1 短答式試験問題集
2 [憲法・行政法]
3
4 - 1 -
5
6 [憲法]
7 〔第1問〕(配点:2)
8 国家公務員法第102条第1項にいう「政治的行為」の意義について判断した最高裁判所の二つ
9 の判決(最高裁判所平成24年12月7日第二小法廷判決,
10 刑集66巻12号1337頁及び同
11 1722頁)に関する次のアからウまでの各記述について,
12 正しいものには○,
13 誤っているものに
14 は×を付した場合の組合せを,
15 後記1から8までの中から選びなさい。
16
17 (解答欄は,
18 [bP])
19 ア.「政治的行為」とは,
20 公務員の政治的な行為一般ではなく,
21 公務員の職務の遂行の政治的中
22 立性を損なうおそれが,
23 観念的なものにとどまらず,
24 現実的に起こり得るものとして実質的に
25 認められるものを指す。
26
27
28 イ.管理職的地位にある公務員が政党機関紙の配布といった殊更に一定の政治的傾向を顕著に示
29 す行動に出た場合には,
30 その指揮命令や指導監督を通じてその部下等の職務の遂行や組織の運
31 営にもその傾向に沿った影響を及ぼすことになりかねず,
32 「政治的行為」に該当する。
33
34
35 ウ.公務員の職務の遂行の政治的中立性を損なうおそれが認められるか否かは,
36 諸般の事情を総
37 合して判断する必要があるが,
38 公務員の政治的な行為が勤務外で行われた場合には,
39 そのおそ
40 れは存在しないと考えられる。
41
42
43 1.ア○
44
45 イ○
46
47 ウ○
48
49 2.ア○
50
51 イ○
52
53 ウ×
54
55 3.ア○
56
57 イ×
58
59 ウ○
60
61 4.ア○
62
63 イ×
64
65 ウ×
66
67 5.ア×
68
69 イ○
70
71 ウ○
72
73 6.ア×
74
75 イ○
76
77 ウ×
78
79 7.ア×
80
81 イ×
82
83 ウ○
84
85 8.ア×
86
87 イ×
88
89 ウ×
90
91 〔第2問〕(配点:3)
92 法の下の平等に関する次のアからウまでの各記述について,
93 最高裁判所の判例の趣旨に照らして,
94
95 それぞれ正しい場合には1を,
96 誤っている場合には2を選びなさい。
97
98
99 (解答欄は,
100 アからウの順に[
101 2]から[bS])
102 ア.憲法第14条第1項の「社会的身分」とは,
103 人が社会において占める継続的な地位をいうか
104 ら,
105 高齢であることはこれに当たらないので,
106 町長が町職員の余剰を整理する際,
107 高齢のみを
108 基準として対象者を選択しても,
109 平等原則には反しない。
110
111 [bQ]
112 イ.併給調整条項の適用により,
113 障害福祉年金を受けることのできる者とそうでない者との間に
114 児童扶養手当の受給に関して差別が生じても,
115 両給付が基本的に同一の性格を有し,
116 併給調整
117 に立法裁量があることなどに照らすと,
118 合理的理由のない不当なものとはいえない。
119
120 [bR]
121 ウ.租税法の定立は立法府の政策的,
122 技術的判断に委ねるほかないから,
123 この分野における取扱
124 いの区別は,
125 立法目的が正当であり,
126 かつ,
127 区別の態様が立法目的との関連で著しく不合理で
128 あることが明らかでない限り,
129 憲法第14条第1項に違反するとはいえない。
130
131 [bS]
132 〔第3問〕(配点:2)
133 政教分離原則に関する次のアからウまでの各記述について,
134 最高裁判所の判例の趣旨に照らして,
135
136 正しいものには○,
137 誤っているものには×を付した場合の組合せを,
138 後記1から8までの中から選
139 びなさい。
140
141 (解答欄は,
142 [bT])
143 ア.市有地が神社の敷地となっており,
144 政教分離原則に違反するおそれがあったことから,
145 その
146 状態を解消するために,
147 良好な地域社会の維持及び形成に資することを目的とした地域的活動
148 を行う町内会組織に当該土地を無償譲渡することは,
149 憲法第89条に違反しない。
150
151
152 イ.地方公共団体が,
153 神社が挙行した恒例の宗教上の祭祀に際して公金を支出しても,
154 相当数の
155 者が社会的儀礼として行われることを望んでいれば,
156 特定の宗教団体とのかかわり合いが相当
157 とされる程度を超えることにはならない。
158
159
160 ウ.国家の非宗教性を定めた政教分離原則は厳格に貫かれるべきであって,
161 仮にそのことによっ
162 - 2 -
163
164 て社会生活の各方面に不都合な事態が生じるとしても,
165 信教の自由の保障を一層確実なものに
166 するためにはやむを得ない。
167
168
169 1.ア○
170
171 イ○
172
173 ウ○
174
175 2.ア○
176
177 イ○
178
179 ウ×
180
181 3.ア○
182
183 イ×
184
185 ウ○
186
187 4.ア○
188
189 イ×
190
191 ウ×
192
193 5.ア×
194
195 イ○
196
197 ウ○
198
199 6.ア×
200
201 イ○
202
203 ウ×
204
205 7.ア×
206
207 イ×
208
209 ウ○
210
211 8.ア×
212
213 イ×
214
215 ウ×
216
217 〔第4問〕(配点:3)
218 憲法第25条に関する次のアからウまでの各記述について,
219 それぞれ正しい場合には1を,
220 誤っ
221 ている場合には2を選びなさい。
222
