1 論文式試験問題集[公法系科目第1問]
2
3 - 1 -
4
5 [公法系科目]
6 〔第1問〕(配点:100)
7 インターネット上で地図を提供している複数の会社は,
8 公道から当該地域の風景を撮影した画像
9 をインターネットで見ることができる機能に基づくサービスを提供している。
10
11 ユーザーが地図上の
12 任意の地点を選びクリックすると,
13 路上風景のパノラマ画像(以下「Z機能画像」という。
14
15 )に切り
16 替わる。
17
18
19 Z機能画像は,
20 どの会社の場合もほぼ共通した方法で撮影されている。
21
22 公道を走る自動車の屋根
23 に高さ2メートル80センチ前後(地上約4メートル)の位置にカメラを取付け,
24 3次元方向のほ
25 ぼ全周(水平方向360度,
26 上下方向290度)を撮影している。
27
28 そのために,
29 Z機能画像では,
30
31 路上にいる人の顔,
32 通行している車のナンバーや家の表札も映し出される。
33
34 さらに,
35 各家の塀を越
36 えた高さから撮影するので,
37 庭にいる人や庭にある物ばかりでなく,
38 家の中の様子までもが映し出
39 される場合がある。
40
41 また,
42 上下方向290度を撮影していることから,
43 マンションの上の方の階の
44 ベランダにいる人やそこに置いてある物も映し出される場合がある。
45
46 これにより個人が特定され得
47 るばかりでなく,
48 庭,
49 ベランダ,
50 室内等に置いてある物から,
51 そこに住む人の家族構成や生活ぶり
52 が推測され得る。
53
54 さらに,
55 このような情報は,
56 犯罪を企む者に悪用されるおそれもあり得る。
57
58 しか
59 しながら,
60 会社側は,
61 事前にZ機能画像の撮影日時や場所を住民に周知する措置を採っていなかっ
62 た。
63
64
65 インターネット上で提供されるZ機能画像が惹起するプライバシーの問題に関して,
66 会社側は,
67
68 基本的には,
69 公道から見えているものを映しているだけであり,
70 言わば誰もが見ることのできるも
71 のなので,
72 プライバシー侵害とはいえない,
73 と主張している。
74
75 特にX社は,
76 以下のように,
77 より積
78 極的にZ機能画像が提供する情報の価値を主張している。
79
80 まず,
81 その情報は,
82 ユーザー自身がそこ
83 を実際に歩いている感覚で画像を見ることができるので,
84 ユーザーの利便性の向上に役立つ。
85
86
87 た,
88 それは,
89 不動産広告が誇大広告であるか否かを画像を見て確かめることによって詐欺被害を未
90 然に防止できるなど,
91 社会的意義を有する。
92
93
94 ところで,
95 Z機能画像をめぐっては,
96 個人を特定されないことや生活ぶりをのぞかれないことを
97 めぐる問題ばかりでなく,
98 次のような問題も生じている。
99
100 Z機能画像には,
101 公道上であっても,
102
103 の場所にいることやそこでの行動を知られたくない人にとっては,
104 公開されたくない画像が大量に
105 含まれている。
106
107 また,
108 ドメスティック・バイオレンスからの保護施設など,
109 公開されては困る施設
110 も映されている。
111
112 加えて,
113 路上や公園で遊ぶ子供が映されていることで,
114 誘拐等の誘因になるので
115 はないかと案ずる親もいる。
116
117 さらに,
118 インターネット上に公開されたZ機能画像の第三者による二
119 次的利用が,
120 頻繁に見られるようになっている。
121
122
123 こういう中,
124 Z機能画像をインターネット上に提供することの中止を求める声が高まってきた。
125
126
127 20**年に,
128 国会は,
129
130 「特定地図検索システムによる情報の提供に伴う国民の被害の防止及び回
131 復に関する法律」
132 (以下「法」という。
133
134 )を制定した【参考資料】。
135
136 法は,
137 システム提供者に対し,
138
139 機能画像をインターネット上に掲載する前に,
140 A大臣に届け出ることを求めている(法第6条参
141 照)。
142
143 また,
144 法は,
145 システム提供者が遵守すべき事項を規定している(法第7条参照)。
146
147 A大臣は,
148
149 Z機能画像の提供によって被害を受けた者からの申立てがあったときは,
150 法に定める手続に従って
151 被害の回復のための措置を講じることとされている(法第8条参照)。
152
153
154 法が制定されてから,
155 多くの会社は,
156 法の定める遵守事項を守り,
157 また個別の苦情に応じて必要
158 な修正を施している。
159
160 X社も,
161 人の顔や表札など特定個人を識別することのできる情報と車のナン
162 バープレートについてはマスキングを施し,
163 車載カメラの高さも法が定める高さに改めた。
164
165 しか
166 し,
167 X社は,
168 家の中の様子など生活ぶりがうかがえるような画像については,
169 法で具体的に明記さ
170 れていないとして,
171 修正しなかった。
172
173 数件の申立てに応じて,
174 X社に対して,
175 そのような画像に必
176 要な修正をすることを求める改善勧告がなされた。
177
178 しかし,
179 X社は,
180 それらの修正を行わなかっ
181 - 2 -
182
183 た。
184
185 その結果,
186 X社は,
187 A大臣から,
188 行政手続法の定める手続に従って,
189 特定地図検索システムの
190 提供の中止命令を受けた。
191
192
193 〔設問1〕
194 あなたがX社から依頼を受けた弁護士である場合,
195 どのような訴訟を提起するか。
196
197 そして,
198
199 の訴訟において,
