1 短答式試験問題集[公法系科目]
2
3 -1 -
4
5 [公法系科目]
6 〔第1問〕(配点:3)
7
8 「法の支配」の原理に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,
9 誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[bP]から[bR])
10 ア.「法の支配」は,「人による支配」を排斥し,権力を「法」で拘束することによって国民の権
11 利・自由を保障することを目的とする原理である。[bP]
12 イ.「法の支配」は,「法律による行政」の原理を意味するものであり,その法律自体の内容は問
13 わない原理である。[bQ]
14 ウ.日本国憲法も,憲法の最高法規性,基本的人権の保障,特別裁判所の設置の禁止,そして裁
15 判所による違憲立法審査権等からして,「法の支配」の原理に立脚しているといえる。[bR]
16 〔第2問〕(配点:2)
17
18 人権の享有主体に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているも
19 のには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[bS])
20 ア.外国人の場合には,我が国との関係が日本国民とは異なるので,日本国民に比べて裁判を受
21 ける権利の保障の程度に差を設けることも許される。
22 イ.法人は,現代社会におけるその役割の重要性からすると,全ての人権について,自然人と同
23 程度の保障を受ける。
24 ウ.未成年者は,精神的・肉体的に未成熟なことから,成人とは異なった特別の保護を必要とす
25 る場合があり,このような趣旨から,憲法は児童の酷使を禁止している。
26 1.ア○
27
28 イ○
29
30 ウ○
31
32 2.ア○
33
34 イ○
35
36 ウ×
37
38 3.ア○
39
40 イ×
41
42 ウ○
43
44 4.ア○
45
46 イ×
47
48 ウ×
49
50 5.ア×
51
52 イ○
53
54 ウ○
55
56 6.ア×
57
58 イ○
59
60 ウ×
61
62 7.ア×
63
64 イ×
65
66 ウ○
67
68 8.ア×
69
70 イ×
71
72 ウ×
73
74 〔第3問〕(配点:3)
75
76 法の下の平等に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,
77 (解答欄は,アからウの順に[
78 それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
79 5]から[bV])
80
81 ア.日本国籍は重要な法的地位であり,父母の婚姻による嫡出子たる身分の取得は子が自らの意
82 思や努力によっては変えられない事柄であることから,こうした事柄により国籍取得に関して
83 区別することに合理的な理由があるか否かについては,慎重な検討が必要である。[bT]
84 イ.非嫡出子という身分は子が自らの意思や努力によって変えることはできないから,嫡出性の
85 有無による法定相続分の区別の合理性については,立法目的自体の合理性及び当該目的と手段
86 との実質的関連性についてより強い合理性の存否を検討すべきである。[bU]
87 ウ.尊属殺という特別の罪を設け,刑罰を加重すること自体は直ちに違憲とはならないが,加重
88 の程度が極端であって,立法目的達成の手段として甚だしく均衡を失し,これを正当化し得べ
89 き根拠を見出し得ないときは,その差別は著しく不合理なものとして違憲となる。[bV]
90
91 -2 -
92
93 〔第4問〕(配点:2)
94
95 憲法第19条の保障する思想・良心の自由に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁
96 判所の判例の趣旨に照らして,正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,
97 後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[bW])
98 ア.企業が従業員に対して特定政党の党員か否かを調査することは,当該調査の必要性があり,
99 不利益な取扱いのおそれがあることを示唆せず,強要にわたらない限り,許容される。
100 イ.裁判所が謝罪広告を強制しても,単に事態の真相を告白し,陳謝の意を表明するにとどまる
101 場合は,良心の自由を不当に制限することにはならない。
102 ウ.中学校の内申書にその学校の全共闘を名乗って機関紙を発行したなどと記載した場合,それ
103 自体は客観的な事実であっても,その記載に係る外部的行為から一定の思想信条を了知し得る。
104 1.ア○
105
106 イ○
107
108 ウ○
109
110 2.ア○
111
112 イ○
113
114 ウ×
115
116 3.ア○
117
118 イ×
119
120 ウ○
121
122 4.ア○
123
124 イ×
125
126 ウ×
127
128 5.ア×
129
130 イ○
131
132 ウ○
133
134 6.ア×
135
136 イ○
137
138 ウ×
139
140 7.ア×
141
142 イ×
143
144 ウ○
145
146 8.ア×
147
148 イ×
149
150 ウ×
151
152 〔第5問〕(配点:2)
153
154 信教の自由に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,
155 正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選
156 びなさい。(解答欄は,[bX])
157 ア.生徒が自らの信仰に基づき,その通学する公立校で義務付けられている授業の履修を拒んだ
158 ため不利益処分を受けることになっても,公教育が特例なしに実施されるべきであることに鑑
159 み,その不利益の内容や程度に関わりなく,これを受忍しなければならない。
160 イ.僧侶がその業務として遂行した行為の結果,刑法上の犯罪構成要件に該当することになった
161 場合,その行為の目的や内容に宗教上の意義が認められるときは,たとえそれが著しく社会的
162 妥当性を欠くものであっても,正当な業務行為として処罰の対象とはならない。
163 ウ.宗教法人が法令に違反して著しく反社会的な行為を組織的に行ったため,裁判所から宗教法
164 人法所定の解散命令を受け,法人格を失った宗教団体やその信者が宗教上の行為を継続する上
165 で支障が生じても,その支障は間接的で事実上のものにとどまるので,やむを得ない。
166 1.ア○
167
168 イ○
169
170 ウ○
171
172 2.ア○
173
174 イ○
175
176 ウ×
177
178 3.ア○
179
180 イ×
181
182 ウ○
183
184 4.ア○
185
186 イ×
187
188 ウ×
189
190 5.ア×
191
192 イ○
193
194 ウ○
195
196 6.ア×
197
198 イ○
199
200 ウ×
201
202 7.ア×
203
204 イ×
205
206 ウ○
207
208 8.ア×
209
210 イ×
211
212 ウ×
213
214 -3 -
215
216 〔第6問〕(配点:3)
217
218 憲法第21条第2項前段の「検閲」に関する次のアからウまでの各記述について,bの見解がa
219 の見解の批判となっている場合には1を,そうでない場合には2を選びなさい。(解答欄は,アか
220 らウの順に[10]から[12])
221
222 ア.a.名誉毀損のおそれのある記事を掲載した書籍の販売等を,裁判所の仮処分により事前差
223 止めするのは,「検閲」に該当しない。
224 b.「検閲」の解釈に当たっては,過去に検閲が行政権により濫用されたという歴史的経緯
225 を踏まえる必要がある。[10]
226 イ.a.外国で出版済みの書籍について,輸入禁制品である「公安又は風俗を害すべき書籍」に
227 該当するか否かを税関が検査するのは,「検閲」に該当しない。
228 b.「検閲」は,表現の自由に対する制約という側面と,この自由と一体をなす知る権利に
229 対する制約という側面がある。[11]
230 ウ.a.受刑者の逃走防止等を目的として,その発信しようとする信書の内容を刑務所長が事前
231 に検査するのは,「検閲」に該当しない。
232 b.「検閲」の禁止は,国民に対する関係では,絶対的に禁止されるが,特殊の法律関係に
233 ある者については,異なる取扱いが認められる。[12]
234 〔第7問〕(配点:2)
235
236 知る権利や表現の自由に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に
