公共団体の行為が,いわゆる非権力的な管理作用に属する場合は,大日本帝国憲法下
446 でも判例上民法第709条以下の規定による不法行為責任がある程度まで認められていた。そ
447 れゆえ,日本国憲法第17条の意義は,権力作用に属する不法行為との関係で国家無答責の原
448 則を否定し,国家の賠償責任を明記した点にあるということができる。[19]
449 イ.日本国憲法第17条は,国又は公共団体に対し損害賠償を求める権利について,「法律の定
450 めるところにより」として,その法律による具体化を予定している。これは公務員のどのよう
451 な行為によりいかなる要件で賠償責任を負うかを全面的に立法府の裁量判断に委ねる趣旨であ
452 るから,このような法律の定めが同条に反することはないと解される。[20]
453 ウ.最高裁判所は,かつて,例え立法の内容が憲法に違反するものであっても国会議員の立法行
454 為は国家賠償法第1条第1項の適用上当然に違法の評価を受けるものではないとしていた。し
455 かし,最高裁判所は,その後判例を変更し,国会で議決された法律が違憲であれば国家賠償法
456 上も違法の評価を受けることになるという立場を採るに至った。[21]
457 〔第12問〕(配点:3)
458 憲法第31条に関する次のアからウまでの各記述について,aの見解からbの見解が導き出せる
459 場合には1を,導き出せない場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[22]から[
460 24])
461 ア.a.憲法第31条は,文字どおり,刑罰を科する場合には,法律で定める手続によらなけれ
462 ばならないという要求のみを規定したものである。
463 b.条例は地方公共団体が制定する自主立法であるから,刑罰を科する場合の手続を条例で
464 定めることも許される。[22]
465 イ.a.憲法第31条は,刑罰を科する場合の手続が法律で定められなければならないというこ
466 とと,手続が適正なものでなければならないということを規定したものである。
467 b.憲法第31条は,罪刑法定主義を定めた規定ではなく,その根拠は憲法の別の条文に求
468 めなければならない。[23]
469 ウ.a.憲法第31条は,刑罰を科する場合の手続の法定とその適正のみならず,実体の法定と
470 その適正をも要求する規定である。
471 b.処罰の必要性及び合理性,罪刑の均衡を要求する根拠は,憲法第31条に求められる。
472 [24]
473 〔第13問〕(配点:2)
474 憲法の概念に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているものに
475 は×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[25])
476 ア.国家統治の基本を定めた法としての憲法を「固有の意味の憲法」と呼び,そのうち国家権力
477 を制限して国民の権利を保障するという思想に基づくものを特に「立憲的意味の憲法」と呼ん
478 で,その余の「固有の意味の憲法」と区別することがある。この区別は,憲法の内容に着目し
479 た区別であり,憲法の存在形式とは無関係である。
480 イ.憲法という名前で呼ばれる成文の法典(憲法典)を「形式的意味の憲法」と呼び,「実質的
481 意味の憲法」と区別することがある。この区別の意義は,本来憲法典に書かれるべきことが書
482 かれないことがあり,逆に,本来憲法の内容となるべきでないものが憲法典の中に書かれるこ
483 とがあるという点に注意を促すことにあるといえる。
484 ウ.憲法改正に法律の改正より困難な手続が要求される憲法を「硬性憲法」,法律の改正と同じ
485 - 6 -
486
487 手続でよいものを「軟性憲法」として区別することがある。憲法の最高法規性は,憲法が「硬
488 性憲法」として,国法秩序において最も強い形式的効力を持つ点に求められるのであって,憲
489 法がいかなる基本価値を体現しているかということとは関係がない。
490 1.ア○
491
492 イ○
493
494 ウ○
495
496 2.ア○
497
498 イ○
499
500 ウ×
501
502 3.ア○
503
504 イ×
505
506 ウ○
507
508 4.ア○
509
510 イ×
511
512 ウ×
513
514 5.ア×
515
516 イ○
517
518 ウ○
519
520 6.ア×
521
522 イ○
523
524 ウ×
525
526 7.ア×
527
528 イ×
529
530 ウ○
531
532 8.ア×
533
534 イ×
535
536 ウ×
537
538 〔第14問〕(配点:3)
539 主権に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場
540 合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[26]から[28])
541 ア.憲法の国民主権の原理における国民とは,最高裁判所の判例が示すところによれば,主権が
542 日本国民に存するとする憲法前文及び第1条の規定に照らして,日本国の国籍を有する者を意
543 味するものとされる。[26]
544 イ.主権という言葉は多義的であり,国民主権,国家主権のほかに,国家権力(統治権)そのも
545 のを意味する場合もあって,憲法第9条第1項及び第41条で使われている「国権」とは,こ
546 の国家権力そのものを表すものとして使われている。[27]
547 ウ.国民主権原理を宣明する憲法では,国民の代表者を選定する選挙制度は民主主義の根幹を成
548 すものである。憲法改正における国民投票は国民主権の具体化といえるものであるから,その
549 投票権者の要件を公職選挙法が定める選挙権者の要件と異なって定める法律は,違憲である。
550 [28]
551 〔第15問〕(配点:3)
552 比例代表制度の下における国会議員の政党間の移動に関する次のアからウまでの各記述につい
553 て,bの見解が a の見解の根拠となっている場合には1を,そうでない場合には2を選びなさい。
554 (解答欄は,アからウの順に[29]から[31])
555 ア.a.比例代表制によって選出された国会議員が当該政党の所属でなくなった場合,当該議員
556 は議席を喪失する。
557 b.実際には有権者は選挙において政党を重視しており,全国民の代表であることも公的役
558 割を担う政党への所属を前提としている。[29]
559 イ.a.比例代表制によって選出された国会議員が当該政党の所属でなくなった場合でも,当該
560 議員は議席を喪失しない。
561 b.比例代表制はあくまでも議員の選出方法に過ぎず,一旦選出されれば個々の議員は全国
562 民の代表である。[30]
563 ウ.a.比例代表制によって選出された国会議員が自発的に当該政党の所属でなくなった場合に
564 限り,当該議員は議席を喪失する。
565 b.比例代表選出の国会議員であっても,政党から自由に意思を形成できる全国民の代表で
566 ある。[31]
567
568 - 7 -
569
570 〔第16問〕(配点:2)
571 内閣及び内閣総理大臣に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤って
572 いるものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[
573 32])
574 ア.憲法第66条第3項は,内閣は行政権の行使について国会に対し連帯して責任を負う旨規定
575 しているが,個々の国務大臣がその所管事項について単独の責任を負うことが否定されている
576 わけではない。
577 イ.憲法第70条は,内閣総理大臣が欠けたときは内閣は総辞職をしなければならないと規定し
