1 短答式試験問題集[憲法]
2
3 - 1 -
4
5 [憲法]
6 〔第1問〕(配点:2)
7 国家公務員法第102条第1項にいう「政治的行為」の意義について判断した最高裁判所の二つ
8 の判決(最高裁判所平成24年12月7日第二小法廷判決,刑集66巻12号1337頁及び同
9 1722頁)に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているものに
10 は×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[bP])
11 ア.「政治的行為」とは,公務員の政治的な行為一般ではなく,公務員の職務の遂行の政治的中
12 立性を損なうおそれが,観念的なものにとどまらず,現実的に起こり得るものとして実質的に
13 認められるものを指す。
14 イ.管理職的地位にある公務員が政党機関紙の配布といった殊更に一定の政治的傾向を顕著に示
15 す行動に出た場合には,その指揮命令や指導監督を通じてその部下等の職務の遂行や組織の運
16 営にもその傾向に沿った影響を及ぼすことになりかねず,「政治的行為」に該当する。
17 ウ.公務員の職務の遂行の政治的中立性を損なうおそれが認められるか否かは,諸般の事情を総
18 合して判断する必要があるが,公務員の政治的な行為が勤務外で行われた場合には,そのおそ
19 れは存在しないと考えられる。
20 1.ア○
21
22 イ○
23
24 ウ○
25
26 2.ア○
27
28 イ○
29
30 ウ×
31
32 3.ア○
33
34 イ×
35
36 ウ○
37
38 4.ア○
39
40 イ×
41
42 ウ×
43
44 5.ア×
45
46 イ○
47
48 ウ○
49
50 6.ア×
51
52 イ○
53
54 ウ×
55
56 7.ア×
57
58 イ×
59
60 ウ○
61
62 8.ア×
63
64 イ×
65
66 ウ×
67
68 〔第2問〕(配点:3)
69 法の下の平等に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,
70 それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
71 (解答欄は,アからウの順に[
72 2]から[bS])
73 ア.憲法第14条第1項の「社会的身分」とは,人が社会において占める継続的な地位をいうか
74 ら,高齢であることはこれに当たらないので,町長が町職員の余剰を整理する際,高齢のみを
75 基準として対象者を選択しても,平等原則には反しない。[bQ]
76 イ.併給調整条項の適用により,障害福祉年金を受けることのできる者とそうでない者との間に
77 児童扶養手当の受給に関して差別が生じても,両給付が基本的に同一の性格を有し,併給調整
78 に立法裁量があることなどに照らすと,合理的理由のない不当なものとはいえない。[bR]
79 ウ.租税法の定立は立法府の政策的,技術的判断に委ねるほかないから,この分野における取扱
80 いの区別は,立法目的が正当であり,かつ,区別の態様が立法目的との関連で著しく不合理で
81 あることが明らかでない限り,憲法第14条第1項に違反するとはいえない。[bS]
82
83 - 2 -
84
85 〔第3問〕(配点:2)
86 信教の自由に関する次のアからエまでの各記述について,誤っているもの二つの組合せを,後記
87 1から6までの中から選びなさい。(解答欄は,[bT])
88 ア.信教の自由には内心における信仰の自由が含まれるが,信仰の自由は,内心にとどまるもの
89 である限り,制約が一切許されない。
90 イ.宗教とは無関係な行政上の要請により,宗教を信じているか,いずれの宗教団体に属してい
91 るかなど,個人の信仰に関する申告をさせることも,内心における信仰の自由の侵害となる。
92 ウ.宗教的行為の自由は,憲法第20条第1項前段ではなく,「宗教上の行為」等に「参加する
93 ことを強制されない」と規定する同条第2項により保障される。
94 エ.特定の宗教の宣伝や共同で宗教的行為を行うことを目的とする団体を結成する自由は,信教
95 の自由ではなく,憲法第21条第1項の結社の自由として保障される。
96 1.アとイ
97
98 2.アとウ
99
100 3.アとエ
101
102 4.イとウ
103
104 5.イとエ
105
106 6.ウとエ
107
108 〔第4問〕(配点:3)
109 報道の自由に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,
110 それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
111 (解答欄は,アからウの順に[
112 6]から[bW])
113 ア.法廷内における被告人の容ぼう等につき,手錠,腰縄により身体の拘束を受けている状態が
114 描かれたイラスト画を被告人の承諾なく公表する行為は,被告人を侮辱し,名誉感情を侵害す
115 るものというべきで,その人格的利益を侵害する。[bU]
116 イ.報道機関の取材源は,一般に,それがみだりに開示されると将来にわたる自由で円滑な取材
117 活動が妨げられることになるため,民事訴訟法上,取材源の秘密については職業の秘密に当た
118 るので,当該事案における利害の個別的な比較衡量を行うまでもなく証言拒絶が認められる。
119 [bV]
120 ウ.少年法第61条が禁止する推知報道に該当するか否かは,少年と面識のある特定多数の者あ
121 るいは少年の生活基盤としてきた地域社会の不特定多数の者が,少年を当該事件の本人である
