1 論文式試験問題集[公法系科目第1問]
2
3 - 1 -
4
5 [公法系科目]
6 〔第1問〕(配点:100)
7 20XX年,
8 A市において,
9 我が国がほぼ全面的に輸入に頼っている石油や石炭の代替となり得る
10 新たな天然ガス資源Yが大量に埋蔵されていることが判明し,
11 民間企業による採掘事業計画が持ち上
12 がった。
13
14 その採掘には極めて高い経済効果が見込まれ,
15 A市の税収や市民の雇用の増加も期待できる
16 ものであった。
17
18
19 ただし,
20 Y採掘事業には危険性が指摘されている。
21
22 それは,
23 採掘直後のYには人体に悪影響を及ぼ
24 す有害成分が含まれており,
25 採掘の際にその有害成分が流出・拡散した場合,
26 採掘に当たる作業員の
27 みならず,
28 周辺住民に重大な健康被害を与える危険性である。
29
30 この有害成分を完全に無害化する技術
31 は,
32 いまだ開発されていなかった。
33
34 また,
35 実際,
36 外国の採掘現場において,
37 健康被害までは生じなかっ
38 たが,
39 小規模の有害成分の流出事故が起きたこともあった。
40
41 そのため,
42 A市においては,
43 Y採掘事業
44 に関して市民の間でも賛否が大きく分かれ,
45 各々の立場から活発な議論や激しい住民運動が行われる
46 こととなった。
47
48
49 BとCは,
50 A市に居住し,
51 天然資源開発に関する研究を行っている大学院生であった。
52
53 Bは,
54 Yが
55 有力な代替エネルギーであると考えているが,
56 その採掘には上記のような危険性があることから,
57
58 の点に関する安全確保の徹底が必要不可欠であると考えている。
59
60 これに対して,
61 Cは,
62 上記のような
63 危険性を完全に回避する技術の開発は困難であり,
64 安全性確保の技術が向上したとしてもリスクが大
65 きいと確信しており,
66 Y採掘事業は絶対に許されないと考えている。
67
68
69 ところで,
70 この頃,
71 Bの実家がある甲市でもYの埋蔵が判明しており,
72 Y採掘事業への賛否をめぐ
73 り,
74 甲市が主催するYに関するシンポジウム(以下「甲市シンポジウム」という。
75
76
77 )が開催されていた。
78
79
80 甲市シンポジウムは,
81 地方公共団体が主催するものとしては,
82 日本で初めてのシンポジウムであった。
83
84
85 Bは,
86 実家に帰省した際,
87 甲市シンポジウムに参加し,
88 一般論として上記のような自らの考えを述べ
89 た。
90
91 その上で,
92 Bは,
93 A市におけるY採掘事業計画を引き合いに出して,
94 作業員や周辺住民への健康
95 被害の観点から安全性が十分に確保されているとはいえず,
96 そのような現状においては当該計画に反
97 対せざるを得ない旨の意見を述べた。
98
99
100 他方で,
101 Cは,
102 甲市シンポジウムの開催を知り,
103 その開催がA市を含む全国各地におけるY採掘事
104 業に途を開くことになると考えた。
105
106 そこで,
107 Cは,
108 甲市シンポジウムの開催自体を中止させようと思
109 い,
110 Yの採掘への絶対的な全面反対及び甲市シンポジウムの即刻中止を拡声器で連呼しながらその会
111 場に入場しようとした。
112
113 そして,
114 Cは,
115 これを制止しようとした甲市の職員ともみ合いになり,
116 その
117 職員を殴って怪我を負わせ,
118 傷害罪で罰金刑に処せられた。
119
120 ただし,
121 この事件は,
122 全国的に大きく報
123 道されることはなかった。
124
125
126 その後,
127 Yの採掘の際に上記の有害成分を無害化する技術の改善が進んだ。
128
129 A市は,
130 そのような技
131 術の改善を踏まえ,
132 Y採掘事業を認めることとした。
133
134 他方で,
135 それでもなお不安を訴える市民の意見
136 を受け,
137 A市は,
138 その実施に向けて新しい専門部署として「Y対策課」を設置することとした。
139
140 Y対
141 策課の設置目的は,
142 将来実施されることとなるY採掘事業の安全性及びこれに対する市民の信頼を確
143 保することであり,
144 その業務内容は,
145 Y採掘事業に関し,
146 情報収集等による安全性監視,
147 事業者に対
148 する安全性に関する指導・助言,
149 市民への対応や広報活動,
150 異常発生時の市民への情報提供,
151 市民を
152 含めた関係者による意見交換会の運営等をすることであった。
153
154
155 そして,
156 A市は,
157 Y対策課のための専門職員を募集することとした。
158
159 その募集要項において,
160 採用
161 に当たっては,
162 Y対策課の設置目的や業務内容に照らし,
163 当該人物がY対策課の職員としてふさわし
164 い能力・資質等を有しているか否かを確認するために6か月の判定期間を設け,
165 その能力・資質等を
166 有していると認められた者が正式採用されると定められていた。
167
168
169 上記職員募集を知ったBは,