223 (解答欄は,
224 アからウの順に[bU]から[bW])
225 ア.憲法第25条第1項で定める救貧施策においては国民の最低限度の生活を保障しなければな
226 らないが,
227 同条第2項で定める防貧施策においては広い立法裁量が認められると解する立場に
228 よっても,
229 救貧施策は生活保護法による公的扶助に限定されないと解することはできる。
230
231 [bU]
232 イ.憲法第25条第1項は,
233 将来に向けた政策の指針を定めたもので,
234 国民の権利を保障するも
235 のではないと解するプログラム規定説によっても,
236 裁判所が同項に基づいて個々の法律につい
237 て国民の生存権を侵害するか否かを判断できる。
238
239 [bV]
240 ウ.いわゆる朝日訴訟においては,
241 生活保護法に基づく生活扶助を廃止するとともに医療扶助を
242 変更する旨の保護変更決定について,
243 これを認容した厚生大臣の裁決自体の裁量権の逸脱・濫
244 用が争われたのではなく,
245 生活保護法自体が憲法第25条第1項に違反するとして争われた。
246
247
248 [bW]
249 〔第5問〕(配点:3)
250 財産権の保障に関する次のアからウまでの各記述について,
251 それぞれ正しい場合には1を,
252 誤っ
253 ている場合には2を選びなさい。
254
255 (解答欄は,
256 アからウの順に[bX]から[11])
257 ア.憲法第29条第1項は財産権の不可侵性を規定しているが,
258 同項が保障するのは,
259 私有財産
260 制ではなく,
261 個人が現に有する財産を侵害されないということである。
262
263 [bX]
264 イ.憲法第29条第2項は財産権の内容は法律で定めるとするが,
265 入会権のような慣習に基づく
266 伝統的な権利も憲法上の財産権に含まれる。
267
268 [10]
269 ウ.憲法第29条第3項は私有財産を正当な補償の下に公共のために用いることができるとする
270 が,
271 こうした規定は歴史的には福祉国家理念を背景にして制定されるに至った。
272
273 [11]
274 〔第6問〕(配点:2)
275 国家賠償及び損失補償に関する次のアからウまでの各記述について,
276 正しいものには○,
277 誤って
278 いるものには×を付した場合の組合せを,
279 後記1から8までの中から選びなさい。
280
281 (解答欄は,
282 [
283 12])
284 ア.憲法第17条が定める「公務員の不法行為」には,
285 権力作用によるものばかりでなく,
286 非権
287 力作用によるものも含まれる。
288
289
290 イ.国や公共団体が行う純粋な私的経済取引に基づく私法関係については,
291 民法等の私法の規律
292 に従って賠償責任の有無が判断される。
293
294
295 ウ.憲法第29条第3項に基づく損失補償は,
296 国の正当な行為について行われるもので,
297 物的財
298 産だけでなく,
299 身体に対してもなされるというのが最高裁判所の立場である。
300
301
302 1.ア○
303
304 イ○
305
306 ウ○
307
308 2.ア○
309
310 イ○
311
312 ウ×
313
314 3.ア○
315
316 イ×
317
318 ウ○
319
320 4.ア○
321
322 イ×
323
324 ウ×
325
326 5.ア×
327
328 イ○
329
330 ウ○
331
332 6.ア×
333
334 イ○
335
336 ウ×
337
338 7.ア×
339
340 イ×
341
342 ウ○
343
344 8.ア×
345
346 イ×
347
348 ウ×
349
350 - 3 -
351
352 〔第7問〕(配点:3)
353 人権の国際的保障に関する次のアからウまでの各記述について,
354 それぞれ正しい場合には1を,
355
356 誤っている場合には2を選びなさい。
357
358 (解答欄は,
359 アからウの順に[13]から[15])
360 ア.第二次世界大戦以前には人権を国際的に保障する制度は構築されておらず,
361 第一次世界大戦
362 後に国際連盟が結成されたが,
363 人権問題は専ら国内問題とされていた。
364
365 [13]
366 イ.第二次世界大戦後,
367 国際連合において採択された世界人権宣言は,
368 国際社会における人権に
369 関する規律の中で最も基本的な「宣言」であるので,
370 法規範性を有している。
371
372 [14]
373 ウ.第二次世界大戦後,
374 国際連合において採択された国際人権規約は,
375 世界人権宣言の内容を基
376 礎として,
377 これを条約化したものであり,
378 法規範性を有している。
379
380 [15]
381 〔第8問〕(配点:3)
382 政党名簿によって選出された議員が,
383 後になって除名や離党あるいは党籍変更等により当該政党
384 に所属しなくなった場合に関する次のアからウまでの各記述について,
385 それぞれ正しい場合には1
386 を,
387 誤っている場合には2を選びなさい。
388
389 (解答欄は,
390 アからウの順に[16]から[18])
391 ア.政党を基礎にその得票数に比例して議席配分を行う比例選挙が政党中心の選挙であることを
392 重視する立場では,
393 当選人として議員の身分を取得した時の党籍を失った場合に議員資格を失
394 わせる制度を設けることは,
395 憲法違反である。
396
397 [16]
398 イ.政党中心の選挙である比例選挙で選ばれた議員であっても,
399 憲法第43条第1項にいう全国
400 民の代表であると解する立場では,
