1 論文式試験問題集[公法系科目第1問]
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3 - 1 -
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5 [公法系科目]
6 〔第1問〕(配点:100)
7 A寺は,人口約1000人のB村にある寺である。伝承によると,A寺は,江戸時代に,庄屋を
8 務めていた村一番の長者によって創建された。その後,A寺は,C宗の末寺となった。現在では,
9 A寺はB村にある唯一の寺であり,B村の全世帯約300世帯のうち約200世帯がA寺の檀家で
10 かんぶつえ
11
12 ある。A寺の檀家でない村民の多くも,初詣,節分会,釈迦の誕生日を祝う灌仏会(花祭り)等の
13 A寺の行事に参加しており,A寺は村民の交流の場ともなっている。また,A寺は,悩み事など心
14 理的ストレスを抱えている村民の相談も受け付けており,檀家でない村民も相談に訪れている。
15 A寺の本堂は,江戸時代の一般的な寺院の建築様式で建てられており,そこには観音菩薩像が祀
16 られている。本堂では,礼拝供養といった宗教儀式ばかりでなく,上記のような村民の相談も行わ
17 れている。本堂の裏手には,広い墓地がある。B村には数基のお墓があるだけの小さな墓地を持つ
18 集落もあるが,大きな墓地はA寺の墓地だけである。
19 かつては一般に,寺院が所有する墓地に墓石を建立することができるのは,当該寺院の宗旨・宗
20 派の信徒のみであった。しかし,最近は,宗旨・宗派を一切問わない寺院墓地もある。A寺も,近
21 時,墓地のパンフレットに「宗旨・宗派は問わない」と記載していた。村民Dの家は,先祖代々,
22 C宗の信徒ではない。Dは,両親が死亡した際に,A寺のこのパンフレットを見て,両親の遺骨を
23 A寺の墓地に埋蔵し,墓石を建立したいと思い,住職にその旨を申し出た。
24 「宗旨・宗派は問わない」
25 ということは,住職の説明によれば,C宗の規則で,他の宗旨・宗派の信者からの希望があった場
26 合,当該希望者がC宗の典礼方式で埋葬又は埋蔵を行うことに同意した場合にこれを認めるという
27 ことであった(墓地等管理者の埋蔵等の応諾義務に関する法規制については,
28 【参考資料】を参照。)。
29 しかし,Dは,この条件を受け入れることができなかったので,A寺の墓地には墓石を建立しなか
30 った。
31 山間にあるB村の主要産業は林業であり,多くの村民が村にある民間企業の製材工場やその関連
32 会社で働いている。20**年に,A寺に隣接する家屋での失火を原因とする火災(なお,失火者
33 に故意や重過失はなかった。)が発生したが,その折の強風のために広い範囲にわたって家屋等が延
34
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36
37
38 焼した。A寺では,観音菩薩像は持ち出せたものの,この火災により本堂及び住職の住居である庫裏
39 が全焼した。炎でなめ尽くされたA寺の墓地では,木立,物置小屋,各区画にある水場の手桶やひ
40 しゃく,各墓石に供えられた花,そして卒塔婆等が全て焼失してしまった。A寺の墓地は,消火後
41 も,荒涼とした光景を呈している。また,B村の村立小学校も,上記製材工場やその関連会社の建
42 物も全焼した。もっとも,幸いなことに,この火事で亡くなった人は一人もいなかった。
43 A寺は,創建以来,自然災害等によって被害を受けることが全くなかったので,火災保険には入
44 っていなかった。A寺の再建には,土地全体の整地費用も含めて億単位の資金が必要である。通常,
45 寺院の建物を修理するなどの場合には,檀家に寄付を募る。しかし,檀家の人たちの多くが勤めて
46 いた製材工場やその関連会社の建物も全焼してしまったため,各檀家も生計を立てることが厳しく
47 なっている。それゆえ,檀家からの寄付によるA寺の建物等の再建は,困難であった。
48 この年,B村村長は,全焼した村立小学校の再建を主たる目的とした補正予算を議会に提出した。
49 その予算項目には,A寺への再建助成も挙げられていた。補正予算審議の際に,村長は,
50 「A寺は,