170 Yの採掘技術が改善されたことを踏まえてもなお,
171 いまだ安全性には問
172 題が残っているので,
173 現段階でもY採掘事業には反対であるが,
174 少しでもその安全性を高めるために,
175
176
177 - 2 -
178
179 新設されるY対策課で自分の専門知識をいかし,
180 市民の安全な生活や安心を確保するために働きたい
181 と考え,
182 Y対策課の職員募集への応募書類を提出した。
183
184
185 他方,
186 Cは,
187 以前同様にY採掘事業は絶対に許されないと考えていた。
188
189 Cは,
190 Y対策課の職員にな
191 れば,
192 Y採掘事業の現状をより詳細に知ることができるので,
193 それをY採掘事業反対運動に役立てよ
194 うと思い,
195 Y対策課の職員募集への応募書類を提出した。
196
197
198 A市による選考の結果,
199 BとCは,
200 Yについてこれまで公に意見を述べたことがなかったDら7名
201 (以下「Dら」という。
202
203
204 )とともに,
205 Y対策課の職員として採用されることとなった。
206
207 しかし,
208 その判
209 定期間中に,
210 外部の複数の者からA市の職員採用担当者に対して,
211 Bについては甲市シンポジウムに
212 おいて上記のような発言をしていたことから,
213 また,
214 Cについては甲市シンポジウムにおいて上記の
215 ような言動をして事件を起こし,
216 前科にもなっていることから,
217 いずれもY対策課の職員としては不
218 適格である旨の申入れがなされた。
219
220 そこで,
221 A市の職員採用担当者がBとCに当該事実の有無を確認
222 したところ,
223 両名とも,
224 その担当者に対し,
225 それぞれ事実を認めた。
226
227 その際,
228 Bは,
229 Y採掘事業には
230 安全確保の徹底が必要不可欠であるところ,
231 A市におけるY採掘事業には安全性にいまだ問題が残っ
232 ているので,
233 現段階では反対せざるを得ないが,
234 少しでもその安全性を高めるために働きたいとの考
235 えを述べた。
236
237 また,
238 Cは,
239 Y採掘事業の危険性を完全に回避する技術の開発は困難であり,
240 安全性確
241 保の技術が向上したとしてもリスクが大きく,
242 Y採掘事業は絶対に許されないとの考えを述べた。
243
244
245 の後,
246 BとCの両名は,
247 判定期間の6か月経過後に正式採用されず,
248 Dらのみが正式採用された。
249
250
251 BとCは正式採用されなかったことを不満に思い,
252 それぞれA市に対し,
253 正式採用されなかった理
254 由の開示を求めた。
255
256 これに対して,
257 A市は,
258 BとCそれぞれに,
259 BとCの勤務実績はDらと比較して
260 ほぼ同程度ないし上回るものであったが,
261 いずれも甲市シンポジウムでのY採掘事業に反対する内容
262 の発言等があることや,
263 Y採掘事業に関するそれぞれの考えを踏まえると,
264 Y対策課の設置目的や業
265 務内容に照らしてふさわしい能力・資質等を有しているとは認められなかったと回答した。
266
267
268 Bは,
269 Cと自分とでは,
270 A市におけるY採掘事業に関して公の場で反対意見を表明したことがある
271 点では同じであるが,
272 その具体的な内容やその意見表明に当たってとった手法・行動に大きな違いが
273 あるにもかかわらず,
274 Cと自分を同一に扱ったことについて差別であると考えている。
275
276 また,
277 Bは,
278
279 自分と同程度あるいは下回る勤務実績の者も含まれているDらが正式採用されたにもかかわらず,
280
281 市におけるY採掘事業に反対意見を持っていることを理由として正式採用されなかったことについて
282 も差別であると考えている。
283
284 さらに,
285 差別以外にも,
286 Bは,
287 Y採掘事業を安全に行う上での基本的条
288 件に関する自分の意見・評価を甲市シンポジウムで述べたことが正式採用されなかった理由の一つと
289 されていることには,
290 憲法上問題があると考えている。
291
292
293 そこで,
294 Bは,
295 A市を被告として国家賠償請求訴訟を提起しようと考えた。
296
297
298 〔設問1〕
299 (配点:50)
300 あなたがBの訴訟代理人となった場合,
301 Bの主張にできる限り沿った訴訟活動を行うという観
302 点から,
303 どのような憲法上の主張を行うか。
304
305
306 (配点:40)
307 なお,
308 市職員の採用に係る関連法規との関係については論じないこととする。
309
310 また,
311 職業選択の
312 自由についても論じないこととする。
313
314
315 における憲法上の主張に対して想定されるA市の反論のポイントを簡潔に述べなさい。
316
317
318 (配点
319 :10)
320 〔設問2〕
321 (配点:50)
322 設問1における憲法上の主張と設問1におけるA市の反論を踏まえつつ,
323 あなた自身の憲法