200 どのような憲法上の主張を行うか。
201
202 憲法上の問題ごとに,
203 その主張内容を書き
204 なさい。
205
206
207 〔設問2〕
208 設問1における憲法上の主張に関するあなた自身の見解を,
209 被告側の反論を想定しつつ,
210 述べ
211 なさい。
212
213
214
215 - 3 -
216
217 【参考資料】特定地図検索システムによる情報の提供に伴う国民の被害の防止及び回復に関する法律
218 第1章
219
220 総則
221
222 (目的)
223 第1条
224
225 この法律は,
226 特定地図検索システムによる情報の提供が,
227 インターネットの普及その他社会
228
229 経済情勢の変化に伴うコンテンツに対する需要の高度化及び多様化に対応した利用者の利便の増進
230 に寄与するものであることに留意しつつ,
231 当該情報の提供に伴い個人に関する情報が公にされるこ
232 とによる被害から適確に国民を保護することの緊要性に鑑み,
233 当該被害の防止及び回復に関し,
234
235 本理念を定め,
236 国及びシステム提供者の責務を明らかにするとともに,
237 システム提供者の遵守事
238 項,
239 被害回復のための措置,
240 被害回復委員会の設置その他必要な事項を定めることにより,
241 国民生
242 活の安全と平穏の確保に資することを目的とする。
243
244
245 (定義)
246 第2条
247
248
249 この法律において,
250 次の各号に掲げる用語の意義は,
251 当該各号に定めるところによる。
252
253
254 特定地図検索システム
255
256 インターネットを通じて不特定又は多数の者に提供される地図に関す
257
258 る情報の検索システムであって,
259 文字,
260 記号その他の符号又は航空写真を用いて表現される情報
261 提供の機能を補完するための機能として,
262 画像の情報を提供するZ機能を有するものをいう。
263
264
265
266
267 Z機能
268
269 地図に対応する道路,
270 建築物,
271 工作物等及びその周辺の状況を路上等を移動する車両
272
273 に設置した水平方向に360度回転するカメラにより撮影した画像の情報を,
274 電磁的方式(電子
275 的方式,
276 磁気的方式その他の人の知覚によっては認識することができない方式をいう。
277
278 )によりイ
279 ンターネットを通じて不特定又は多数の者に提供するための機能をいう。
280
281
282
283
284 システム提供者
285
286 インターネットを通じて特定地図検索システムを提供する事業を営む者をい
287
288 う。
289
290
291
292
293 個人識別情報
294
295 個人に関する情報であって,
296 特定の個人を識別することができるもの(他の情
297
298 報と容易に照合することができ,
299 それにより特定の個人を識別することができることとなるもの
300 を含む。
301
302 )をいう。
303
304
305
306
307 個人自動車登録番号等
308
309 個人の所有する自動車に係る道路運送車両法(昭和26年法律第18
310
311 5号)の規定による自動車登録番号又は車両番号をいう。
312
313
314
315
316 個人権利利益侵害情報
317
318 個人識別情報及び個人自動車登録番号等以外の個人に関する情報であ
319
320 って,
321 公にすることにより,
322 個人の権利利益を害するおそれのあるものをいう。
323
324
325 (基本理念)
326 第3条
327
328 特定地図検索システムによる情報の提供に伴う国民の被害の防止及び回復のために講ずべき
329
330 措置は,
331 Z機能の特性に鑑み,
332 当該情報の提供が国民の生活の安全と平穏に重大な被害を及ぼすお
333 それがあり,
334 かつ,
335 国民自らその被害を回復することが著しく困難であることを踏まえ,
336 国の関与
337 により,
338 その被害を適確に防止するとともに,
339 現に発生している被害を迅速に回復することが極め
340 て重要であるという基本的認識の下に,
341 行われなければならない。
342
343
344 (国の責務)
345 第4条
346
347 国は,
348 前条に定める基本理念にのっとり,
349 特定地図検索システムによる情報の提供に伴う国
350
351 民の被害の防止及び回復に関する施策を総合的に策定し,
352 及び実施する責務を有する。
353
354
355 (システム提供者の責務)
356 第5条
357
358 システム提供者は,
359 特定地図検索システムによる情報の提供に伴う国民の被害の防止及び回
360
361 復について第一義的責任を有していることを認識し,
362 その提供すべき画像の撮影及び編集,
363 インタ
364 ーネットによる当該情報の公開及び管理その他の各段階において,
365 自らその被害の防止及び回復の
366 ために必要な措置を講じる責務を有する。
367
368
369 第2章
370
371 被害の防止及び回復に関する措置
372
373 (提供開始の届出)
374 - 4 -
375
376 第6条
377
378 システム提供者は,
379 インターネットにより特定地図検索システムを提供しようとするとき
380
381 は,
382 あらかじめ,
383 その旨及びその内容をA大臣に届け出なければならない。
384
385 その内容を変更しよう
386 とするときも,
387 同様とする。
388
389
390 (遵守すべき事項)
391 第7条
392
393 システム提供者は,
394 特定地図検索システムによる情報の提供に伴う国民の被害の防止及び回
395
396 復のために必要な次に掲げる事項を遵守しなければならない。
397
398
399
400
401 提供すべき画像の撮影に当たっては,
402 これに用いるカメラを地上から1メートル60センチメ