51 長い歴史を有するばかりでなく,村の唯一のお寺である。A寺は,宗旨・宗派を越えて村民に親し
52 まれ,村民の心のよりどころでもあり,村の交流の場ともなっている。A寺は,村にとっても,村
53 民にとっても必要不可欠な,言わば公共的な存在である。できる限り速やかに再建できるよう,A
54 寺には特別に助成を行いたい。その助成には,多くの村民がお墓を建立しているA寺の墓地の整備
55 も含まれる。墓地は,亡くなった人の遺骨を埋蔵し,故人を弔うためばかりでなく,先祖の供養と
56 いう人倫の大本といえる行為の場である。それゆえ,速やかにA寺の墓地の整備を行う必要がある。」
57 と説明した。
58 - 2 -
59
60 A寺への助成の内訳は,墓地の整備を含めた土地全体の整地の助成として2500万円(必要な
61 費用の2分の1に相当する額),本堂再建の助成として4000万円(必要な費用の4分の1に相当
62 する額),そして庫裏再建の助成として1000万円(必要な費用の2分の1に相当する額)となっ
63 ている。補正予算は,村議会で議決された。その後,B村村長はA寺への助成の執行を終了した。
64 〔設問1〕
65 Dは,今回のB村によるA寺への助成は憲法に違反するのではないかと思い,あなたが在籍す
66 る法律事務所に相談に来た。
67 あなたがその相談を受けた弁護士である場合,どのような訴訟を提起するか(なお,当該訴訟
68 を提起するために法律上求められている手続は尽くした上でのこととする。)。そして,その訴訟
69 において,あなたが訴訟代理人として行う憲法上の主張を述べなさい。
70 〔設問2〕
71 設問1における憲法上の主張に関するあなた自身の見解を,被告側の反論を想定しつつ,述べ
72 なさい。
73 【参考資料】墓地,埋葬等に関する法律(昭和23年5月31日法律第48号)
74 (抄録)
75 第1条
76
77 この法律は,墓地,納骨堂又は火葬場の管理及び埋葬等が,国民の宗教的感情に適合し,
78
79 且つ公衆衛生その他公共の福祉の見地から,支障なく行われることを目的とする。
80 第13条
81
82 墓地,納骨堂又は火葬場の管理者は,埋葬,埋蔵,収蔵又は火葬の求めを受けたときは,
83
84 正当の理由がなければこれを拒んではならない。
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88 論文式試験問題集[公法系科目第2問]
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91
92 [公法系科目]
93 〔第2問〕(配点:100〔〔設問1〕から〔設問3〕までの配点の割合は,4:4:2〕)
94 Pは,Q県が都市計画に都市計画施設として定め,建設を計画している道路(以下「本件計画道
95 路」という。)の区域内に,土地(以下「本件土地」という。)及び本件土地上の鉄骨2階建ての店
96 舗兼住宅(以下「本件建物」という。)を所有して,商店を営業している。Pは,1965年に,本
97 件土地を相続により取得し,本件建物を建築して営業を始めた。本件計画道路に係る都市計画(以
98 下「本件計画」という。)は,1970年に決定され(以下,この決定を「本件計画決定」という。),
99 現在に至るまで基本的に変更されていない。本件計画によれば,本件計画道路は,延長を1万50
100 00メートル,幅員を32メートルとされ,R市を南北に縦断するように,a地点を起点とし,他
101 の道路(県道)と交差する交差点(b地点)を経由して,c地点を終点とするものと定められてい
102 る。a地点とc地点のほぼ中間にb地点が位置し,本件土地はb地点とc地点のほぼ中間に位置し
103 ている。
104 Q県は,本件計画道路のうちa地点からb地点までの区間については,交通渋滞を緩和させる必
105 要性が高かったため,1975年から徐々に事業を施行した。予算の制約や関係する土地建物の所
106 有者等の反対があり,計画を実現するには長期間を要したが,2000年には道路の整備が完了し
107 た。これに対し,本件計画道路のうちb地点からc地点までの区間(以下「本件区間」という。)に