401 党の方針に従わない議員がその党を除名された場合に議員
402 資格を失わせる制度を設けることは,
403 憲法違反である。
404
405 [17]
406 ウ.比例選挙が政党中心の選挙であることと憲法第43条第1項の全国民の代表という文言を共
407 に重視する立場では,
408 党の方針に従わない議員を除名しても議員資格を失わせない制度を設け
409 ることは,
410 憲法違反である。
411
412 [18]
413 〔第9問〕(配点:2)
414 内閣及び内閣総理大臣に関する次のアからウまでの各記述について,
415 正しいものには○,
416 誤って
417 いるものには×を付した場合の組合せを,
418 後記1から8までの中から選びなさい。
419
420 (解答欄は,
421 [
422 19])
423 ア.憲法第65条第1項は,
424 「行政権は,
425 内閣に属する」と規定している。
426
427 行政権とは全ての国
428 家作用のうちから立法作用と司法作用を除いた残りの作用であるとすると,
429 立法作用と司法作
430 用以外の全ての国家作用について内閣が自ら行うことが必要となる。
431
432
433 イ.内閣は,
434 行政権の行使につき,
435 国会に対し連帯して責任を負う。
436
437 これは,
438 特定の国務大臣が
439 その所管事項に関して単独の責任を負うことを否定するものではなく,
440 個別の国務大臣に対す
441 る衆議院及び参議院の問責決議も認められるが,
442 それらには法的効力はない。
443
444
445 ウ.内閣総理大臣は,
446 内閣という合議体において,
447 単なる同輩中の首席ではなく,
448 首長の立場に
449 あり,
450 その他の国務大臣の任免権を専権として有する。
451
452 したがって,
453 文民統制の観点から内閣
454 総理大臣は文民でなければならないとしても,
455 その他の国務大臣が文民である必要はない。
456
457
458 1.ア○
459
460 イ○
461
462 ウ○
463
464 2.ア○
465
466 イ○
467
468 ウ×
469
470 3.ア○
471
472 イ×
473
474 ウ○
475
476 4.ア○
477
478 イ×
479
480 ウ×
481
482 5.ア×
483
484 イ○
485
486 ウ○
487
488 6.ア×
489
490 イ○
491
492 ウ×
493
494 7.ア×
495
496 イ×
497
498 ウ○
499
500 8.ア×
501
502 イ×
503
504 ウ×
505
506 - 4 -
507
508 〔第10問〕(配点:2)
509 憲法第82条第1項の裁判の公開に関する次のアからウまでの各記述について,
510 正しいものには
511 ○,
512 誤っているものには×を付した場合の組合せを,
513 後記1から8までの中から選びなさい。
514
515 (解
516 答欄は,
517 [20])
518 ア.憲法第82条第1項の「公開」とは,
519 訴訟関係人に審理に立ち会う権利と機会を与えること
520 を意味する。
521
522
523 イ.裁判手続の核心的部分をなす「対審」とは,
524 訴訟当事者が裁判官の面前で,
525 口頭でそれぞれ
526 の主張を闘わせることを意味する。
527
528
529 ウ.憲法第82条第1項の公開原則が制度としての保障であるか,
530 権利としての保障であるかに
531 ついて争いがあるが,
532 判例もそれを権利としての保障と位置付けるようになった。
533
534
535 1.ア○
536
537 イ○
538
539 ウ○
540
541 2.ア○
542
543 イ○
544
545 ウ×
546
547 3.ア○
548
549 イ×
550
551 ウ○
552
553 4.ア○
554
555 イ×
556
557 ウ×
558
559 5.ア×
560
561 イ○
562
563 ウ○
564
565 6.ア×
566
567 イ○
568
569 ウ×
570
571 7.ア×
572
573 イ×
574
575 ウ○
576
577 8.ア×
578
579 イ×
580
581 ウ×
582
583 〔第11問〕(配点:2)
584 合憲限定解釈に関する次のアからウまでの各記述について,
585 正しいものには○,
586 誤っているもの
587 には×を付した場合の組合せを,
588 後記1から8までの中から選びなさい。
589
590 (解答欄は,
591 [21])
592 ア.合憲限定解釈に対しては,
593 立法者の意思を超えて法文の意味を書き換えてしまう可能性があ
594 り,
595 立法権の簒奪につながりかねないという問題がある。
596
597
598 イ.合憲限定解釈に対しては,
599 当該解釈が不明確であると,
600 犯罪構成要件の保障的機能を失わ
601 せ,
602 憲法第31条違反の疑いを生じさせるという問題がある。
603
604
605 ウ.判例は,
606 集会の自由の規制が問題となった広島市暴走族追放条例について,
607 条例の改正が立
608 法技術上困難でないから,
609 あえて合憲限定解釈をする必要はないとした。
610
611
612 1.ア○
613
614 イ○
615
616 ウ○
617
618 2.ア○
619
620 イ○
621
622 ウ×
623
624 3.ア○
625
626 イ×
627
628 ウ○
629
630 4.ア○
631
632 イ×
633
634 ウ×
635
636 5.ア×
637
638 イ○
639
640 ウ○
641
642 6.ア×
643
644 イ○
645
646 ウ×
647
648 7.ア×
649
650 イ×