324 上の見解を論じなさい。
325
326
327
328 - 3 -
329
330 論文式試験問題集[公法系科目第2問]
331
332 - 1 -
333
334 [公法系科目]
335 〔第2問〕(配点:100〔
336 〔設問1〕,
337 〔設問2〕,
338 〔設問3〕の配点割合は,
339 2:5:3〕)
340 株式会社Xは,
341 指定数量以上の灯油を取り扱うため,
342 消防法第10条第1項及び危険物の規制に関す
343 る政令(以下「危険物政令」という。
344
345
346 )第3条第4号所定の一般取扱所に当たる取扱所(以下「本件取
347 扱所」という。
348
349
350 )につき,
351 平成17年にY市長から消防法第11条第1項による設置許可を受け,
352 灯油
353 販売業を営んでいた(消防法その他の関係法令については【資料1】参照)
354
355
356 本件取扱所は,
357 工業地域
358 に所在し,
359 都市計画法及び建築基準法上,
360 適法に建築されている。
361
362 建築基準法上は,
363 都市計画法上の用
364 途地域ごとに,
365 一般取扱所を建築できるか否かが定められ,
366 建築できる用途地域については,
367 工業地域
368 を除き,
369 一般取扱所で取り扱うことのできる危険物の指定数量の倍数(取扱所の場合,
370 当該取扱所にお
371 いて取り扱う危険物の数量を当該危険物の指定数量で除して得た値を指す。
372
373 以下「倍数」という。
374
375
376 )の
377 上限が規定されているが,
378 工業地域については,
379 倍数の制限なく一般取扱所を建築できることとされて
380 いる。
381
382 本件取扱所において現在取り扱われている倍数は55である。
383
384
385 ところが,
386 本件取扱所から18メートル離れた地点において,
387 株式会社Aが葬祭場(以下「本件葬祭
388 場」という。
389
390
391 )の建築を計画し,
392 平成27年1月にY市建築主事から建築確認(以下「本件建築確認」
393 という。
394
395
396 )を受けた上で,
397 建築工事を完了させ,
398 同年5月末には営業開始を予定している。
399
400 本件葬祭場
401 の所在地は,
402 平成17年の時点では第一種中高層住居専用地域とされていたため,
403 都市計画法及び建築
404 基準法上,
405 葬祭場の建築は原則として不可能であったが,
406 平成26年に,
407 Y市長が都市計画法に基づき
408 第二種中高層住居専用地域に指定替えする都市計画決定(以下「本件都市計画決定」という。
409
410
411 )を行い,
412
413 葬祭場の建築が可能になった。
414
415 本件建築確認及び本件都市計画決定は,
416 いずれも適法なものであった。
417
418
419 本件葬祭場の営業開始が法的な問題を発生させるのではないかという懸念を抱いたXの社員Bが,
420
421 市の消防行政担当課に問い合わせたところ,
422 同課職員Cは次のような見解を示した。
423
424
425 本件葬祭場は,
426 一般的な解釈に従えば,
427 危険物政令第9条第1項第1号ロの「学校,
428 病院,
429 劇場そ
430 の他多数の人を収容する施設で総務省令で定める」建築物(以下,
431 同号に定める建築物を「保安物件」
432 という。
433
434
435 )に当たるから,
436 危険物政令第19条第1項により準用される危険物政令第9条第1項第1
437 号本文にいう距離(以下「保安距離」という。
438
439
440 )として,
441 本件取扱所と本件葬祭場との間は30メー
442 トル以上を保たなければならない。
443
444
445 ただし,
446 保安距離は,
447 危険物政令第19条第1項により準用される危険物政令第9条第1項第1号
448 ただし書によって,
449 市町村長が短縮することができる。
450
451 Y市は,
452 保安距離の短縮に関して内部基準(以
453 下「本件基準」という。
454
455
456 【資料2】参照)を定めている。
457
458 本件基準は,
459 @一般取扱所がいずれの用途
460 地域に所在するかに応じて,
461 倍数の上限(以下「短縮条件」という。
462
463
464
465
466 A保安物件の危険度(保安物
467 件の立地条件及び構造により判定される。
468
469
470 )及び種類,
471 並びに一般取扱所で取り扱う危険物の量(倍
472 数)及び種類ごとに,
473 短縮する場合の保安距離の下限(以下「短縮限界距離」という。
474
475
476
477
478 B取扱所の
479 高さ,
480 保安物件の高さ及び防火性・耐火性,
481 並びに両者間の距離から算定される,
482 必要な防火塀の高
483 さを定めている。
484
485 そして,
486 本件基準は,
487 これら3つの要件が全て満たされる場合に限り,
488 保安距離を
489 短縮することができるとしている。
490
491 本件基準によれば,
492 本件取扱所が所在する工業地域における短縮
493 条件としての倍数の上限は50であり,
494 第二石油類に該当する灯油を取扱い,
