1 短答式試験問題集[公法系科目]
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3 - 1 -
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5 [公法系科目]
6 〔第1問〕(配点:2)
7 幸福追求権の内容については,「公共の福祉に反しない限り一般的に自由を拘束されないという
8 一般的自由権をその内容とする。」という一般的行為自由説に対し,「個人の人格的生存に不可欠な
9 利益を内容とする権利の総体である。」という人格的利益説がある。これら二つの見解に関する次
10 のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合
11 せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[bP])
12 ア.裁判所が「新しい人権」を明確な基準なしに憲法上の権利として承認することになると,裁
13 判所の主観的な判断によって権利が創設されるおそれがある。その点,人格的利益説は,「新
14 しい人権」の承認について種々の要素を考慮して慎重に決定することを求める見解といえる。
15 イ.一般的行為自由説は,公権力による制約に対して人権保障の範囲を広げる見解であるのに対
16 し,人格的利益説は,不可欠性という厳しい要件の下で人権保障の範囲を決するので,人権保
17 障の範囲が狭くなりすぎるおそれがある。
18 ウ.一般的行為自由説は,公共の福祉に反しない範囲で人権を認め,更にこれに対する公共の福
19 祉による制約を認めるので,かえって人権保障を弱めるおそれがあるが,人格的利益説は,人
20 権の範囲を絞った上で公共の福祉による制約を否定するので,結局人権保障に資する。
21 1.ア○
22
23 イ○
24
25 ウ○
26
27 2.ア○
28
29 イ○
30
31 ウ×
32
33 3.ア○
34
35 イ×
36
37 ウ○
38
39 4.ア○
40
41 イ×
42
43 ウ×
44
45 5.ア×
46
47 イ○
48
49 ウ○
50
51 6.ア×
52
53 イ○
54
55 ウ×
56
57 7.ア×
58
59 イ×
60
61 ウ○
62
63 8.ア×
64
65 イ×
66
67 ウ×
68
69 〔第2問〕(配点:3)
70 いわゆる砂川政教分離(空知太神社)訴訟判決(最高裁判所平成22年1月20日大法廷判決,
71 民集64巻1号1頁)に関する次のアからウまでの各記述について,当該判決の趣旨に照らして,
72 それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に
73 [bQ]から[bS])
74 ア.国公有地が無償で宗教的施設の敷地としての用に供されるといっても,当該施設の性格や来
75 歴,無償提供に至る経緯,利用の態様には様々なものがあり得るのであって,これらの事情の
76 いかんが政教分離原則との関係を考えるに当たって重要な考慮要素とされるべきである。[
77 2]
78 イ.無償提供された国公有地上に存在する宗教的施設の宗教性を判断するに当たっては,当該宗
79 教的施設に対する一般人の評価を抽象的に観念するのではなく,当該施設が存在する地元住民
80 の一般的評価を検討することが重要である。[bR]
81 ウ.宗教的施設に対する国公有地の無償提供が憲法第89条に違反し違憲と判断される場合には,
82 このような違憲状態を解消するための手段として,使用貸借契約の解除までは必要ないが,当
83 該土地上に存在する宗教的施設の撤去が必要である。[bS]
84 〔第3問〕(配点:2)
85 出版物の頒布等の仮処分による事前差止めの許否等をめぐる北方ジャーナル事件判決(最高裁判
86 所昭和61年6月11日大法廷判決,民集40巻4号872頁)に関する次のアからウまでの各記
87 述について,当該判決の趣旨に照らして,正しいものには○,誤っているものには×を付した場合
88 の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[bT])
89 ア.裁判所の事前差止めは,思想内容等の表現物につき,その発表の禁止を目的として,対象と
90 なる表現物の内容を網羅的一般的に審査する性質を有するものではあるが,裁判所という司法
91 機関により行われるものであるから,憲法第21条第2項前段の「検閲」には当たらない。
92 - 2 -
93
94 イ.裁判所の事前差止めは,表現行為が公共の利害に関する事項の場合は原則として許されない
95 が,表現内容が真実でなく,又はそれが専ら公益を図る目的のものでないことが明白で,かつ,
96 被害者が重大で著しく回復困難な損害を被るおそれがあるときは,例外的に許される。
97 ウ.公共の利害に関する事項についての表現行為に対し事前差止めを命ずる仮処分命令を発する
98 際には,口頭弁論又は債務者の審尋を行い,表現内容の真実性等の主張立証の機会を与えるこ
99 とが原則として必要である。
100 1.ア○
101
102 イ○
103
104 ウ○
105
106 2.ア○
107
108 イ○
109
110 ウ×
111
112 3.ア○
113
114 イ×
115
116 ウ○
117
118 4.ア○
119
120 イ×
121
122 ウ×
123
124 5.ア×
125
126 イ○
127
128 ウ○
129
130 6.ア×
131
132 イ○
133
134 ウ×
135
136 7.ア×
137
138 イ×
139
140 ウ○
141
142 8.ア×
143
144 イ×
145
146 ウ×
147
148 〔第4問〕(配点:2)
149 取材の自由に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,
150 正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選
151 びなさい。(解答欄は,[bU])
152 ア.報道のための取材の自由も憲法第21条の精神に照らし十分尊重に値するが,取材の自由と
153 いっても,何らの制約を受けないものではなく,公正な裁判の実現という憲法上の要請がある
154 ときは,ある程度の制約を受けることがあることは否定できない。
155 イ.報道機関が専ら報道目的で撮影したビデオテープを,裁判所の提出命令によって提出させる
156 場合よりも裁判官が発付した令状に基づき検察事務官が差し押さえる場合の方が,取材の自由
157 に対する制約の許否に関して,より慎重な審査を必要とする。
158 ウ.編集の上,既に放映されたビデオテープのマザーテープの差押えにより報道機関が受ける不
159 利益は,このビデオテープの放映が不可能となり報道の機会が奪われるという不利益ではなく,
160 将来の取材の自由が妨げられるおそれがあるという不利益にとどまる。
161 1.ア○
162
163 イ○
164
165 ウ○
166
167 2.ア○
168
169 イ○
170
171 ウ×
172
173 3.ア○
174
175 イ×
176
177 ウ○
178
179 4.ア○
180
181 イ×
182
183 ウ×
184
185 5.ア×
186
187 イ○
188
189 ウ○
190
191 6.ア×
192
193 イ○
194
195 ウ×
196
197 7.ア×
198
199 イ×
200
201 ウ○
202
203 8.ア×
204
205 イ×
206
207 ウ×
208
209 〔第5問〕(配点:3)
210 職業の自由に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,
211 それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に
212 [bV]から[bX])
213 ア.職業活動の自由についても精神的自由についても,国の積極的な社会経済政策のために規制
214 することが許されるのは同様であるが,前者の自由を規制する場合には立法府の裁量的判断が
215 広く認められる点が異なる。[bV]
216 イ.憲法第22条第1項が「公共の福祉に反しない限り」という留保を伴っているのは,職業活
217 動は社会的相互関連性が大きく,精神的自由と比較して公権力による規制の要請が強いことを
218 強調するためである。[bW]
219 ウ.職業の許可制は自由に対する強力な制限であるから,その合憲性を肯定し得るためには,原
220 則として重要な公共の利益のために必要かつ合理的な措置であることを要する。ただし,この
221 要請は,個々の許可条件の合憲性判断においてまで求められるものではない。[bX]
222
223 - 3 -
224
225 〔第6問〕(配点:3)