651
652 ウ○
653
654 8.ア×
655
656 イ×
657
658 ウ×
659
660 〔第12問〕(配点:3)
661 地方自治に関する次のアからウまでの各記述について,
662 最高裁判所の判例の趣旨に照らして,
663
664 れぞれ正しい場合には1を,
665 誤っている場合には2を選びなさい。
666
667 (解答欄は,
668 アからウの順に[
669 22]から[24])
670 ア.憲法上の「地方公共団体」とは,
671 沿革的に見ても,
672 また現実の行政の上においても,
673 相当程
674 度の自主立法権,
675 自主行政権,
676 自主財政権等,
677 地方自治の基本的権能を付与された地域団体で
678 あれば足り,
679 共同体意識を持っているという社会的基盤が存在する必要はない。
680
681 [22]
682 イ.憲法上の条例制定権は当然には罰則制定権を含まず,
683 刑罰権設定は本来国家事務であり,
684
685 例中に罰則を設けるには法律の授権が必要であるが,
686 条例は,
687 行政府の命令と異なり,
688 民主的
689 立法であり実質的に法律に準ずるもので,
690 条例への罰則の委任は一般的・包括的委任で足りる。
691
692
693 [23]
694 ウ.地方公共団体は,
695 地方自治の本旨に従い,
696 その財産を管理し事務を処理し及び行政を執行す
697 る権能を有し,
698 その遂行のためには,
699 その財源を自ら調達する権能を有することが必要である
700 から,
701 地方自治の不可欠の要素として,
702 課税権の主体となることが憲法上予定されている。
703
704 [
705 24]
706
707 - 5 -
708
709 [行政法]
710 〔第13問〕(配点:3)
711 行政活動に係る立法及び基準に関する次のアからエまでの各記述について,
712 それぞれ正しい場合
713 には1を,
714 誤っている場合には2を選びなさい。
715
716
717 (解答欄は,
718 アからエの順に[25]から[28])
719 ア.法律に定められた租税を行政機関が減免する措置をとるためには,
720 法律の根拠が必要である。
721
722
723 [25]
724 イ.国は,
725 国の補助金を交付するための根拠として,
726 補助金等に係る予算の執行の適正化に関す
727 る法律を定めているのであり,
728 地方公共団体は,
729 同法に相当する条例を制定しない限り,
730 補助
731 金を交付することができない。
732
733 [26]
734 ウ.行政庁が,
735 申請に対しどのような処分をするかについて法令の規定に従って判断するための
736 基準を定めるには,
737 法律の委任が必要であり,
738 行政手続法に委任規定が置かれている。
739
740
741 [27]
742 エ.下級行政機関は上級行政機関の発する通達に拘束されるから,
743 行政機関が通達に反する処分
744 をした場合,
745 当該処分は権限を逸脱して行われたものとして無効となる。
746
747 [28]
748 〔第14問〕(配点:3)
749 土地収用法による土地収用は,
750 国土交通大臣又は都道府県知事が起業者(土地収用を必要とする
751 事業を行う者)からの申請に対して行う事業認定と,
752 それに続く都道府県の収用委員会による収用
753 裁決とを経て行われる。
754
755 以上の土地収用に関する次のアからエまでの各記述について,
756 それぞれ正
757 しい場合には1を,
758 誤っている場合には2を選びなさい。
759
760 なお,
761 以下でいう「事業認定の違法性」
762 は,
763 事業認定の無効事由には当たらない違法事由を指すものとする。
764
765 (解答欄は,
766 アからエの順に
767 [29]から[32])
768 ア.起業者は,
769 事業認定を申請し収用することが可能な土地についても,
770 土地所有者と売買契約
771 を締結して取得することができる。
772
773 [29]
774 イ.事業認定が都道府県知事により行われた場合に,
775 収用裁決の取消訴訟において原告は事業認
776 定の違法性を主張できるという考え方を採るとしても,
777 事業認定が国土交通大臣により行われ
778 た場合には,
779 そのような違法性の主張を認めることはできない。
780
781 [30]
782 ウ.収用裁決の取消訴訟において原告は都道府県知事による事業認定の違法性を主張できるとい
783 う考え方を採る場合には,
784 都道府県知事による事業認定の処分性を認めることはできない。
785
786
787 [31]
788 エ.最高裁判所の判例によれば,
789 収用委員会が収用裁決において行う損失補償の範囲及び額の決
790 定について,
791 収用委員会に裁量権は認められない。
792
793 [32]
794 〔第15問〕(配点:3)
795 不利益処分の理由の提示に関する次のアからエまでの各記述について,
796 それぞれ最高裁判所の判
797 例の趣旨と矛盾しない場合には1を,
798 矛盾する場合には2を選びなさい。
799
800 なお,
801 以下では,
802 行政手
803 続法(以下「法」という。
804
805 )第14条第1項本文により,
806 処分庁が理由の提示を義務付けられてい
807 る事案であることを前提とする。
808
809 (解答欄は,
810 アからエの順に[33]から[36])
811 ア.処分基準(法第12条)が定められ,
812 公にされていても,
813 不利益処分の理由の提示として,
814
815 処分基準の適用関係まで摘示する必要がない場合がある。
816
817 [33]