237 照らして,正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8まで
238 の中から選びなさい。(解答欄は,[13])
239 ア.表現の自由は,公立図書館に自己の著作物の収蔵を求めることまで保障するものではないか
240 ら,公立図書館で閲覧に供された図書を職員が著作者の思想や信条を理由として廃棄すること
241 は,その思想,意見等を公衆に伝達する利益を不当に損なうものとはいえない。
242 イ.放送事業者は,限られた電波の使用の免許を受けた者であって,公的な性格を有するもので
243 あり,放送による権利侵害や放送された事項が真実でないことが判明した場合に訂正放送が義
244 務付けられているが,これは視聴者に対し反論権を認めるものではない。
245 ウ.集団行動を法的に規制する場合,表現の自由の保障に可能な限り配慮する必要があるため,
246 集団行動が行われ得るような場所を包括的に掲げたり,その行われる場所のいかんを問わない
247 ものとしたりすることは許されない。
248 1.ア○
249
250 イ○
251
252 ウ○
253
254 2.ア○
255
256 イ○
257
258 ウ×
259
260 3.ア○
261
262 イ×
263
264 ウ○
265
266 4.ア○
267
268 イ×
269
270 ウ×
271
272 5.ア×
273
274 イ○
275
276 ウ○
277
278 6.ア×
279
280 イ○
281
282 ウ×
283
284 7.ア×
285
286 イ×
287
288 ウ○
289
290 8.ア×
291
292 イ×
293
294 ウ×
295
296 -4 -
297
298 〔第8問〕(配点:2)
299
300 学問の自由や大学の自治に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っ
301 (解答欄は,[
302 ているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
303 14])
304
305 ア.教授の自由の保障は,その沿革上,高等教育の場である大学に限られ,普通教育の場におけ
306 る教師の教授の自由は,学問の自由やその他の憲法上の自由として保障されているわけではな
307 い。
308 イ.大学は,自治権を有し,その施設及び学生の管理に関して自主的に決定する権利を有するこ
309 とから,警察は,大学の了解なしには大学構内において令状に基づく犯罪捜査を行うことはで
310 きない。
311 ウ.大学教授が授業中に行ったその所属学部の執行部への批判を理由として,当該学部が当該教
312 授の授業開講を認めない措置を採るような場合には,学問の自由と大学の自治とが対立的な関
313 係に立つ。
314 1.ア○
315
316 イ○
317
318 ウ○
319
320 2.ア○
321
322 イ○
323
324 ウ×
325
326 3.ア○
327
328 イ×
329
330 ウ○
331
332 4.ア○
333
334 イ×
335
336 ウ×
337
338 5.ア×
339
340 イ○
341
342 ウ○
343
344 6.ア×
345
346 イ○
347
348 ウ×
349
350 7.ア×
351
352 イ×
353
354 ウ○
355
356 8.ア×
357
358 イ×
359
360 ウ×
361
362 〔第9問〕(配点:3)
363
364 職業の自由に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,
365 (解答欄は,アからウの順に[
366 それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
367 15]から[17])
368
369 ア.酒類販売の免許制に関する立法事実が変化しているので,当該免許制の合憲性は厳格度を高
370 めた基準で審査されるが,酒税法が定める免許基準は依然として合理性を有する。[15]
371 イ.特定産業における経営の安定を目的とする生糸の輸入制限は,零細な他の産業に犠牲を強い
372 ることになるので,その合憲性は慎重に審査されるが,著しく不合理とはいえない。[16]
373 ウ.登記制度が国民の権利義務等に重大な影響を及ぼすことなどから,原則として司法書士に登
374 記業務の独占を認める職域規制は,公共の福祉に合致した合理的な規制である。[17]
375 〔第10問〕(配点:3)
376
377 社会保障制度の合憲性をめぐる理由に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の
378 判例の趣旨に照らして,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解
379 答欄は,アからウの順に[18]から[20])
380
381 ア.限られた財源の下で福祉的給付を行うに当たり,国が自国民を在留外国人より優先的に扱う
382 ことは許されるが,特別永住者について障害福祉年金の支給対象から一切除外することは,不
383 合理な差別となる。[18]
384 イ.障害基礎年金の受給に関し,保険料の拠出要件を緩和するか否かは国の財政事情等に密接に
385 関連するから,保険料負担能力のない20歳以上60歳未満の者のうち学生とそれ以外の者と
386 の間に障害基礎年金の受給に関し差異が生じていたとしても,不合理とはいえない。[19]
387 ウ.生活保護法に基づいて生活保護を受けるのは,単なる国の恩恵ないし社会政策の実施に伴う
388 反射的利益ではなく,法的権利であるから,保護基準の改定(老齢加算の廃止)に基づく保護
389 の不利益変更は,その改定自体に正当な理由がない限り違法となる。[20]
390
391 -5 -
392
393 〔第11問〕(配点:2)
394
395 裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(以下「裁判員法」という。)に基づき裁判官以外の者
396 が構成員となった裁判体によって裁判が行われる制度(以下「裁判員制度」という。)の合憲性に
397 ついて判断した最高裁判所の判決(最高裁判所平成23年11月16日大法廷判決,刑集65巻8
398 号1285頁)に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているもの
399 には×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[21])
400 ア.憲法が採用する統治の基本原理や刑事裁判の諸原則,憲法制定当時の歴史的状況を含めた憲
401 法制定の経緯及び憲法の関連規定の文理を総合的に検討すれば,憲法は一般的に国民の司法参
402 加を許容しているといえる。
403 イ.裁判員法が規定する評決制度の下で,裁判官が時に自らの意見と異なる結論に従わざるを得
404 ない場合があるとしても,憲法が国民の司法参加を許容し,裁判員法が憲法に適合するように
405 これを法制化したものである以上,憲法第76条第3項には反しない。
406 ウ.裁判員制度は,参政権と同様の権限を国民に付与するものではないが,辞退制度や旅費・日
407 当の支給等の経済的措置を講じていることを考慮すれば,裁判員の職務は憲法第18条の「苦
408 役」に当たらない。
409 1.ア○
410
411 イ○
412
413 ウ○
414
415 2.ア○
416
417 イ○
418
419 ウ×
420
421 3.ア○
422
423 イ×
424
425 ウ○
426
427 4.ア○
428
429 イ×
430
431 ウ×
432
433 5.ア×
434
435 イ○
436
437 ウ○
438
439 6.ア×
440
441 イ○
442
443 ウ×
444
445 7.ア×
446
447 イ×
448
449 ウ○
450
451 8.ア×
452
453 イ×
454
455 ウ×
456
457 〔第12問〕(配点:3)
458
459 天皇の国事行為及び内閣の助言と承認に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正
460 しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[22]から
461 [24])
462
463 ア.国事行為のうち,その行為自体が名目的・儀礼的なものであっても,天皇は,自らの判断に
464 基づき,内閣の助言と承認を拒むことは許されない。[22]
465 イ.憲法は,天皇の無答責を明文で規定していないので,内閣の助言と承認のもとで行われた天