403 ートルの高さを超える位置に設置してはならないこと。
404
405
406
407
408
409 提供すべき画像に個人識別情報若しくは個人自動車登録番号等又は個人権利利益侵害情報が含
410 まれている場合には,
411 特定の個人若しくは個人自動車登録番号等を識別することができないよ
412 う,
413 又は個人の権利利益を害するおそれをなくすよう,
414 画像の修正その他の改善のために必要な
415 措置をとらなければならないこと。
416
417
418
419
420
421 インターネットにより提供した画像に個人識別情報若しくは個人自動車登録番号等又は個人権
422 利利益侵害情報が含まれていたことが判明した場合には,
423 特定の個人若しくは個人自動車登録番
424 号等を識別することができないよう,
425 又は個人の権利利益を害するおそれをなくすよう,
426 画像の
427 修正その他の改善のために必要な措置をとらなければならないこと。
428
429 この場合において,
430 改善の
431 ために必要な措置をとることができないときは,
432 インターネットによる特定地図検索システムの
433 提供を中止しなければならないこと。
434
435
436
437
438
439 提供すべき画像の撮影又はインターネットにより画像を提供するに当たっては,
440 適時かつ適切
441 な方法で,
442 対象となる地域の住民に対する周知の措置を講じるよう努めること。
443
444
445
446
447
448 特定地図検索システムによる情報の提供に伴う被害に関し,
449 苦情等の申出があった場合には,
450
451 当該申出に対し適切な措置を講じるよう努めること。
452
453
454
455
456
457 前各号に掲げるもののほか,
458 特定地図検索システムによる情報の提供に伴う国民の被害の防止
459 及び回復のために必要な事項として政令で定めるもの
460
461 (被害回復措置)
462 第8条
463
464 A大臣は,
465 特定地図検索システムによる情報の提供により被害を受けた者から申立てがあっ
466
467 たときは,
468 措置を講じる必要が明らかにないと認める場合を除き,
469 当該申立てに係る被害及びこれ
470 と同種の被害を回復するために必要な措置について,
471 被害回復委員会に諮問しなければならない。
472
473
474
475
476 A大臣は,
477 前項の規定による諮問に対する答申があった場合において,
478 同項の申立てに係る被害
479 及びこれと同種の被害を回復するため必要があると認めるときは,
480 システム提供者に対し,
481 画像の
482 修正その他の提供に係る情報の改善のために必要な措置をとるべき旨を勧告することができる。
483
484
485
486
487
488 A大臣は,
489 前項の規定による勧告を受けた者が,
490 正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとら
491 なかった場合において,
492 第1項の申立てに係る被害及びこれと同種の被害を回復するため特に必要
493 があると認めるときは,
494 その者に対し,
495 その勧告に係る措置の実施又はインターネットによる特定
496 地図検索システムの提供の中止を命ずることができる。
497
498
499
500
501
502 A大臣は,
503 前項の規定による命令をしたときは,
504 その旨を公表しなければならない。
505
506
507 第3章
508
509 被害回復委員会
510
511 (委員会の設置)
512 第9条
513
514 A省に,
515 被害回復委員会(以下「委員会」という。
516
517 )を置く。
518
519
520
521 (所掌事務)
522 第10条
523
524
525 委員会は,
526 次に掲げる事務をつかさどる。
527
528
529
530 第8条第1項の規定による諮問に応じて,
531 調査審議し,
532 A大臣に対し,
533 必要な答申をするこ
534 と。
535
536
537
538
539
540 特定地図検索システムによる情報の提供に伴う国民の被害の防止及び回復のために国が講ずべ
541 き施策について,
542 A大臣に意見を述べること。
543
544
545 - 5 -
546
547
548
549 委員会は,
550 その所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは,
551 A大臣に対し,
552 資料の提
553 出,
554 説明その他必要な協力を求めることができる。
555
556
557
558
559
560 A大臣は,
561 第1項第一号の答申に基づき講じた措置について,
562 委員会に報告しなければならな
563 い。
564
565
566 (組織等)
567
568 第11条
569
570 委員会は,
571 委員10人をもって組織する。
572
573
574
575
576
577 委員は,
578 優れた識見を有する者のうちから,
579 A大臣が任命する。
580
581
582
583
584
585 委員の任期は,
586 3年とする。
587
588
589
590
591
592 その他委員会の組織及び運営に関し必要な事項は,
593 政令で定める。
594
595
596
597 - 6 -
598
599 論文式試験問題集[公法系科目第2問]
600
601 - 1 -
602
603 [公法系科目]
604 〔第2問〕(配点:100〔〔設問1〕,
605 〔設問2〕(1),
606 〔設問2〕(2),
607 〔設問3〕の配点の割合は,
608
609 3.5:1.5:3.5:1.5〕)
610 社団法人Aは,
611 モーターボート競走の勝舟投票券の場外発売場(以下「本件施設」という。
612
613 )をP
614 市Q地に設置する計画を立て,
615 平成22年に,