495 かつ,
496 倍数が10以上
497 の本件取扱所及び本件葬祭場に適用される短縮限界距離は20メートルである。
498
499
500 本件葬祭場が営業を始めた場合,
501 本件取扱所は,
502 上記@及びAの要件を満たさないため,
503 保安距離
504 を短縮することができず,
505 消防法第10条第4項の技術上の基準に適合しないこととなる。
506
507 そこで,
508
509 Y市長としては,
510 消防法第12条第2項に基づき,
511 Xに対し,
512 本件取扱所を本件葬祭場から30メー
513 トル以上離れたところに移転すべきことを求める命令(以下「本件命令」という。
514
515
516 )を発する予定で
517 ある。
518
519
520
521 - 2 -
522
523 Xとしては,
524 本件基準Bの定める高さより高い防火塀を設置すること,
525 及び危険物政令で義務付けら
526 れた水準以上の消火設備を増設することについては,
527 技術的にも経営上も可能であり,
528 実施する用意が
529 ある。
530
531 他方,
532 Xは,
533 現在の倍数を減らすと経営が成り立たなくなるため,
534 現在の倍数を減らせない状況
535 にある。
536
537 また,
538 Xの所有する敷地内において,
539 本件取扱所を本件葬祭場から20メートル以上離れた位
540 置に移設することは不可能である。
541
542 このような事情の下で,
543 職員Cの見解に従うとすれば,
544 Xは本件取
545 扱所を他所に移転せざるを得ず,
546 巨額な費用を要することになる。
547
548 納得がいかない社員Bは,
549 知り合い
550 の弁護士Dに相談した。
551
552
553 以下に示された【法律事務所の会議録】を読んだ上で,
554 弁護士Dの指示に応じる弁護士Eの立場に立っ
555 て,
556 設問に答えなさい。
557
558
559 なお,
560 消防法,
561 都市計画法,
562 建築基準法及び危険物政令の抜粋を【資料1 関係法令】に,
563 本件基準
564 の抜粋を【資料2 本件基準(抜粋)】に,
565 それぞれ掲げてあるので,
566 適宜参照しなさい。
567
568
569 〔設問1〕
570 Xは,
571 本件命令が発せられることを事前に阻止するために,
572 抗告訴訟を適法に提起することができ
573 るか。
574
575 行政事件訴訟法第3条第2項以下に列挙されている抗告訴訟として考えられる訴えを具体的に
576 挙げ,
577 その訴えが訴訟要件を満たすか否かについて検討しなさい。
578
579
580 〔設問2〕
581 仮に,
582 本件命令が発せられ,
583 Xが本件命令の取消しを求める訴訟を提起した場合,
584 この取消訴訟に
585 おいて本件命令は適法と認められるか。
586
587 消防法及び危険物政令の関係する規定の趣旨及び内容に照ら
588 して,
589 また,
590 本件基準の法的性質及び内容を検討しながら,
591 本件命令を違法とするXの法律論として
592 考えられるものを挙げて,
593 詳細に論じなさい。
594
595 解答に当たっては,
596 職員Cの見解のうち(1)の法解釈
597 には争いがないこと,
598 及び本件命令に手続的違法はないことを前提にしなさい。
599
600
601 〔設問3〕
602 仮に,
603 本件命令が発せられ,
604 Xが本件命令に従って本件取扱所を他所に移転させた場合,
605 Xは移転
606 に要した費用についてY市に損失補償を請求することができるか。
607
608 解答に当たっては,
609 本件命令が適
610 法であること,
611 及び損失補償の定めが法律になくても,
612 憲法第29条第3項に基づき損失補償を請求
613 できることを前提にしなさい。
614
615
616
617 - 3 -
618
619 【法律事務所の会議録】
620 弁護士D:本日は,
621 Xの案件について議論したいと思います。
622
623 Xからは,
624
625 「できれば事前に本件命令を阻
626 止できないか。
627
628
629 」と相談されています。
630
631 Y市では,
632 消防法第12条第2項による移転命令を発し
633 た場合,
634 直ちにウェブサイトで公表する運用をとっており,
635 Xは,
636 それによって顧客の信用を失
637 うことを恐れているのです。
638
639
640 弁護士E:本件葬祭場の営業が開始されれば,
641 Y市長が本件命令を発することが確実なのですね。
642
643
644 弁護士D:はい。
645
646 その点は,
647 私からもY市の消防行政担当課に確認をとりました。
648
649
650 弁護士E:では,
651 本件命令が発せられることを,
652 抗告訴訟によって事前に阻止することが可能か,
653 検討し
654 てみます。
655
656
657 弁護士D:お願いします。
658
659 次に,
660 本件命令を事前に阻止できず,
661 本件命令が発せられた場合,
662 Xとしては
663 取消訴訟を提起して本件命令の適法性を争うことを考えています。
664
665 消防法と危険物政令の関係規
666 定をよく読んで,