226 居住・移転の自由に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,
227 誤っている場合には2を選びなさい。なお,関連判例がある場合には,正誤は当該判例の趣旨に照
228 らして判断しなさい。(解答欄は,アからウの順に[10]から[12])
229 ア.一定の伝染病の感染を防止するという目的から,都道府県知事が患者を強制的に隔離するこ
230 とは,居住・移転の自由における人身の自由の側面に向けられた直接的な規制といえるが,こ
231 のような規制は,居住・移転の自由に対する必要な制約として是認される。[10]
232 イ.転出入の際に市町村長への届出義務を課することは,居住・移転の自由におけるプライバシ
233 ー権の側面に対する間接的な制約であるといえるが,住民の利便の増進に役立つものであり,
234 制約を償うに足りる公共の利益が認められるので,このような制約は許される。[11]
235 ウ.市町村長は,原則として転入届を受理しなければならない。ただし,市町村には住民の安全
236 を確保する義務があるので,地域の秩序が破壊され住民の生命や身体の安全が害される危険性
237 が高度に認められる場合には,転入届を受理しないことも許される。[12]
238 〔第7問〕(配点:2)
239 森林法共有林分割制限事件判決(最高裁判所昭和62年4月22日大法廷判決,民集41巻3号
240 408頁)に関する次のアからウまでの各記述について,当該判決の趣旨に照らして,正しいもの
241 には○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
242 (解答欄は,[13])
243 ア.憲法第29条は,私有財産制度を保障しているのみでなく,国民の個々の財産権につきこれ
244 を基本的人権として保障しているが,それ自体に内在する制約があるほか,社会全体の利益を
245 図るための規制により制約を受ける。
246 イ.財産権規制の目的には,社会政策及び経済政策上の積極的なものから,安全の保障や秩序の
247 維持等の消極的なものまで種々様々なものがあり得るが,森林法の共有林分割請求権を制限す
248 る規定は積極目的による規制である。
249 ウ.財産権規制の目的が公共の福祉に合致しないことが明らかであるか,規制手段が規制目的を
250 達成する手段として必要性や合理性に欠けていることが明らかであって,立法府の判断が合理
251 的裁量の範囲を超えるものとなる場合に限り,当該規制立法は違憲となる。
252 1.ア○
253
254 イ○
255
256 ウ○
257
258 2.ア○
259
260 イ○
261
262 ウ×
263
264 3.ア○
265
266 イ×
267
268 ウ○
269
270 4.ア○
271
272 イ×
273
274 ウ×
275
276 5.ア×
277
278 イ○
279
280 ウ○
281
282 6.ア×
283
284 イ○
285
286 ウ×
287
288 7.ア×
289
290 イ×
291
292 ウ○
293
294 8.ア×
295
296 イ×
297
298 ウ×
299
300 〔第8問〕(配点:3)
301 次の見解は,憲法第25条の第1項と第2項との関係について論じたものである。この見解に対
302 する論評としてなされた次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っ
303 ている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[14]から[16])
304 「憲法第25条第1項は,健康で文化的な最低限度の生活を営む国民の権利を定めており,同条
305 第2項は,国民が健康で文化的な最低限度の生活を上回る生活を営むことのできるような施策をな
306 すべき国の責務を定めている。したがって,同条第1項による健康で文化的な最低限度の生活の水
307 準については,具体的な事情の下では一定の基準が確保されている必要があるが,同条第2項によ
308 る施策の内容は,立法府の裁量に委ねられているものである。」
309 ア.この見解によると,一般的に,憲法第25条第1項に基づいて一定の給付を請求する具体的
310 権利が認められる。[14]
311 - 4 -
312
313 イ.この見解によると,憲法第25条第1項により保障される権利への侵害の有無が問題になっ
314 た場合には,より厳格度を高めた司法審査が行われ得る。[15]
315 ウ.この見解によると,憲法第25条第1項により保障される権利を具体的に実現するために,
316 同条第2項に基づいて国の各種の施策が実施されることになる。[16]
317 〔第9問〕(配点:2)
318 被告人の権利に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,
319 正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選
320 びなさい。(解答欄は,[17])
321 ア.いわゆるビデオリンク方式を採用することによって被告人は自ら尋問することができないが,
322 それは証人が受ける精神的圧迫を回避するためであり,弁護人は尋問できるのであるから,被
323 告人の証人審問権を侵害しているとはいえない。
324 イ.即決裁判手続は,争いがなく明白かつ軽微な事件について,簡易かつ迅速に公判の審理及び
325 裁判を行うことにより,手続の合理化や効率化を図るものであり,一般の事件と異なる上訴制
326 限を定めることに合理的理由があるから,裁判を受ける権利を侵害しているとはいえない。
327 ウ.ある事件の刑事確定訴訟記録の閲覧請求に対し,刑事確定訴訟記録法の条項に基づいて不許
328 可としても,憲法第21条,第82条の規定は刑事確定訴訟記録の閲覧を権利として要求でき
329 ることまで認めたものではないから,憲法には違反しない。
330 1.ア○
331
332 イ○
333
334 ウ○
335
336 2.ア○
337
338 イ○
339
340 ウ×
341
342 3.ア○
343
344 イ×
345
346 ウ○
347
348 4.ア○
349
350 イ×
351
352 ウ×
353
354 5.ア×
355
356 イ○
357
358 ウ○
359
360 6.ア×
361
362 イ○
363
364 ウ×
365
366 7.ア×
367
368 イ×
369
370 ウ○
371
372 8.ア×
373
374 イ×
375
376 ウ×
377
378 〔第10問〕(配点:2)
379 郵便法違憲判決(最高裁判所平成14年9月11日大法廷判決,民集56巻7号1439頁)に
380 関する次のアからウまでの各記述について,当該判決の趣旨に照らして,正しいものには○,誤っ
381 ているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
382 (解答欄は,
383 [
384 18])
385 ア.憲法第17条は,公務員の不法行為による国又は公共団体の損害賠償責任を免除又は制限す
386 る法律が立法権の裁量を逸脱したものである場合には,これを違憲無効とする効力を持つ規定
387 である。
388 イ.書留郵便物について,郵便業務従事者の故意又は重大な過失によって損害が生じた場合に,
389 国の損害賠償責任を全面的に免除する立法は違憲無効であるが,法律で国が負担すべき賠償額
390 に一定の制限を付することは許される。
391 ウ.特別送達郵便物について,郵便業務従事者の故意又は重大な過失によって損害が生じた場合
392 に,国の損害賠償責任を免除又は制限する立法は違憲無効であるが,軽過失にとどまる場合に
393 は,国の損害賠償責任を免除又は制限することも許される。
394 1.ア○
395
396 イ○
397
398 ウ○
399
400 2.ア○
401
402 イ○
403
404 ウ×
405
406 3.ア○
407
408 イ×
409
410 ウ○
411
412 4.ア○
413
414 イ×
415
416 ウ×
417
418 5.ア×
419
420 イ○
421
422 ウ○
423
424 6.ア×
425
426 イ○
427
428 ウ×
429
430 7.ア×
431
432 イ×
433
434 ウ○
435
436 8.ア×
437
438 イ×
439
440 ウ×
441
442 - 5 -
443
444 〔第11問〕(配点:2)
445 国民の義務に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているものに
446 は×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[19])
447 ア.憲法第26条第2項前段は,国民がその保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負うこ