616 モーターボート競走法(以下「法」という。
617
618 )第5条
619 第1項により国土交通大臣の許可(以下「本件許可」という。
620
621 )を受けた。
622
623 Aは,
624 本件許可の申請書
625 を国土交通大臣に提出する際に,
626 国土交通省の関係部局が発出した通達(「場外発売場の設置等の運
627 用について」及び「場外発売場の設置等の許可の取扱いについて」)に従い,
628 Q地の所在する地区の
629 自治会Rの同意書(以下「本件同意書」という。
630
631 )を添付していた。
632
633 本件許可がなされた直後に,
634
635 地の近隣に法科大学院Sを設置している学校法人X1,
636 及び自治会Rの構成員でありQ地の近隣に
637 居住しているX2は,
638 国に対し本件許可の取消しを求める訴え(以下「本件訴訟」という。
639
640 )を提起
641 した。
642
643 本件訴訟が提起されたため,
644 Aは,
645 本件施設の工事にいまだ着手していない。
646
647
648 Aの計画によれば,
649 本件施設は,
650 敷地面積約3万平方メートル,
651 建物の延べ床面積約1万平方メ
652 ートルで,
653 舟券投票所,
654 映像設備,
655 観覧スペース,
656 食堂,
657 売店等から構成され,
658 700台を収容す
659 る駐車場が設置される。
660
661 本件施設が場外発売場として営業を行うのは,
662 1年間に350日であり,
663
664 そのうち300日はナイターが開催される。
665
666 本件施設の開場は午前10時であり,
667 ナイターが開催
668 されない場合は午後4時頃,
669 開催される場合は午後9時頃に,
670 退場者が集中することになる。
671
672
673 また,
674 本件施設の設置を計画されているQ地,
675 X2の住居,
676 法科大学院S,
677 及びこれらに共通の
678 最寄り駅であるP駅の間の位置関係は,
679 次のとおりである。
680
681 Q地,
682 X2の住居,
683 法科大学院Sは,
684
685 いずれも,
686 P駅からまっすぐに南下する県道(以下「県道」という。
687
688 )に面している。
689
690 P駅の周辺に
691 は商店や飲食店が立ち並び,
692 住民,
693 通勤者,
694 通学者などが利用している。
695
696 P駅から県道を通って南
697 下した場合,
698 P駅から近い順に,
699 法科大学院S,
700 X2の住居,
701 Q地が所在し,
702 P駅からの距離は,
703
704 法科大学院Sまでは約400メートル,
705 X2の住居までは約600メートル,
706 Q地までは約800
707 メートルである。
708
709 逆にQ地からの距離は,
710 X2の住居までは約200メートル,
711 法科大学院Sまで
712 は約400メートルとなる。
713
714
715 平成23年になって,
716 本件訴訟の過程で,
717 本件同意書について次のような疑いが生じた。
718
719 自治会
720 Rでは,
721 X2も含めて,
722 本件施設の設置に反対する住民が相当な数に上る。
723
724 それにもかかわらず,
725
726 Aによる本件施設の設置に同意することを決議した自治会Rの総会において,
727 同意に賛成する者が
728 123名であったのに対し,
729 反対する者は,
730 10名しかいなかった。
731
732 これは,
733 自治会Rの役員が,
734
735 本件施設の設置に反対する住民に総会の開催日時を通知しなかったために,
736 大部分の反対派の住民
737 が総会に出席できなかったためではないか,
738 という疑いである。
739
740
741 国土交通大臣は,
742 この疑いが事実であると判明した場合,
743 次の措置を執ることを検討している。
744
745
746 まず,
747 Aに対し,
748 自治会Rの構成員の意思を真に反映した再度の決議に基づく自治会Rの同意を改
749 めて取得し,
750 国土交通大臣に自治会Rの同意書を改めて提出するように求める(以下「要求措置」
751 という。
752
753 )。
754
755 そして,
756 Aが自治会Rの同意及び同意書を改めて取得することができない場合には,
757
758 件許可を取り消す(以下「取消措置」という。
759
760 )。
761
762
763 以上の事案について,
764 P市に隣接するT市の職員は,
765 将来T市でも同様の事態が生じる可能性が
766 あることから,
767 弁護士に調査検討を依頼することにした。
768
769
770 【資料1
771
772 会議録】を読んだ上で,
773 T市の
774
775 職員から依頼を受けた弁護士の立場に立って,
776 以下の設問に答えなさい。
777
778
779 なお,
780 法及びモーターボート競走法施行規則(以下「施行規則」という。
781
782 )の抜粋を【資料2
783 係法令】に,
784 関係する通達の抜粋を【資料3
785
786
787
788 関係通達】に,
789 それぞれ掲げるので,
790 適宜参照しな
791
792 さい。
793
794
795
796 - 2 -
797
798 〔設問1〕
799 本件訴訟は適法か。
800
801 X1及びX2それぞれの原告適格の有無に絞って論じなさい。
802
803
804 〔設問2〕
805 国土交通大臣が検討している要求措置及び取消措置について,
806 以下の小問に答えなさい。
807
808
809
810
811 Aが国土交通大臣に対し,
812 要求措置に従う意思がないことを表明しているにもかかわらず,
813
814 国土交通大臣がAに対し,
815 取消措置を執る可能性を示しながら要求措置を執り続けた場合,
816
817 は,
818 取消措置を受けるおそれを除去するには,
819 どのような訴えを提起するべきか。
820