108 ついては,やはり関係する土地建物の所有者等の反対もあって,1970年から現在まで全く事業
109 が施行されておらず,事業を施行するための具体的な準備や検討も一切行われていない。Q県の財
110 政事情が逼迫しているため,事業の施行は財政上もますます困難になっている。
111 こうした状況において,Q県は,b地点とc地点の間の交通需要が2030年には2010年比
112 で約40パーセント増加するものと推計し,この将来の交通需要に応じるために,本件計画道路の
113 区間や幅員を縮小する変更をせずに本件計画を存続させている。もっとも,Q県が5年ごとに行っ
114 ている都市計画に関する基礎調査によれば,R市の旧市街地に位置するc地点の付近において事業
115 所及び人口が減少する「空洞化」の傾向が見られ,b地点とc地点の間の交通量は1990年から
116 漸減し,2010年までの20年間に約20パーセント減少している。しかし,c地点の付近で営
117 業する事業者の多くは,空洞化に歯止めを掛けて街のにぎわいを取り戻すために,本件区間を整備
118 する必要があると,Q県に対して強く主張し続けている。こうした地元の主張に配慮して,Q県も,
119 本件区間の整備を進めれば,c地点付近の旧市街地の経済が活性化し,それに伴いb地点とc地点
120 の間の交通需要が増えていくと予測して,上記のように将来交通需要を推計している。
121 あわせて,Q県は,本件区間を整備しないと,本件区間付近において道路密度(都市計画におい
122 て定められた道路の1平方キロメートル当たりの総延長)が過少になることも,本件区間について
123 縮小する変更をせずに本件計画を存続させることの理由に挙げている。Q県は,道路密度が,住宅
124 地においては1平方キロメートル当たり4キロメートル,商業地においては1平方キロメートル当
125 たり5キロメートルは最低限確保されるように(これらの数値を,以下「基準道路密度」という。),
126 道路に係る都市計画を定める運用をしている。本件区間付近は,住宅地及び本件土地のような商業
127 地から成るが,いずれにおいても,本件区間を整備しないと,道路密度が基準道路密度を1キロメ
128 ートル前後下回ることになるため,Q県は本件計画をそのまま存続させる姿勢を崩していない。
129 最近になって,Pは,持病が悪化して商店を休業することが多くなった。また,本件建物は,建
130 築から45年以上を経過して老朽化し,一部が使用できない状態になった。そこで,Pは,商店の
131 営業をやめて本件建物を取り壊し,鉄筋コンクリート8階建てのマンションを建築して,自らも居
132 住しながらマンションを経営して老後の生活を送ることを考えるようになった。しかし,このこと
133 をQ県の職員に話したところ,
134 「本件土地は,本件計画道路の区域内にあるため建築が制限され(以
135 下,この制限を「本件建築制限」という。),そのような高層の堅固な建物の建築は認められない。」
136 と言われた。Pは,承服できず,訴訟を提起するために弁護士Sに相談した。Pは,8階建てマン
137 - 2 -
138
139 ションへの建て替えを第一に要望しているが,もしそれが無理であれば,Q県に対し,本件土地の
140 地価が本件建築制限により低落している分に相当する額の支払を請求し(以下,この請求を「本件
141 支払請求」という。),本件建物を鉄骨2階建てのバリアフリーの住宅に建て替えることを考えてい
142 る。
143 【資料1
144
145 法律事務所の会議録】を読んだ上で,弁護士Tの立場に立って,弁護士Sの指示に応
146
147 じ,設問に答えなさい。
148 なお,都市計画法及び都市計画法施行規則の抜粋を,
149 【資料2
150
151 関係法令】に掲げてあるので,適
152
153 宜参照しなさい。
154 〔設問1〕
155 本件計画決定は,抗告訴訟の対象となる処分に当たるか。本件計画決定がどのような法的効果
156 を有するかを明らかにした上で,そのような法的効果が本件計画決定の処分性を根拠付けるか否
157 かを検討して答えなさい。
158 〔設問2〕
159 Q県が本件計画道路の区間又は幅員を縮小する変更をせずに本件計画を存続させていることは