667 本件命令を違法とする法律論について検討してください。
668
669 なお,
670 本件葬祭場が,
671
672 危険物政令第9条第1項第1号ロの保安物件に該当するかどうかについて議論の余地がないわけ
673 ではありませんが,
674 その点は今回は検討せず,
675 該当することを前提としてください。
676
677
678 弁護士E:危険物政令第9条第1項第1号ただし書については,
679 本件基準が定められていますので,
680 気に
681 なって立法経緯を調べました。
682
683 このただし書の規定は,
684 製造所そのものに変更がなくても,
685 製造
686 所の設置後,
687 製造所の周辺に新たに保安物件が設置された場合に,
688 消防法第12条により,
689 製造
690 所の移転等の措置を講じなければならなくなる事態を避けることを主な目的にして定められた,
691
692 とのことです。
693
694 したがって,
695 新たに設置される製造所の設置の許可に際して,
696 このただし書の規
697 定を適用し,
698 初めから保安距離を短縮する運用は,
699 規定の趣旨に合わないと,
700 行政実務上は考え
701 られています。
702
703
704 弁護士D:では,
705 このただし書の規定の趣旨・内容及び本件基準の法的性質を踏まえた上で,
706 本件基準@
707 及びAについて検討してください。
708
709
710 「倍数」は,
711 耳慣れない用語かもしれませんが,
712 取扱所で取
713 り扱われている危険物の分量と考えてください。
714
715 なお,
716 このただし書にある,
717 市町村長等が「安
718 全であると認め」る行為が行政処分でないことは明らかですから,
719 処分性の問題は考えなくて結
720 構です。
721
722 本件基準@は,
723 工業地域などの用途地域について触れていますが,
724 用途地域の制度の概
725 要は御存じですね。
726
727
728 弁護士E:もちろんです。
729
730 用途地域は,
731 基本的に市町村が都市計画法に基づき都市計画に定めるもので,
732
733 用途地域の種類ごとに,
734 建築基準法別表第二に,
735 原則として建築が可能な用途の建築物又は不可
736 能な用途の建築物が列挙されています。
737
738
739 弁護士D:そのとおりです。
740
741 建築基準法上,
742 工業地域においては,
743 一般取扱所を建築でき,
744 倍数に関する
745 制限もありません。
746
747
748 弁護士E:分かりました。
749
750 それから,
751 危険物政令第23条が,
752 製造所,
753 取扱所等の位置,
754 構造及び設備の
755 基準の特例を定めていますので,
756 この規定についても立法経緯を調べました。
757
758 消防法が昭和34
759 年に改正される以前には,
760 各市町村長が各市町村条例の定めるところにより異なる基準を設けて
761 危険物規制を行っていたのですが,
762 同年に改正された消防法により,
763 危険物規制の基準が全国で
764 統一されました。
765
766 一方で,
767 現実の社会には一般基準に適合しない特殊な構造や設備を有する危険
768 物施設が存在し,
769 また,
770 科学技術の進歩に伴って一般基準において予想もしない施設が出現する
771 可能性があるため,
772 こうした事態に市町村長等の判断と責任において対応し,
773 政令の趣旨を損な
774 うことなく実態に応じた運用を可能にするために,
775 危険物政令第23条が定められた,
776 とのこと
777 です。
778
779
780 弁護士D:なるほど。
781
782 検討に当たっては,
783 危険物政令第9条第1項第1号本文の保安距離の例外を認める
784 ために,
785 同号ただし書が定められているとして,
786 更に第23条を適用する余地があるかなど,
787
788 9条第1項第1号ただし書と第23条との関係についても整理しておく必要がありそうですね。
789
790
791 弁護士E:分かりました。
792
793 それから,
794 事情を確認したいのですが,
795 Xは,
796 防火塀の設置及び消火設備の増
797
798 - 4 -
799
800 設も考えているのですね。
801
802
803 弁護士D:はい,
804 移転よりはずっと費用が安いですから,
805 本件基準Bの定める高さ以上の防火塀の設置や,
806
807 法令で義務付けられた水準以上の消火設備を増設する用意があるとのことでした。
808
809
810 弁護士E:分かりました。
811
812
813 弁護士D:さらに,
814 Xは,
815
816 「敗訴の可能性もあるから,
817 本件命令に従って他所に移転することも考えてい
818 る。
819
820 しかし,
821 それには巨額の費用が掛かるが,
822 Y市に補償を要求できないだろうか。
823
824
825 」とも言っ
826 ていました。
827
828 そこで,
829 Xが本件命令に従う場合や,
830 本件命令の取消訴訟で敗訴した場合を想定し
831 て,
832 損失補償の可能性も検討する必要があります。
833
834 消防法上,