578 ているところ,「内閣総理大臣が欠けたとき」とは,死亡のほか除名により国会議員の地位を
579 失った場合に限られる。
580 ウ.憲法第73条第1号が内閣の法律執行義務を規定しているので,内閣は,ある法律が憲法に
581 違反すると判断した場合でも,その法律を執行しなければならず,その法律を廃止する案を国
582 会に提出することもできない。
583 1.ア○
584
585 イ○
586
587 ウ○
588
589 2.ア○
590
591 イ○
592
593 ウ×
594
595 3.ア○
596
597 イ×
598
599 ウ○
600
601 4.ア○
602
603 イ×
604
605 ウ×
606
607 5.ア×
608
609 イ○
610
611 ウ○
612
613 6.ア×
614
615 イ○
616
617 ウ×
618
619 7.ア×
620
621 イ×
622
623 ウ○
624
625 8.ア×
626
627 イ×
628
629 ウ×
630
631 〔第17問〕(配点:2)
632 司法に関する次のアからエまでの各記述について,正しいもの二つの組合せを,後記の1から6
633 までの中から選びなさい。(解答欄は,[33])
634 ア.最高裁判所裁判官の国民審査は,最高裁判所の判例の趣旨に照らせば,内閣の任命を国民が
635 確認する意味を含むので,白票は罷免を可とするものとして扱われてはならない。
636 イ.日本国憲法は特別裁判所の設置を明文で禁止しているが,弾劾裁判所は,憲法上の例外であ
637 る。
638 ウ.現行法を改正して最高裁判所を頂点とした二審制となる審級制度を導入することは,違憲で
639 ある。
640 エ.憲法上の直接的な明文の規定はないが,司法権の独立の観点から,最高裁判所及び下級裁判
641 所が司法行政権を担っていると解されている。
642 1.アとイ
643
644 2.アとウ
645
646 3.アとエ
647
648 4.イとウ
649
650 5.イとエ
651
652 6.ウとエ
653
654 〔第18問〕(配点:2)
655 違憲審査制に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,
656 正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選
657 びなさい。(解答欄は,[34])
658 ア.憲法第81条は,当事者間の具体的な権利義務ないし法律関係の存否に関する争訟事件を解
659 決するのに必要な限度で,裁判所に違憲審査権を付与した規定である。したがって,裁判所に
660 はいわゆる客観訴訟において違憲審査を行う権限はない。
661 イ.憲法は国の最高法規であってこれに反する法律命令等はその効力を有さず,裁判官は憲法及
662 び法律に拘束され,憲法を尊重擁護する義務を負う。したがって,最高裁判所に限らず下級裁
663 判所の裁判官も違憲審査の権限を有する。
664 ウ.憲法第81条が「一切の法律,命令,規則又は処分」という場合の「処分」とは,統治機関
665 の行為の意味である。したがって,これには行政機関の行政処分のみならず,裁判所の判決も
666 含まれる。
667
668 - 8 -
669
670 1.ア○
671
672 イ○
673
674 ウ○
675
676 2.ア○
677
678 イ○
679
680 ウ×
681
682 3.ア○
683
684 イ×
685
686 ウ○
687
688 4.ア○
689
690 イ×
691
692 ウ×
693
694 5.ア×
695
696 イ○
697
698 ウ○
699
700 6.ア×
701
702 イ○
703
704 ウ×
705
706 7.ア×
707
708 イ×
709
710 ウ○
711
712 8.ア×
713
714 イ×
715
716 ウ×
717
718 〔第19問〕(配点:3)
719 旭川市国民健康保険条例事件判決(最高裁判所平成18年3月1日大法廷判決,民集60巻2号
720 587頁)に関する次のアからウまでの各記述について,当該判決の趣旨に照らして,それぞれ正
721 しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
722 (解答欄は,アからウの順に[35]から[
723 37])
724 ア.租税は,国民に対して直接負担を求めるものであるから,課税をするに当たっては,必ず国
725 民の同意を得なければならない。したがって,租税を創設し,改廃する場合だけでなく,課税
726 要件と賦課及び徴収の手続についても,全て法律に基づいて定められる必要がある。[35]
727 イ.憲法第84条は,直接的には,租税について法律による規律の在り方を定めるものであるが,
728 国,地方公共団体等が賦課徴収する租税以外の公課であっても,その性質に応じて,法律又は
729 法律の範囲内で制定された条例によって適正な規律がなされるべきである。[36]
730 ウ.憲法第84条の定める「租税」とは,国又は地方公共団体が,その課税権に基づいて,その
731 使用する経費に充当するために,強制的に徴収する金銭給付のことをいい,市町村が行う国民
732 健康保険の保険料の徴収には憲法第84条の趣旨は及ばない。[37]
733 〔第20問〕(配点:3)
734 条例に関する次のアからウまでの各記述について,aの見解からbの見解が導き出せる場合には
735 1を,導き出せない場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[38]から[40])
736 ア.a.地方公共団体の制定する条例は,憲法が定める「地方自治の本旨」に基づき,憲法によ
737 り制定する権能を定められた自治立法である。
738 b.条例により,住民の基本的人権に制限を課すことも可能であるが,憲法第14条に照ら
739 し,このような制限が地域による差別を生ずることは憲法上許されない。[38]
740 イ.a.地方自治法は,政策に関する住民投票制度を規定していないが,憲法の定める「地方自
741 治の本旨」からして,地方公共団体が住民投票を行うことは認められる。
742 b.条例で住民投票制度を設け,「首長は,事務の執行に当たり,その結果を尊重するもの
743 とする」と定めた場合,首長には,住民投票の結果に従うべき法的義務がある。[39]
744 ウ.a.条例が法律に違反するかどうかは,それぞれの趣旨,目的,内容及び効果を比較し,両
745 者の内容に矛盾抵触するところがあるかどうかによって決するべきである。
746 b.地方公共団体が,法律と同一目的で同一の汚染物質について,条例でより厳しい排出基
747 準を定めたとしても,その条例が直ちに法律に違反するとは言えない。[40]
748
749 - 9 -
750
751 〔第21問〕(配点:2)
752 次の文章は,A省の国家公務員甲乙2名の会話である。アからウまでの下線部の各記述につい
753 て,正しいものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から
754 選びなさい。(解答欄は,[41])
755
756
757 「課長から,次期通常国会に提出する交通基本法の法案作成に取り掛かるよう指示された
758 件で,少し相談しましょう。今回の作業では,基本法が一般の法律に比べてどのような特色
759 があるのか,まず,この点から調べないといけませんね。」
760
761
762
763 「例えば,環境基本法では,環境の保全に関する基本的施策として環境基本計画の策定な
764 どが定められています。」
765
766
767
768 「従来の立法例から判断すると,基本法を定めるのであれば,基本的施策としての基本計
769 画の策定については,その大綱は,法律で定めておく事項であると理解していいですね。」
770
771
772
773 「(ア)法律の留保原則の中でも,侵害留保の考え方によれば,国の将来の基本的な政策に