818 イ.処分基準が定められていない場合,
819 不利益処分の理由の提示は,
820 抽象的な記載で足り,
821
822 分の名宛人において,
823 いかなる事実関係に基づいて,
824 いかなる法規を適用して当該処分が行
825 われたかを知ることができるものである必要はない。
826
827 [34]
828 ウ.法第13条第1項第1号に基づく聴聞手続が行われ,
829 不利益処分の名宛人が,
830 聴聞の期日
831 におけるやり取りの状況から処分理由を事前に予測し得る場合であっても,
832 不利益処分の理
833 - 6 -
834
835 由の提示における記載自体から,
836 いかなる事実関係に基づいて,
837 いかなる法規を適用して当
838 該処分が行われたかを知ることができないときは,
839 当該処分理由の提示に瑕疵があることに
840 なる。
841
842 [35]
843 エ.不利益処分の理由の提示の不備による瑕疵は,
844 後日の不服申立てに対する裁決又は決定に
845 おいて当該処分の具体的根拠が明らかにされれば,
846 そのことにより治癒される。
847
848 [36]
849 〔第16問〕(配点:2)
850 行政裁量に関する次のアからウまでの各記述について,
851 法令又は最高裁判所の判例に照らし,
852
853
854 正しいものに○,
855 誤っているものに×を付した場合の組合せを,
856 後記1から8までの中から
857 選びなさい。
858
859 (解答欄は,
860 [37])
861 ア.公立学校の校長が行った学生に対する退学処分の適否を裁判所が審査するに当たっては,
862
863 判所が校長と同一の立場に立ってした判断と校長がした判断との間に食い違いがあれば,
864 当該
865 処分は違法とされる。
866
867
868 イ.国家公務員に対する懲戒処分について規定する国家公務員法第82条第1項は,
869 懲戒権者に
870 要件裁量を認める趣旨の規定であり,
871 効果裁量を認める趣旨の規定ではない。
872
873
874 (参照条文)国家公務員法
875 第82条 職員が,
876 次の各号のいずれかに該当する場合においては,
877 これに対し懲戒処分と
878 して,
879 免職,
880 停職,
881 減給又は戒告の処分をすることができる。
882
883
884 一 この法律若しくは国家公務員倫理法又はこれらの法律に基づく命令(中略)に違反し
885 た場合
886 二 職務上の義務に違反し,
887 又は職務を怠つた場合
888 三 国民全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあつた場合
889 2 (略)
890 ウ.都市施設に係る都市計画決定に当たっては,
891 当該都市施設に関する諸般の事情を総合的に考
892 慮した上で,
893 政策的,
894 技術的な見地から判断することが不可欠であり,
895 このような判断は,
896
897 れを決定する行政庁の広範な裁量に委ねられている。
898
899 したがって,
900 裁判所は,
901 行政庁が判断の
902 過程において考慮すべき事項を考慮せずに都市計画決定を行ったことを理由に挙げて,
903 当該決
904 定を違法とすることはできない。
905
906
907 1.ア○
908
909 イ○
910
911 ウ○
912
913 2.ア○
914
915 イ○
916
917 ウ×
918
919 3.ア○
920
921 イ×
922
923 ウ○
924
925 4.ア○
926
927 イ×
928
929 ウ×
930
931 5.ア×
932
933 イ○
934
935 ウ○
936
937 6.ア×
938
939 イ○
940
941 ウ×
942
943 7.ア×
944
945 イ×
946
947 ウ○
948
949 8.ア×
950
951 イ×
952
953 ウ×
954
955 - 7 -
956
957 〔第17問〕(配点:2)
958 行政上の即時強制に関する次のアからウまでの各記述について,
959 正しいものに○,
960 誤っている
961
962 ものに×を付した場合の組合せを,
963 後記1から8までの中から選びなさい。
964
965
966 (解答欄は,
967
968 [38])
969 ア.行政代執行法は,
970 地方公共団体が条例に基づき即時強制を行うことを禁止する明文の規定を
971 置いている。
972
973
974 イ.行政庁が行政処分により私人に義務を課すことができる旨が法律に定められていても,
975 即時
976 強制を行うことができる旨が法律に定められていなければ,
977 行政庁が行政処分を経ずに当該義
978 務の内容を実現する即時強制を行うことは認められない。
979
980
981 ウ.行政上の即時強制は,
982 義務を命ずる暇のない緊急事態において行われるものであるから,
983
984 わゆる警察比例の原則の適用を受けない。
985
986
987 1.ア○ イ○ ウ○
988 2.ア○ イ○ ウ×
989 3.ア○ イ× ウ○
990 4.ア○ イ× ウ×
991 5.ア× イ○ ウ○
992 6.ア× イ○ ウ×
993 7.ア× イ× ウ○
994 8.ア× イ× ウ×
995 〔第18問〕(配点:3)
996 行政機関の保有する情報の公開に関する法律及びその適用に関する次のアからエまでの各記述に
997 ついて,
998 それぞれ正しい場合には1を,
999 誤っている場合には2を選びなさい。
1000
1001 (解答欄は,
1002 アから
1003 エの順に[39]から[42])
1004 ア.行政機関の長が行政文書の部分開示決定をする場合,
1005 開示請求者に対し決定の理由を示す必