448 とを定めている。これは,同条第1項が保障する子どもの教育を受ける権利の保障に対応した
449 ものであって,子ども自身に教育を受ける義務を負わせるものではない。
450 イ.憲法第27条第1項は,国民の勤労の義務を定めている。したがって,憲法第18条で禁止
451 されている「その意に反する苦役」に至らないものであれば,法律の定めにより,刑罰をもっ
452 て勤労を強制することも許される。
453 ウ.憲法第30条は,国民の納税義務を定めている。この規定は,国家の存立に不可欠な財政を
454 支えるという国民としての当然の義務を確認するとともに,その義務の具体化には法律の定め
455 が必要であるとしたものである。
456 1.ア○
457
458 イ○
459
460 ウ○
461
462 2.ア○
463
464 イ○
465
466 ウ×
467
468 3.ア○
469
470 イ×
471
472 ウ○
473
474 4.ア○
475
476 イ×
477
478 ウ×
479
480 5.ア×
481
482 イ○
483
484 ウ○
485
486 6.ア×
487
488 イ○
489
490 ウ×
491
492 7.ア×
493
494 イ×
495
496 ウ○
497
498 8.ア×
499
500 イ×
501
502 ウ×
503
504 〔第12問〕(配点:2)
505 天皇又は皇室に関する次のアからエまでの各記述について,正しいもの二つの組合せを,後記1
506 から6までの中から選びなさい。(解答欄は,[20])
507 ア.天皇は,精神若しくは身体の疾患又は事故があるときは,国事行為を委任することができる。
508 この場合には,摂政が天皇の名で国事行為を行う。
509 イ.皇室に財産を譲り渡し,又は皇室が財産を譲り受け,若しくは賜与することは国会の議決に
510 基づかなければならない,というのが憲法の定める原則である。
511 ウ.皇位の継承について,大日本帝国憲法は,「皇男子孫之ヲ継承ス」と定めていたが,日本国
512 憲法は,男系男子主義までも求めるものではない。
513 エ.国務大臣の任免,法律の定めるその他の官吏の任免の認証は,天皇の国事行為とされている。
514 認証は,これらの行為の効力要件である。
515 1.アとイ
516
517 2.アとウ
518
519 3.アとエ
520
521 4.イとウ
522
523 5.イとエ
524
525 6.ウとエ
526
527 〔第13問〕(配点:3)
528 選挙制度に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤ってい
529 る場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[21]から[23])
530 ア.小選挙区制の下では,二大政党化への傾向が生じ,そのいずれかの政党が議会の過半数を占
531 め,政権が安定する可能性が高くなる。他方で,議席に反映されない死票が多くなり,国民の
532 間に存在する少数者の意思が議会に反映されにくくなる。[21]
533 イ.比例代表制の下では,死票が比較的少なく,有権者の様々な意思が議会に反映されやすくな
534 る。他方で,一つの政党が議会の過半数を占めることが相対的に困難となり,小党分立を招き,
535 政権が不安定になるおそれがある。[22]
536 ウ.いわゆる中選挙区制の下では,一つの政党が議会の過半数を占め,政権が安定する可能性が
537 高くなる。他方で,同一政党から複数の候補者が同一選挙区に立候補する結果,小選挙区制と
538 比べて死票が生ずる確率が高くなる。[23]
539
540 - 6 -
541
542 〔第14問〕(配点:2)
543 次のaの@及びAは憲法第9条第1項についての見解であり,bのB及びCは同条第2項について
544 の見解である。また,次のアからウまでの各記述は,それらの見解を組み合わせて考えた場合に,
545 憲法第9条による戦争放棄の範囲等がどのように帰結されるかを述べたものである。アからウまで
546 の各記述について,正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1か
547 ら8までの中から選びなさい。(解答欄は,[24])
548 a.@.第1項は,戦争と,武力による威嚇又は武力の行使を,国際紛争を解決するための手段
549 として放棄したものであり,自衛目的によるものは放棄していない。
550 A.およそ戦争とは全て国際紛争解決の手段として行われるものであり,その目的のいかん
551 を問わず,戦争と,武力による威嚇又は武力の行使は,第1項により一切放棄されている。
552 b.B.「前項の目的を達するため」とは,第1項による戦争放棄の目的を達するためという意
553 味であり,第2項はそのための戦力の保持を禁止したものである。
554 C.「前項の目的を達するため」とは,戦争を放棄するに至った動機を一般的に示すもので
555 あり,第2項は一切の戦力の保持を禁止したものである。
556 ア.@及びBの見解を前提とすると,自衛のための戦争は認められるので,そのための戦力保持
557 は許されることになる。
558 イ.@及びCの見解を前提とすると,一切の戦力の保持が禁止される結果として,自衛のための
559 戦争も放棄されることになる。
560 ウ.A及びCの見解を前提とすると,侵略戦争はもとより,自衛のための戦争も認められず,そ
561 のための戦力の保持も一切許されないことになる。
562 1.ア○
563
564 イ○
565
566 ウ○
567
568 2.ア○
569
570 イ○
571
572 ウ×
573
574 3.ア○
575
576 イ×
577
578 ウ○
579
580 4.ア○
581
582 イ×
583
584 ウ×
585
586 5.ア×
587
588 イ○
589
590 ウ○
591
592 6.ア×
593
594 イ○
595
596 ウ×
597
598 7.ア×
599
600 イ×
601
602 ウ○
603
604 8.ア×
605
606 イ×
607
608 ウ×
609
610 〔第15問〕(配点:3)
611 衆議院の優越に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っ
612 ている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[25]から[27])
613 ア.衆議院と参議院を比較すると,衆議院の方が議員の任期が短く,また解散により必要な場合
614 には民意を問える地位にある点で,相対的に見て,その時々の民意をより反映しているといえ
615 ることが衆議院優越の根拠であると解される。[25]
616 イ.衆議院が可決した法律案を参議院が可決しなかった場合には,衆議院が出席議員の3分の2
617 以上の多数で再び可決して法律として成立させることができるが,衆議院の再議決の前には両
618 院協議会を開くことが憲法上求められている。[26]
619 ウ.憲法は条約について,内閣が締結権を有するとしながらも,国会による承認を経ることを求
620 めている。その際には,案件を先に衆議院に提出しなければならず,また議決についても,法
621 律案の場合よりも衆議院の強い優越性が認められている。[27]
622
623 - 7 -
624
625 〔第16問〕(配点:3)
626 憲法第73条が列挙する内閣の事務に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正し
627 い場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[28]から[
628 30])
629 ア.日本国憲法は,大日本帝国憲法が天皇大権としていた恩赦を内閣の権能とした。恩赦は立法
630 権及び司法権の作用を行政権者の判断で変動させるものであるので,憲法が定める恩赦の各種
631 類の内容と手続について法律で定めることが必要である。[28]
632 イ.内閣は外交関係を処理するが,これは,法律の執行という行政権の通常の作用とは異なる権
633 限を内閣に帰属させたものである。外交関係の処理に関する事務には,条約の締結以外の外交
634 交渉,外交使節の任免,外交文書の作成などが含まれる。[29]
635 ウ.内閣が締結する条約とは,名称を問わず,広く文書による国家間の合意をいう。したがって,
636 私法上の契約の性質を持つ国家間の合意文書も,条約の委任に基づく国家間の合意文書も,事
637 前に,時宜によっては事後に国会の承認を経ることが必要となる。[30]
638 〔第17問〕(配点:3)
639 司法権に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている
640 場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[31]から[33])
641 ア.「板まんだら」事件判決(最三小判昭和56年4月7日)は,宗教上の教義や信仰に関わる
642 紛争について裁判所は厳に中立を保つべきであるとして,これらの事項が訴訟の前提問題に含
643 まれている場合には,当該訴訟は法律上の争訟に当たらないとしたものである。[31]
644 イ.苫米地事件判決(最大判昭和35年6月8日)は,法律上の争訟の要件が満たされる事案で
645 あっても,高度の政治性を有する国家行為に関しては,実際的必要性の観点から,裁判所が司
646 法判断を下すのを自制すべきであるとしたものである。[32]
647 ウ.警察法改正無効事件判決(最大判昭和37年3月7日)は,警察法改正が衆参両院において
648 議決を経たとされ,適法な手続で公布されている以上,裁判所は両院の自主性を尊重すべきで
649 あり,議事手続に関する事実を審理してその有効無効を判断すべきでないとしたものである。
650 [33]
651 〔第18問〕(配点:2)
652 違憲判決の方法に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らし
653 て,正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中か
654 ら選びなさい。(解答欄は,[34])
655 ア.選挙権の平等に反する定数配分規定を是正するための合理的期間が経過したにもかかわらず,
656 現行規定のままで選挙が施行された場合,判決確定により直ちに当該選挙を無効とすることが
657 相当でないとみられるときは,選挙を無効とするがその効果は一定期間経過後に初めて発生す
658 るという内容の判決をすることも許される。
659 イ.国籍法第3条第1項を全体として違憲無効とせず,同項の規定の一部である準正要件を違憲
660 無効とすることで,日本国民である父と日本国民でない母との間に出生し,かつ,その後に父
661 から認知された子は,準正要件を除いた所定の要件を満たすときには,日本国籍の取得が認め
662 られる。
663 ウ.公務員の政治的行為の禁止を定める国家公務員法第102条第1項及び人事院規則14−7
664 それ自体は憲法第21条に違反しないとしても,当該公務員の行為のもたらす弊害が軽微なも
665 のについてまで一律に罰則を適用することは,必要最小限の域を超えるものであって,憲法第
666 21条及び第31条に違反する。
667 1.ア○
668
669 イ○
670
671 ウ○
672
673 2.ア○
674
675 イ○
676
677 ウ×
678 - 8 -
679
680 3.ア○
681
682 イ×
683
684 ウ○
685
686 4.ア○
687
688 イ×
689
690 ウ×
691
692 5.ア×
693
694 イ○
695
696 ウ○
697
698 7.ア×
699
700 イ×
701
702 ウ○
703
704 8.ア×
705
706 イ×
707
708 ウ×
709
710 6.ア×
711
712 イ○
713
714 ウ×
715
716 〔第19問〕(配点:3)
717 条例に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,それぞ
718 れ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[35]
719 から[37])
720 ア.ある事項を条例によって規制する結果として,地域ごとに取扱いに差異が生じることがあり
721 得る。憲法が各地方公共団体の条例制定権を認める以上,このような地域ごとの差異は憲法自
722 らが容認しているといえる。[35]
723 イ.市町村が行う国民健康保険の保険料方式での強制徴収は租税に類似する性質を有するので,
724 条例で定める賦課要件の明確性の程度は,憲法第84条において要求される明確性の程度と同
725 等のものが求められる。[36]
726 ウ.憲法が地方公共団体の条例制定権を認めており,かつ,地方議会によって議決される条例は
727 法律と実質的に同視できるものであるので,法律の授権がなくても,ある行為について条例で
728 刑罰を定めてこれを規制することは許される。[37]
729 〔第20問〕(配点:3)
730 憲法と条約の効力関係をめぐる憲法優位説に関する次のアからウまでの各記述について,それぞ
731 れ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[38]
732 から[40])
733 ア.憲法優位説の論拠の一つは,条約優位説がもたらす結果に対する批判である。それは,条約
734 締結要件が憲法改正手続よりも緩やかであるので,条約によって実質的に憲法を改正すること
735 も可能になることへの批判である。[38]
736 イ.憲法優位説によれば,条約締結権を定めている憲法の規定は,どの機関が条約締結を担うの
737 か,またどのような手続を必要とするのかについて定めたものであって,条約の効力の根拠を
738 定めたものではない。[39]
739 ウ.憲法優位説の中にも,条約の違憲審査を控えるべきであるとする考え方がある。それは,憲
740 法第81条の文言に条約が含まれていないことや憲法第98条第2項が条約の誠実遵守を宣言
741 していることを根拠とする。[40]
742
743 - 9 -
744
745 〔第21問〕(配点:3)
746 次の【文章T】の空欄A及びBに補充すべき語句を,それぞれ【語群T】に掲げる1から5まで
747 の中から選びなさい。また,【文章U】の空欄C及びDに補充すべき語句を,それぞれ【語群U】
748 に掲げる1から5までの中から選びなさい。(解答欄は,AからDの順に[41]から[44])
749 【文章T】
750
751 普通地方公共団体が,既に具体的な金銭債権として発生している国民の重要な権利に
752
753 関し,法令に違反してその行使を積極的に妨げるような一方的かつ統一的な取扱いをし,その行
754 使を著しく困難にさせた場合,当該普通地方公共団体が当該権利の消滅時効を主張することは,
755 【A】[41]に反し許されない。このような場合には,当該普通地方公共団体による時効の主
756 張を許さないこととしても,地方自治法第236条第2項の趣旨に含まれる【B】[42]に反
757 しない。
758 (参照条文)地方自治法
759 第236条
760 2
761
762 (略)
763
764 金銭の給付を目的とする普通地方公共団体の権利の時効による消滅については,法律
765 に特別の定めがある場合を除くほか,時効の援用を要せず,また,その利益を放棄する
766 ことができないものとする。普通地方公共団体に対する権利で,金銭の給付を目的とす
767 るものについても,また同様とする。
768
769 3,4
770
771 (略)
772
773 【語群T】
774 1.比例原則
775
776 2.平等原則
777
778 3.信義則
779
780 4.法律の留保の原則
781
782 5.説明責任の原則
783 【文章U】
784
785 租税法規に適合する課税処分を,【C】[43]の適用により違法なものとして取り消
786
787 すには,租税法規の適用における【D】[44]の要請を犠牲にしてもなお,当該課税処分に係
788 る課税を免れさせなければ正義に反するといえるような特別の事情が存しなければならない。そ
789 して,特別の事情が存するかどうかの判断に当たっては,少なくとも,税務官庁が納税者に対し
790 【C】[43]の適用を根拠付けるような公的見解を表示していたかどうかを,考慮しなければ
791 ならない。
792 【語群U】
793 1.比例原則
794
795 2.平等原則
796
797 3.信義則
798
799 4.侵害留保原理
800
801 5.適正手続の原則
802 〔第22問〕(配点:3)
803 建築基準法が同法所定の接道義務について条例による制限の付加を認めていることを受け,東京
804 都建築安全条例(以下「条例」という。)は,接道義務を厳格化している。条例の定める安全認定(以
805 下「安全認定」という。)は,接道義務の例外を認めるための制度であり,接道要件を満たしてい
806 ない建築物の計画であっても,適法に安全認定を受けていれば,建築確認申請手続において,接道
807 義務の違反がないものとして扱われることとなる。安全認定が行われた上で建築確認がされている
808 場合に,建築確認の取消訴訟において安全認定の違法を主張することの可否について判断を示した
809 最高裁判所の判決(最高裁判所平成21年12月17日第一小法廷判決,民集63巻10号263
