1 論文式試験問題集
2 [刑法・刑事訴訟法]
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4 - 1 -
5
6 [刑
7
8 法]
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10 以下の事例に基づき,
11 甲,
12 乙及び丙の罪責について論じなさい(特別法違反の点を除く。
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14 )。
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19 甲は,
20 中古車販売業を営んでいたが,
21 事業の運転資金にするために借金を重ね,
22 その返済に
23 窮したことから,
24 交通事故を装って自動車保険の保険会社から保険金をだまし取ろうと企てた。
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27 甲は,
28 友人の乙及び丙であれば協力してくれるだろうと思い,
29 二人を甲の事務所に呼び出した。
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32 甲が,
33 乙及び丙に対し,
34 前記企てを打ち明けたところ,
35 二人はこれに参加することを承諾し
36 た。
37
38 三人は,
39 更に詳細について相談し,
40 @甲の所有する普通乗用自動車(以下「X車」という。
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42
43 と,
44 乙の所有する普通乗用自動車(以下「Y車」という。
45
46 )を用意した上,
47 乙がY車を運転し
48 て信号待ちのために停車中,
49 丙の運転するX車を後方から低速でY車に衝突させること,
50 Aそ
51 の衝突により,
52 乙に軽度の頸部捻挫の怪我を負わせること,
53 B乙は,
54 医師に大げさに自覚症状
55 を訴えて,
56 必要以上に長い期間通院すること,
57 C甲がX車に付している自動車保険に基づき,
58
59 保険会社に対し,
60 乙に支払う慰謝料のほか,
61 実際には乙が甲の従業員ではないのに従業員であ
62 るかのように装い,
63 同事故により甲の従業員として稼働することができなくなったことによる
64 乙の休業損害の支払を請求すること,
65 D支払を受けた保険金は三人の間で分配することを計画
66 し,
67 これを実行することを合意した。
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73 丙は,
74 前記計画の実行予定日である×月×日になって犯罪に関与することが怖くなり,
75 集合
76 場所である甲の事務所に行くのをやめた。
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79 甲及び乙は,
80 同日夜,
81 甲の事務所で丙を待っていたが,
82 丙が約束した時刻になっても現れな
83 いので,
84 丙の携帯電話に電話したところ,
85 丙は,
86 「俺は抜ける。
87
88 」とだけ言って電話を切り,
89
90 の後,
91 甲や乙が電話をかけてもこれに応答しなかった。
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93
94 甲及び乙は,
95 丙が前記計画に参加することを嫌がって連絡を絶ったものと認識したが,
96 甲が
97 丙の代わりにX車を運転し,
98 その他は予定したとおりに前記計画を実行することにした。
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100
101 そこで,
102 甲はX車を,
103 乙はY車をそれぞれ運転して,
104 甲の事務所を出発した。
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110 甲及び乙は,
111 事故を偽装することにしていた交差点付近に差し掛かった。
112
113 乙は,
114 進路前方の
115 信号機の赤色表示に従い,
116 同交差点の停止線の手前にY車を停止させた。
117
118 甲は,
119 X車を運転し
120 てY車の後方から接近し,
121 減速した上,
122 Y車後部にX車前部を衝突させ,
123 当初の計画どおり,
124
125 乙に加療約2週間を要する頸部捻挫の怪我を負わせた。
126
127
128 甲及び乙は,
129 乙以外の者に怪我を負わせることを認識していなかったが,
130 当時,
131 路面が凍結
132 していたため,
133 衝突の衝撃により,
134 甲及び乙が予想していたよりも前方にY車が押し出された
135 結果,
136 前記交差点入口に設置された横断歩道上を歩いていたAにY車前部バンパーを接触させ,
137
138 Aを転倒させた。
139
140 Aは,
141 転倒の際,
142 右手を路面に強打したために,
143 加療約1か月間を要する右
144 手首骨折の怪我を負った。
145
146
147 その後,
148 乙は,
149 医師に大げさに自覚症状を訴えて,
150 約2か月間,
151 通院治療を受けた。
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155
156
157 甲及び乙は,
158 X車に付している自動車保険の保険会社の担当者Bに対し,
159 前記計画どおり,
160
161 乙に対する慰謝料及び乙の休業損害についての保険金の支払を請求した。
162
163 しかし,
164 同保険会社
165 による調査の結果,
166 事故状況について不審な点が発覚し,
167 保険金は支払われなかった。
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173 [刑事訴訟法]
174 次の【事例】を読んで,
175 後記〔設問〕に答えなさい。
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177
178 【事
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180
181 例】
182 警察官Kは,
183 覚せい剤密売人Aを取り調べた際,
184 Aが暴力団組員甲から覚せい剤の購入を持
185 ち掛けられたことがある旨供述したので,
186 甲を検挙しようと考えたが,
187 この情報及び通常の捜
188 査方法のみでは甲の検挙が困難であったため,
189 Aに捜査への協力を依頼した。
190
191 Aは,
192 この依頼
193 を受けて,
194 事前にKから受け取ったビデオカメラをかばんに隠し,
195 平成24年3月10日午前
196 10時頃,
197 喫茶店において,
198 甲に「覚せい剤100グラムを購入したい。
199
200 」と申し込み,
201 甲は,
202
203 「100グラムなら100万円だ。
204
205 今日の午後10時にここで待つ。
206
207 」と答えた。
208
209 Aは,
210 Aと
211 会話している甲の姿及び発言内容を密かに前記ビデオカメラに録音録画し,
212 Kは,
213 Aからその
214 提供を受けた。
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219
220 Kは,
221 同日正午頃,
222 Aから提供を受けた前記ビデオカメラを疎明資料として裁判官から甲の
223 身体及び所持品に対する捜索差押許可状の発付を受け,
224 甲の尾行を開始したところ,
225 甲が同じ
226 暴力団に所属する組員の自宅に立ち寄った後,
227 アタッシュケースを持って出てきたため,
228 捜索
229 差押許可状に基づく捜索を行った。
230
231 すると,
232 甲の所持していたアタッシュケースの中から覚せ
233 い剤100グラムが入ったビニール袋が出てきたことから,
234 Kは,
235 甲を覚せい剤取締法違反で
236 現行犯逮捕した。
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240 〔設
241
242 問〕
243 【事例】中の1記載の捜査の適法性について,
244 問題点を挙げ,
245 論じなさい。
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