1006 要はない。
1007
1008 [39]
1009 イ.行政文書の開示請求が専ら営利目的のために行われた場合であっても,
1010 行政機関の長がその
1011 ことを理由として開示を拒否することはできない。
1012
1013 [40]
1014 ウ.開示請求から請求に対する決定までの期間については,
1015 法律上,
1016 期限の定めはなく,
1017 行政機
1018 関の長が標準的な期間を定めるよう努めるものとされている。
1019
1020 [41]
1021 エ.行政機関の長は,
1022 開示請求に係る行政文書を保有していない場合であっても,
1023 不開示決定を
1024 しなければならず,
1025 当該決定は,
1026 取消訴訟の対象となる処分に当たる。
1027
1028 [42]
1029 〔第19問〕(配点:2)
1030 処分性に関する次のアからウまでの各記述について,
1031 最高裁判所の判例の趣旨に照らし,
1032 正し
1033
1034 いものに○,
1035 誤っているものに×を付した場合の組合せを,
1036 後記1から8までの中から選び
1037 なさい。
1038
1039 (解答欄は,
1040 [43])
1041 ア.憲法上,
1042 外国人は,
1043 在留の権利ないし引き続き在留することを要求し得る権利を保障されて
1044 いないため,
1045 出入国管理及び難民認定法に基づく在留期間の更新を法務大臣が拒否する行為に
1046 は,
1047 処分性が認められない。
1048
1049
1050 イ.都市計画法は開発行為による影響を受ける公共施設の管理者の同意を得ることを開発許可申
1051 請の要件としているが,
1052 公共施設の管理者が同意を拒否する行為自体は,
1053 開発行為を禁止又は
1054 制限する効果をもつものとはいえず,
1055 当該同意を拒否する行為には処分性は認められない。
1056
1057
1058 ウ.食品衛生法に基づく飲食店の営業許可申請を行政庁が拒否する行為は,
1059 行為の前後における
1060 申請者の法的地位を変動させるものではないから,
1061 当該行為には処分性は認められない。
1062
1063
1064 1.ア○ イ○ ウ○
1065 2.ア○ イ○ ウ×
1066 3.ア○ イ× ウ○
1067 4.ア○ イ× ウ×
1068 5.ア× イ○ ウ○
1069 6.ア× イ○ ウ×
1070 7.ア× イ× ウ○
1071 8.ア× イ× ウ×
1072
1073 - 8 -
1074
1075 〔第20問〕(配点:2)
1076 行政事件訴訟法第3条第6項第1号のいわゆる非申請型義務付け訴訟と同項第2号のいわゆる申
1077 請型義務付け訴訟に関する次のアからウまでの各記述について,
1078 正しいものに○,
1079 誤っているも
1080
1081 のに×を付した場合の組合せを,
1082 後記1から8までの中から選びなさい。
1083
1084
1085 (解答欄は,
1086
1087 [44])
1088 ア.いずれの訴訟も,
1089 それを提起するためには,
1090 少なくとも,
1091 処分がされないことにより重大な
1092 損害を生ずるおそれがある必要がある。
1093
1094
1095 イ.非申請型義務付け訴訟を提起しようとする者は,
1096 少なくとも,
1097 行政庁が処分をすべき旨を命
1098 ずることを求めるにつき法律上の利益を有する者である必要がある。
1099
1100
1101 ウ.申請型義務付け訴訟を提起しようとする者は,
1102 少なくとも,
1103 法令に基づく申請又は不服申立
1104 てをした者である必要がある。
1105
1106
1107 1.ア○ イ○ ウ○
1108 2.ア○ イ○ ウ×
1109 3.ア○ イ× ウ○
1110 4.ア○ イ× ウ×
1111 5.ア× イ○ ウ○
1112 6.ア× イ○ ウ×
1113 7.ア× イ× ウ○
1114 8.ア× イ× ウ×
1115
1116 - 9 -
1117
1118 〔第21問〕(配点:3)
1119 次の【甲群】に掲げるアからエまでの訴訟は,
1120 それぞれ【乙群】に掲げる1から5までの訴訟形
1121 態のいずれに当たるか,
1122 その番号を選びなさい(なお,
1123 甲群と乙群の各肢が一対一に対応するもの
1124 ではないことがあるので留意すること。
1125
1126 )。
1127
1128 (解答欄は,
1129 アからエの順に[45]から[48])
1130 【甲
1131
1132 群】
1133
1134 ア.衆議院小選挙区選出議員の選挙につき,
1135 ある選挙区の選挙人が,
1136 公職選挙法の議員定数に関
1137 する定めが憲法第14条に違反することを主張して,
1138 公職選挙法第204条に基づき,
1139 当該選
1140 挙区に関し選挙を無効とすることを求める訴訟[45]
1141 (参照条文)公職選挙法
1142 第204条
1143
1144 衆議院議員又は参議院議員の選挙において,
1145 その選挙の効力に関し異議がある
1146
1147 選挙人又は公職の候補者(中略)は,
1148 衆議院(小選挙区選出)議員又は参議院(選挙区選
1149 出)議員の選挙にあつては当該都道府県の選挙管理委員会を,
1150 衆議院(比例代表選出)議
1151 員又は参議院(比例代表選出)議員の選挙にあつては中央選挙管理会を被告とし,
1152 当該選
1153 挙の日から30日以内に,
1154 高等裁判所に訴訟を提起することができる。
1155
1156
1157 イ.国外に居住していて国内の市町村の区域に住所を有していない日本国民が,
1158 次回の衆議院議
1159 員の総選挙における小選挙区選出議員の選挙において,