160 適法か。都市計画法の関係する規定を挙げながら,適法とする法律論及び違法とする法律論とし
161 て考えられるものを示して答えなさい。
162 〔設問3〕
163 Q県が本件計画を変更せずに存続させていることは適法であると仮定する場合,PのQ県に対
164 する本件支払請求は認められるか。請求の根拠規定を示した上で,請求の成否を判断するために
165 考慮すべき要素を,本件に即して一つ一つ丁寧に示しながら答えなさい。
166
167 - 3 -
168
169 【資料1
170
171 法律事務所の会議録】
172
173 弁護士S:本日は,Pの案件について基本的な処理方針を議論したいと思います。まず,本件土地
174 の現況はどうなっていますか。
175 弁護士T:本件土地は,都市計画法上の近隣商業地域にあります。本件計画がなければ,Pが要望
176 している高層の堅固なマンションを建築することに,法的な支障はありません。実際に,
177 本件土地の周辺では,高層の堅固な建物が建築されています。
178 弁護士S:しかし,PはQ県の職員から,本件計画があるために建築が認められないと言われたの
179 ですね。
180 弁護士T:はい。確かに,都市計画施設の区域内でも,都市計画法第53条の許可を受ければ,建
181 築が可能です。しかし,鉄筋コンクリート8階建てという高層の堅固な建物になりますと,
182 都市計画法が建築制限を定める趣旨から言って,許可を受けることは難しいと思います。
183 そして,建築基準法の制度によれば,本件計画が定めるような都市計画施設の区域内では,
184 都市計画法第53条の許可を受けていない建物は建築確認を受けられないことになりま
185 す。
186 弁護士S:そうですね。それでは,本件計画が違法なのでPの建物は都市計画法第53条の建築制
187 限の適用を受けないと主張する方向で検討することにしましょう。したがって,Pが考え
188 ているマンションが,都市計画法第53条の許可の要件を満たすか否かは,検討しなくて
189 結構です。しかし,1970年において本件計画決定が違法であったと主張することも,
190 難しそうですね。
191 弁護士T:はい。どの都道府県でも,道路に係る都市計画は,高度経済成長期に人口増加と経済成
192 長を前提に定められた結果として増えたのですが,地方公共団体の財政が悪化して,事業
193 が全部又は一部施行されていない計画が残されている状況にあります。Q県でも,道路に
194 係る都市計画全体のうち道路の延べ延長にして約50パーセントが,事業未施行の状態で
195 す。そこで,Q県は,2005年から,Q県でも近年進行している少子高齢化による人口
196 減少や低成長経済を前提にして,道路に係る都市計画を全面的に見直すことにしました。
197 見直しの結果,道路の区間や幅員を縮小するように都市計画を変更した例もあります。し
198 かし,本件区間については本件計画を変更せずに存続させることにしたのです。
199 弁護士S:では,現時点において本件計画を変更せずに存続させていること,ここでは単に計画の
200 存続ということにしますが,このことが違法といえるかどうかを検討してください。本件
201 計画決定が1970年において違法であったという主張は,検討の対象から外してくださ
202 い。それでも,都市計画の存続を違法とした先例はなかなか見当たりませんので,計画の
203 存続を適法とする法律論と違法とする法律論の双方を示して,都市計画法の関係規定を挙
204 げながら,本件の具体的な事情に即して綿密に検討するようにお願いします。
205 弁護士T:承知しました。それから,計画の存続の違法性を主張するために,どのような訴えを提
206 起するべきかという問題もあります。
207 弁護士S:そのとおりです。最高裁判所は,大法廷判決で,土地区画整理事業の事業計画の決定に
208 処分性を認める判例変更をしましたね(最高裁判所平成20年9月10日大法廷判決,民
209 集62巻8号2029頁)。ただし,都市計画施設として道路を整備する事業は,都市計画
210 決定とそれに基づく都市計画事業認可との2段階を経て実施されるのですが,土地区画整
211 理事業の事業計画の決定は,道路に係る都市計画でいえば,事業認可の段階に相当します。