810 1頁)に関する次のアからエまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場
811 合には2を選びなさい。(解答欄は,アからエの順に[45]から[48])
812 ア.この判決は,安全認定に処分性が認められないことを前提として,建築確認の取消訴訟にお
813 いて安全認定の違法を主張することができるとしたものである。[45]
814 イ.この判決は,周辺住民には安全認定の取消訴訟の原告適格が認められないことを考慮して,
815 - 10 -
816
817 建築確認の取消訴訟において安全認定の違法を主張することができるとしたものである。[
818 46]
819 ウ.この判決は,建築確認における接道要件充足の有無の判断と,安全認定における安全上の支
820 障の有無の判断は,避難又は通行の安全の確保という同一の目的を達成するために行われるも
821 のであることを考慮して,建築確認の取消訴訟において安全認定の違法を主張することができ
822 るとしたものである。[47]
823 エ.この判決は,安全認定の適否を争うための手続的保障がこれを争おうとする者に十分に与え
824 られているというのは困難であることを考慮して,建築確認の取消訴訟において安全認定の違
825 法を主張することができるとしたものである。[48]
826 〔第23問〕(配点:2)
827 次の文章は,調理師甲とその相談を受けている弁護士乙との会話である。次のアからウまでの下
828 線部の各記述について,正しいものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1か
829 ら8までの中から選びなさい。(解答欄は,[49])
830 甲
831
832 「私は,調理師法に基づく調理師の免許(以下「免許」という。)を知事から受けて,レス
833
834 トランのシェフをしていますが,そのレストランで生じた食中毒事故を理由に,知事によって
835 免許を取り消されそうになって,困っています。数日前に,知事からこの件についての書類が
836 来ていますので,見てください。」
837 乙
838
839 「これは,行政手続法(以下「法」という。)による聴聞の通知ですね。免許の取消しを阻
840
841 止するため,聴聞でどのような主張をすべきか検討しましょう。その前提として情報収集が必
842 要ですが,いい方法があります。甲さんの免許の取消しについて,法による聴聞の通知があっ
843 たわけですから,(ア)甲さんには,法に基づく文書等の閲覧の権利が生じており,知事に対し,
844 本件に関する調査結果などの資料の閲覧を求めることができます。」
845 甲
846
847 「そのようなことができるとは知りませんでした。ところで,聴聞に出ていくことができる
848 のは私だけでしょうか。」
849
850 乙
851
852 「(イ)法によれば,不利益処分の名宛人となるべき者やその代理人は,聴聞の期日に出頭し
853 て意見を述べたりすることができますが,それ以外の利害関係者が聴聞手続に参加することは
854 認められていません。」
855
856 甲
857
858 「分かりました。それから,少し先の話になりますが,聴聞でいろいろ意見を述べても,結
859 局免許取消処分がされてしまった場合,どうしたらいいでしょうか。」
860
861 乙
862
863 「調理師法は,不服申立前置主義を採っていませんので,免許取消処分に対して直ちに訴訟
864 を起こすことができます。そのほか,行政不服審査法により,知事への異議申立てをすること
865 も考えられるのですが,(ウ)法は,聴聞を経てされた処分については,事前手続の保障が手厚
866 いことから,不服申立てを制限していますので,甲さんが異議申立てをすることはでき
867 ません。」
868
869 1.ア○
870
871 イ○
872
873 ウ○
874
875 2.ア○
876
877 イ○
878
879 ウ×
880
881 3.ア○
882
883 イ×
884
885 ウ○
886
887 4.ア○
888
889 イ×
890
891 ウ×
892
893 5.ア×
894
895 イ○
896
897 ウ○
898
899 6.ア×
900
901 イ○
902
903 ウ×
904
905 7.ア×
906
907 イ×
908
909 ウ○
910
911 8.ア×
912
913 イ×
914
915 ウ×
916
917 - 11 -
918
919 〔第24問〕(配点:2)
920 甲は,たばこ事業法に基づき,営業所の自動販売機に成人識別装置を装備することを条件に製造
921 たばこの小売販売業の許可処分を受けたが,同装置を装備しなかったため,財務大臣は,同法に基
922 づき甲の小売販売業許可処分を取り消した。以上の事実関係を前提に,行政手続法に関する次のア
923 からウまでの各記述について,法令に照らし,正しいものに○,誤っているものに×を付した場合
924 の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。なお,アからウまでの各記述は,行政手続法
925 の定める適用除外には当たらない場面であり,たばこ事業法には,行政手続法の全部又は一部の適
926 用を除外する規定は存在しない。(解答欄は,[50])
927 ア.財務大臣は,甲に対する小売販売業の許可処分を行う際にその理由を提示しなければならな
928 い。
929 イ.財務大臣は,小売販売業の許可申請に対する処分をするまでに通常要すべき標準的な処理期
930 間を定めたときは,これを公にしておかなければならない。
931 ウ.財務大臣は,小売販売業許可取消処分について処分基準を定めたときは,これを公にしてお
932 かなければならない。
933 1.ア○
934
935 イ○
936
937 ウ○
938
939 2.ア○
940
941 イ○
942
943 ウ×
944
945 3.ア○
946
947 イ×
948
949 ウ○
950
951 4.ア○
952
953 イ×
954
955 ウ×
956
957 5.ア×
958
959 イ○
960
961 ウ○
962
963 6.ア×
964
965 イ○
966
967 ウ×
968
969 7.ア×
970
971 イ×
972
973 ウ○
974
975 8.ア×
976
977 イ×
978
979 ウ×
980
981 〔第25問〕(配点:3)
982 行政裁量に関する次のアからエまでの各記述について,法令又は最高裁判所の判例に照らし,そ
983 れぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
984 (解答欄は,アからエの順に[
985 51]から[54])
986 ア.社会保障給付の申請に対する処分について法令により行政裁量が認められる場合において,
987 裁判所が一定の処分をすべき旨を命ずる判決をするためには,その処分をしないことが裁量権
988 の範囲を超え,又はその濫用となると認められることが必要である。[51]
989 イ.不利益処分について法令により行政裁量が認められる場合において,裁判所が一定の処分を
990 してはならない旨を命ずる判決をするためには,その処分をすることが裁量権の範囲を超え,
991 又はその濫用となると認められることが必要である。[52]
992 ウ.公務員の懲戒処分について法令により行政裁量が認められる場合において,裁判所は,懲戒
993 権者と同一の立場に立って懲戒処分をすべきであったか,又はいかなる処分を選択すべきであ
994 ったかについて判断し,その結果が懲戒権者の行った懲戒処分と異なるときは,その処分を取
995 り消すことができる。[53]
996 エ.工場排水の規制処分について法令により行政裁量が認められる場合において,裁判所が処分
997 権限不行使の違法を理由とする国家賠償請求を認容するためには,処分権限の不行使が,その
998 権限を定めた法令の趣旨,目的やその権限の性質等に照らし,具体的事情の下において,許容
999 される限度を逸脱して著しく合理性を欠くと認められることが必要である。[54]
1000
1001 - 12 -
1002
1003 〔第26問〕(配点:2)
1004 A市は,行政手続条例に,行政指導に関して次の1から5までの内容の規定を設けようとしてい
1005 る。この中から,行政手続法に同様の規定が置かれているものを2個選びなさい。ただし,1から
1006 5までの文中にある「条例」は,「法律」と読み替えるものとする。(解答欄は,[55],[56]順
1007 不同)
1008 1.行政指導に携わる者は,当該行政機関の任務又は所掌事務の範囲を逸脱してはならない。
1009 2.申請の取下げ又は内容の変更を求める行政指導を行う場合には,原則として,行政指導の相
1010 手方に対し,行政指導の趣旨及び内容を記載した書面を交付しなければならない。