466 皇の国事行為であっても,内閣の責任のほかに天皇が責任を負うことがあり得る。[23]
467 ウ.国政に関する権能を天皇に付与しない限り,憲法で定められている国事行為以外の行為につ
468 いて,新たな国事行為として法律で定めることも許される。[24]
469 〔第13問〕(配点:3)
470
471 選挙に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,それ
472 (解答欄は,アからウの順に[25]
473 ぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
474 から[27])
475
476 ア.公職選挙法は,投票を得るなどの目的で戸別訪問をすること自体を禁止しているが,選挙
477 運動の重要性に照らすと,その禁止の範囲は憲法に適合するよう限定して解釈しなければな
478 らない。[25]
479 イ.いわゆる立候補の自由は,選挙権の自由な行使と表裏の関係にあり,自由かつ公正な選挙
480 を維持する上で極めて重要であるとして,憲法第15条第1項によって保障されていると解
481 すべきである。[26]
482 ウ.選挙や当選の効力に関する争訟において,誰が誰に対して投票したかを解明し,これを公
483 表することは,選挙投票の全般にわたってその秘密を確保しようとする無記名投票制度の精
484 神に反する。[27]
485
486 -6 -
487
488 〔第14問〕(配点:2)
489
490 憲法第43条第1項の「全国民の代表」に関する次のアからウまでの各記述について,正しいも
491 のには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
492 (解答欄は,[28])
493
494 ア.憲法第43条第1項は,国会が民意を反映すべき機関であると同時に,国民代表機関である
495 ことも意味する。
496 イ.各選挙区において選出された議員は,「全国民の代表」となるので,選挙区民から法的に責
497 任を問われることはない。
498 ウ.議員が実質的には政党の媒介によってのみ国民代表者となり得るとする見解に立つと,党議
499 拘束の慣行は,議員が「全国民の代表」であることと矛盾抵触する。
500 1.ア○
501
502 イ○
503
504 ウ○
505
506 2.ア○
507
508 イ○
509
510 ウ×
511
512 3.ア○
513
514 イ×
515
516 ウ○
517
518 4.ア○
519
520 イ×
521
522 ウ×
523
524 5.ア×
525
526 イ○
527
528 ウ○
529
530 6.ア×
531
532 イ○
533
534 ウ×
535
536 7.ア×
537
538 イ×
539
540 ウ○
541
542 8.ア×
543
544 イ×
545
546 ウ×
547
548 〔第15問〕(配点:2)
549
550 独立行政委員会に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているも
551 のには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[29])
552 ア.独立行政委員会が規則制定という準立法的作用を行うことは,国会を唯一の立法機関と定め
553 る憲法第41条に反するものではない。
554 イ.行政権は内閣に属すると定める憲法第65条により,独立行政委員会の職務全般に対しては,
555 内閣の直接的な指揮監督権が及ぶ。
556 ウ.独立行政委員会が裁決や審決という準司法的作用を行うことは,たとえ前審であっても,全
557 て司法権は裁判所に属する旨を定める憲法第76条第1項に反し,許されない。
558 1.ア○
559
560 イ○
561
562 ウ○
563
564 2.ア○
565
566 イ○
567
568 ウ×
569
570 3.ア○
571
572 イ×
573
574 ウ○
575
576 4.ア○
577
578 イ×
579
580 ウ×
581
582 5.ア×
583
584 イ○
585
586 ウ○
587
588 6.ア×
589
590 イ○
591
592 ウ×
593
594 7.ア×
595
596 イ×
597
598 ウ○
599
600 8.ア×
601
602 イ×
603
604 ウ×
605
606 〔第16問〕(配点:2)
607
608 司法権に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているものには×
609 を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[30])
610 ア.下級裁判所は,最高裁判所が制定した裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する規則に拘
611 束されるから,最高裁判所が,下級裁判所の裁判官に対して,具体的事件について,どのよう
612 な判断を行うべきか指示することも許される。
613 イ.裁判官の職権の独立は,裁判に対して不当な影響を与えるおそれのある一切の外部的行為の
614 排除を要求するが,一般国民やマスメディアによる裁判内容の批判は,表現の自由の行使の一
615 場面であるから許される。
616 ウ.国政調査権は議院にとって重要な権能であるが,司法権の独立の観点からして,具体的事件
617 について,その判決の事実認定や量刑が適切かどうかを調査することは,国政調査権の範囲を
618 逸脱するものであり,許されない。
619 1.ア○
620
621 イ○
622
623 ウ○
624
625 2.ア○
626
627 イ○
628
629 ウ×
630
631 3.ア○
632
633 イ×
634
635 ウ○
636
637 4.ア○
638
639 イ×
640
641 ウ×
642
643 5.ア×
644
645 イ○
646
647 ウ○
648
649 6.ア×
650
651 イ○
652
653 ウ×
654
655 7.ア×
656
657 イ×
658
659 ウ○
660
661 8.ア×
662
663 イ×
664
665 ウ×
666
667 -7 -
668
669 〔第17問〕(配点:2)
670
671 裁判所が違憲とした議員定数配分規定に基づいて行われた選挙の効力に関する次のアからウまで
672 (解
673 の各記述について,正しいもの全てを挙げた組合せを,後記1から7までの中から選びなさい。
674 答欄は,[31])
675
676 ア.一般的な法の基本原則に基づくものとして事情判決の法理を適用して,選挙を無効とせず違
677 法の宣言にとどめるのは,当該選挙を無効とすることによって憲法が所期していない結果を生
678 じることを回避するためである。
679 イ.定数配分規定の違憲判断を選挙の効力と結び付けず,訴訟が提起された選挙区の選挙だけを
680 無効とする手法は,投票価値が不平等であるとされた選挙区からの代表者がいない状態で定数
681 配分規定の是正が行われるという問題がある。
682 ウ.定数配分規定の違憲判断を選挙の効力と結び付けない判決の将来効の法理は,再選挙を執行
683 することが事実上不可能であることや,事情判決を繰り返すことによって生じる司法審査制自
684 体への弊害という問題にも対処しようとするものである。
685 1.ア
686
687 2.イ
688
689 3.ウ
690
691 4.アイ
692
693 5.アウ
694
695 6.イウ
696
697 7.アイウ
698
699 〔第18問〕(配点:3)
700
701 憲法の定める租税法律主義に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣
702 旨に照らして,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,
703 アからウの順に[32]から[34])
704
705 ア.租税の賦課は法律又は法律の定める条件によらなければならないが,条例は公選の議員で組
706 織する議会の議決を経て制定される自治立法であるから,一定の範囲内で条例による租税の賦
707 課徴収ができる。[32]
708 イ.課税の根拠法律があるにもかかわらず長年にわたり課税されなかった物については,非課税
709 の慣習法が成立しているとみるべきであるから,新たにその物に課税することは,それがその
710 根拠法律の正しい解釈に基づくものであるとしても,租税法律主義に反する。[33]
711 ウ.租税法律主義は,社会全体に対する財やサービスを提供するための資金を租税として強制的
712 に徴収する場合について規定したものであるから,個人への給付に対する反対給付としての性