212 弁護士T:そのためか,Q県の職員は,道路に係る都市計画決定は,この大法廷判決の射程の外に
213 あり,事業の「青写真」の決定にすぎず,処分性はない,と解釈しているようなのです。
214 弁護士S:私たちとしては,この大法廷判決の射程をよく考えながら,道路に係る都市計画決定の
215 法的効果を分析して,本件計画決定に処分性が認められるかどうか,判断する必要があり
216 ます。都市計画決定の法的効果を分析する際には,その次の段階に位置付けられる都市計
217 - 4 -
218
219 画事業認可の法的効果との関係も考慮に入れてください。綿密な検討をお願いします。
220 弁護士T:承知しました。本件計画決定に処分性が認められる場合,本件計画の変更を求める義務
221 付け訴訟や,本件計画決定の失効確認訴訟を提起することになるのでしょうか。
222 弁護士S:いろいろ考えられますが,今の段階では,こうした個々の抗告訴訟の適法性を検討する
223 ことまでは,していただかなくて結構です。また,本件計画決定の処分性が認められない
224 場合に,どのような訴えを提起するべきかも問題ですが,この点についても,今の段階で
225 は,処分性の検討の際に必要な範囲で考慮するだけで結構です。
226 弁護士T:分かりました。
227 弁護士S:それで,Pは,絶対にマンションを建築したいという希望なのですか。
228 弁護士T:強い希望を持っています。建築資金も調達できるとのことです。マンションの設計の依
229 頼まではしていませんが,それは,高い費用を掛けてマンションの設計を依頼しても,法
230 的にマンションを建築できないことになると,設計費用が無駄になるからであって,意欲
231 や財源がないからではありません。ただし,本件建築制限が適法とされる可能性があるこ
232 とは十分承知していて,その場合は,代わりに本件支払請求をすることを要望しています。
233 弁護士S:そのような本件支払請求が可能かどうかを検討する場合,いろいろな要素を考慮する必
234 要がありますね。Pに有利な要素も不利な要素も一つ一つ示しながら,検討してください。
235 請求の根拠規定やごく基本的な考慮要素も,丁寧に挙げてください。当然ながら,箇条書
236 にとどめないでください。税法に関わる問題もありそうですが,その点は考慮しなくて結
237 構です。
238 弁護士T:承知しました。
239
240 - 5 -
241
242 【資料2
243
244
245 関係法令】
246
247 都市計画法(昭和43年6月15日法律第100号)(抜粋)
248 (定義)
249
250 第4条
251
252 この法律において「都市計画」とは,都市の健全な発展と秩序ある整備を図るための土地
253
254 利用,都市施設の整備及び市街地開発事業に関する計画で,次章の規定に従い定められたものを
255 いう。
256 2〜4
257
258
259 (略)
260
261 この法律において「都市施設」とは,都市計画において定められるべき第11条第1項各号に
262 掲げる施設をいう。
263
264
265
266 この法律において「都市計画施設」とは,都市計画において定められた第11条第1項各号に
267 掲げる施設をいう。
268
269 7〜14
270 15
271
272 (略)
273
274 この法律において「都市計画事業」とは,この法律で定めるところにより第59条の規定に
275
276 よる認可又は承認を受けて行なわれる都市計画施設の整備に関する事業及び市街地開発事業をい
277 う。
278 16
279
280 (略)
281
282 (都市計画区域)
283 第5条
284
285 都道府県は,市又は人口,就業者数その他の事項が政令で定める要件に該当する町村の中
286
287 心の市街地を含み,かつ,自然的及び社会的条件並びに人口,土地利用,交通量その他国土交通
288 省令で定める事項に関する現況及び推移を勘案して,一体の都市として総合的に整備し,開発し,
289 及び保全する必要がある区域を都市計画区域として指定するものとする。(以下略)
290 2〜6
291
292 (略)
293