774 ついて,その在り方を規定するような事項は,国会の議決によるべきであって,行政に委ね
775 ることはできないことになっています。」
776
777
778
779 「地方自治が重視される時代だから,立法の準備に当たっては,法律が地方公共団体に対
780 して与える影響についても,あらかじめ考えておく必要がありそうですね。」
781
782
783
784 「最近では,公共交通の利用が困難な市民への対策を内容とした生活交通条例を制定した
785 市も存在するようです。こうした市の条例とこれから準備する法律が抵触した場合,どうな
786 るのでしょう。」
787
788
789
790 「(イ)法律による行政の原理の内容として,法律の優位原則によれば,法律の定めに対す
791 る違反が存在する場合には,法律の効力が条例に優越することになっています。法律に抵触
792 する限りで,市の条例は,無効になります。」
793
794
795
796 「重要な法律案なので,準備に当たっては,関係各方面の意見を聴かないといけない。昔
797 なら,業界アンケートと根回しで足りたのだろうけれど,今回は対話型行政を心掛けてみま
798 しょう。命令等を定めようとする場合に行政手続法で求められている意見公募手続にならっ
799 て意見を集めようと思いますが,こうした手続が違法になることはないですね。」
800
801
802
803 「(ウ)行政手続法は,法律案について,意見公募手続と同じ内容の手続で広く一般の意見
804 を求めることまで排除する趣旨を含まないでしょう。」
805
806 1.ア○
807
808 イ○
809
810 ウ○
811
812 2.ア○
813
814 イ○
815
816 ウ×
817
818 3.ア○
819
820 イ×
821
822 ウ○
823
824 4.ア○
825
826 イ×
827
828 ウ×
829
830 5.ア×
831
832 イ○
833
834 ウ○
835
836 6.ア×
837
838 イ○
839
840 ウ×
841
842 7.ア×
843
844 イ×
845
846 ウ○
847
848 8.ア×
849
850 イ×
851
852 ウ×
853
854 〔第22問〕(配点:3)
855 行政行為に関する次のアからエまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らし,それ
856 ぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからエの順に[42]
857 から[45])
858 ア.行政処分は,たとえ違法であっても,適法に取り消されない限りその効力を有する。
859 [42]
860 イ.処分庁は,成立時には瑕疵がなかったが後発的な事情の変化により存続させることが妥当で
861 なくなった行政行為について,法令上明文の規定がない限り,その効力を将来にわたり消滅
862
863 させることができない。[43]
864 ウ.特許の無効審決が確定する以前には,特許権侵害訴訟を審理する裁判所は,特許に無
865 効理由が存在することが明らかであるか否かについて判断することができない。[44]
866 エ.審査請求に対する裁決は,特別の規定がない限り,裁決庁自らにおいて取り消すことはでき
867 ない。[45]
868
869 - 10 -
870
871 〔第23問〕(配点:2)
872 行政手続法に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものに○,誤っているものに×
873 を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[46])
874 ア.行政手続法は,国民の権利利益を保護することや行政運営における公正を確保することを
875 目的としたものであって,行政上の意思決定における透明性の向上を図ることまでを目的と
876 していない。
877 イ.大臣は,省令を定めようとする場合に意見公募手続の実施を義務付けられるほか,省令を
878 定めた後においても,社会経済情勢の変化等を勘案し,必要に応じて,省令の内容を検討し,
879 その適正を確保するよう努めなければならない。
880 ウ.市町村長を経由して,都道府県知事に対して申請を提出するよう法律が定めている場合,
881 知事が定めるよう努めなければならない標準処理期間には,申請が知事に到達してから申請
882 の処理に通常要する標準的な期間のほか,市町村長に到達してから知事に到達するまでの標
883 準的な期間も含まれる。
884 1.ア○
885
886 イ○
887
888 ウ○
889
890 2.ア○
891
892 イ○
893
894 ウ×
895
896 3.ア○
897
898 イ×
899
900 ウ○
901
902 4.ア○
903
904 イ×
905
906 ウ×
907
908 5.ア×
909
910 イ○
911
912 ウ○
913
914 6.ア×
915
916 イ○
917
918 ウ×
919
920 7.ア×
921
922 イ×
923
924 ウ○
925
926 8.ア×
927
928 イ×
929
930 ウ×
931
932 〔第24問〕(配点:2)
933 行政手続法に基づいて国の行政庁が定める審査基準及び処分基準に関し,次のアからウまでの各
934 記述について,正しいものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8まで
935 の中から選びなさい。ただし,適用除外については考慮することを要しない。
936 (解答欄は,
937 [47])
938 ア.審査基準は申請に対する処分の審査手続に関する基準,処分基準は申請に対する処分の内容
939 に関する基準であり,行政庁は,そのいずれをもあらかじめ定めておかなければならない。
940 イ.行政庁は,審査基準及び処分基準を定めるに当たり,行政手続法に基づく意見公募手続を経
941 なければならない。
942 ウ.行政庁は,処分基準に従わない行政処分を行うことができないから,裁判所が処分基準に従
943 って行われた行政処分を違法として取り消すためには,処分基準が無効であるか,又は違法と
944 して取り消される必要がある。
945 1.ア○
946
947 イ○
948
949 ウ○
950
951 2.ア○
952
953 イ○
954
955 ウ×
956
957 3.ア○
958
959 イ×
960
961 ウ○
962
963 4.ア○
964
965 イ×
966
967 ウ×
968
969 5.ア×
970
971 イ○
972
973 ウ○
974
975 6.ア×
976
977 イ○
978
979 ウ×
980
981 7.ア×
982
983 イ×
984
985 ウ○
986
987 8.ア×
988
989 イ×
990
991 ウ×
992
993 - 11 -
994
995 〔第25問〕(配点:3)
996 次の文章は,公立学校施設の目的外使用の許可に関する最高裁判所の判決(最高裁判所平成18
997 年2月7日第三小法廷判決,民集60巻2号401頁)の判示の一部である。後記アからエまでの
998 各記述について,同判決がこの文章を踏まえてその後に判示している内容として,それぞれ正しい
999 場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
1000 (解答欄は,アからエの順に[48]から[
1001 51])
1002 「地方自治法238条の4第4項,学校教育法85条の上記文言に加えて,学校施設は,一般公
1003 衆の共同使用に供することを主たる目的とする道路や公民館等の施設とは異なり,本来学校教育の
1004 目的に使用すべきものとして設置され,それ以外の目的に使用することを基本的に制限されている