713 質を有する保険料等については適用がなく,また,その趣旨も及ばない。[34]
714 〔第19問〕(配点:3)
715
716 地方自治に関する次のアからウまでの各記述について,aの見解とbの見解が両立する場合には
717 1を,両立しない場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[35]から[37])
718 ア.a.憲法第29条第2項は,財産権の内容を法律で定める旨規定しているから,法律で個別
719 的な委任がある場合を除いて,条例で規制することはできない。
720 b.財産権は全国的な取引の対象となる点で取引の安全を図る必要があるため,その規制は
721 国の事務に属するが,地方的な特殊な事情があれば条例によっても規制できる。[35]
722 イ.a.憲法第95条が地方自治特別法に住民の過半数の同意を求めるのは,特定の地方公共団
723 体の本質に関わるような不利益な特例を設けることを防止する趣旨である。
724 b.憲法第95条は,国会の単独立法権の例外を認めるもので,地方公共団体が独自の条例
725 を制定する権限を有することの根拠規定の一つである。[36]
726 ウ.a.憲法第94条の「行政の執行」には租税の賦課・徴収が含まれているから,憲法は抽象
727 的には地方公共団体の課税権を承認している。
728 b.地方自治法第223条が,地方公共団体は「法律の定めるところ」により地方税を賦課
729 [37]
730 徴収できると定めているのは,地方公共団体独自の課税権を承認する趣旨である。
731
732 -8 -
733
734 〔第20問〕(配点:3)
735
736 条約に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場
737 合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[38]から[40])
738 ア.国家間の合意には,条約のほか,協定,取極,規約,憲章,議定書など様々な名称のものが
739 あり,その締結には常に国会の承認を必要とする。[38]
740 イ.条約の効力は憲法の効力に優位するとの見解によれば,条約締結権に関する憲法の規定は,
741 条約の効力の根拠を定めたものではないことになる。[39]
742 ウ.国会の条約修正権を肯定する見解も,修正議決に従った内容の条約を締結するためには相手
743 国との再交渉を必要とする。[40]
744 〔第21問〕(配点:3)
745 国土交通大臣は,道路占用許可(以下「許可」という。)について,道路法及び同法第33条第
746 1項に基づく政令の定めよりも具体的に許可の基準を示す通知(以下「本件通知」という。)を策
747 定した。そして,本件通知を,道路管理者として許可を行う権限を有する各地方整備局長,各都道
748 府県知事,及びその他の行政庁に発出した。各地方整備局は,国土交通省に置かれる行政機関(地
749 方支分部局)である。許可の基準を定める政令及び本件通知に関する次のアからエまでの各記述に
750 ついて,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アから
751 エの順に[41]から[44])
752
753 (参照条文)道路法
754 第32条
755
756 道路に次の各号のいずれかに掲げる工作物,物件又は施設を設け,継続して道路
757
758 を使用しようとする場合においては,道路管理者の許可を受けなければならない。
759 一〜七
760 2〜5
761
762 (略)
763 (略)
764
765 第33条
766
767 道路管理者は,道路の占用が前条第1項各号のいずれかに該当するものであつて
768
769 道路の敷地外に余地がないためにやむを得ないものであり,かつ,(中略)政令で定める
770 基準に適合する場合に限り,同条第1項(中略)の許可を与えることができる。
771
772
773 (略)
774
775 ア.仮に,許可の基準を政令で定める旨の,道路法第33条第1項におけるような明文の規定が
776 法律になければ,許可の基準を政令で定めることは認められない。[41]
777 イ.各地方整備局長は,本件通知の内容を,許可に係る行政手続法上の審査基準として公にする
778 ことができる。[42]
779 ウ.私人が各地方整備局長に対し,本件通知に具体的に定められていない事情を理由に許可を求
780 めることは,平等原則及び信義則に反し認められない。[43]
781 エ.本件通知は,その内容が道路法に違反していなければ,下級行政庁である各都道府県知事に
782 対する通達として,各都道府県知事を拘束する。[44]
783
784 -9 -
785
786 〔第22問〕(配点:2)
787
788 行政処分に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らし,正し
789 いものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
790 (解答欄は,[45])
791
792 ア.青色申告に係る法人税の更正処分における附記理由不備の瑕疵は,後日これについての審査
793 請求に対する裁決において処分の具体的根拠が明らかにされたとしても,それにより治癒さ
794 れるものではない。
795 イ.原子炉の周辺住民が,人格権に基づき原子炉設置の差止めを求める民事訴訟を提起するには,
796 あらかじめ原子炉設置許可の取消し又は無効確認の判決を得ておく必要がある。
797 ウ.行政庁は,自らのした行政処分が当初から違法であったことを後日認識したときは,取消し
798 を認める旨の明文規定の有無を問わず,また,争訟を裁断する行政処分であっても,当該行
799 政処分を自ら取り消すことができる。
800 1.ア〇
801
802 イ〇
803
804 ウ○
805
806 2.ア〇
807
808 イ〇
809
810 ウ×
811
812 3.ア〇
813
814 イ×
815
816 ウ○
817
818 4.ア〇
819
820 イ×
821
822 ウ×
823
824 5.ア×
825
826 イ〇
827
828 ウ○
829
830 6.ア×
831
832 イ〇
833
834 ウ×
835
836 7.ア×
837
838 イ×
839
840 ウ○
841
842 8.ア×
843
844 イ×
845
846 ウ×
847
848 〔第23問〕(配点:2)
849
850 行政手続法第2章の「申請に対する処分」に関する次のアからウまでの各記述について,正しい
851 ものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
852 (解答欄は,[46])
853
854 ア.行政手続法第6条に定める標準処理期間には,申請が形式上の要件に適合しない場合の当該
855 申請の補正に要する期間は含まれず,適法な申請の処理に要する期間のみが含まれる。
856 イ.行政手続法第7条に定める「申請がその事務所に到達したとき」とは,当該申請を取り扱う
857 こととされている事務所の職員により,受付印を押印する等,申請を受領した旨の意思が表示
858 された時点をいう。
859 ウ.申請期間を徒過していることを根拠に,申請を不適法として拒否処分を行う場合には,申請
860 者に対して,行政手続法第8条に基づき当該処分の理由を示す必要はない。
861 1.ア〇
862
863 イ〇
864
865 ウ○
866
867 2.ア〇
868
869 イ〇
870
871 ウ×
872
873 3.ア〇
874
875 イ×
876
877 ウ○
878
879 4.ア〇
880
881 イ×
882
883 ウ×
884
885 5.ア×
886
887 イ〇
888
889 ウ○
890
891 6.ア×
892
893 イ〇
894
895 ウ×
896
897 7.ア×
898
899 イ×
900
901 ウ○
902
903 8.ア×
904
905 イ×
906
907 ウ×
908
909 - 10 -
910
911 〔第24問〕(配点:3)
912
913 行政裁量に関する次のアからエまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤ってい
914 る場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからエの順に[47]から[50])
915 ア.処分を行う行政庁に裁量権が認められる場合でも,当該行政庁は,理由なく特定の個人を差
916 別的に取り扱い不利益を及ぼす自由を有するものではなく,この意味において,行政庁の裁量
917 権には一定の限界がある。[47]
918 イ.処分を行う行政庁に裁量権が認められる場合には,処分が社会通念上著しく妥当性を欠き,