835 本件のような場合について補償の
836 定めはないのですね。
837
838
839 弁護士E:はい,
840 ありません。
841
842
843 弁護士D:個別法に損失補償の定めがない場合に,
844 憲法に基づき直接補償を請求できるかどうかについて,
845
846 学説上議論がないわけではありませんが,
847 その点は今回は検討せず,
848 損失補償請求権が憲法第
849 29条第3項により直接発生することを前提として,
850 主張を組み立ててください。
851
852
853 弁護士E:消防法第12条は,
854 取扱所の所有者等に対して,
855 第10条第4項の技術上の基準に適合するよ
856 うに維持すべき義務を課しています。
857
858 この第12条の趣旨をどう理解するか,
859 その趣旨が損失補
860 償と関係するかが問題になりそうですね。
861
862
863 弁護士D:さらに,
864 次のような事情も問題になりそうです。
865
866 Xが本件取扱所の営業を始めた平成17年の
867 時点では,
868 本件葬祭場の所在地は,
869 用途地域の一つである第一種中高層住居専用地域とされてい
870 ました。
871
872 第一種中高層住居専用地域では,
873 原則として,
874 建築基準法別表第二(は)項に列挙され
875 ている用途の建築物に限り建築できるのですが,
876 葬祭場はここに列挙されておらず,
877 建築が原則
878 として不可能でした。
879
880 しかし,
881 平成26年の都市計画決定で第二種中高層住居専用地域に指定替
882 えがされて建築規制が緩和されたため,
883 葬祭場の建築が可能になりました。
884
885 第二種中高層住居専
886 用地域では,
887 別表第二(に)項に列挙されていない用途の建築物であれば建築でき,
888 葬祭場は,
889
890 同(に)項7号及び8号の「
891 (は)項に掲げる建築物以外の建築物の用途に供する」建築物に当
892 たりますので,
893 二階建てまでで床面積が1500平方メートルを超えなければ,
894 建築できるので
895 す。
896
897
898 弁護士E:分かりました。
899
900 そのような事情が損失補償と関係するかどうか,
901 検討してみます。
902
903
904 弁護士D:よろしくお願いします。
905
906 本件命令が発せられた場合のXの対応方針を決めるに当たっては,
907
908 方で,
909 取消訴訟を提起したとして本件命令が違法とされる見込みがどの程度あるか,
910 他方で,
911
912 失補償が認められる見込みがどの程度あるかを,
913 判断の基礎にする必要がありますので,
914 綿密に
915 検討を進めてください。
916
917
918
919 - 5 -
920
921 【資料1 関係法令】
922 ○ 消防法(昭和23年7月24日法律第186号)
923 (抜粋)
924 第1条 この法律は,
925 火災を予防し,
926 警戒し及び鎮圧し,
927 国民の生命,
928 身体及び財産を火災から保護する
929 とともに,
930 火災又は地震等の災害による被害を軽減するほか,
931 災害等による傷病者の搬送を適切に行い,
932
933 もつて安寧秩序を保持し,
934 社会公共の福祉の増進に資することを目的とする。
935
936
937 第2条 この法律の用語は左の例による。
938
939
940 2〜6 (略)
941 7 危険物とは,
942 別表第一の品名欄に掲げる物品で,
943 同表に定める区分に応じ同表の性質欄に掲げる性状
944 を有するものをいう。
945
946
947
948 (注) 別表第一には,
949
950 「第四類 引火性液体」として,
951 第二石油類が掲げられ,
952
953 「備考十四」として,
954
955 「第二石油類とは,
956 灯油,
957 軽油その他(中略)をいい,
958
959 」と記されている。
960
961
962
963 第10条 指定数量以上の危険物は,
964 貯蔵所(中略)以外の場所でこれを貯蔵し,
965 又は製造所,
966 貯蔵所及
967 び取扱所以外の場所でこれを取り扱つてはならない。
968
969
970 (以下略)
971
972 (注) 消防法上,
973 指定数量とは,
974
975 「危
976 険物についてその危険性を勘案して政令で定める数量」をいう。
977
978
979
980 2 (略)
981 3 製造所,
982 貯蔵所又は取扱所においてする危険物の貯蔵又は取扱は,
983 政令で定める技術上の基準に従つ
984 てこれをしなければならない。
985
986
987 4 製造所,
988 貯蔵所及び取扱所の位置,
989 構造及び設備の技術上の基準は,
990 政令でこれを定める。
991
992
993 第11条 製造所,
994 貯蔵所又は取扱所を設置しようとする者は,
995 政令で定めるところにより,
996 製造所,
997
998 蔵所又は取扱所ごとに,
999 次の各号に掲げる製造所,
1000 貯蔵所又は取扱所の区分に応じ,
1001 当該各号に定める
1002 者の許可を受けなければならない。
1003
1004 製造所,
1005 貯蔵所又は取扱所の位置,
1006 構造又は設備を変更しようとす