1005 (学校施設令1条,3条)ことからすれば,学校施設の目的外使用を許可するか否かは,原則とし
1006 て,管理者の裁量にゆだねられているものと解するのが相当である。」
1007 (参照条文)地方自治法(平成18年法律第53号による改正前のもの)
1008 第238条の4
1009
1010
1011 1〜3
1012
1013 (略)
1014
1015 行政財産は,その用途又は目的を妨げない限度においてその使用を許可することがで
1016 きる。
1017
1018 5,6
1019
1020 (略)
1021
1022 (参照条文)学校教育法(平成19年法律第96号による改正前のもの)
1023 第85条
1024
1025 学校教育上支障のない限り,(中略)学校の施設を社会教育その他公共のため
1026
1027 に,利用させることができる。
1028 (参照条文)学校施設の確保に関する政令(上記判示中に「学校施設令」として引かれてい
1029 るもの)
1030 第3条
1031
1032 学校施設は,学校が学校教育の目的に使用する場合を除く外,使用してはならな
1033
1034 い。但し,左の各号の一に該当する場合は,この限りでない。
1035
1036
1037
1038
1039
1040 法律又は法律に基く命令の規定に基いて使用する場合
1041
1042
1043
1044 管理者又は学校の長の同意を得て使用する場合
1045 管理者又は学校の長は,前項第二号の同意を与えるには,他の法令の規定に従わなけ
1046
1047 ればならない。
1048 ア.管理者は,学校教育上支障があれば使用を許可することができない。[48]
1049 イ.管理者は,学校教育上の支障がないからといって当然に許可しなくてはならないものではな
1050 く,行政財産である学校施設の目的及び用途と目的外使用の目的,態様等との関係に配慮した
1051 合理的な裁量判断により使用許可をしないこともできる。[49]
1052 ウ.管理者の裁量権の行使が逸脱濫用に当たるか否かの司法審査においては,その判断が裁量権
1053 の行使としてされたことを前提とした上で,その判断要素の選択や判断過程に合理性を欠くと
1054 ころがないかを検討し,その判断が,重要な事実の基礎を欠くか,又は社会通念に照らし著し
1055 く妥当性を欠くものと認められる場合に限って,裁量権の逸脱又は濫用として違法となるとす
1056 べきものである。[50]
1057 エ.従前,同一目的での使用許可申請を物理的支障のない限り許可してきたという運用があった
1058 としても,そのような従前の許可の運用が裁量権濫用に当たるか否かの判断において考慮すべ
1059 き要素となるということはできない。[51]
1060
1061 - 12 -
1062
1063 〔第26問〕(配点:3)
1064 次の文章は,A町と産業廃棄物処分業者(以下「処分業者」という。)であるYとが締結した公
1065 害防止協定(以下「本件協定」という。)に定められた,Yの産業廃棄物処理施設(以下「処理施
1066 設」という。)の使用期限を平成15年12月31日とする旨の条項(以下「本件期限条項」とい
1067 う。)に基づき,A町の地位を合併により承継したX市がYに対し,Yの処理施設の使用の差止め
1068 を求める訴えについて判断を示した最高裁判所平成21年7月10日第二小法廷判決の判示の一部
1069 である。後記アからエまでの各記述について,それぞれ同判決の考え方に適合する場合には1を,
1070 適合しない場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからエの順に[52]から[55])
1071 「規定(注1)は,知事が,処分業者としての適格性や処理施設の要件適合性を判断し,産業廃
1072 棄物の処分事業が廃棄物処理法の目的に沿うものとなるように適切に規制できるようにするために
1073 設けられたものであり,上記の知事の許可(注2)が,処分業者に対し,許可が効力を有する限り
1074 事業や処理施設の使用を継続すべき義務を課すものではないことは明らかである。そして,同法に
1075 は,処分業者にそのような義務を課す条文は存せず,かえって,処分業者による事業の全部又は一
1076 部の廃止,処理施設の廃止については,知事に対する届出で足りる旨規定されているのであるから
1077 (中略),処分業者が,公害防止協定において,協定の相手方に対し,その事業や処理施設を将来
1078 廃止する旨を約束することは,処分業者自身の自由な判断で行えることであり,その結果,許可が
1079 効力を有する期間内に事業や処理施設が廃止されることがあったとしても,同法に何ら抵触するも
1080 のではない。したがって,(中略)本件期限条項が(中略)廃棄物処理法の趣旨に反するというこ
1081 ともできない。」
1082 (注1)廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「廃棄物処理法」という。)の諸規定を指す。
1083 (注2)廃棄物処理法が定める産業廃棄物処理業の許可及び処理施設の設置許可を指す。
1084 ア.市町村は,処分業者との間で公害防止協定を締結し,法律又は条例に根拠がなくても,協定
1085 の定めにより処分業者に対し,公害防止のための義務を課すことができる。[52]
1086 イ.市町村ではなく県が処分業者との間で公害防止協定を締結し,処分業者に対し,県知事が廃
1087 棄物処理法に基づいて行った許可が効力を有する期間内に,事業や処理施設を廃止する義務を
1088 課すことも,同法に抵触しない。[53]
1089 ウ.Yが本件協定の本件期限条項に違反して処理施設の使用を継続した場合,県知事は廃棄物処
1090 理法に基づく処理施設の設置許可を撤回することができる。[54]
1091 エ.市町村が処分業者に対し,公害防止協定に基づく義務の履行を求める訴えは,法律上の争訟
1092 に当たる。[55]
1093
1094 - 13 -
1095
1096 〔第27問〕(配点:2)
1097 行政代執行法による代執行に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものに○,誤っ
1098 ているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[
1099 56])
1100 ア.火薬類取締法第22条に基づく火薬類の廃棄の義務は,法律に基づいて行政庁が命じるもの
1101 ではなく,法律から直接生じるものであるが,行政庁は,これを代執行の対象にすることがで
1102 きる。
1103 (参照条文)火薬類取締法
1104 第22条
1105
1106 製造業者若しくは販売業者が,(中略)許可の取消その他の事由により営業を
1107
1108 廃止した場合,火薬類を消費する目的で(中略)火薬類の譲受若しくは輸入の許可を受
1109 けた者が,その火薬類を消費し,若しくは消費することを要しなくなつた場合又は(中
1110 略)火薬類の消費の許可を受けた者がその許可を取り消された場合において,なお火薬
1111 類の残量があるときは,遅滞なくその火薬類を譲り渡し,又は廃棄しなければならない。
1112 (以下略)
1113 イ.都市公園内に設置された工作物につき,都市公園法第27条第1項による除却命令に続い
1114 て,行政代執行法第3条第1項による戒告を受けたXが,当該戒告の取消訴訟を提起した場合
1115 において,Xは,除却命令が無効であるとしても,これを,戒告の取消しを求めるために主張
1116 することはできない。
1117 (参照条文)都市公園法
1118 第27条
1119
1120 公園管理者は,次の各号のいずれかに該当する者に対して,(中略)都市公園
1121
1122 に存する工作物その他の物件若しくは施設(中略)の改築,移転若しくは除却(中略)
1123 を命ずることができる。(以下略)
1124 2〜10
1125