919 裁量権の濫用に当たるものでない限り,処分の理由の提示に不備があったとしても,そのこと
920 を理由として処分が違法とされることはない。[48]
921 ウ.規制を目的とする不利益処分について,処分の根拠法令が処分を行うか否かの点で行政庁に
922 効果裁量を認めている場合には,処分を行わないという行政庁の不作為が違法となることはな
923 い。[49]
924 エ.処分の根拠法令が,処分要件該当性の判断について行政庁に要件裁量を認めている場合には,
925 事実認定について行政庁に裁量が広く認められる。[50]
926 〔第25問〕(配点:3)
927
928 行政指導に関する次のアからエまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤ってい
929 る場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからエの順に[51]から[54])
930 ア.度を超えた圧力による行政指導が行われた場合には,実際に行政指導に従わなかったときで
931 も,精神的苦痛による損害に係る賠償請求が可能となることがある。[51]
932 イ.最高裁判所の判例によれば,申請に対する処分を留保されたままでの行政指導には応じられ
933 ないことを真摯かつ明確に意思表示した行政指導の相手方に対して,行政指導を継続している
934 [52]
935 という理由でなお処分を留保しても,処分の留保が違法とは評価されない場合がある。
936
937 ウ.行政手続法によれば,口頭で行政指導を行う場合には,行政指導の趣旨及び内容並びに責任
938 者を明確に示す必要はなく,行政指導の相手方からこれらを記載した書面の交付を求められた
939 ときに,当該行政指導に携わる者がこれらを記載した書面を交付すれば足りる。[53]
940 エ.行政手続法の行政指導に関する規定には,地方公共団体の機関が行う行政指導にも適用され
941 るものがある。[54]
942
943 - 11 -
944
945 〔第26問〕(配点:2)
946
947 行政主体が当事者となる契約に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の
948 趣旨に照らし,正しいものに〇,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8まで
949 の中から選びなさい。(解答欄は,[55])
950 ア.市が市営の老人福祉施設を民間事業者に移管するために,施設の資産の譲渡先としてその運
951 営を引き継ぐ事業者を公募したが,応募者に対して市長が「決定に至らなかった」旨の通知を
952 行った場合,当該通知は,法令に基づかずに行った公募の応募者に対し,その者を相手方とし
953 て契約を締結しないこととした事実を告知するものにすぎないから,抗告訴訟の対象となる行
954 政処分には当たらない。
955 イ.地方公共団体が公共工事の指名競争入札に参加させようとする者を指名するに当たり,地元
956 企業か否かを考慮することは,価格の有利性確保という入札制度の趣旨とは無関係の観点を考
957 慮に入れるものであるから,許されない。
958 ウ.水道事業を経営する地方公共団体が水道料金を定めるに当たり,当該地方公共団体の住民基
959 本台帳に記録されていない別荘に係る給水契約者とそれ以外の給水契約者との間で基本料金に
960 差異を設けることは,平等原則に反し,許されない。
961 1.ア〇
962
963 イ〇
964
965 ウ○
966
967 2.ア〇
968
969 イ〇
970
971 ウ×
972
973 3.ア〇
974
975 イ×
976
977 ウ○
978
979 4.ア〇
980
981 イ×
982
983 ウ×
984
985 5.ア×
986
987 イ〇
988
989 ウ○
990
991 6.ア×
992
993 イ〇
994
995 ウ×
996
997 7.ア×
998
999 イ×
1000
1001 ウ○
1002
1003 8.ア×
1004
1005 イ×
1006
1007 ウ×
1008
1009 〔第27問〕(配点:3)
1010
1011 甲市は,条例(以下「本件条例」という。)により,甲市内においてパチンコ店の建築をしよ
1012 うとする者は市長の同意を得なければならないこと,市長は,商業地域以外の用途地域において
1013 は,上記の同意をしないものとすること,及び,市長は,上記の同意を得ないでパチンコ店の建
1014 築をしようとする者に対し,建築の中止等の命令を発することができることを定めていた。ただし,
1015 上記命令の違反に対する罰則は,定められていなかった。Aは,パチンコ店を建築しようとして,
1016 本件条例に基づく建築の同意を申請したが,甲市長Bは,建築予定地が準工業地域に属することか
1017 ら,本件条例に基づき,不同意とした。しかし,Aが建築工事に着手したため,Bは,本件条例に
1018 基づき,建築工事中止命令(以下「本件命令」という。)を発した。これに対し,Aが工事を続行
1019 したため,甲市は,Aを相手取って,工事の続行禁止を求める民事訴訟(以下「本件訴え」という。)
1020 を提起した。
1021 この事案に関する次のアからエまでの各記述について,法令又は最高裁判所の判例に照らし,
1022 それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからエの順に
1023 [56]から[59])
1024
1025 ア.本件命令は行政指導の性質を有するにすぎず,そもそも法的強制になじまないから,本件訴
1026 えは不適法である。[56]
1027 イ.仮に,本件命令違反に対する罰則が本件条例に置かれている場合には,Bは,行政代執行法
1028 に基づく代執行により,本件命令に基づく義務の履行を確保することができる。[57]
1029 ウ.仮に,本件命令違反に対する執行罰の規定が本件条例に置かれている場合には,Bは,Aに
1030 対して執行罰としての過料を課すことにより,本件命令に基づく義務の履行を確保することが
1031 できる。[58]
1032 エ.本件訴えは,法規の適用の適正ないし一般公益の保護を目的とするものであって,自己の権
1033 利利益の保護救済を目的とするものではないから,法律上の争訟に当たらない。[59]
1034
1035 - 12 -
1036
1037 〔第28問〕(配点:3)
1038
1039 Aは,海岸保全区域に当たる海岸で,海岸管理者であるB県知事の許可を受けずに,レジャー施
1040 設(以下「本件施設」という。)を設置しており,更に本件施設を拡張しようとしている。これに
1041 対し,B県知事は,海岸法(以下「法」という。)第12条により本件施設の除却を求める処分(以
1042 下「本件監督処分」という。),及びAが本件監督処分に従わない場合の代執行(以下「本件代執行」
1043 という。)を含めて,様々な措置を執ることを検討している。Aに対し執ることが想定される措置
1044 に関する次のアからエまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には
1045 2を選びなさい。(解答欄は,アからエの順に[60]から[63])
1046 (参照条文)海岸法
1047 第7条
1048
1049 海岸管理者以外の者が海岸保全区域(中略)内において,海岸保全施設以外の施設
1050
1051 又は工作物(以下(中略)第12条において「他の施設等」という。)を設けて当該海岸
1052 保全区域を占用しようとするときは,
1053 (中略)海岸管理者の許可を受けなければならない。
1054
1055
1056 (略)
1057
1058 第11条
1059
1060 海岸管理者は,(中略)第7条第1項(中略)の規定による許可を受けた者から
1061
1062 占用料(中略)を徴収することができる。(以下略)
1063 第12条
1064
1065 海岸管理者は,次の各号の一に該当する者に対して(中略)他の施設等の(中略)
1066
1067 除却(中略)を命ずることができる。
1068
1069
1070 第7条第1項(中略)の規定に違反した者
1071
1072 二・三
1073
1074 (略)
1075
1076 2〜10
1077
1078 (略)
1079
1080 第41条
1081
1082 次の各号の一に該当する者は,一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
1083
1084
1085
1086 第7条第1項の規定に違反して海岸保全区域を占用した者
1087
1088 二・三
1089
1090 (略)
1091
1092 ア.Aが本件代執行に現場で抵抗する場合に,B県知事が抵抗を排除するために執り得る措置を