122 と推知することができるかを基準にして判断すべきである。[bW]
123 〔第5問〕(配点:2)
124 通信の秘密に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているものに
125 は×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[bX])
126 ア.通信の秘密の保障の目的は,私生活の自由を保護することにあるだけでなく,公権力による
127 通信内容の探索の可能性を断つことにより自由な表現伝達手段を確保することにもある。
128 イ.通信の秘密は,特定の他者との通信の秘密を保障するものであり,はがき,手紙のほか,電
129 話,電信もその保障の対象に含まれるが,インターネット上の通信はこれに含まれない。
130 ウ.通信の秘密の保障は,通信の内容のみならず,通信の当事者の氏名,住所,通信の日時,通
131 信の個数など通信に関する全ての事項に及ぶ。
132 1.ア○
133
134 イ○
135
136 ウ○
137
138 2.ア○
139
140 イ○
141
142 ウ×
143
144 3.ア○
145
146 イ×
147
148 ウ○
149
150 4.ア○
151
152 イ×
153
154 ウ×
155
156 5.ア×
157
158 イ○
159
160 ウ○
161
162 6.ア×
163
164 イ○
165
166 ウ×
167
168 7.ア×
169
170 イ×
171
172 ウ○
173
174 8.ア×
175
176 イ×
177
178 ウ×
179
180 - 3 -
181
182 〔第6問〕(配点:3)
183 営業の自由に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤って
184 いる場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[10]から[12])
185 ア.営業の自由を市場における私的な独占からの自由と捉える見解によれば,事業者に対し一定
186 の取引分野での競争を不当に制限する行為を禁止する立法は,自由を促進する立法と位置付け
187 られる。[10]
188 イ.営業の自由が歴史的には公序として形成されてきたものであるとしても,憲法は「国家から
189 の自由」を中心に人権を保障することを第一義とするものであるから,営業の自由を憲法第
190 22条第1項で保障される人権と解することは可能である。[11]
191 ウ.営業の自由の内容を開業・廃業と営業活動に分け,前者は憲法第22条第1項,後者は憲法
192 第29条により保障されるとする見解は,営業の自由の保障根拠を憲法第22条第1項のみに
193 求める見解と比べて,営業の自由を広く保障する。[12]
194 〔第7問〕(配点:3)
195 憲法第25条に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っ
196 ている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[13]から[15])
197 ア.憲法第25条第1項で定める救貧施策においては国民の最低限度の生活を保障しなければな
198 らないが,同条第2項で定める防貧施策においては広い立法裁量が認められると解する立場に
199 よっても,救貧施策は生活保護法による公的扶助に限定されないと解することはできる。
200 [13]
201 イ.憲法第25条第1項は,将来に向けた政策の指針を定めたもので,国民の権利を保障するも
202 のではないと解するプログラム規定説によっても,裁判所が同項に基づいて個々の法律につい
203 て国民の生存権を侵害するか否かを判断できる。[14]
204 ウ.いわゆる朝日訴訟においては,生活保護法に基づく生活扶助を廃止するとともに医療扶助を
205 変更する旨の保護変更決定について,これを認容した厚生大臣の裁決自体の裁量権の逸脱・濫
206 用が争われたのではなく,生活保護法自体が憲法第25条第1項に違反するとして争われた。
207 [15]
208 〔第8問〕(配点:2)
209 学校教育に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,正
210 しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選び
211 なさい。(解答欄は,[16])
212 ア.憲法第26条が子どもの学習権を保障していることから,教育の内容及び方法を誰がいかに
213 して決定し得るかという問題に対する一定の結論が当然に導き出されるわけではない。
214 イ.親の教育の自由は,主として家庭教育等,学校外での教育において現れるものであり,学校
215 選択の自由はこれに含まれない。
216 ウ.国が一定の教育水準確保のために定立する学習指導要領は,生徒側の教育内容に対する批判
217 能力の程度及び学校選択の余地等に鑑みれば,高等学校では法的拘束力を持たない。
218 1.ア○
219
220 イ○
221
222 ウ○
223
224 2.ア○
225
226 イ○
227
228 ウ×
229
230 3.ア○
231
232 イ×
233
234 ウ○
235
236 4.ア○
237
238 イ×
239
240 ウ×
241
242 5.ア×
243
244 イ○
245
246 ウ○
247
248 6.ア×
249
250 イ○
251
252 ウ×
253
254 7.ア×
255
256 イ×