1126 (略)
1127
1128 ウ.代執行の終了後においては,代執行に要した費用を義務者から徴収できなくなるおそれがあ
1129 るときは,行政庁は,代執行をする前に,国税滞納処分の例により,費用を徴収することがで
1130 きる。
1131 1. ア○
1132
1133 イ○
1134
1135 ウ○
1136
1137 2. ア○
1138
1139 イ○
1140
1141 ウ×
1142
1143 3. ア○
1144
1145 イ×
1146
1147 ウ○
1148
1149 4. ア○
1150
1151 イ×
1152
1153 ウ×
1154
1155 5. ア×
1156
1157 イ○
1158
1159 ウ○
1160
1161 6. ア×
1162
1163 イ○
1164
1165 ウ×
1166
1167 7. ア×
1168
1169 イ×
1170
1171 ウ○
1172
1173 8. ア×
1174
1175 イ×
1176
1177 ウ×
1178
1179 〔第28問〕(配点:3)
1180 次のアからエまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選
1181 びなさい。(解答欄は,アからエの順に[57]から[60])
1182 ア.行政庁による氏名の公表は,個人の名誉,信用等を毀損するおそれがあるから,行政庁は,
1183 法律の根拠がなければ公表することはできない。[57]
1184 イ.法律による行政の原理によれば,議会制定法によって義務の履行強制が可能であるから,現
1185 行法上,直接強制について,法律のほか条例を根拠規範とすることも許される。[58]
1186 ウ.法律違反に対する行政上の秩序罰としての過料は,違反者に制裁として金銭的負担を科すも
1187 のであり,刑罰ではないので刑法総則の適用はない。[59]
1188 エ.執行罰としての過料は,刑罰の一種であるから,二重処罰の禁止(憲法第39条)の規定に
1189 照らし,義務が履行されるまで過料を繰り返し科すことは許されない。[60]
1190
1191 - 14 -
1192
1193 〔第29問〕(配点:3)
1194 運転免許証(以下「免許証」という。)の有効期間の更新に当たり,一般運転者(優良運転者又
1195 は違反運転者等以外の者)として扱われ,優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更
1196 新処分を受けた者が,当該更新処分中の同人を一般運転者とする部分の取消し等を求めた事案にお
1197 いて,訴えの利益の有無について判断を示した最高裁判所平成21年2月27日第二小法廷判決(民
1198 集63巻2号299頁)の次の判示を読み,後記アからエまでの各記述について,それぞれ正しい
1199 場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
1200 (解答欄は,アからエの順に[61]から[
1201 64])
1202 「確かに,免許証の更新処分において交付される免許証が優良運転者である旨の記載のある免許
1203 証であるかそれのないものであるかによって,当該免許証の有効期間等が左右されるものではない。
1204 また,上記記載のある免許証を交付して更新処分を行うことは,免許証の更新の申請の内容を成す
1205 事項ではない。しかしながら,上記のとおり,客観的に優良運転者の要件を満たす者であれば優良
1206 運転者である旨の記載のある免許証を交付して行う更新処分を受ける法律上の地位を有することが
1207 肯定される以上,一般運転者として扱われ上記記載のない免許証を交付されて免許証の更新処分を
1208 受けた者は,上記の法律上の地位を否定されたことを理由として,これを回復するため,同更新処
1209 分の取消しを求める訴えの利益を有するというべきものである。」
1210 (注)道路交通法第101条の2の2第1項及び第108条の2第1項第11号並びに道路交通法
1211 施行規則(平成18年内閣府令第4号による改正前のもの)第38条第12項によれば,免許
1212 証の更新の申請等に関する優良運転者の特例として,@免許証の更新を受けようとする者のう
1213 ち当該更新を受ける日において優良運転者に該当するものは,更新申請書の提出を,住所地を
1214 管轄する公安委員会以外の公安委員会を経由して行うことができ,また,A更新時講習は,優
1215 良運転者,一般運転者又は違反運転者等の区分に応じて行うものとされているところ,優良運
1216 転者に対する講習は,「道路交通の現状及び交通事故の実態」等の講習事項につき教材を用い
1217 た講習方法により30分行うこととされているのに対し,一般運転者に対する講習は,「自動
1218 車等の運転について必要な適性」の講習事項が加わり,筆記検査に基づく指導を含む講習方法
1219 によって1時間行うこととされている。
1220 ア.本判決は,優良運転者による更新処分の申請の内容について,優良運転者である旨の記載の
1221 ある免許証を交付して更新処分を行うことを求めるものであると解している。[61]
1222 イ.本判決は,更新処分において一般運転者として扱われ優良運転者である旨の記載のない免許
1223 証を交付されることが,優良運転者である旨の記載のある免許証を交付して行う更新処分を受
1224 ける法律上の地位を損なう不利益に当たり得ることを認めたものである。[62]
1225 ウ.本判決によれば,優良運転者に区分されるべき者に対して優良運転者である旨の記載のない
1226 免許証を交付して更新処分を行うことは,その者の名誉,信用等を損なうものであるから,訴
1227 えの利益を根拠付ける不利益に当たることになる。[63]
1228 エ.本判決によっても,申請の段階で一般運転者に区分されたことを知った上で優良運転者であ
1229 る旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者は,同更新処分の取消しを求めるこ
1230 とはできず,当該免許証に優良運転者である旨の記載をすることの義務付けを求める訴えを提
1231 起すべきことになる。[64]
1232
1233 - 15 -
1234
1235 〔第30問〕(配点:2)
1236 訴えの利益に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らし,正
1237 しいものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさ
1238 い。(解答欄は,[65])
1239 ア.町営土地改良事業の施行認可処分の取消しを求める訴訟の係属中に,事業計画に係る工事及
1240 び換地処分がすべて完了したため,社会通念上事業施行以前の原状に回復することが不可能に
1241 なったとしても,認可処分の取消しを求める訴えの利益は消滅しない。
1242 イ.退去強制令書の送還部分が執行され,被処分者が強制送還されてしまえば,処分はその目的
1243 を達成し,被処分者の退去義務は消滅するが,退去を強制された者の本邦への上陸拒否期間が
1244 経過するまでは,退去強制令書発付処分の取消しを求める訴えの利益は消滅しない。
1245 ウ.都市計画法第29条に基づく開発許可の取消しを求める訴訟の係属中に,許可を受けた開発
1246 行為に関する工事が完了し,検査済証が交付されたとしても,当該開発許可が判決で取り消さ
1247 れた場合には,違法な開発行為であることが公権的に確定され,その拘束力により都道府県知
1248 事等は同法第81条に基づく違反是正命令を発すべき義務を負うことになるから,開発許可の
1249 取消しを求める訴えの利益は消滅しない。
1250 1.ア○
1251
1252 イ○
1253
1254 ウ○
1255
1256 2.ア○
1257
1258 イ○
1259
1260 ウ×