1093 定める規定は,行政代執行法に置かれていない。[60]
1094 イ.最高裁判所の判例によれば,本件監督処分を準備する調査を担当して本件施設に係る情報を
1095 収集したB県の職員が,Aを法第41条第1号の罪について刑事告発することは認められない。
1096 [61]
1097
1098 ウ.B県が,法第7条第1項に違反したAから,法第11条の占用料に相当する金額を,法のこ
1099 れらの規定に基づく行政上の秩序罰として徴収することはできない。[62]
1100 エ.最高裁判所の判例によれば,B県が,占有保全の訴えを提起して,Aによる本件施設の拡張
1101 を予防することはできない。[63]
1102
1103 - 13 -
1104
1105 〔第29問〕(配点:3)
1106
1107 行政機関の保有する情報の公開に関する法律(以下「情報公開法」という。)に関する次のアか
1108 らエまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
1109 (解答欄は,アからエの順に[64]から[67])
1110
1111 ア.情報公開法は,国民主権の理念にのっとり,政府の諸活動について国民に説明する責務が全
1112 うされるようにするとともに,国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進
1113 に資することを目的とするものであるから,行政文書の開示請求権は,外国人には認められて
1114 いない。[64]
1115 イ.情報公開法は,公にすることにより国の安全が害されるおそれがあると行政機関の長が認め
1116 ることにつき相当の理由がある情報を不開示情報としているが,これは,この種の情報につい
1117 ては,開示・不開示の判断に高度の政策的判断が伴い,また,国防,外交上の専門的,技術的
1118 判断を要するという特殊性があるため,行政機関の長の判断に裁量を認める趣旨である。
1119 [65]
1120
1121 ウ.行政機関の長は,情報公開法に基づく開示請求に係る行政文書が他の行政機関により作成さ
1122 れたものである場合,当該行政文書の開示の是非を判断することができないので,当該開示請
1123 求を却下することができる。[66]
1124 エ.行政機関の長は,国,独立行政法人等,地方公共団体,地方独立行政法人及び開示請求者以
1125 外の者(以下「第三者」という。)に関する情報が記録されている行政文書を情報公開法第7
1126 条の規定により開示しようとするときは,開示決定に先立ち,所在の判明している第三者に対
1127 し,意見書を提出する機会を与えなければならない。[67]
1128 (参照条文)情報公開法
1129 第7条
1130
1131 行政機関の長は,開示請求に係る行政文書に不開示情報が記録されている場合であっ
1132
1133 ても,公益上特に必要があると認めるときは,開示請求者に対し,当該行政文書を開示する
1134 ことができる。
1135
1136 - 14 -
1137
1138 〔第30問〕(配点:2)
1139
1140 原告適格に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ@の法令に関する説明を前提に
1141 した場合に,Aの記述が最高裁判所の判例の内容として正しいものに○,誤っているものに×を付
1142 した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[68])
1143 ア.@建築基準法第59条の2第1項は,建築物の容積率制限,高さ制限に関し,一定規模以上
1144 の広さの敷地を有し,かつ,敷地内に一定規模以上の空地を有する場合においては,安全,防
1145 火等の観点から支障がないと認められることなどの要件を満たすときに限り,これらの制限を
1146 緩和することを認めている。Aこの規定は,建築物の倒壊,炎上等による被害が直接的に及ぶ
1147 ことが想定される周辺の一定範囲の地域に存する他の建築物についてその居住者の生命,身体
1148 の安全等及び財産としてのその建築物を,個々人の個別的利益としても保護すべきものとする
1149 趣旨を含むものと解されるから,同条第1項の総合設計許可に係る建築物の倒壊,炎上等によ
1150 り直接的な被害を受けることが予想される範囲の地域に存する建築物に居住し又はこれを所有
1151 する者は,当該許可の取消しを求める原告適格を有する。
1152 イ.@風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下「法」という。)第4条第2項
1153 第2号は,風俗営業の許可の基準につき,良好な風俗環境を保全するため特にその設置を制限
1154 する必要があるものとして政令で定める基準に従い都道府県の条例(以下「施行条例」という。)
1155 で定める地域内に営業所があるときは風俗営業の許可をしてはならないと定め,法の委任を受
1156 けて規定された風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行令(以下「施行令」と
1157 いう。)第6条第1号イの規定は,「住居が多数集合しており,住居以外の用途に供される土地
1158 が少ない地域」を風俗営業の制限地域とすべきことを基準として定めている。Aこれらの規定
1159 から,法の風俗営業の許可に関する規定が一般的公益の保護に加えて個々人の個別的利益をも
1160 保護すべきものとする趣旨を含むことを読み取ることは困難であり,施行令第6条第1号イの
1161 規定は,専ら公益保護の観点から基準を定めていると解するのが相当である。そうすると,上
1162 記の基準に従って規定された施行条例が定める地域に住居する者は,風俗営業の許可の取消し
1163 を求める原告適格を有するとはいえない。
1164 ウ.@自転車競技法(平成19年法律第82号による改正前のもの)第4条第2項は,場外車券
1165 発売施設につき,申請に係る施設の位置,構造及び設備が経済産業省令で定める基準に適合す
1166 る場合に限りその許可をすることができる旨定め,これを受けて規定された自転車競技法施行
1167 規則(平成18年経済産業省令第126号による改正前のもの)第15条第1項第1号は,上
1168 記の基準として,学校その他の文教施設及び病院その他の医療施設(以下,これらを併せて「医
1169 療施設等」という。)から相当の距離を有し,文教上又は保健衛生上著しい支障を来すおそれ
1170 がないこと(以下,この基準を「位置基準」という。)を定めている。A一般に,場外車券発
1171 売施設が設置,運営された場合に周辺住民等が被る可能性のある被害は,交通,風紀,教育な
1172 ど広い意味での生活環境の悪化であって,基本的には公益に属する利益というべきである。そ
1173 うすると,医療施設等の開設者は,位置基準を根拠として当該施設の設置許可の取消しを求め
1174 る原告適格を有するとはいえない。
1175 1.ア○
1176
1177 イ○
1178
1179 ウ○
1180
1181 2.ア○
1182
1183 イ○
1184
1185 ウ×
1186
1187 3.ア○
1188
1189 イ×
1190
1191 ウ○
1192
1193 4.ア○
1194
1195 イ×
1196
1197 ウ×
1198
1199 5.ア×
1200
1201 イ○
1202
1203 ウ○
1204
1205 6.ア×
1206
1207 イ○
1208
1209 ウ×
1210
1211 7.ア×
1212
1213 イ×
1214
1215 ウ○
1216
1217 8.ア×
1218
1219 イ×
1220
1221 ウ×
1222
1223 - 15 -
1224
1225 〔第31問〕(配点:3)
1226
1227 取消訴訟の審理に関する次のアからエまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤
1228 っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからエの順に[69]から[72])
1229 ア.処分について審査請求をすることができる場合であっても,法律に特段の定めのない限り,
1230 直ちに処分の取消しの訴えを提起することができる。[69]
1231 イ.処分の取消しの訴えとその処分についての審査請求を棄却した裁決の取消しの訴えとを提起
1232 することができる場合,これらの訴えは併合して提起しなければならない。[70]
1233 ウ.処分の根拠法令が裁決主義を採用している場合には,裁決の取消しの訴えにおいて原処分の
1234 違法を主張することができる。[71]
1235 エ.建築基準法上の指定確認検査機関による建築確認処分の取消しの訴えにおいては,当該機関