1011 3.条例の定めるところにより,行政指導の相手方が行政指導に従わなかった旨を公表する場合
1012 には,原則として,行政指導の相手方に意見を述べる機会を与えなければならない。
1013 4.行政指導指針を定めようとする場合には,原則として,広く一般の意見を求める意見公募手
1014 続を採らなければならない。
1015 5.行政指導の相手方は,行政指導が本条例に違反することを理由に,行政指導をした行政機関
1016 に対し,行政指導の中止その他必要な措置を採るように求めることができる。
1017 〔第27問〕(配点:2)
1018 行政指導に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものに○,誤っているものに×を
1019 付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[57])
1020 ア.行政指導は,相手方の任意の協力によって一定の行政目的を実現するものであって,法律に
1021 その具体的根拠規定がない場合に行われるものである。
1022 イ.行政指導とは,指導,勧告,助言その他の行為であって処分に該当しないものをいうから,
1023 行政指導が国家賠償法第1条第1項にいう「公権力の行使」に当たることはない。
1024 ウ.法律に許可の条件に違反した場合には許可を取り消すことができるとの規定がある場合に,
1025 許可を受けた相手方が条件に違反する行為をしていることが明らかとなったため,処分行政庁
1026 は,条件違反の是正を求める行政指導をした。ところが,相手方はこれに従う意思のない旨を
1027 表明したため,処分行政庁は,許可を取り消した。この場合の許可の取消しは,行政指導に従
1028 わなかったことを理由とする不利益な取扱いには当たらない。
1029 1.ア○
1030
1031 イ○
1032
1033 ウ○
1034
1035 2.ア○
1036
1037 イ○
1038
1039 ウ×
1040
1041 3.ア○
1042
1043 イ×
1044
1045 ウ○
1046
1047 4.ア○
1048
1049 イ×
1050
1051 ウ×
1052
1053 5.ア×
1054
1055 イ○
1056
1057 ウ○
1058
1059 6.ア×
1060
1061 イ○
1062
1063 ウ×
1064
1065 7.ア×
1066
1067 イ×
1068
1069 ウ○
1070
1071 8.ア×
1072
1073 イ×
1074
1075 ウ×
1076
1077 - 13 -
1078
1079 〔第28問〕(配点:2)
1080 次のアからウまでの各記述について,正しいものに○,誤っているものに×を付した場合の組合
1081 せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[58])
1082 ア.最高裁判所の判例によれば,新規に大規模マンションの建設を予定している住宅分譲業者A
1083 がB市に給水申込みをした事案において,B市が水道事業者として正常な企業努力をしている
1084 にもかかわらず近い将来において水不足が生ずることが確実に予見される場合には,水道法第
1085 15条第1項にいう「正当の理由」が認められることから,B市はAの給水契約の申込みを拒
1086 否することができる。
1087 (参照条文)水道法
1088 第15条
1089
1090 水道事業者は,事業計画に定める給水区域内の需要者から給水契約の申込みを
1091
1092 受けたときは,正当の理由がなければ,これを拒んではならない。
1093 2,3
1094
1095 (略)
1096
1097 イ.最高裁判所の判例によれば,C市が特定の市立保育所を廃止する条例(以下「条例」という。)
1098 を制定した場合において,廃止される保育所で保育を受けている児童及びその保護者は,保育
1099 の実施期間満了まで当該保育所で保育を受けることを期待し得る法的地位を条例により違法に
1100 侵害されたと主張して,条例制定行為に対する取消訴訟を適法に提起することができる。
1101 ウ.D市は,産業廃棄物処理業者Eとの間で公害防止協定を締結する場合には,当該協定におい
1102 て,必要があると認めるときは,D市職員をしてEの所有する処理施設に実力で立ち入らせ,
1103 検査を行わせることができる旨を定めることができる。
1104 1.ア○
1105
1106 イ○
1107
1108 ウ○
1109
1110 2.ア○
1111
1112 イ○
1113
1114 ウ×
1115
1116 3.ア○
1117
1118 イ×
1119
1120 ウ○
1121
1122 4.ア○
1123
1124 イ×
1125
1126 ウ×
1127
1128 5.ア×
1129
1130 イ○
1131
1132 ウ○
1133
1134 6.ア×
1135
1136 イ○
1137
1138 ウ×
1139
1140 7.ア×
1141
1142 イ×
1143
1144 ウ○
1145
1146 8.ア×
1147
1148 イ×
1149
1150 ウ×
1151
1152 〔第29問〕(配点:2)
1153 行政代執行法による代執行に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものに○,誤っ
1154 ているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[
1155 59])
1156 ア.市が所有する土地に権原なく工作物が設置された場合,市長は,当該土地の所有権に基づき
1157 代執行により当該工作物を除却することができる。
1158 イ.市が庁舎の一部屋の使用許可を市の職員組合に与えていたが,当該使用許可の期限が経過し
1159 た後も組合員が立ち退かない場合,同部屋からの組合員の退去について代執行をすることはで
1160 きない。
1161 ウ.行政罰は,間接的に行政上の義務の履行を確保する機能を果たすことから,行政罰が適用で
1162 きる場合,代執行以外の手段によってその履行を確保することが困難とはいえないため,代執
1163 行をすることはできない。
1164 1.ア○
1165
1166 イ○
1167
1168 ウ○
1169
1170 2.ア○
1171
1172 イ○
1173
1174 ウ×
1175
1176 3.ア○
1177
1178 イ×
1179
1180 ウ○
1181
1182 4.ア○
1183
1184 イ×
1185
1186 ウ×
1187
1188 5.ア×
1189
1190 イ○
1191
1192 ウ×
1193
1194 6.ア×
1195
1196 イ×
1197
1198 ウ○
1199
1200 7.ア×
1201
1202 イ○
1203
1204 ウ○
1205
1206 8.ア×
1207
1208 イ×
1209
1210 ウ×
1211
1212 〔第30問〕(配点:3)
1213 行政機関の保有する情報の公開に関する法律(以下「情報公開法」という。)に関する次のアか
1214 らエまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
1215 (解答欄は,アからエの順に[60]から[63])
1216 ア.開示請求を受けた行政機関の長は,当該開示請求があった日から30日以内に当該開示請求
1217 - 14 -
1218
1219 に係る行政文書の全部若しくは一部を開示する旨の決定又は開示をしない旨の決定をしなけれ
1220 ばならず,この期間の延長は認められていない。[60]
1221 イ.開示請求に対し,行政機関の長が,当該開示請求に係る行政文書の存否を明らかにしないで,
1222 当該開示請求を拒否することができるのは,当該行政文書が存在しているか否かを答えるだけ
1223 で,個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)に係る不開示情報
1224 を開示することとなるときに限られる。[61]
1225 ウ.開示請求に係る行政文書に,公にすることにより,犯罪の予防,鎮圧又は捜査,公訴の維持,
1226 刑の執行その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあると行政機関の長が認め
1227 ることにつき相当の理由がある情報が記録されている場合には,当該行政機関の長は,当該行
1228 政文書の開示を拒むことができる。[62]
1229 エ.自然人に限らず,法人であっても,情報公開法の定めるところにより,行政機関の長に対し,
1230 当該行政機関の保有する行政文書の開示を請求することができる。[63]
1231 〔第31問〕(配点:2)
1232 処分性に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例に照らし,正しいものに