821 最も適法と
822 される見込みが高く,
823 かつ,
824 実効的な訴えを,
825 具体的に二つ候補を挙げて比較検討した上で答
826 えなさい。
827
828 仮の救済は,
829 考慮しなくてよい。
830
831
832
833
834
835 Aが国土交通大臣に対し,
836 要求措置に従う意思がないことを表明したため,
837 国土交通大臣が
838 Aに対し取消措置を執った場合,
839 当該取消措置は適法か。
840
841 解答に当たっては,
842 関係する法令の
843 定め,
844 自治会の同意を要求する通達,
845 及び国土交通大臣がAに対し執り得る措置の範囲ないし
846 限界を丁寧に検討しなさい。
847
848
849
850 〔設問3〕
851 T市は,
852 新たに条例を定めて,
853 次のような規定を置くことを検討している。
854
855 @T市の区域に勝
856 舟投票券の場外発売場を設置しようとする事業者は,
857 T市長に申請してT市長の許可を受けなけ
858 ればならない。
859
860 AT市長は,
861 場外発売場の施設が周辺環境と調和する場合に限り,
862 その設置を許
863 可する。
864
865
866 このような条例による許可の制度が,
867 事業者に対して実効性を持ち,
868 また,
869 住民及び事業者の
870 利害を適切に調整できるようにするためには,
871 上記@Aの規定以外に,
872 どのような規定を条例に
873 置くことが考えられるか。
874
875 また,
876 このような条例を制定する場合に,
877 条例の適法性に関してどの
878 ような点が問題になるか。
879
880 考えられる規定の骨子及び条例の問題点を,
881 簡潔に示しなさい。
882
883
884
885 - 3 -
886
887 【資料1
888
889
890 会議録】
891
892 員:P市は,
893 場外舟券売場の件で大騒ぎになっていますが,
894 我がT市にとっても他人事ではあ
895 りません。
896
897 公営ギャンブルの場外券売場の設置が計画される可能性は,
898 T市にもあります。
899
900
901 そこで,
902 P市の事案を様々な角度から先生に検討していただいて,
903 T市としても課題を見付
904 け出し,
905 将来のための備えをしたいと考えています。
906
907 そのような趣旨ですから,
908 P市の事案
909 のいずれかの当事者や利害関係者の立場に立たずに,
910 第三者の視点から御検討をお願いいた
911 します。
912
913
914
915 弁護士:公営ギャンブルの場外券売場の設置許可は,
916 刑法第187条の富くじに当たるものの発売
917 等を適法にする法制度である点が,
918 通常の事業の許認可とは違うところですね。
919
920 私もこれま
921 で余り調査したことがない分野ですが,
922 検討した上で文書を作成してみましょう。
923
924
925
926
927 員:早速,
928 まず本件訴訟についてですが,
929 これは,
930 適法な訴えなのでしょうか。
931
932 法,
933 施行規則,
934
935 それから関係する通達を読みますと,
936 それぞれに関係しそうな規定があるのですが,
937 これら
938 の規定のそれぞれが,
939 本件訴訟の適法性を判断する上でどのような意味を持つのか,
940 どうも
941 うまく整理できないのです。
942
943
944
945 弁護士:問題になるのは,
946 原告適格ですね。
947
948 私の方で,
949 法,
950 施行規則,
951 それから通達の関係する規
952 定と,
953 それらの規定が原告適格を判断する上で持つ意味を明らかにしながら,
954 X1とX2そ
955 れぞれの原告適格の有無を考えてみましょう。
956
957
958
959
960 員:お願いします。
961
962 仮に本件訴訟が適法とされた場合に,
963 本件許可が適法と判決されそうかど
964 うかも問題ですが,
965 今年になって,
966 状況が大きく変わりましたので,
967 差し当たりその問題ま
968 では検討していただかなくて結構です。
969
970
971
972 弁護士:状況が変わったとは,
973 どういうことですか。
974
975
976
977
978 員:地元の同意書の作成プロセスについて重大な疑惑が持ち上がり,
979 今度は,
980 紛争が国土交通
981 大臣とAとの間で生じる可能性が出てきたのです。
982
983 Aは,
984 裁判になって対立が激化してから
985 もう一度地元の同意書を取ることなど無理だというので,
986 同意を取り直すつもりがないよう
987 ですが,
988 国土交通大臣の方も,
989 地元を軽んじる姿勢は取れないので,
990 Aに同意書を取り直す
991 ように求め続けることが予想されます。
992
993 この場合,
994 今度は,
995 Aが何らかの訴えを起こすこと
996 はできるのでしょうか。
997
998
999
1000 弁護士:最も可能性のある訴えを検討して,
1001 具体的に挙げてみましょう。
1002
1003
1004
1005
1006 員:それから,
1007 やや極端なケースを想定するのですが,
1008 地元の同意のプロセスに重大な瑕疵が
1009 あった場合,
1010 国土交通大臣は,
1011 本件許可を取り消すことができるのでしょうか。
1012
1013 この問題に
1014 ついては,
1015 どうも私の頭が混乱しているので,
1016 いろいろ質問させてください。
1017
1018 まず,
1019 施行規
1020 則第12条は,
1021 許可の基準として地元の同意とは規定していないのですが,
1022 そもそも,
1023 この
1024 条文に定められた基準以外の理由で,
1025 許可を拒否できるのですか。
1026
1027
1028
1029 弁護士:関係法令をよく検討して,