1261
1262 3.ア○
1263
1264 イ×
1265
1266 ウ○
1267
1268 4.ア○
1269
1270 イ×
1271
1272 ウ×
1273
1274 5.ア×
1275
1276 イ○
1277
1278 ウ○
1279
1280 6.ア×
1281
1282 イ○
1283
1284 ウ×
1285
1286 7.ア×
1287
1288 イ×
1289
1290 ウ○
1291
1292 8.ア×
1293
1294 イ×
1295
1296 ウ×
1297
1298 〔第31問〕(配点:2)
1299 処分の取消しの訴えの出訴期間等に関する次のアからウまでの各記述について,行政事件訴訟
1300 法又は最高裁判所の判例に照らし,正しいものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せ
1301 を,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[66])
1302 ア.処分に係る通知の書面が当該処分の相手方の住所に郵便により配達された場合には,当該処
1303 分の取消しの訴えの出訴期間に係る「処分(中略)があつたことを知つた日」(行政事件訴訟
1304 法第14条第1項)については,反証のない限り,当該書面の配達された日がこれに当たると
1305 される。
1306 イ.処分につき審査請求をすることができる場合において,適法な審査請求があったときは,処
1307 分の取消しの訴えは,その審査請求をした者については,これに対する裁決があったことを知
1308 った日から6か月を経過するまでは,処分があったことを知った日から6か月を経過した後で
1309 あっても,適法に提起することができる。
1310 ウ.法律に当該処分についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ処分の取消しの訴えを
1311 提起することができない旨の定めがある場合には,審査請求があった日から3か月を経過して
1312 も裁決がないときに限り,裁決を経ないで,処分の取消しの訴えを適法に提起することができ
1313 る。
1314 1.ア○
1315
1316 イ○
1317
1318 ウ○
1319
1320 2.ア○
1321
1322 イ○
1323
1324 ウ×
1325
1326 3.ア○
1327
1328 イ×
1329
1330 ウ○
1331
1332 4.ア○
1333
1334 イ×
1335
1336 ウ×
1337
1338 5.ア×
1339
1340 イ○
1341
1342 ウ○
1343
1344 6.ア×
1345
1346 イ○
1347
1348 ウ×
1349
1350 7.ア×
1351
1352 イ×
1353
1354 ウ○
1355
1356 8.ア×
1357
1358 イ×
1359
1360 ウ×
1361
1362 - 16 -
1363
1364 〔第32問〕(配点:3)
1365 次のアからエまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選
1366 びなさい。(解答欄は,アからエの順に[67]から[70])
1367 ア.最高裁判所の判例によれば,所得税の納税申告(通常のいわゆる白色申告)に対する更正処
1368 分の取消訴訟において,被告は,当該更正処分の正当性を維持する理由として,更正の段階に
1369 おいて考慮されなかった事実を新たに主張することも許される。[67]
1370 イ.飲酒運転を理由とする公務員の懲戒処分の取消訴訟において,当該公務員が処分時以前に公
1371 金横領をしていたことが判明したとして,被告がこれを懲戒事由として主張することは許され
1372 ない。[68]
1373 ウ.最高裁判所の判例によれば,情報公開条例において非開示決定を行うときには,非開示の理
1374 由を付記しなければならないと定められている場合に,理由の付記が不十分でありその要件を
1375 欠くと判断される以上,後に実施機関により理由の説明がされたとしても,その瑕疵が治癒さ
1376 れたものということはできない。[69]
1377 エ.最高裁判所の判例によれば,情報公開条例において非開示決定を行うときには,非開示の理
1378 由を付記しなければならないと定められている場合には,非開示決定取消訴訟において,被告
1379 が非開示決定の通知書に付記された理由以外の理由を主張することは許されない。[70]
1380
1381 - 17 -
1382
1383 〔第33問〕(配点:3)
1384 普通地方公共団体であるA市においては,公金の支出を内容とする特定の処分をする権限が,市
1385 長から総務部長に委任されていた。このような場合において,A市の住民Xが地方自治法(以下
1386 「法」という。)第242条の2第1項の規定に基づいて提起する住民訴訟における被告とすべき
1387 者(他の訴訟要件については問題はないものとする。)に関する次のアからエまでの各記述につい
1388 て,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからエの
1389 順に[71]から[74])
1390 ア.問題とされる処分がされることが相当の確実さをもって予測される事例において,Xは,総
1391 務部長Bを被告として,法第242条の2第1項第1号の規定に基づき処分の差止めを求める
1392 住民訴訟を適法に提起することができる。[71]
1393 イ.問題とされる処分が総務部長Bにより既にされた事例において,Xは,A市を被告として,
1394 法第242条の2第1項第2号の規定に基づき処分の取消しを求める住民訴訟を適法に提起す
1395 ることができる。[72]
1396 ウ.問題とされる処分が総務部長Bにより既にされた事例において,Xは,市長Cを被告とし
1397 て,法第242条の2第1項第4号本文の規定に基づきBに損害賠償の請求をすることを求め
1398 る住民訴訟を適法に提起することができる。[73]
1399 エ.問題とされる処分が総務部長Bにより既にされた事例において,Xは,市長CのBに対する
1400 指揮監督上の過失を理由に法第242条の2第1項第4号本文の規定に基づきCに損害賠償の
1401 請求をすることを求める住民訴訟を提起するときは,市長以外の職員を被告としなければなら
1402 ない。[74]
1403 (参照条文)地方自治法
1404 第242条の2
1405
1406 普通地方公共団体の住民は,前条第1項の規定による請求をした場合に
1407
1408 おいて,同条第4項の規定による監査委員の監査の結果(中略)に不服があるとき(中
1409 略)は,裁判所に対し,同条第1項の請求に係る違法な行為又は怠る事実につき,訴え
1410 をもつて次に掲げる請求をすることができる。
1411
1412
1413 当該執行機関又は職員に対する当該行為の全部又は一部の差止めの請求
1414
1415
1416
1417 行政処分たる当該行為の取消し又は無効確認の請求
1418
1419
1420
1421 (略)
1422
1423
1424
1425 当該職員又は当該行為若しくは怠る事実に係る相手方に損害賠償又は不当利得返還
1426 の請求をすることを当該普通地方公共団体の執行機関又は職員に対して求める請求
1427 (以下略)
1428
1429 2〜10
1430 11
1431
1432 (略)
1433
1434 第2項から前項までに定めるもののほか,第1項の規定による訴訟については,行
1435 政事件訴訟法第43条の規定の適用があるものとする。
1436
1437 12
1438
1439 (略)
1440
1441 (参照条文)行政事件訴訟法
1442 第43条
1443
1444 民衆訴訟(中略)で,処分又は裁決の取消しを求めるものについては,第9条
1445