1233 ○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答
1234 欄は,[64])
1235 ア.市町村の長が住民基本台帳法に基づき同法所定の氏名等の事項を住民票に記載する行為には,
1236 処分性が認められるから,出生した子につき住民票の記載を求める親からの申出に対し市町村
1237 の長がした当該記載をしない旨の応答には,処分性が認められるものといえる。
1238 イ.国有普通財産の払下げは,売渡申請書の提出及びこれに対する払下許可の形式が採られてお
1239 り,国が優越的地位に立って私人との間の法律関係を定めるものであるから,処分性が認めら
1240 れるものといえる。
1241 ウ.過大に登録免許税を納付して登記等を受けた者が,登録免許税法に基づいて,登記機関に対
1242 し税務署長への還付通知を行うよう請求した事例において,登記機関が当該請求を拒否する旨
1243 の通知を行った場合,当該拒否通知は,登記等を受けた者に対して簡易迅速に還付を受ける手
1244 続を利用することができる地位を否定する法的効果を有するから,処分性が認められるものと
1245 いえる。
1246 1.ア○
1247
1248 イ○
1249
1250 ウ○
1251
1252 2.ア○
1253
1254 イ○
1255
1256 ウ×
1257
1258 3.ア○
1259
1260 イ×
1261
1262 ウ○
1263
1264 4.ア○
1265
1266 イ×
1267
1268 ウ×
1269
1270 5.ア×
1271
1272 イ○
1273
1274 ウ○
1275
1276 6.ア×
1277
1278 イ○
1279
1280 ウ×
1281
1282 7.ア×
1283
1284 イ×
1285
1286 ウ○
1287
1288 8.ア×
1289
1290 イ×
1291
1292 ウ×
1293
1294 〔第32問〕(配点:2)
1295 抗告訴訟における判決の効力に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものに○,誤
1296 っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
1297 (解答欄は,
1298 [
1299 65])
1300 ア.処分の取消判決が確定した場合,処分行政庁は,判決の拘束力により当該処分を取り消さな
1301 ければならない。
1302 イ.義務付け訴訟において請求を認容する判決が確定した場合,当該処分がされたのと同様の効
1303 果が生ずる。
1304 ウ.課税処分を取り消す判決が確定した場合,当該課税処分を前提とする滞納処分としての差押
1305 処分がそのまま維持されることはない。
1306 1.ア○
1307
1308 イ○
1309
1310 ウ○
1311
1312 2.ア○
1313
1314 イ○
1315
1316 ウ×
1317
1318 3.ア○
1319
1320 イ×
1321
1322 ウ○
1323
1324 4.ア○
1325
1326 イ×
1327
1328 ウ×
1329
1330 5.ア×
1331
1332 イ○
1333
1334 ウ○
1335
1336 6.ア×
1337
1338 イ○
1339
1340 ウ×
1341
1342 7.ア×
1343
1344 イ×
1345
1346 ウ○
1347
1348 8.ア×
1349
1350 イ×
1351
1352 ウ×
1353 - 15 -
1354
1355 〔第33問〕(配点:2)
1356 処分の取消しの訴えの審理に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものに○,誤っ
1357 ているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[
1358 66])
1359 ア.処分の取消しの訴えにおいて,原告は,処分に関係する一切の違法を理由として取消しを求
1360 めることができる。
1361 イ.処分の取消しの訴えにおいて,裁判所は,訴訟関係を明瞭にするため,必要があると認める
1362 ときは,処分の理由を明らかにする資料であって当該処分をした行政庁が保有するものの全部
1363 又は一部の提出を求める釈明処分をすることができる。
1364 ウ.処分の取消しの訴えにおいて,裁判所が職権ですることができる証拠調べの対象は,訴訟要
1365 件に関するものに限られない。
1366 1.ア○ イ○ ウ○
1367
1368 2.ア○ イ○ ウ×
1369
1370 3.ア○ イ× ウ○
1371
1372 4.ア○ イ× ウ×
1373
1374 5.ア× イ○ ウ○
1375
1376 6.ア× イ○ ウ×
1377
1378 7.ア× イ× ウ○
1379
1380 8.ア× イ× ウ×
1381
1382 〔第34問〕(配点:3)
1383 行政事件訴訟法第3条第2項以下に定める法定抗告訴訟に関する次のアからエまでの各記述につ
1384 いて,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからエ
1385 の順に[67]から[70])
1386 ア.生活保護開始申請を却下された者は,保護の実施機関において生活保護を開始しないことが
1387 裁量権の範囲の逸脱又は濫用に当たるといえるならば,却下処分の取消しの訴えに代えて,生
1388 活保護開始決定の義務付けの訴えを適法に提起することができる。[67]
1389 イ.建築基準法令に違反した建築物の敷地の隣地所有者は,当該建築物が倒壊する危険があるの
1390 に特定行政庁が違反是正措置としての処分をしないのは違法であるとして,不作為の違法確認
1391 の訴えを適法に提起することができる。[68]
1392 ウ.差止めの訴えを提起することができるのは,行政庁が一定の処分又は裁決をしてはならない
1393 旨を命ずることを求めるにつき法律上の利益を有する者に限られる。[69]
1394 エ.取消訴訟と義務付け訴訟が併合して提起されている場合,両訴訟の弁論及び裁判は,分離し
1395 ないでしなければならないから,裁判所は,両訴訟に係る判決を同時にしなければならない。
1396 [70]
1397 〔第35問〕(配点:3)
1398 普通地方公共団体であるA市においては,観光の振興のために,宗教法人Bの主宰により長年に
1399 わたり行われている行事と提携する事業が企画されたが,A市の住民であるXは,この事業の内容
1400 については政教分離の原則等との関係で慎重に検討すべき問題があると考えている。このような場
1401 合において,Xが地方自治法(以下「法」という。)第242条の2第1項の規定に基づいて提起
1402 する住民訴訟に係る各事例に関する次のアからエまでの各記述(いずれにあっても,各記述に係る
1403 もの以外の訴訟要件については問題はなく,権限の委任についての定めもないものとする。)につ
1404 いて,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからエ
1405 の順に[71]から[74])
1406 ア.A市の市長Cが宗教法人Bの主宰する行事に特定の日時に出席することが予定されている事
1407 例において,Xは,当該出席行為に伴う公金の支出その他の法の定める財務会計上の行為につ
1408 いて,法第242条の2第1項第1号の規定に基づき,その差止めを求める住民訴訟を,適法
1409 に提起することができる。[71]
1410 イ.問題とされる事業に関して公金の支出を内容とする処分がされた事例において,Xは,当該
1411 - 16 -
1412
1413 処分の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者に当たるか否かにかかわらず,法第24
1414 2条の2第1項第2号の規定に基づき,その取消しを求める住民訴訟を,適法に提起すること
1415 ができる。[72]
1416 ウ.A市から町内会Dが貸付けを受けていた土地の上に宗教法人Bの礼拝の施設が存在する事例
1417 において,Xは,法第242条の2第1項第3号の規定に基づき,市長Cが町内会Dに上記の
1418 施設が存在する状態の解消を求めること等の当該土地の管理を怠る事実の違法確認を求める住
1419 民訴訟を,適法に提起することができる。[73]
1420 エ.町内会DがA市から貸付けを受けていた土地の貸付料の支払を滞っていた事例において,X
1421 は,法第242条の2第1項第4号本文の規定に基づき,市長Cが町内会Dに契約による債務
1422 の履行としての貸付料の支払を請求することを求める住民訴訟を,適法に提起することができ
1423 る。[74]
1424 (参照条文)地方自治法
1425 第242条の2