1160 在外選挙人名簿に登録されていること
1161 に基づいて投票をすることができる地位にあることの確認を求める訴訟[46]
1162 ウ.起業者が,
1163 収用委員会のした裁決のうち土地所有者に対する損失の補償の金額が高すぎると
1164 主張して,
1165 土地収用法第133条第2項に基づき,
1166 自己の主張する金額との差額につき債務不
1167 存在確認を求める訴訟[47]
1168 (参照条文)土地収用法
1169 第133条
1170
1171
1172 (略)
1173
1174 収用委員会の裁決のうち損失の補償に関する訴えは,
1175 裁決書の正本の送達を受けた日か
1176 ら6月以内に提起しなければならない。
1177
1178
1179
1180
1181
1182 (略)
1183
1184 エ.公立高等学校の教職員が,
1185 所属校の校長の職務命令は違憲,
1186 違法であるが,
1187 当該職務命令に
1188 従わないと処遇上の不利益を受ける危険があると主張して,
1189 行政処分以外の処遇上の不利益を
1190 予防する目的で,
1191 当該職務命令に基づく義務の不存在確認を求める訴訟[48]
1192 【乙
1193
1194 群】
1195
1196 1.行政事件訴訟法(以下「法」という。
1197
1198 )第3条第1項の抗告訴訟
1199 2.法第4条の当事者訴訟のうち,
1200 同条前段の「当事者間の法律関係を確認し又は形成する処分
1201 又は裁決に関する訴訟で法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするもの」
1202 3.法第4条の当事者訴訟のうち,
1203 同条後段の「公法上の法律関係に関する確認の訴えその他の
1204 公法上の法律関係に関する訴訟」
1205 4.法第5条の民衆訴訟
1206 5.法第6条の機関訴訟
1207
1208 - 10 -
1209
1210 〔第22問〕(配点:2)
1211 地方自治法第242条の2第1項の規定に基づいて提起する住民訴訟に関する次のアからウまで
1212 の各記述について,
1213 法律及び最高裁判所の判例に照らし,
1214 正しいものに○,
1215 誤っているものに×を
1216 付した場合の組合せを,
1217 後記1から8までの中から選びなさい。
1218
1219 なお,
1220 言及のない訴訟要件は満た
1221 されているものとする。
1222
1223 (解答欄は,
1224 [49])
1225 ア.市の住民であるXは,
1226 市の所有地上に産業廃棄物の処理施設を設置,
1227 操業して違法に有害な
1228 物質を排出している産業廃棄物処理業者を被告として,
1229 当該施設の操業の差止めを求める住民
1230 訴訟を適法に提起することができる。
1231
1232
1233 イ.市の住民であるXは,
1234 市が特定の市有地を権原なく占用する者に対し占用料相当額の請求を
1235 怠ることの違法確認を求める住民訴訟を,
1236 市長を被告として適法に提起することができる。
1237
1238
1239 ウ.市の住民であるXは,
1240 市が廃棄物運搬業者との間で締結した委託契約に基づく委託料の支出
1241 が違法であることを理由に,
1242 支出行為をした当時の市長個人を被告として,
1243 市への損害賠償の
1244 支払を求める住民訴訟を適法に提起することができる。
1245
1246
1247 (参照条文)地方自治法
1248 第242条の2
1249
1250 普通地方公共団体の住民は,
1251 前条第1項の規定による請求(注:住民監査
1252
1253 請求)をした場合において,
1254 同条第4項の規定による監査委員の監査の結果(中略)に不
1255 服があるとき(中略)は,
1256 裁判所に対し,
1257 同条第1項の請求に係る違法な行為又は怠る事
1258 実につき,
1259 訴えをもつて次に掲げる請求をすることができる。
1260
1261
1262
1263
1264 当該執行機関又は職員に対する当該行為の全部又は一部の差止めの請求
1265
1266
1267
1268 行政処分たる当該行為の取消し又は無効確認の請求
1269
1270
1271
1272 当該執行機関又は職員に対する当該怠る事実の違法確認の請求
1273
1274
1275
1276 当該職員又は当該行為若しくは怠る事実に係る相手方に損害賠償又は不当利得返還の
1277 請求をすることを当該普通地方公共団体の執行機関又は職員に対して求める請求。
1278
1279 (以
1280 下略)
1281
1282 2〜12
1283
1284 (略)
1285
1286 1.ア○
1287
1288 イ○
1289
1290 ウ○
1291
1292 2.ア○
1293
1294 イ○
1295
1296 ウ×
1297
1298 3.ア○
1299
1300 イ×
1301
1302 ウ○
1303
1304 4.ア○
1305
1306 イ×
1307
1308 ウ×
1309
1310 5.ア×
1311
1312 イ○
1313
1314 ウ○
1315
1316 6.ア×
1317
1318 イ○
1319
1320 ウ×
1321
1322 7.ア×
1323
1324 イ×
1325
1326 ウ○
1327
1328 8.ア×
1329
1330 イ×
1331
1332 ウ×
1333
1334 - 11 -
1335
1336 〔第23問〕(配点:3)
1337 処分の効力の全部又は一部の停止(以下「執行停止」という。
1338
1339 )その他の仮の救済に関する次の
1340 アからエまでの各記述について,
1341 それぞれ正しい場合には1を,
1342 誤っている場合には2を選びなさ