1030 お答えすることにします。
1031
1032
1033
1034
1035 員:よろしくお願いします。
1036
1037 付け加えますと,
1038 地元の同意と定めているのは,
1039 国土交通省の通
1040 達の方であり,
1041 これもそもそもの話になるのですが,
1042 このような通達に定められたことを理
1043 由にして,
1044 許可を拒否してよいのですか。
1045
1046 この点も教えていただければと思います。
1047
1048
1049
1050 弁護士:問題となっている通達の法的な性格をはっきりと説明するように,
1051 文書にまとめてみま
1052 す。
1053
1054
1055
1056
1057 員:通達の中身について言いますと,
1058 地元の同意を重視している点は,
1059 自治体の職員としては
1060 とてもよく理解できます。
1061
1062 ただ,
1063 許可の取消しという措置まで執ることができるのかと問わ
1064 れると,
1065 自信を持って答えられないのです。
1066
1067
1068
1069 弁護士:法律家から見ますと,
1070 地元の同意を重視する行政手法には,
1071 問題点もありますね。
1072
1073 国土交
1074 通大臣が本件許可の申請に際して地元自治会の同意を得ておくように求める行政手法の意義
1075 と問題点を,
1076 まとめておきましょう。
1077
1078 その上で,
1079 疑惑が事実であると仮定して,
1080 国土交通大
1081 - 4 -
1082
1083 臣は,
1084 Aに対してどこまでの指導,
1085 処分といった措置を執ることができるのか,
1086 執り得る措
1087 置の範囲ないし限界についても綿密に検討しておきます。
1088
1089
1090
1091
1092 員:今言われた「処分」について詳しく伺いたいのですが,
1093 仮に,
1094 地元自治会の同意がない場
1095 合に,
1096 国土交通大臣が申請に対して不許可処分をする余地が多かれ少なかれあるという考え
1097 方を採ると,
1098 一度許可をした後で許可を取り消す処分もできることになるのでしょうか。
1099
1100
1101
1102 弁護士:そこまで考えて,
1103 ようやく答えが出ますね。
1104
1105 全体を順序立てて文書にまとめてみます。
1106
1107
1108
1109
1110 員:助かります。
1111
1112 それでやっと,
1113 我がT市の話になるのですが,
1114 T市の区域で場外舟券売場を
1115 設置しようとする事業者が現れた場合,
1116 国が定めた法令や通達の基準だけで設置を認めるの
1117 では,
1118 不十分であると考えています。
1119
1120 T市としては,
1121 調和のとれた街づくりをするために,
1122
1123 場外舟券売場が周辺環境と調和するかをしっかりと審査して,
1124 市長が調和しないと判断した
1125 場合には,
1126 設置をやめていただく制度を作りたいと考えています。
1127
1128 このような制度を条例で
1129 定める場合に,
1130 配慮すべき点を教えていただければ幸いです。
1131
1132
1133
1134 弁護士:解釈論だけでなく,
1135 立法論も大事ですからね。
1136
1137 簡潔にまとめておきましょう。
1138
1139
1140
1141 - 5 -
1142
1143 【資料2
1144
1145
1146 関係法令】
1147
1148 モーターボート競走法(昭和26年6月18日法律第242号)(抜粋)
1149 (趣旨)
1150
1151 第1条
1152
1153 この法律は,
1154 モーターボートその他の船舶,
1155 船舶用機関及び船舶用品の改良及び輸出の振
1156
1157 興並びにこれらの製造に関する事業及び海難防止に関する事業その他の海事に関する事業の振興
1158 に寄与することにより海に囲まれた我が国の発展に資し,
1159 あわせて観光に関する事業及び体育事
1160 業その他の公益の増進を目的とする事業の振興に資するとともに,
1161 地方財政の改善を図るために
1162 行うモーターボート競走に関し規定するものとする。
1163
1164
1165 (競走の施行)
1166 第2条
1167
1168 都道府県及び人口,
1169 財政等を考慮して総務大臣が指定する市町村(以下「施行者」とい
1170
1171 う。
1172
1173 )は,
1174 その議会の議決を経て,
1175 この法律の規定により,
1176 モーターボート競走(以下「競走」と
1177 いう。
1178
1179 )を行うことができる。
1180
1181
1182 2〜4
1183
1184
1185 (略)
1186
1187 施行者以外の者は,
1188 勝舟投票券(以下「舟券」という。
1189
1190 )その他これに類似するものを発売し
1191 て,
1192 競走を行つてはならない。
1193
1194
1195 (競走場の設置)
1196
1197 第4条
1198
1199 競走の用に供するモーターボート競走場を設置し又は移転しようとする者は,
1200 国土交通省
1201
1202 令で定めるところにより,
1203 国土交通大臣の許可を受けなければならない。
1204
1205
1206 2〜4
1207
1208
1209 (略)
1210
1211 国土交通大臣は,
1212 必要があると認めるときは,
1213 第1項の許可に期限又は条件を附することがで
1214 きる。
1215
1216
1217
1218
1219
1220 国土交通大臣は,
1221 第1項の許可を受けた者(以下「競走場設置者」という。
1222
1223 )が1年以上引き続
1224 き同項の許可を受けて設置され若しくは移転されたモーターボート競走場(以下「競走場」とい
1225 う。
1226
1227 )を競走の用に供しなかつたとき,
1228 又は競走場の位置,