1426
1427 普通地方公共団体の住民は,前条(注:住民監査請求)第1項の規定に
1428
1429 よる請求をした場合において,同条第4項の規定による監査委員の監査の結果(中略)
1430 に不服があるとき(中略)は,裁判所に対し,同条第1項の請求に係る違法な行為又は
1431 怠る事実につき,訴えをもつて次に掲げる請求をすることができる。
1432 一
1433
1434 当該執行機関又は職員に対する当該行為の全部又は一部の差止めの請求
1435
1436 二
1437
1438 行政処分たる当該行為の取消し又は無効確認の請求
1439
1440 三
1441
1442 当該執行機関又は職員に対する当該怠る事実の違法確認の請求
1443
1444 四
1445
1446 当該職員又は当該行為若しくは怠る事実に係る相手方に損害賠償又は不当利得返還
1447 の請求をすることを当該普通地方公共団体の執行機関又は職員に対して求める請求。
1448 (以下略)
1449
1450 2〜12
1451
1452 (略)
1453
1454 〔第36問〕(配点:3)
1455 処分の効力,処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止(以下「執行停止」という。)に
1456 関する次のアからエまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2
1457 を選びなさい。(解答欄は,アからエの順に[75]から[78])
1458 ア.執行停止の決定をする場合においては,本案の訴えが提起されていなければならないが,当
1459 該訴えが適法であるか否かは問題とならない。[75]
1460 イ.執行停止は,処分,処分の執行又は手続の続行により生ずる重大な損害を避けるため他に適
1461 当な方法がないときに限り,することができる。[76]
1462 ウ.処分の効力の停止は,処分の執行又は手続の続行の停止によって目的を達することができる
1463 場合には,することができない。[77]
1464 エ.民事保全法に規定する仮処分をもっては,裁判所は,処分の執行停止を命ずることはできな
1465 い。[78]
1466
1467 - 17 -
1468
1469 〔第37問〕(配点:2)
1470 次のアからウまでの各記述の下線部について,最高裁判所の判例に照らし,正しいものに○,誤
1471 っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
1472 (解答欄は,
1473 [
1474 79])
1475 ア.固定資産税の納税者は,固定資産税の登録価格について不服がある場合,地方税法に基づく
1476 審査の申出及びその決定に対する取消しの訴えによってのみ争うことができるとされている。
1477 したがって,当該納税者がこれら手続を経ることなく,登録価格が過大であったとして,国家
1478 賠償法に基づき固定資産税の過納金相当額の損害賠償請求をすることはできない。
1479 イ.不動産の強制競売事件における執行裁判所の処分については,民事執行法に定める救済の手
1480 続により是正することができる。こうした手続が予定されているから,執行裁判所自らその処
1481 分を是正すべき場合等特別の事情がある場合を除き,権利者がその手続による救済を求めるこ
1482 とを怠ったため損害が生じたとしても,国家賠償法に基づき損害賠償請求をすることはできな
1483 い。
1484 ウ.犯罪の被害者は,公訴提起により利益を受けることから,検察官の不起訴処分の違法を理由
1485 として,国家賠償法に基づき損害賠償請求をすることができる。
1486 1.ア○
1487
1488 イ○
1489
1490 ウ○
1491
1492 2.ア○
1493
1494 イ○
1495
1496 ウ×
1497
1498 3.ア○
1499
1500 イ×
1501
1502 ウ○
1503
1504 4.ア○
1505
1506 イ×
1507
1508 ウ×
1509
1510 5.ア×
1511
1512 イ○
1513
1514 ウ○
1515
1516 6.ア×
1517
1518 イ○
1519
1520 ウ×
1521
1522 7.ア×
1523
1524 イ×
1525
1526 ウ○
1527
1528 8.ア×
1529
1530 イ×
1531
1532 ウ×
1533
1534 〔第38問〕(配点:3)
1535 損失補償に関する次のアからエまでの各記述について,法令又は最高裁判所の判例に照らし,そ
1536 れぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
1537 (解答欄は,アからエの順に[
1538 80]から[83])
1539 ア.Aが所有する一団の土地の一部が収用された事例において,残地部分が不整形になり,その
1540 価格が収用前に比べて減少した場合には,起業者はAに対して,残地に関する損失を補償しな
1541 ければならない。[80]
1542 イ.ある土地が道路用地として収用され,道路が建設された結果,道路面とその隣接地との間に
1543 高低差が生じた事例において,隣接地の所有者Bが高低差を解消するために通路の設置を余儀
1544 なくされた場合には,Bは起業者に対して,通路設置に要した費用の補償を請求することがで
1545 きる。[81]
1546 ウ.Cの土地が収用される事例において,権利取得裁決により起業者はCの所有する土地を取得
1547 することから,事業認定の時点ではなく,当該裁決の時点における土地取引価格を基準として,
1548 Cが近傍において被収用地と同等の代替地を取得することができるだけの補償金額が,算定さ
1549 れなければならない。[82]
1550 エ.自己の所有する土地を収用されたDは,権利取得裁決に定められた補償額を不服として増額
1551 請求訴訟を提起して勝訴した場合には,正当な補償額と裁決で定められた補償額との差額のみ
1552 ならず,その差額に対する,裁決で定められた権利取得の時期からその支払済みに至るまでの
1553 民法所定の法定利率相当額を請求することができる。[83]
1554 〔第39問〕(配点:3)
1555 次のアからエまでの各記述について,行政不服審査法(以下「法」という。)に照らし,それぞ
1556 れ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからエの順に[84]
1557 から[87])
1558 ア.法は,公権力の行使に当たる事実上の行為で,その内容が継続的性質を有しないものも,
1559 「処
1560 分」に含まれると定めている。[84]
1561 - 18 -
1562
1563 イ.審査請求は,建築基準法に基づいて設置される建築審査会のような,独立して職権を行使す
1564 る第三者機関に対して行われる不服申立てを意味する。[85]
1565 ウ.ある処分について異議申立て及び審査請求をすることができる場合につき,法は,自由選択
1566 主義を採用しているので,当該処分に不服のある者は,異議申立てについての決定を経た後で
1567 審査請求をすることも,直ちに審査請求をすることもできる。[86]
1568 エ.審査請求に理由があるときは,審査庁は,原則として,審査請求の全部又は一部を認容する
1569 裁決をしなければならないが,例外として,事情裁決によって当該審査請求を棄却することが
1570 できる。[87]
1571 〔第40問〕(配点:3)
1572 都道府県知事が自治事務又は法定受託事務として,法律を根拠に私人に対し行政処分を行う場合
1573 に関する次のアからエまでの各記述について,法令に照らし,それぞれ正しい場合には1を,誤っ
1574 ている場合には2を選びなさい。なお,本問にいう「法律」には,当該法律に基づく政令も含まれ
1575 るものとする。(解答欄は,アからエの順に[88]から[91])
1576 ア.処分の根拠となる法律が特に都道府県の自治事務とする旨を定めているときに限り,処分を
1577 行う事務は,都道府県の自治事務とされる。[88]
1578 イ.処分を行うことが都道府県の自治事務である場合,及び法定受託事務である場合のいずれに
1579 おいても,国が都道府県の事務処理について関与をするに際しては,法律の根拠が必要である。
1580 [89]
1581 ウ.処分を行うことが都道府県の自治事務である場合,及び法定受託事務である場合のいずれに
1582 おいても,私人が処分の取消しを求める訴えの被告は,都道府県である。[90]
1583 エ.処分を行うことが都道府県の自治事務である場合において,法律が定める処分の基準を,都
1584 道府県は条例により変更することができる旨が,地方自治法に定められている。[91]
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