1007 る者も,
1008 同様とする。
1009
1010
1011 一 消防本部及び消防署を置く市町村(中略)の区域に設置される製造所,
1012 貯蔵所又は取扱所(中略)
1013 当該市町村長
1014 二〜四 (略)
1015 2 前項各号に掲げる製造所,
1016 貯蔵所又は取扱所の区分に応じ当該各号に定める市町村長,
1017 都道府県知事
1018 又は総務大臣(以下この章及び次章において「市町村長等」という。
1019
1020
1021 )は,
1022 同項の規定による許可の申
1023 請があつた場合において,
1024 その製造所,
1025 貯蔵所又は取扱所の位置,
1026 構造及び設備が前条第4項の技術上
1027 の基準に適合し,
1028 かつ,
1029 当該製造所,
1030 貯蔵所又は取扱所においてする危険物の貯蔵又は取扱いが公共の
1031 安全の維持又は災害の発生の防止に支障を及ぼすおそれがないものであるときは,
1032 許可を与えなければ
1033 ならない。
1034
1035
1036 3〜7 (略)
1037 第12条 製造所,
1038 貯蔵所又は取扱所の所有者,
1039 管理者又は占有者は,
1040 製造所,
1041 貯蔵所又は取扱所の位置,
1042
1043 構造及び設備が第10条第4項の技術上の基準に適合するように維持しなければならない。
1044
1045
1046 2 市町村長等は,
1047 製造所,
1048 貯蔵所又は取扱所の位置,
1049 構造及び設備が第10条第4項の技術上の基準に
1050 適合していないと認めるときは,
1051 製造所,
1052 貯蔵所又は取扱所の所有者,
1053 管理者又は占有者で権原を有す
1054 る者に対し,
1055 同項の技術上の基準に適合するように,
1056 これらを修理し,
1057 改造し,
1058 又は移転すべきことを
1059 命ずることができる。
1060
1061
1062 3 (略)
1063 ○ 都市計画法(昭和43年6月15日法律第100号)
1064 (抜粋)
1065 (地域地区)
1066 第8条 都市計画区域については,
1067 都市計画に,
1068 次に掲げる地域,
1069 地区又は街区を定めることができる。
1070
1071
1072 一 第一種低層住居専用地域,
1073 第二種低層住居専用地域,
1074 第一種中高層住居専用地域,
1075 第二種中高層住
1076 居専用地域,
1077 第一種住居地域,
1078 第二種住居地域,
1079 準住居地域,
1080 近隣商業地域,
1081 商業地域,
1082 準工業地域,
1083
1084
1085 - 6 -
1086
1087 工業地域又は工業専用地域(以下「用途地域」と総称する。
1088
1089
1090
1091 二〜十六 (略)
1092 2〜4 (略)
1093 第9条 1・2 (略)
1094 3 第一種中高層住居専用地域は,
1095 中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域とする。
1096
1097
1098 4 第二種中高層住居専用地域は,
1099 主として中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地
1100 域とする。
1101
1102
1103 5〜10 (略)
1104 11 工業地域は,
1105 主として工業の利便を増進するため定める地域とする。
1106
1107
1108 12〜22 (略)
1109 ○ 建築基準法(昭和25年5月24日法律第201号)
1110 (抜粋)
1111 (用途地域等)
1112 第48条 1・2 (略)
1113 3 第一種中高層住居専用地域内においては,
1114 別表第二(は)項に掲げる建築物以外の建築物は,
1115 建築し
1116 てはならない。
1117
1118 ただし,
1119 特定行政庁が第一種中高層住居専用地域における良好な住居の環境を害するお
1120 それがないと認め,
1121 又は公益上やむを得ないと認めて許可した場合においては,
1122 この限りでない。
1123
1124
1125 4 第二種中高層住居専用地域内においては,
1126 別表第二(に)項に掲げる建築物は,
1127 建築してはならない。
1128
1129
1130 ただし,
1131 特定行政庁が第二種中高層住居専用地域における良好な住居の環境を害するおそれがないと認
1132 め,
1133 又は公益上やむを得ないと認めて許可した場合においては,
1134 この限りでない。
1135
1136
1137 5〜15 (略)
1138 別表第二 (い)
1139 ・(ろ) (略)
1140 (は) 第一種中高層住居専用地域内に建築することができる建築物
1141 一 (い)項第1号から第9号までに掲げるもの〔
1142 (注) (い)項第1号に「住宅」
1143
1144 同第4号に「学
1145 校(大学,
1146 高等専門学校,
1147 専修学校及び各種学校を除く。
1148
1149
1150
1151 」等が挙げられている。
1152
1153
1154
1155 二 大学,
1156 高等専門学校,
1157 専修学校その他これらに類するもの
1158 三 病院
1159 四〜八 (略)