1236 を指定した国土交通大臣又は都道府県知事の所属する国又は地方公共団体が被告となる。
1237 [72]
1238 〔第32問〕(配点:3)
1239
1240 行政事件訴訟の審理に関する次のアからエまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,
1241 誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからエの順に[73]から[76])
1242 ア.数名の者が共同訴訟人として処分の取消しの訴えを適法に提起することができるのは,訴訟
1243 の目的がそれらの者について合一にのみ確定すべき場合に限られる。[73]
1244 イ.処分の取消しの訴えを提起するに当たっては,同一の被告に対する民事訴訟であれば,これ
1245 を適法に併合して提起することができる。[74]
1246 ウ.処分についての審査請求を棄却した裁決の取消しの訴えを適法に提起した後,原告は,法令
1247 に特別の定めがある場合を除き,口頭弁論の終結に至るまで,当該処分の取消しの訴えをこれ
1248 に併合して適法に提起することができる。[75]
1249 エ.法令に基づく申請に対し相当の期間内に何らの処分がされないとして義務付けの訴えを提起
1250 する場合には,当該処分に係る不作為の違法確認の訴えをこれに併合して提起しなければなら
1251 ない。[76]
1252
1253 - 16 -
1254
1255 〔第33問〕(配点:2)
1256
1257 在外日本人である原告らが,@平成10年法律第47号による改正前の公職選挙法が,原告らに
1258 衆議院議員の選挙及び参議院議員の選挙における選挙権の行使を認めていなかったことが違法であ
1259 ることの確認,A同改正後の公職選挙法が,原告らに衆議院小選挙区選出議員の選挙及び参議院選
1260 挙区選出議員の選挙における選挙権の行使を認めていないことが違法であることの確認及びB原告
1261 らが今後直近に実施される上記Aの各選挙において選挙権を行使する権利を有することの確認を求
1262 める各訴えに関する最高裁判所平成17年9月14日大法廷判決(民集59巻7号2087頁)に
1263 ついての次のアからウまでの各記述のうち,正しいものに○,誤っているものに×を付した場合の
1264 組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[77])
1265 ア.この判決は,上記@の訴えは,過去の法律関係の確認を求めるものであって,確認の利益を
1266 欠くから,不適法であるとした。
1267 イ.この判決は,上記Aの訴えは,抽象的に立法不作為の違法確認を求めるものであって,法律
1268 上の争訟に当たらないから,不適法であるとした。
1269 ウ.この判決は,上記Bの訴えが適法であると判断するに当たり,選挙権は侵害を受けた後に争
1270 うことによっては権利行使の実質を回復することができない性質のものであることを考慮して
1271 いる。
1272 1.ア〇
1273
1274 イ〇
1275
1276 ウ○
1277
1278 2.ア〇
1279
1280 イ〇
1281
1282 ウ×
1283
1284 3.ア〇
1285
1286 イ×
1287
1288 ウ○
1289
1290 4.ア〇
1291
1292 イ×
1293
1294 ウ×
1295
1296 5.ア×
1297
1298 イ〇
1299
1300 ウ○
1301
1302 6.ア×
1303
1304 イ〇
1305
1306 ウ×
1307
1308 7.ア×
1309
1310 イ×
1311
1312 ウ○
1313
1314 8.ア×
1315
1316 イ×
1317
1318 ウ×
1319
1320 〔第34問〕(配点:3)
1321
1322 A市の住民であるXは,A市の職員が公金の支出の手続においてした財務会計上の行為に問題が
1323 あると考え,地方自治法の規定に基づき住民監査請求をすること及び住民訴訟を提起することを検
1324 討している。このような事例に関する次のアからエまでの各記述について,それぞれ正しい場合に
1325 は1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからエの順に[78]から[81])
1326 ア.住民監査請求において,Xは,当該財務会計上の行為が違法なものであることのみを主張す
1327 ることができ,それが不当なものであると主張することはできない。[78]
1328 イ.Xは,事案の重要性その他の事情によっては,住民監査請求をすることなく,適法に住民訴
1329 訟を提起することができる。[79]
1330 ウ.Xは,住民監査請求をし監査の結果の通知を受けた場合において,一定の期間内でなければ,
1331 適法に住民訴訟を提起することができない。[80]
1332 エ.住民訴訟において,Xは,当該財務会計上の行為が違法なものであることのみを主張するこ
1333 とができ,それが不当なものであると主張することはできない。[81]
1334
1335 - 17 -
1336
1337 〔第35問〕(配点:2)
1338
1339 仮の救済に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものに○,誤っているものに×を
1340 付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[82])
1341 ア.処分の取消しの訴えの提起があった場合において,当該処分についての執行停止の申立ての
1342 管轄裁判所は,当該本案の係属する裁判所である。
1343 イ.裁判所による確定した仮の義務付けの決定に基づいて行政庁が処分をした場合において,裁
1344 判所は,事情が変更したときは,当該決定における相手方の申立てにより,当該決定を取り消
1345 すことができる。
1346 ウ.裁判所による仮の差止めの決定は,第三者に対しても効力を有する。
1347 1.ア○
1348
1349 イ○
1350
1351 ウ○
1352
1353 2.ア○
1354
1355 イ○
1356
1357 ウ×
1358
1359 3.ア○
1360
1361 イ×
1362
1363 ウ○
1364
1365 4.ア○
1366
1367 イ×
1368
1369 ウ×
1370
1371 5.ア×
1372
1373 イ○
1374
1375 ウ○
1376
1377 6.ア×
1378
1379 イ○
1380
1381 ウ×
1382
1383 7.ア×
1384
1385 イ×
1386
1387 ウ○
1388
1389 8.ア×
1390
1391 イ×
1392
1393 ウ×
1394
1395 〔第36問〕(配点:2)
1396
1397 国家賠償に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例に照らし,正しいもの
1398 に○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解
1399 答欄は,[83])
1400
1401 ア.A県警察の警察官がいわゆる交通犯罪の捜査を行うにつき故意又は過失によって違法に他人
1402 に損害を加えた場合においては,A県だけではなく,原則として,国もまた,国家賠償法第1
1403 条第1項に基づいて損害賠償責任を負う。
1404 イ.国立公園内にB県が設置した周回路におけるかけ橋の設置管理の瑕疵により,観光客がかけ
1405 橋から足を踏み外して転落し重傷を負った場合,国は,B県に対する補助金の交付によりかけ
1406 橋の設置費用の2分の1近くを負担していたとしても,法律上の設置費用負担義務を負ってい
1407 なければ,国家賠償法に基づいて損害賠償責任を負うことはない。
1408 ウ.社会福祉法人Cの設置する児童養護施設に,児童福祉法に基づくD県の措置により入所した
1409 児童が,施設の職員Eの養育監護上の過失によって,他の入所児童から暴行を受けて負傷した
1410 場合であって,Eの養育監護行為が,国家賠償法第1条第1項の適用上,県の公権力の行使に
1411 当たる公務員の職務行為とされるときには,E個人が民法第709条に基づく損害賠償責任を
1412 負わないのみならず,使用者であるCも同法第715条に基づく損害賠償責任を負わない。
1413 1.ア○
1414
1415 イ○
1416
1417 ウ○
1418
1419 2.ア○
1420
1421 イ○
1422
1423 ウ×
1424
1425 3.ア○
1426
1427 イ×
1428
1429 ウ○
1430
1431 4.ア○
1432
1433 イ×
1434
1435 ウ×
1436
1437 5.ア×
1438
1439 イ○
1440
1441 ウ○
1442