294 (都市計画に関する基礎調査)
295 第6条
296
297 都道府県は,都市計画区域について,おおむね5年ごとに,都市計画に関する基礎調査と
298
299 して,国土交通省令で定めるところにより,人口規模,産業分類別の就業人口の規模,市街地の
300 面積,土地利用,交通量その他国土交通省令で定める事項に関する現況及び将来の見通しについ
301 ての調査を行うものとする。
302 2〜5
303
304 (略)
305
306 (都市施設)
307 第11条
308
309
310 都市計画区域については,都市計画に,次に掲げる施設を定めることができる。
311 (以下略)
312
313 道路,都市高速鉄道,駐車場,自動車ターミナルその他の交通施設
314
315 二〜十一
316
317
318 (略)
319
320 都市施設については,都市計画に,都市施設の種類,名称,位置及び区域を定めるものとする
321 とともに,面積その他の政令で定める事項を定めるよう努めるものとする。
322
323 3〜6
324
325 (略)
326
327 (都市計画基準)
328 第13条
329
330 都市計画区域について定められる都市計画(中略)は,
331 (中略)当該都市の特質を考慮し
332
333 て,次に掲げるところに従つて,土地利用,都市施設の整備及び市街地開発事業に関する事項で
334 当該都市の健全な発展と秩序ある整備を図るため必要なものを,一体的かつ総合的に定めなけれ
335 ばならない。(以下略)
336 一〜十
337 十一
338
339 (略)
340 都市施設は,土地利用,交通等の現状及び将来の見通しを勘案して,適切な規模で必要な
341
342 位置に配置することにより,円滑な都市活動を確保し,良好な都市環境を保持するように定め
343 - 6 -
344
345 ること。(以下略)
346 十二〜十八
347 十九
348
349 (略)
350
351 前各号の基準を適用するについては,第6条第1項の規定による都市計画に関する基礎調
352
353 査の結果に基づき,かつ,政府が法律に基づき行う人口,産業,住宅,建築,交通,工場立地
354 その他の調査の結果について配慮すること。
355 2〜6
356
357 (略)
358
359 (都市計画の図書)
360 第14条
361
362 都市計画は,国土交通省令で定めるところにより,総括図,計画図及び計画書によつて
363
364 表示するものとする。
365
366
367 計画図及び計画書における区域区分の表示又は次に掲げる区域の表示は,土地に関し権利を有
368 する者が,自己の権利に係る土地が区域区分により区分される市街化区域若しくは市街化調整区
369 域のいずれの区域に含まれるか又は次に掲げる区域に含まれるかどうかを容易に判断することが
370 できるものでなければならない。
371 一〜六
372
373
374 (略)
375
376 都市計画施設の区域
377
378 八〜十四
379
380
381 (略)
382
383 (略)
384 (都市計画の告示等)
385
386 第20条
387
388 都道府県又は市町村は,都市計画を決定したときは,その旨を告示し,かつ,都道府県
389
390 にあつては国土交通大臣及び関係市町村長に,市町村にあつては国土交通大臣及び都道府県知事
391 に,第14条第1項に規定する図書の写しを送付しなければならない。
392
393
394 都道府県知事及び市町村長は,国土交通省令で定めるところにより,前項の図書又はその写し
395 を当該都道府県又は市町村の事務所に備え置いて一般の閲覧に供する方法その他の適切な方法に
396 より公衆の縦覧に供しなければならない。
397
398
399
400 都市計画は,第1項の規定による告示があつた日から,その効力を生ずる。
401 (都市計画の変更)
402
403 第21条
404
405 都道府県又は市町村は,都市計画区域又は準都市計画区域が変更されたとき,第6条第
406
407 1項若しくは第2項の規定による都市計画に関する基礎調査又は第13条第1項第19号に規定
408 する政府が行う調査の結果都市計画を変更する必要が明らかとなつたとき,