1160 (に) 第二種中高層住居専用地域内に建築してはならない建築物
1161 一〜六 (略)
1162 七 三階以上の部分を(は)項に掲げる建築物以外の建築物の用途に供するもの(以下略)
1163 八 (は)項に掲げる建築物以外の建築物の用途に供するものでその用途に供する部分の床面積の合
1164 計が1500平方メートルを超えるもの(以下略)
1165 (ほ)〜(わ) (略)
1166 ○ 危険物の規制に関する政令(昭和34年9月26日政令第306号)
1167 (抜粋)
1168
1169 (注) 本政令中,
1170
1171 「法」は消防法を指す。
1172
1173
1174
1175 (取扱所の区分)
1176 第3条 法第10条の取扱所は,
1177 次のとおり区分する。
1178
1179
1180 一〜三 (略)
1181 四 前3号に掲げる取扱所以外の取扱所(以下「一般取扱所」という。
1182
1183
1184
1185 (製造所の基準)
1186 第9条 法第10条第4項の製造所の位置,
1187 構造及び設備(中略)の技術上の基準は,
1188 次のとおりとする。
1189
1190
1191 一 製造所の位置は,
1192 次に掲げる建築物等から当該製造所の外壁又はこれに相当する工作物の外側まで
1193
1194 - 7 -
1195
1196 の間に,
1197 それぞれ当該建築物等について定める距離を保つこと。
1198
1199 ただし,
1200 イからハまでに掲げる建築
1201 物等について,
1202 不燃材料(中略)で造つた防火上有効な塀を設けること等により,
1203 市町村長等が安全
1204 であると認めた場合は,
1205 当該市町村長等が定めた距離を当該距離とすることができる。
1206
1207
1208 イ (略)
1209 ロ 学校,
1210 病院,
1211 劇場その他多数の人を収容する施設で総務省令で定めるもの 30メートル以上
1212 ハ〜へ (略)
1213 二〜二十二 (略)
1214 2・3 (略)
1215 (一般取扱所の基準)
1216 第19条 第9条第1項の規定は,
1217 一般取扱所の位置,
1218 構造及び設備の技術上の基準について準用する。
1219
1220
1221 2〜4 (略)
1222 (基準の特例)
1223 第23条 この章〔
1224 (注) 第9条から第23条までを指す。
1225
1226
1227 〕の規定は,
1228 製造所等について,
1229 市町村長等
1230 が,
1231 危険物の品名及び最大数量,
1232 指定数量の倍数,
1233 危険物の貯蔵又は取扱いの方法並びに製造所等の周
1234 囲の地形その他の状況等から判断して,
1235 この章の規定による製造所等の位置,
1236 構造及び設備の基準によ
1237 らなくとも,
1238 火災の発生及び延焼のおそれが著しく少なく,
1239 かつ,
1240 火災等の災害による被害を最少限度
1241 に止めることができると認めるとき,
1242 又は予想しない特殊の構造若しくは設備を用いることにより,
1243
1244 の章の規定による製造所等の位置,
1245 構造及び設備の基準による場合と同等以上の効力があると認めると
1246 きにおいては,
1247 適用しない。
1248
1249
1250
1251 - 8 -
1252
1253 【資料2
1254
1255 本件基準(抜粋)】
1256
1257 Y市長が一般取扱所について危険物政令第19条第1項の規定により準用される第9条第1項第1号
1258 ただし書の規定を適用する場合は,
1259 以下の基準による。
1260
1261
1262 @ 短縮条件
1263 倍数が次に掲げる数値を超える一般取扱所については,
1264 危険物政令第9条第1項第1号本文の保安
1265 距離を短縮することができない。
1266
1267
1268 一・二 (略)
1269 三 準工業地域又は工業地域に所在する一般取扱所 50
1270 A 短縮限界距離
1271 一般取扱所については,
1272 防火塀を設けることにより,
1273 次に掲げる距離を下限として,
1274 危険物政令第
1275 9条第1項第1号本文の保安距離を短縮することができる。
1276
1277
1278 一 保安物件が危険物政令第9条第1項第1号ロに規定する建築物であり,
1279 別表に基づき保安物件の
1280 立地条件及び構造から判定される危険度がC(最小)のランクである場合〔
1281 (注) 本件葬祭場は
1282 このCのランクに該当する。
1283
1284
1285
1286 (い) 一般取扱所が第二石油類(中略)を取り扱い,
1287 倍数が10未満の場合 18メートル
1288 (ろ) 一般取扱所が第二石油類(中略)を取り扱い,
1289 倍数が10以上の場合 20メートル
1290 (は)
1291
1292 (に) (略)
1293 二〜九 (略)
1294 B 防火塀の高さ
1295 必要な防火塀の高さは,
1296 取扱所の高さ,
1297 保安物件の高さ,
1298 保安物件の防火性・耐火性の程度,
1299 及び
1300 保安物件と一般取扱所との距離を変数として,
1301 次の数式により算定する。
1302
1303
1304 (以下略)
1305
1306 - 9 -
1307
1308