1446 及び第10条第1項の規定を除き,取消訴訟に関する規定を準用する。
1447 2,3
1448
1449 (略)
1450
1451 - 18 -
1452
1453 〔第34問〕(配点:2)
1454 Aは,自宅の建築を計画し,Y市の建築主事から建築確認(以下「本件建築確認」という。)を
1455 受けた。この建築計画地の隣地に自宅を所有して居住しているXは,本件建築確認に係る取消訴訟
1456 の出訴期間経過後に,本件建築確認に係る建築計画は,建築基準関係規定に適合しておらず同計画
1457 に係る建築物は倒壊の危険がある旨主張して,本件建築確認につき無効確認訴訟(以下「本件無効
1458 確認訴訟」という。)を提起した。次のアからウまでの各記述について,法令又は最高裁判所の判
1459 例に照らし,正しいものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの
1460 中から選びなさい。(解答欄は,[75])
1461 ア.無効確認訴訟と国家賠償請求訴訟とは同種の訴訟手続ではないものの,Xは,本件無効確認
1462 訴訟の提起後に,本件建築確認が違法であることを理由として,それにより生じた損害につい
1463 て,Y市に対する国家賠償法第1条第1項に基づく損害賠償請求に係る訴えを本件無効確認訴
1464 訟に併合して適法に提起することができる。
1465 イ.取消判決の第三者効を定めた行政事件訴訟法第32条第1項は,無効確認訴訟にも準用され
1466 るから,本件無効確認訴訟につき認容判決がされた場合,Xは,Aに対して,本件建築確認の
1467 効力が無効である旨の主張をすることができる。
1468 ウ.無効な処分の効力につき執行停止を観念することはできないから,Xは,本件無効確認訴訟
1469 を提起した上で,本件建築確認の処分の効力の停止を申し立てることはできない。
1470 1.ア○
1471
1472 イ○
1473
1474 ウ○
1475
1476 2.ア○
1477
1478 イ○
1479
1480 ウ×
1481
1482 3.ア○
1483
1484 イ×
1485
1486 ウ○
1487
1488 4.ア○
1489
1490 イ×
1491
1492 ウ×
1493
1494 5.ア×
1495
1496 イ○
1497
1498 ウ○
1499
1500 6.ア×
1501
1502 イ○
1503
1504 ウ×
1505
1506 7.ア×
1507
1508 イ×
1509
1510 ウ○
1511
1512 8.ア×
1513
1514 イ×
1515
1516 ウ×
1517
1518 〔第35問〕(配点:3)
1519 仮の救済等に関する次のアからエまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤って
1520 いる場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからエの順に[76]から[79])
1521 ア.執行停止の申立てについては,裁判所は,一定の場合には,相手方の意見を聴かないで,執
1522 行停止を命ずる決定をすることができる。[76]
1523 イ.仮の義務付けの申立てについては,裁判所は,一定の場合には,義務付けの訴えの提起がな
1524 くても,仮の義務付けを命ずる決定をすることができる。[77]
1525 ウ.仮の差止めの申立てがされた場合,行政庁は,仮の差止めを命ずる決定がされるまでは,対
1526 象とされる処分をすることができる。[78]
1527 エ.行政事件訴訟法には,当事者訴訟について,同法第44条の規定の適用を排除する定めはな
1528 い。[79]
1529 (参照条文)行政事件訴訟法
1530 第44条
1531
1532 行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為については,民事保全法(平成
1533
1534 元年法律第91号)に規定する仮処分をすることができない。
1535
1536 - 19 -
1537
1538 〔第36問〕(配点:3)
1539 次のアからエまでの各記述について,法令又は最高裁判所の判例に照らし,それぞれ正しい場合
1540 には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
1541 (解答欄は,アからエの順に[80]から[83])
1542 ア.検察官が公訴を提起したが裁判で無罪が確定した場合,当該公訴提起は国家賠償法上違法の
1543 評価を受ける。[80]
1544 イ.裁判官がした争訟の裁判については,上訴等の訴訟法上の救済方法が存するから,その裁判
1545 内容に上訴等の訴訟法上の救済方法によって是正されるべき瑕疵が存在したとしても,国家賠
1546 償法上違法の評価を受けることはない。[81]
1547 ウ.公害に係る健康被害の救済に関する特別措置法又は公害健康被害の補償等に関する法律に基
1548 づき,水俣病と認定すべき旨の申請を知事に行ったものの,何らの応答処分を相当期間内に受
1549 けなかったという場合,申請者としては,不作為の違法確認の訴えを適法に提起することがで
1550 きる。[82]
1551 エ.上記ウの場合において,認定要件を満たす者が被る損害は,認定されることにより解消され
1552 ることになるから,申請処理の遅延による精神的苦痛について国家賠償法に基づく慰謝料請求
1553 は認められない。[83]
1554 〔第37問〕(配点:2)
1555 次の【甲群】に掲げるアからウまでのXの各損失について,国又は地方公共団体が損失補償は不
1556 要であると主張する場合に,それぞれの理由として最も適切なものを,【乙群】に掲げるAからF
1557 までの中から選んだ場合の組合せを,後記1から4までの中から選びなさい。
1558 (解答欄は,
1559 [84])
1560 【甲
1561
1562 群】
1563
1564 ア.市が卸売市場を開設する区域内の土地について,地方自治法第238条の4第7項によりX
1565 が期間の定めのない使用許可を受けて店舗を営業していたところ,市長が卸売市場を拡幅する
1566 計画に伴い使用許可を撤回したために,Xが当該店舗で営業できなくなることによる損失
1567 (参照条文)地方自治法
1568 第238条の4
1569
1570
1571 1〜6
1572
1573 (略)
1574
1575 行政財産は,その用途又は目的を妨げない限度においてその使用を許可することがで
1576 きる。
1577
1578 8,9
1579
1580 (略)
1581
1582 イ.Xが埋設した石油の導管が,近隣に新たに建築物が建築されたために,石油パイプライン事
1583 業法に基づく石油パイプライン事業の事業用施設の技術上の基準を定める省令第13条第1号
1584 に違反する状態となり,Xが導管の移設工事をしなければならなくなった場合の工事費用
1585 (参照条文)石油パイプライン事業の事業用施設の技術上の基準を定める省令
1586 第13条
1587
1588 導管を地下に埋設する場合は,次の各号に掲げるところによらなければならな
1589
1590 い。
1591
1592
1593 導管は,その外面から建築物,地下街,隧道その他の告示で定める工作物に対し告
1594 示で定める水平距離を有すること。
1595
1596 二〜七
1597
1598 (略)
1599
1600 ウ.Xが自然公園法第20条第3項第1号により建築物の新築許可申請をしたところ,県知事が
1601 公園地域の風致・景観を維持する上で重大な支障があるとの理由で不許可処分をしたために,
1602 Xが建築物を建築できないことによる損失
1603 (参照条文)自然公園法
1604 - 20 -
1605
1606 第20条
1607
1608 環境大臣は国立公園について,都道府県知事は国定公園について,当該公園の
1609