409 (中略)その他都市計
410 画を変更する必要が生じたときは,遅滞なく,当該都市計画を変更しなければならない。
411
412
413 第17条から第18条まで及び前二条の規定は,都市計画の変更(中略)について準用する。
414 (以
415 下略)
416 (建築の許可)
417
418 第53条
419
420 都市計画施設の区域又は市街地開発事業の施行区域内において建築物の建築をしようと
421
422 する者は,国土交通省令で定めるところにより,都道府県知事の許可を受けなければならない。
423 (以
424 下略)
425 一〜五
426 2・3
427
428 (略)
429 (略)
430
431 (許可の基準)
432 第54条
433
434 都道府県知事は,前条第1項の規定による許可の申請があつた場合において,当該申請
435
436 が次の各号のいずれかに該当するときは,その許可をしなければならない。
437 一・二
438
439
440 (略)
441
442 当該建築物が次に掲げる要件に該当し,かつ,容易に移転し,又は除却することができるも
443 のであると認められること。
444
445
446 階数が二以下で,かつ,地階を有しないこと。
447 - 7 -
448
449
450
451 主要構造部(中略)が木造,鉄骨造,コンクリートブロツク造その他これらに類する構造
452 であること。
453
454 (施行者)
455 第59条
456
457
458 都市計画事業は,市町村が,都道府県知事(中略)の認可を受けて施行する。
459
460 都道府県は,市町村が施行することが困難又は不適当な場合その他特別な事情がある場合にお
461 いては,国土交通大臣の認可を受けて,都市計画事業を施行することができる。
462
463
464
465 国の機関は,国土交通大臣の承認を受けて,国の利害に重大な関係を有する都市計画事業を施
466 行することができる。
467
468 4〜7
469
470 (略)
471
472 (認可又は承認の申請)
473 第60条
474
475 前条の認可又は承認を受けようとする者は,国土交通省令で定めるところにより,次に
476
477 掲げる事項を記載した申請書を国土交通大臣又は都道府県知事に提出しなければならない。
478 一・二
479
480 (略)
481
482
483
484 事業計画
485
486
487
488 (略)
489
490
491
492 前項第3号の事業計画には,次に掲げる事項を定めなければならない。
493
494
495 収用又は使用の別を明らかにした事業地(都市計画事業を施行する土地をいう。以下同じ。)
496
497
498
499 設計の概要
500
501
502
503 事業施行期間
504
505
506
507 第1項の申請書には,国土交通省令で定めるところにより,次に掲げる書類を添附しなければ
508 ならない。
509
510
511 事業地を表示する図面
512
513
514
515 設計の概要を表示する図書
516
517 三〜五
518
519
520 (略)
521
522 第14条第2項の規定は,第2項第1号及び前項第1号の事業地の表示について準用する。
523 (認可等の基準)
524
525 第61条
526
527 国土交通大臣又は都道府県知事は,申請手続が法令に違反せず,かつ,申請に係る事業
528
529 が次の各号に該当するときは,第59条の認可又は承認をすることができる。
530
531
532 事業の内容が都市計画に適合し,かつ,事業施行期間が適切であること。
533
534
535
536 (略)
537
538 (都市計画事業の認可等の告示)
539 第62条
540
541 国土交通大臣又は都道府県知事は,第59条の認可又は承認をしたときは,遅滞なく,
542
543 国土交通省令で定めるところにより,施行者の名称,都市計画事業の種類,事業施行期間及び事
544 業地を告示し,かつ,国土交通大臣にあつては関係都道府県知事及び関係市町村長に,都道府県
545 知事にあつては国土交通大臣及び関係市町村長に,第60条第3項第1号及び第2号に掲げる図
546 書の写しを送付しなければならない。
547