257
258 ウ○
259
260 8.ア×
261
262 イ×
263
264 ウ×
265
266 - 4 -
267
268 〔第9問〕(配点:3)
269 財産権の保障に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っ
270 ている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[17]から[19])
271 ア.憲法第29条第1項は財産権の不可侵性を規定しているが,同項が保障するのは,私有財産
272 制ではなく,個人が現に有する財産を侵害されないということである。[17]
273 イ.憲法第29条第2項は財産権の内容は法律で定めるとするが,入会権のような慣習に基づく
274 伝統的な権利も憲法上の財産権に含まれる。[18]
275 ウ.憲法第29条第3項は私有財産を正当な補償の下に公共のために用いることができるとする
276 が,こうした規定は歴史的には福祉国家理念を背景にして制定されるに至った。[19]
277 〔第10問〕(配点:2)
278 国民の義務に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているものに
279 は×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[20])
280 ア.憲法第26条第2項は保護する子女に普通教育を受けさせる国民の義務を定めているが,こ
281 れは子どもが普通教育を受ける義務を負うことも意味するから,宗教上の信念に基づき授業内
282 容の一部を受講しないと,子どもが同項違反の責任を問われる。
283 イ.憲法第27条第1項は国民の勤労義務を定めるが,これを道徳的な訓示規定と解すると,勤
284 労の能力ある者がその機会があるのに勤労しない場合に生活保護を受給できないとする制度を
285 設けることは,同項の訓示規定としての性格に反し憲法上許されないこととなる。
286 ウ.憲法第30条の定める国民の納税義務は憲法上の義務であるが,その義務は法律によって具
287 体化されるので,国民が租税法規に従って税金を納付しない場合でも,法的には租税法規違反
288 にとどまる。
289 1.ア○
290
291 イ○
292
293 ウ○
294
295 2.ア○
296
297 イ○
298
299 ウ×
300
301 3.ア○
302
303 イ×
304
305 ウ○
306
307 4.ア○
308
309 イ×
310
311 ウ×
312
313 5.ア×
314
315 イ○
316
317 ウ○
318
319 6.ア×
320
321 イ○
322
323 ウ×
324
325 7.ア×
326
327 イ×
328
329 ウ○
330
331 8.ア×
332
333 イ×
334
335 ウ×
336
337 〔第11問〕(配点:3)
338 近代立憲主義に関する次のアからウの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤ってい
339 る場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[21]から[23])
340 ア.近代立憲主義とは,成文憲法に基づいて国家運営を行おうとする思想ないし実践を意味する。そ
341 れは,イギリスにおける1215年のマグナカルタによって確立された。[21]
342 イ.1789年のフランス人権宣言は近代立憲主義の内容を簡潔に示している。それによれば,
343 「憲法」というためには,「権力の分立」が定められていれば足りる。[22]
344 ウ.19世紀の「自由国家」と形容される時代には自由の保障が強調されていた。しかし,その
345 自由の保障のために,違憲立法審査権を裁判所に認める国は例外的であった。[23]
346
347 - 5 -
348
349 〔第12問〕(配点:3)
350 二院制に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている
351 場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[24]から[26])
352 ア.日本国憲法が二院制を採用したのは,異なる選挙制度や議員の任期が異なること等によって,多
353 角的かつ長期的な視点からの民意を反映させ,衆議院と参議院との権限の抑制,均衡を図り,
354 国政の運営の安定性,継続性を確保しようとしたものと解される。[24]
355 イ.衆議院と参議院の関係について,日本国憲法は,衆議院に法律案及び予算の先議権を認めて
356 いるが,法律案及び予算について両議院の意見が対立した場合には,両院協議会を開かなけれ
357 ばならないとしている。[25]
358 ウ.参議院議員選挙に関して,判例は,半数改選という憲法上の要請,そして都道府県を単位と
359 する参議院の選挙区選挙における地域代表的性格という特殊性を重視して,都道府県を各選挙
360 区の単位とする仕組みを維持することを是認し続けている。[26]
361 〔第13問〕(配点:3)
362 憲法第41条の「唯一の立法機関」に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正し
363 い場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
364 (解答欄は,アからウの順に[27]から[
365 29])