1343 い。
1344
1345 (解答欄は,
1346 アからエの順に[50]から[53])
1347 ア.審査請求に対する裁決を経た後でなければ取消しの訴えを提起することができない旨の法律
1348 の定めがある処分については,
1349 審査請求に対する裁決を経ない段階において,
1350 処分の取消しの
1351 訴えを提起し,
1352 併せて当該処分につき執行停止を求める申立てをしても,
1353 当該申立てが適法と
1354 される余地はない。
1355
1356 [50]
1357 イ.処分の取消しの訴えについて出訴期間が経過している場合,
1358 当該処分につき無効確認の訴え
1359 を提起した上で執行停止の申立てをすることが適法であるとしても,
1360 緊急の必要を欠くため,
1361
1362 執行停止の決定を得ることはできない。
1363
1364 [51]
1365 ウ.公権力の行使に関わらない公法上の法律関係に関する確認の訴えについて,
1366 執行停止に関す
1367 る行政事件訴訟法の規定は準用されないから,
1368 同訴えと併せて執行停止の申立てをすることは
1369 不適法である。
1370
1371 [52]
1372 エ.行政庁に対し一定の処分を求める申請を行い,
1373 当該行政庁がその処分をすべきであるのにこ
1374 れがされない場合,
1375 当該処分につき仮の義務付けの申立てをするには,
1376 併せて不作為の違法確
1377 認の訴えを提起するだけでは足りず,
1378 更に義務付けの訴えを提起する必要がある。
1379
1380 [53]
1381 〔第24問〕(配点:2)
1382 国家賠償に関する次のA及びアからウまでのかぎ括弧内の各記述は,
1383 最高裁判所の判例の中の一
1384 節を抜き出したものである。
1385
1386 国家賠償請求の成否に係る判断について,
1387 Aの考え方と最も近い考え
1388 方を採る判例を,
1389 後記1から3までの中から選びなさい。
1390
1391 (解答欄は,
1392 [54])
1393
1394
1395 「刑事事件において無罪の判決が確定したというだけで直ちに起訴前の逮捕・勾留,
1396 公訴の
1397 提起・追行,
1398 起訴後の勾留が違法となるということはない。
1399
1400 けだし,
1401 逮捕・勾留はその時点に
1402 おいて犯罪の嫌疑について相当な理由があり,
1403 かつ,
1404 必要性が認められるかぎりは適法であり,
1405
1406 公訴の提起は,
1407 検察官が裁判所に対して犯罪の成否,
1408 刑罰権の存否につき審判を求める意思表
1409 示にほかならないのであるから,
1410 起訴時あるいは公訴追行時における検察官の心証は,
1411 その性
1412 質上,
1413 判決時における裁判官の心証と異なり,
1414 起訴時あるいは公訴追行時における各種の証拠
1415 資料を総合勘案して合理的な判断過程により有罪と認められる嫌疑があれば足りるものと解す
1416 るのが相当であるからである。
1417
1418
1419 ア.「逮捕状は発付されたが,
1420 被疑者が逃亡中のため,
1421 逮捕状の執行ができず,
1422 逮捕状の更新
1423 が繰り返されているにすぎない時点で,
1424 被疑者の近親者が,
1425 被疑者のアリバイの存在を理由
1426 に,
1427 逮捕状の請求,
1428 発付における捜査機関又は令状発付裁判官の被疑者が罪を犯したことを
1429 疑うに足りる相当な理由があったとする判断の違法性を主張して,
1430 国家賠償を請求すること
1431 は許されないものと解するのが相当である。
1432
1433 けだし,
1434 右の時点において前記の各判断の違法
1435 性の有無の審理を裁判所に求めることができるものとすれば,
1436 その目的及び性質に照らし密
1437 行性が要求される捜査の遂行に重大な支障を来す結果となるのであつて,
1438 これは現行法制度
1439 の予定するところではないといわなければならないからである。
1440
1441
1442 イ.「税務署長のする所得税の更正は,
1443 所得金額を過大に認定していたとしても,
1444 そのことか
1445 ら直ちに国家賠償法一条一項にいう違法があったとの評価を受けるものではなく,
1446 税務署長
1447 が資料を収集し,
1448 これに基づき課税要件事実を認定,
1449 判断する上において,
1450 職務上通常尽く
1451 すべき注意義務を尽くすことなく漫然と更正をしたと認め得るような事情がある場合に限
1452 り,
1453 右の評価を受けるものと解するのが相当である。
1454
1455
1456 - 12 -
1457
1458 ウ.「不動産の強制競売事件における執行裁判所の処分は,
1459 債権者の主張,
1460 登記簿の記載その
1461 他記録にあらわれた権利関係の外形に依拠して行われるものであり,
1462 その結果関係人間の実
1463 体的権利関係との不適合が生じることがありうるが,
1464 これについては執行手続の性質上,
1465
1466 制執行法に定める救済の手続により是正されることが予定されているものである。
1467
1468 したがつ
1469 て,
1470 執行裁判所みずからその処分を是正すべき場合等特別の事情がある場合は格別,
1471 そうで
1472 ない場合には権利者が右の手続による救済を求めることを怠つたため損害が発生しても,
1473
1474 の賠償を国に対して請求することはできないものと解するのが相当である。
1475
1476
1477 1.ア
1478
1479 2.イ
1480
1481 3.ウ
1482
1483 - 13 -
1484
1485