548
549 市町村長は,前項の告示に係る事業施行期間の終了の日(中略)まで,国土交通省令で定める
550 ところにより,前項の図書の写しを当該市町村の事務所において公衆の縦覧に供しなければなら
551 ない。
552 (建築等の制限)
553
554 第65条
555
556 第62条第1項の規定による告示(中略)があつた後においては,当該事業地内におい
557
558 て,都市計画事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更若しくは建築物の建築その
559 他工作物の建設を行ない,又は政令で定める移動の容易でない物件の設置若しくは堆積を行なお
560 うとする者は,都道府県知事の許可を受けなければならない。
561 2・3
562
563 (略)
564 - 8 -
565
566 (都市計画事業のための土地等の収用又は使用)
567 第69条
568
569 都市計画事業については,これを土地収用法第3条各号の一に規定する事業に該当する
570
571 ものとみなし,同法の規定を適用する。
572 第70条
573
574 都市計画事業については,土地収用法第20条(中略)の規定による事業の認定は行な
575
576 わず,第59条の規定による認可又は承認をもつてこれに代えるものとし,第62条第1項の規
577 定による告示をもつて同法第26条第1項(中略)の規定による事業の認定の告示とみなす。
578
579
580 (略)
581 (監督処分等)
582
583 第81条
584
585 国土交通大臣,都道府県知事又は指定都市等の長は,次の各号のいずれかに該当する者
586
587 に対して,都市計画上必要な限度において,
588 (中略)工事その他の行為の停止を命じ,若しくは相
589 当の期限を定めて,建築物その他の工作物若しくは物件(中略)の改築,移転若しくは除却その
590 他違反を是正するため必要な措置をとることを命ずることができる。
591
592
593 この法律若しくはこの法律に基づく命令の規定若しくはこれらの規定に基づく処分に違反し
594 た者(以下略)
595
596 二〜四
597 2〜4
598
599 (略)
600 (略)
601
602 第91条
603
604 第81条第1項の規定による国土交通大臣,都道府県知事又は指定都市等の長の命令に
605
606 違反した者は,1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
607
608
609 都市計画法施行規則(昭和44年8月25日建設省令第49号)(抜粋)
610 (都市計画の図書)
611 第9条
612
613
614 (略)
615
616 法(注:都市計画法)第14条第1項の計画図は,縮尺2500分の1以上の平面図(中略)
617 とするものとする。
618
619
620
621 (略)
622
623 第47条
624
625 法第60条第3項(中略)の規定により同条第1項(中略)の申請書に添附すべき書類
626
627 は,それぞれ次の各号に定めるところにより作成(中略)するものとする。
628
629
630 事業地を表示する図面は,次に定めるところにより作成するものとする。
631
632
633 縮尺50000分の1以上の地形図によつて事業地の位置を示すこと。
634
635
636
637 縮尺2500分の1以上の実測平面図によつて事業地を収用の部分は薄い黄色で,使用の
638 部分は薄い緑色で着色し,事業地内に物件があるときは,その主要なものを図示すること。
639 収用し,若しくは使用しようとする物件又は収用し,若しくは使用しようとする権利の目的
640 である物件があるときは,これらの物件が存する土地の部分を薄い赤色で着色すること。
641
642
643
644 設計の概要を表示する図書は,次に定めるところにより作成するものとする。
645
646
647 都市計画施設の整備に関する事業にあつては,縮尺2500分の1以上の平面図等によつ
648 て主要な施設の位置及び内容を図示すること。
649
650
651
652
653 (略)
654 (略)
655
656 - 9 -
657
658