1610 風致を維持するため,公園計画に基づいて,その区域(海域を除く。)内に,特別地域
1611 を指定することができる。
1612
1613
1614 (略)
1615
1616
1617
1618 特別地域(特別保護地区を除く。以下この条において同じ。)内においては,次の各
1619 号に掲げる行為は,国立公園にあつては環境大臣の,国定公園にあつては都道府県知事
1620 の許可を受けなければ,してはならない。(中略)
1621
1622
1623 工作物を新築し,改築し,又は増築すること。
1624
1625 二〜十八
1626 4〜9
1627 【乙
1628
1629 (略)
1630
1631 (略)
1632
1633 群】
1634
1635 A.警察規制による損失であるから。
1636 B.公用制限による損失であるから。
1637 C.地域一帯において土地及び土地利用の現状を変更することの公共性が高いところ,こうした
1638 現状変更のための規制による損失であるから。
1639 D.地域一帯において土地及び土地利用の現状を維持することの公共性が高いところ,こうした
1640 現状維持のための規制による損失であるから。
1641 E.土地利用の規制により,利益を受ける者が反面で被ることになる損失であるから。
1642 F.土地の利用権が,付与された当初から一定の公益上の理由により消滅すべきことが予定され
1643 ていたところ,このように予定されていた権利の消滅による損失であるから。
1644 (ア,イ,ウの順とする)
1645 1.F - A - D
1646
1647 2.C - F - E
1648
1649 3.B - F - A
1650
1651 4.C - E - D
1652
1653 〔第38問〕(配点:3)
1654 行政不服審査と行政事件訴訟とは種々の点で異同がある。処分の取消しを求める審査請求と取消
1655 訴訟を前提として,次のアからエまでの各記述について,A:審査請求のみに当てはまるもの,B
1656 :取消訴訟のみに当てはまるもの,C:双方に当てはまるものに分けた場合,法令及び最高裁判所
1657 の判例に照らし,正しい組合せを,後記1から4までの中から選びなさい。(解答欄は,[85])
1658 ア.処分を取り消すことができるのは処分が違法な場合に限られる。
1659 イ.原則として,処分があったことを知った日の翌日から起算して60日以内にしなければなら
1660 ないが,やむを得ない理由があるとして救済されることがある。
1661 ウ.処分の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者のみが行えることとされている。
1662 エ.他の不服申立てを前置しなければ適法に行えない場合がある。
1663 (ア,イ,ウ,エの順とする)
1664 1.C - A - B - B
1665
1666 2.B - A - C - C
1667
1668 3.B - C - B - C
1669
1670 4.B - A - B - C
1671
1672 - 21 -
1673
1674 〔第39問〕(配点:2)
1675 審議会に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものに○,誤っているものに×を付
1676 した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[86])
1677 ア.国家行政組織法第8条の定める合議制の機関は,行政の意思形成過程に学識経験者等の持つ
1678 専門知識等を取り入れることを趣旨としていることから,当該機関で審議する政策と利害関係
1679 を有する者又はその利益代表者をその構成員として任命することは,同条の趣旨に違反するほ
1680 か,行政の中立性原則に反し許されない。
1681 (参照条文)国家行政組織法
1682 第8条
1683
1684 第3条の国の行政機関には,法律の定める所掌事務の範囲内で,法律又は政令
1685
1686 の定めるところにより,重要事項に関する調査審議,不服審査その他学識経験を有す
1687 る者等の合議により処理することが適当な事務をつかさどらせるための合議制の機関
1688 を置くことができる。
1689 イ.国家行政組織法第8条は,国の重要な行政施策が法律又は政令に基づく審議会の下で,透明
1690 性を保障された手続において審議されるべきであるという趣旨に基づくことから,大臣が私的
1691 諮問機関を設置して,重要事項に関する調査審議を当該機関に諮問することは許されない。
1692 ウ.審議会に関して,限られた範囲の委員からの情報収集にとどまるという批判がみられたこと
1693 から,政策の企画立案等に関する情報を広く国民から直接に収集する手法として,行政手続法
1694 において意見公募手続が整備された。
1695 1.ア○
1696
1697 イ○
1698
1699 ウ○
1700
1701 2.ア○
1702
1703 イ○
1704
1705 ウ×
1706
1707 3.ア○
1708
1709 イ×
1710
1711 ウ○
1712
1713 4.ア○
1714
1715 イ×
1716
1717 ウ×
1718
1719 5.ア×
1720
1721 イ○
1722
1723 ウ○
1724
1725 6.ア×
1726
1727 イ○
1728
1729 ウ×
1730
1731 7.ア×
1732
1733 イ×
1734
1735 ウ○
1736
1737 8.ア×
1738
1739 イ×
1740
1741 ウ×
1742
1743 〔第40問〕(配点:2)
1744 行政活動は,多様な主体を通じて行われている。次のアからウまでの各記述について,それぞれ
1745 @の記載を前提にして,Aの記載が正しいものに○を,誤っているものに×を付した場合の組合せ
1746 を,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[87])
1747 ア.@国民生活及び社会経済の安定等の公共上の見地から確実に実施されることが必要な事務及
1748 び事業であって,国が自ら主体となって直接に実施する必要のないものには,民間の主体に委
1749 ねた場合には必ずしも実施されないおそれがあるものがある。Aこのようなものについては,
1750 法律の定めるところにより独立行政法人を設立し,その事務を効率的かつ効果的に行わせる場
1751 合がある。
1752 イ.@国が本来果たすべき役割に係るものであって,国においてその適正な処理を特に確保する
1753 必要があるものについて,法律又はこれに基づく政令において第1号法定受託事務として定
1754 め,都道府県,市町村又は特別区に行わせることとする場合がある。Aこの場合,都道府県等
1755 は,国の行政機関として当該事務を行うことになる。
1756 ウ.@指定確認検査機関が建築基準法に基づく建築確認業務を行う場合のように,法律の定めに
1757 基づいて私人(法人を含む。以下同じ。)に行政処分を行わせる場合もある。Aこの場合,行
1758 政主体が当該私人との間で委任契約を締結することになる。
1759 1.ア○
1760
1761 イ○
1762
1763 ウ○
1764
1765 2.ア○
1766
1767 イ○
1768
1769 ウ×
1770
1771 3.ア○
1772
1773 イ×
1774
1775 ウ○
1776
1777 4.ア○
1778
1779 イ×
1780
1781 ウ×
1782
1783 5.ア×
1784
1785 イ○
1786
1787 ウ○
1788
1789 6.ア×
1790
1791 イ○
1792
1793 ウ×
1794
1795 7.ア×
1796
1797 イ×
1798
1799 ウ○
1800
1801 8.ア×
1802
1803 イ×
1804
1805 ウ×
1806
1807 - 22 -
1808
1809