1229 構造及び設備がその許可の基準に適合
1230 しなくなつたと認めるときは,
1231 同項の許可を取り消すことができる。
1232
1233
1234
1235 7,
1236
1237
1238 (略)
1239
1240 (場外発売場の設置)
1241 第5条
1242
1243 舟券の発売等の用に供する施設を競走場外に設置しようとする者は,
1244 国土交通省令で定め
1245
1246 るところにより,
1247 国土交通大臣の許可を受けなければならない。
1248
1249 当該許可を受けて設置された施
1250 設を移転しようとするときも,
1251 同様とする。
1252
1253
1254
1255
1256 国土交通大臣は,
1257 前項の許可の申請があつたときは,
1258 申請に係る施設の位置,
1259 構造及び設備が
1260 国土交通省令で定める基準に適合する場合に限り,
1261 その許可をすることができる。
1262
1263
1264
1265
1266
1267 競走場外における舟券の発売等は,
1268 第1項の許可を受けて設置され又は移転された施設(以下
1269 「場外発売場」という。
1270
1271 )でしなければならない。
1272
1273
1274
1275
1276
1277 前条第5項及び第6項の規定は第1項の許可について,
1278 同条第7項及び第8項の規定は場外発
1279 売場及び場外発売場設置者(第1項の許可を受けた者をいう。
1280
1281 以下同じ。
1282
1283 )について,
1284 それぞれ準
1285 用する。
1286
1287
1288 (競走場内等の取締り)
1289
1290 第22条
1291
1292 施行者は,
1293 競走場内の秩序(場外発売場において舟券の発売等が行われる場合にあつて
1294
1295 は,
1296 当該場外発売場内の秩序を含む。
1297
1298 )を維持し,
1299 かつ,
1300 競走の公正及び安全を確保するため,
1301
1302 場者の整理,
1303 選手の出場に関する適正な条件の確保,
1304 競走に関する犯罪及び不正の防止並びに競
1305 走場内における品位及び衛生の保持について必要な措置を講じなければならない。
1306
1307
1308 (競走場及び場外発売場の維持)
1309 - 6 -
1310
1311 第24条
1312
1313
1314 (略)
1315
1316 場外発売場設置者は,
1317 その場外発売場の位置,
1318 構造及び設備を第5条第2項の国土交通省令で
1319 定める基準に適合するように維持しなければならない。
1320
1321
1322 (秩序維持等に関する命令)
1323
1324 第57条
1325
1326 国土交通大臣は,
1327 競走場内又は場外発売場内の秩序を維持し,
1328 競走の公正又は安全を確
1329
1330 保し,
1331 その他この法律の施行を確保するため必要があると認めるときは,
1332 施行者,
1333 競走場設置者
1334 又は場外発売場設置者に対し,
1335 選手の出場又は競走場若しくは場外発売場の貸借に関する条件を
1336 適正にすべき旨の命令,
1337 競走場若しくは場外発売場を修理し,
1338 改造し,
1339 又は移転すべき旨の命令
1340 その他必要な命令をすることができる。
1341
1342
1343 (競走の開催の停止等)
1344 第58条
1345
1346
1347 (略)
1348
1349 国土交通大臣は,
1350 競走場設置者若しくは場外発売場設置者又はその役員が,
1351 この法律若しくは
1352 この法律に基づく命令若しくはこれらに基づく処分に違反し,
1353 又はその関係する競走につき公益
1354 に反し,
1355 若しくは公益に反するおそれのある行為をしたときは,
1356 当該競走場設置者又は当該場外
1357 発売場設置者に対し,
1358 その業務を停止し,
1359 若しくは制限し,
1360 又は当該役員を解任すべき旨を命ず
1361 ることができる。
1362
1363
1364
1365
1366
1367 (略)
1368 (競走場等の設置等の許可の取消し)
1369
1370 第59条
1371
1372 国土交通大臣は,
1373 競走場設置者又は場外発売場設置者が前条第2項の規定による命令に
1374
1375 違反したときは,
1376 当該競走場又は当該場外発売場の設置又は移転の許可を取り消すことができ
1377 る。
1378
1379
1380
1381
1382 モーターボート競走法施行規則(昭和26年7月9日運輸省令第59号)(抜粋)
1383 (場外発売場の設置等の許可の申請)
1384
1385 第11条
1386
1387 法第5条第1項の規定により場外発売場の設置又は移転の許可を受けようとする者は,
1388
1389
1390 次に掲げる事項を記載した申請書を国土交通大臣に提出しなければならない。
1391
1392
1393
1394
1395 申請者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては代表者の氏名
1396
1397
1398
1399 場外発売場の設置又は移転を必要とする事由
1400
1401
1402
1403 場外発売場の所在地
1404
1405
1406
1407 場外発売場の構造及び設備の概要
1408
1409
1410
1411 場外発売場を中心とする交通機関の状況
1412
1413
1414
1415 場外発売場の建設費の見積額及びその調達方法
1416
1417
1418
1419 場外発売場の建設工事の開始及び完了の予定年月日
1420
1421
1422
1423 その他必要な事項
1424
1425
1426
1427 前項の申請書には,
1428 次に掲げる書類を添付しなければならない。
1429
1430
1431
1432
1433 場外発売場付近の見取図(場外発売場の周辺から1000メートルの区域内にある文教施設