1443 6.ア×
1444
1445 イ○
1446
1447 ウ×
1448
1449 7.ア×
1450
1451 イ×
1452
1453 ウ○
1454
1455 8.ア×
1456
1457 イ×
1458
1459 ウ×
1460
1461 - 18 -
1462
1463 〔第37問〕(配点:2)
1464
1465 損失補償に関する次のアからエまでの各記述は,最高裁判所の判例の内容を示したものである(か
1466 ぎ括弧内の記述は,最高裁判所の判例の原文をそのまま抜き出したものである。)。4つのうち,損
1467 失補償の要否の判断に影響を及ぼした主要な要素が他の判例と最も異なっているものを1つ,後記
1468 1から4までの中から選びなさい。(解答欄は,[84])
1469 ア.「鉱業法六四条の定める制限は,鉄道,河川,公園,学校,病院,図書館等の公共施設及び
1470 建物の管理運営上支障ある事態の発生を未然に防止するため,これらの近傍において鉱物を採
1471 掘する場合には管理庁又は管理人の承諾を得ることが必要であることを定めたものにすぎず,
1472 この種の制限は,公共の福祉のためにする一般的な最小限度の制限であり,何人もこれをやむ
1473 を得ないものとして当然受忍しなければならないものであつて,特定の人に対し特別の財産上
1474 の犠牲を強いるものとはいえないから,同条の規定によつて損失を被つたとしても,憲法二九
1475 条三項を根拠にして補償請求をすることができないものと解するのが相当である。」
1476 イ.奈良県ため池の保全に関する条例は,「災害を防止し公共の福祉を保持するためのものであ
1477 り,その四条二号は,ため池の堤とうを使用する財産上の権利の行使を著しく制限するもので
1478 はあるが,結局それは,災害を防止し公共の福祉を保持する上に社会生活上已むを得ないもの
1479 であり,そのような制約は,ため池の堤とうを使用し得る財産権を有する者が当然受忍しなけ
1480 ればならない責務というべきものであつて,憲法二九条三項の損失補償はこれを必要としない
1481 と解するのが相当である。」
1482 ウ.都有行政財産である土地について建物所有を目的とし期間の定めなくされた使用許可が当該
1483 行政財産本来の用途又は目的上の必要に基づき将来に向かって取り消された事案においては,
1484 「都有行政財産たる土地につき使用許可によつて与えられた使用権は,それが期間の定めのな
1485 い場合であれば,当該行政財産本来の用途または目的上の必要を生じたときはその時点におい
1486 て原則として消滅すべきものであり,また,権利自体に右のような制約が内在しているものと
1487 して付与されているものとみるのが相当である」から,使用権者は,特別の事情のない限り,
1488 その取消しによる土地使用権喪失についての補償を求めることはできない。
1489 エ.道路法70条1項による「補償の対象は,道路工事の施行による土地の形状の変更を直接の
1490 原因として生じた隣接地の用益又は管理上の障害を除去するためにやむを得ない必要があつて
1491 した前記工作物の新築,増築,修繕若しくは移転又は切土若しくは盛土の工事に起因する損失
1492 に限られると解するのが相当である。したがつて,警察法規が一定の危険物の保管場所等につ
1493 き保安物件との間に一定の離隔距離を保持すべきことなどを内容とする技術上の基準を定めて
1494 いる場合において,道路工事の施行の結果,警察違反の状態を生じ,危険物保有者が右技術上
1495 の基準に適合するように工作物の移転等を余儀なくされ,これによつて損失を被つたとしても,
1496 それは道路工事の施行によつて警察規制に基づく損失がたまたま現実化するに至つたものにす
1497 ぎず,このような損失は,道路法七〇条一項の定める補償の対象には属しないものというべき
1498 である。」
1499 1.ア
1500
1501 2.イ
1502
1503 3.ウ
1504
1505 4.エ
1506
1507 - 19 -
1508
1509 〔第38問〕(配点:2)
1510
1511 行政不服審査に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものに○,誤っているものに
1512 ×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[85])
1513 ア.行政庁の不作為についての不服申立てに関しては不服申立期間の制限がなく,不作為状態の
1514 続く限りいつでも申立てが可能である。
1515 イ.処分庁が誤って法定の期間よりも長い期間を審査請求期間として教示した場合において,そ
1516 の教示された期間内に審査請求がされたときは,当該審査請求は,法定の審査請求期間内に
1517 されたものとみなされる。
1518 ウ.処分庁の上級行政庁である審査庁は,処分庁に対する一般的指揮監督権を有するから,裁決
1519 で当該処分を審査請求人の不利益に変更することもできる。
1520 1.ア〇
1521
1522 イ〇
1523
1524 ウ○
1525
1526 2.ア〇
1527
1528 イ〇
1529
1530 ウ×
1531
1532 3.ア〇
1533
1534 イ×
1535
1536 ウ○
1537
1538 4.ア〇
1539
1540 イ×
1541
1542 ウ×
1543
1544 5.ア×
1545
1546 イ〇
1547
1548 ウ○
1549
1550 6.ア×
1551
1552 イ〇
1553
1554 ウ×
1555
1556 7.ア×
1557
1558 イ×
1559
1560 ウ○
1561
1562 8.ア×
1563
1564 イ×
1565
1566 ウ×
1567
1568 〔第39問〕(配点:3)
1569
1570 普通地方公共団体の活動の規律に係る地方自治法の定めに関する次のアからエまでの各記述につ
1571 いて,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからエ
1572 の順に[86]から[89])
1573
1574 ア.普通地方公共団体は,法律若しくはこれに基づく政令又は条例に特別の定めがない限り,権
1575 利の放棄を行う場合,議会の議決を要する。[86]
1576 イ.普通地方公共団体は,執行機関である長に対する諮問機関として,地方自治法の定める委員
1577 会及び委員を置かなければならない。[87]
1578 ウ.普通地方公共団体は,法律又はこれに基づく政令に特別の定めがない限り,公の施設の設置
1579 及び管理に関する事項を,条例で定めなければならない。[88]
1580 エ.各大臣は,担任する事務に関し,都道府県の自治事務の処理が法令の規定に違反していると
1581 認める場合,当該都道府県に対し,当該自治事務の処理について違反の是正のため必要な措置
1582 を講ずるように求めることができる。[89]
1583 〔第40問〕(配点:2)
1584
1585 独立行政法人に関する次のアからウまでの各記述について,法令に照らし,正しいものに○,誤
1586 (解答欄は,
1587
1588 っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
1589 90])
1590
1591 ア.独立行政法人とは,公共上の見地から確実に実施されることが必要な事業ではあるが,民間
1592 の主体に委ねても実施されることが十分に期待されるものについて,これを効率的かつ効果的
1593 に実施させることを目的として設立される法人をいう。
1594 イ.何人も,独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律の定める要件を満たす場合
1595 には,独立行政法人の保有する自己を本人とする個人情報の開示を請求することができる。
1596 ウ.独立行政法人の行う業務は,いずれも高い公共性を有するものであるから,全ての独立行政
1597 法人の役員及び職員は,国家公務員とされている。
1598 1.ア〇
1599
1600 イ〇
1601
1602 ウ○
1603
1604 2.ア〇
1605
1606 イ〇
1607
1608 ウ×
1609
1610 3.ア〇
1611
1612 イ×
1613
1614 ウ○
1615
1616 4.ア〇
1617
1618 イ×
1619
1620 ウ×
1621
1622 5.ア×
1623
1624 イ〇
1625
1626 ウ○
1627
1628 6.ア×
1629
1630 イ〇
1631
1632 ウ×
1633
1634 7.ア×
1635
1636 イ×
1637
1638 ウ○
1639
1640 8.ア×
1641
1642 イ×
1643
1644 ウ×
1645
1646 - 20 -
1647
1648