366 ア.「唯一の立法機関」の意味の一つは,国会中心立法の原則である。それは,形式的意味の立
367 法が専ら国会で法律という形式で定められなければならないという原則である。[27]
368 イ.国会中心立法の原則には例外がある。その例外は,憲法に特別の定めがある最高裁判所規則
369 の制定だけである。[28]
370 ウ.「唯一の立法機関」の意味の一つは,国会単独立法の原則である。それは,国会による立法
371 は,国会以外の機関の参与を必要としないで成立するという原則である。[29]
372 〔第14問〕(配点:2)
373 委任立法に関する次のアからエまでの各記述について,誤っているもの二つの組合せを,後記1
374 から6までの中から選びなさい。(解答欄は,[30])
375 ア.憲法第73条第6号は委任命令を一般的に認めているが,多数説は,専門技術性と迅速な対
376 応の必要性から,権利や義務に関して法律の内容の詳細規定の命令への委任を認めている。
377 イ.憲法第41条からして,命令に委任する場合には,白紙委任が禁止される。さらに,学説は,
378 当該法律の本質をなす部分や重要事項に関して議会が定めることを求める。
379 ウ.判例は,被勾留者には一般市民としての自由が制約されることを理由に,14歳未満の者と
380 の接見を原則として認めていなかった当時の監獄法施行規則を委任の趣旨の範囲内とした。
381 エ.判例は,インターネット販売が認められる医薬品を一定の医薬品に限定した薬事法施行規則
382 について,法律の委任の範囲を逸脱した違法なものであるとした。
383 1.アとイ
384
385 2.アとウ
386
387 3.アとエ
388
389 4.イとウ
390
391 - 6 -
392
393 5.イとエ
394
395 6.ウとエ
396
397 〔第15問〕(配点:2)
398 国政調査権の行使に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っている
399 ものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
400 (解答欄は,[31])
401 ア.国政調査権は,各議院を構成する個々の国会議員についても認められている権能であるので,個
402 々の国会議員も行使することができる。
403 イ.内閣は,各議院から国政調査権に基づき報告又は記録の提出を求められた場合には,国家の
404 重大な利益に悪影響を及ぼすときであっても拒むことができない。
405 ウ.各議院は,国政調査権の行使として,公務員のみならず私人に対しても,証人として出頭し
406 て証言することを求めることができる。
407 1.ア○
408
409 イ○
410
411 ウ○
412
413 2.ア○
414
415 イ○
416
417 ウ×
418
419 3.ア○
420
421 イ×
422
423 ウ○
424
425 4.ア○
426
427 イ×
428
429 ウ×
430
431 5.ア×
432
433 イ○
434
435 ウ○
436
437 6.ア×
438
439 イ○
440
441 ウ×
442
443 7.ア×
444
445 イ×
446
447 ウ○
448
449 8.ア×
450
451 イ×
452
453 ウ×
454
455 〔第16問〕(配点:3)
456 選挙に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,それぞ
457 れ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[32]
458 から[34])
459 ア.衆議院議員選挙における1人別枠方式については,人口の少ない県に居住する国民の意思を
460 も十分に国政に反映させるという目的は合理的であるが,その結果生じる投票価値の較差が過
461 大であるから違憲である。[32]
462 イ.国民の選挙権を制限するためには,そのような制限をすることがやむを得ないと認められる
463 事由がなければならないが,選挙権の保障には投票をする機会の保障は含まれないため,投票
464 機会の確保のための措置を採るか採らないかについては広汎な立法裁量が認められる。[33]
465 ウ.衆議院議員選挙では,小選挙区の候補者のほか,所属する候補者届出政党にも選挙運動が認
466 められており,無所属の候補者は政見放送ができないなど非常に不利であるが,他に十分な手
467 段があるため,政策・政党本位の選挙制度の実現のための立法裁量の範囲を逸脱していない。
468 [34]
469 〔第17問〕(配点:2)
470 内閣及び内閣総理大臣に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤って
471 いるものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[
472 35])
473 ア.憲法第65条第1項は,「行政権は,内閣に属する」と規定している。行政権とは全ての国
474 家作用のうちから立法作用と司法作用を除いた残りの作用であるとすると,立法作用と司法作
475 用以外の全ての国家作用について内閣が自ら行うことが必要となる。
476 イ.内閣は,行政権の行使につき,国会に対し連帯して責任を負う。これは,特定の国務大臣が
477 その所管事項に関して単独の責任を負うことを否定するものではなく,個別の国務大臣に対す
478 る衆議院及び参議院の問責決議も認められるが,それらには法的効力はない。
479 ウ.内閣総理大臣は,内閣という合議体において,単なる同輩中の首席ではなく,首長の立場に