1434 及び医療施設については,
1435 その位置及び名称を明記すること。
1436
1437
1438
1439
1440
1441 場外発売場の設備の構造図及び配置図(1000分の1以上の縮尺による。
1442
1443
1444
1445
1446
1447 申請者が当該施設を使用する権原を有するか,
1448 又はこれを確実に取得することができること
1449 を証明する書類
1450
1451
1452
1453 場外発売場の経営に関する収支見積書
1454
1455
1456
1457 施行者の委託を受けて舟券の発売等を行う予定であることを証明する書類
1458
1459 (場外発売場の設置等の許可の基準)
1460 第12条
1461
1462 法第5条第2項の国土交通省令で定める基準(払戻金又は返還金の交付のみの用に供す
1463 - 7 -
1464
1465 る施設及び設備の基準を除く。
1466
1467 )は,
1468 次のとおりとする。
1469
1470
1471
1472
1473 位置は,
1474 文教上又は衛生上著しい支障をきたすおそれのない場所であること。
1475
1476
1477
1478
1479
1480 構造及び設備が入場者を整理するため適当なものであること。
1481
1482
1483
1484
1485
1486 競走の公正かつ円滑な運営に必要な次に掲げる施設及び設備を有していること。
1487
1488
1489
1490
1491
1492
1493
1494
1495 舟券の発売等の用に供する施設及び設備
1496
1497
1498
1499 入場者の用に供する施設及び設備
1500
1501
1502
1503 その他管理運営に必要な施設及び設備
1504 (略)
1505
1506 (略)
1507
1508 - 8 -
1509
1510 【資料3
1511
1512
1513 関係通達】
1514
1515 場外発売場の設置等の運用について(平成20年2月15日付け国海総第136号海事局長か
1516 ら各地方運輸局長,
1517 神戸運輸監理部長あて通達)(抜粋)
1518
1519
1520
1521 場外発売場設置予定者は,
1522 設置許可申請書に省令第2条の7(注1)第2項に定める書類のほ
1523 か,
1524 地元との調整がとれていることを証明する書類及び管轄警察の指導の内容が反映されている
1525 ことを証明する書類並びに建築確認申請書の写しを添付すること。
1526
1527
1528
1529 (注1)
1530 【資料2
1531
1532 関係法令】に掲げる現行のモーターボート競走法施行規則第11条を指す。
1533
1534
1535
1536 下「省令」とは現行のモーターボート競走法施行規則を指す。
1537
1538
1539
1540
1541 場外発売場の位置,
1542 構造及び設備の基準の運用について(平成20年2月15日付け国海総第
1543 139号海事局長から各地方運輸局長,
1544 神戸運輸監理部長あて通達)(抜粋)
1545
1546
1547
1548 場外発売場の基準
1549 場外発売場の基準の運用については,
1550 次のとおりとする。
1551
1552
1553
1554
1555 位置(省令第12条第1項第1号)
1556 @
1557
1558 「文教上著しい支障をきたすおそれがあるか否か」の判断は,
1559 文教施設から適当な距離を
1560 有している,
1561 当該設置場所が主たる通学路(学校長が児童又は生徒の登下校の交通安全の確
1562 保のために指定した小学校又は中学校の通学路をいう。
1563
1564 )に面していないなど総合的に判断し
1565 て行う。
1566
1567
1568
1569 A
1570
1571 「衛生上著しい支障をきたすおそれがあるか否か」の判断は,
1572 医療施設から適当な距離を
1573 有している,
1574 救急病院又は救急診療所(都道府県知事が救急隊により搬送する医療機関とし
1575 て認定したものをいう。
1576
1577 )への救急車の主たる経路に面していないなど総合的に判断して行
1578 う。
1579
1580
1581
1582 B
1583
1584 文教施設とは,
1585 学問又は教育を行う施設であり,
1586 学校教育法第1条の学校(小学校,
1587 中学
1588 校,
1589 高等学校,
1590 中等教育学校,
1591 大学,
1592 高等専門学校,
1593 盲学校,
1594 聾学校,
1595 養護学校及び幼稚園)
1596 及び同法第82条の2の専修学校をいう。
1597
1598
1599
1600 C
1601
1602 医療施設とは,
1603 医療法第1条の5第1項の病院及び同条第2項の診療所(入院施設を有す
1604 るものに限る。
1605
1606 )をいう。
1607
1608
1609
1610 D
1611
1612 「適当な距離」とは,
1613 著しい影響を及ぼさない距離をいい,
1614 場外発売場の規模,
1615 位置,
1616
1617 路状況,
1618 周囲の地理的要因等により大きく異なる。
1619
1620
1621
1622
1623
1624
1625 (略)
1626
1627 場外発売場の設置等の許可の取扱いについて(平成20年3月28日付け国海総第513号海
1628 事局総務課長から各地方運輸局海事振興部長,
1629 北陸信越運輸局海事部長,
1630 神戸運輸監理部海事振
1631 興部長あて通達)(抜粋)
1632
1633
1634
1635 局長通達(注2)7の「地元との調整がとれていること」とは,
1636 当該場外発売場の所在する自
1637 治会等の同意,
1638 市町村の長の同意及び市町村の議会が反対を議決していないことをいう。
1639
1640
1641 (注2)前記の平成20年2月15日付け国海総第136号「場外発売場の設置等の運用につい
1642 て」を指す。
1643
1644
1645
1646 - 9 -
1647
1648