480 あり,その他の国務大臣の任免権を専権として有する。したがって,文民統制の観点から内閣
481 総理大臣は文民でなければならないとしても,その他の国務大臣が文民である必要はない。
482 1.ア○
483
484 イ○
485
486 ウ○
487
488 2.ア○
489
490 イ○
491
492 ウ×
493
494 3.ア○
495
496 イ×
497
498 ウ○
499
500 4.ア○
501
502 イ×
503
504 ウ×
505
506 5.ア×
507
508 イ○
509
510 ウ○
511
512 6.ア×
513
514 イ○
515
516 ウ×
517
518 7.ア×
519
520 イ×
521
522 ウ○
523
524 8.ア×
525
526 イ×
527
528 ウ×
529
530 - 7 -
531
532 〔第18問〕(配点:2)
533 合憲限定解釈に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているもの
534 には×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[36])
535 ア.合憲限定解釈に対しては,立法者の意思を超えて法文の意味を書き換えてしまう可能性があ
536 り,立法権の簒奪につながりかねないという問題がある。
537 イ.合憲限定解釈に対しては,当該解釈が不明確であると,犯罪構成要件の保障的機能を失わせ,憲
538 法第31条違反の疑いを生じさせるという問題がある。
539 ウ.判例は,集会の自由の規制が問題となった広島市暴走族追放条例について,条例の改正が立
540 法技術上困難でないから,あえて合憲限定解釈をする必要はないとした。
541 1.ア○
542
543 イ○
544
545 ウ○
546
547 2.ア○
548
549 イ○
550
551 ウ×
552
553 3.ア○
554
555 イ×
556
557 ウ○
558
559 4.ア○
560
561 イ×
562
563 ウ×
564
565 5.ア×
566
567 イ○
568
569 ウ○
570
571 6.ア×
572
573 イ○
574
575 ウ×
576
577 7.ア×
578
579 イ×
580
581 ウ○
582
583 8.ア×
584
585 イ×
586
587 ウ×
588
589 〔第19問〕(配点:2)
590 憲法第89条後段の「公の支配」の意義に関し,
591 「国又は地方公共団体が当該事業の予算を定め,
592 その執行を監督し,さらにその人事に関与するなど,その事業の根本的方向に重大な影響を及ぼす
593 ことのできる権力を有する」ことを要すると解する見解があるが,次のアからウまでの各記述につ
594 いて,かかる見解と同じ立場からの記述には○を,異なる立場からの記述には×を付した場合の組
595 合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[37])
596 ア.慈善,教育,博愛の事業を行うのは,通常,法律に基づき国の監督を受ける公益法人であり,学
597 校法人も公益法人として法的規制を受けるので,「公の支配」に属する。
598 イ.現行法の私立学校に対する助成については,監督官庁の権限が報告を徴したり,勧告を行っ
599 たりすることに限られているので,違憲の疑いがある。
600 ウ.憲法第89条後段の立法趣旨は,私的事業の自主性を確保するために公権力による干渉の危
601 険を除こうとすることにある。
602 1.ア○
603
604 イ○
605
606 ウ○
607
608 2.ア○
609
610 イ○
611
612 ウ×
613
614 3.ア○
615
616 イ×
617
618 ウ○
619
620 4.ア○
621
622 イ×
623
624 ウ×
625
626 5.ア×
627
628 イ○
629
630 ウ○
631
632 6.ア×
633
634 イ○
635
636 ウ×
637
638 7.ア×
639
640 イ×
641
642 ウ○
643
644 8.ア×
645
646 イ×
647
648 ウ×
649
650 〔第20問〕(配点:3)
651 地方自治に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,そ
652 れぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[
653 38]から[40])
654 ア.憲法上の「地方公共団体」とは,沿革的に見ても,また現実の行政の上においても,相当程
655 度の自主立法権,自主行政権,自主財政権等,地方自治の基本的権能を付与された地域団体で
656 あれば足り,共同体意識を持っているという社会的基盤が存在する必要はない。[38]
657 イ.憲法上の条例制定権は当然には罰則制定権を含まず,刑罰権設定は本来国家事務であり,条
658 例中に罰則を設けるには法律の授権が必要であるが,条例は,行政府の命令と異なり,民主的
659 立法であり実質的に法律に準ずるもので,条例への罰則の委任は一般的・包括的委任で足りる。
660 [39]
661 ウ.地方公共団体は,地方自治の本旨に従い,その財産を管理し事務を処理し及び行政を執行す
662 る権能を有し,その遂行のためには,その財源を自ら調達する権能を有することが必要である
663 から,地方自治の不可欠の要素として,課税権の主体となることが憲法上予定されている。[
664 40]
665
666 - 8 -
667
668