1 短答式試験問題集[憲法]
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3 - 1 -
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5 [憲法]
6 〔第1問〕(配点:3)
7 私人間における人権保障に関する次のアからウまでの各記述について,判例の趣旨に照らして,
8 それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[
9 1]から[bR])
10 ア.企業者は,雇用の自由を有するから,労働者の思想,信条を理由として雇入れを拒んでも当
11 然に違法ということはできないが,労働者の採否決定に当たり,その思想,信条を調査し,労
12 働者に関連事項の申告を求めることまでは許されない。[bP]
13 イ.大学は,その設置目的を達成するため,必要な事項を定めて学生を規律する権能を有するか
14 ら,私立大学が,その伝統,校風や教育方針に鑑み,学内外における学生の政治的活動につき,
15 かなり広範な規律を及ぼしても,直ちに不合理ということはできない。[bQ]
16 ウ.長期間にわたり形成された地方の慣習に根ざした権利である入会権については,その慣習が
17 存続しているときは最大限尊重すべきであるから,権利者の資格を原則として男子孫に限る旨
18 の特定の地域団体における慣習も,直ちに公序良俗に反するとはいえない。[bR]
19 〔第2問〕(配点:2)
20 憲法の明文で規定されていない権利・自由に関する次のアからウまでの各記述について,判例の
21 趣旨に照らして,正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から
22 8までの中から選びなさい。(解答欄は,[bS])
23 ア.前科は人の名誉,信用に直接関わる事項であり,前科のある者もこれをみだりに公開されな
24 いという法的保護に値する利益を有するが,「裁判所に提出するため」との申出理由の記載が
25 あれば,市区町村長が弁護士法に基づく照会に応じて前科を報告することは許される。
26 イ.大学が講演会を主催する際に集めた参加学生の学籍番号,氏名,住所及び電話番号は,個人
27 の内心に関する情報ではなく,大学が個人識別を行うための単純な情報であって,秘匿の必要
28 性が高くはないから,プライバシーに係る情報として法的保護の対象にならない。
29 ウ.個人の私生活上の自由の一つとして,何人もその承諾なしにみだりにその容ぼう・姿態を撮
30 影されない自由を有するが,速度違反車両の自動撮影を行う自動速度監視装置による写真撮影
31 は,犯罪捜査の必要性・相当性があるから,本人の同意や裁判官の令状がなくても許される。
32 1.ア○
33
34 イ○
35
36 ウ○
37
38 2.ア○
39
40 イ○
41
42 ウ×
43
44 3.ア○
45
46 イ×
47
48 ウ○
49
50 4.ア○
51
52 イ×
53
54 ウ×
55
56 5.ア×
57
58 イ○
59
60 ウ○
61
62 6.ア×
63
64 イ○
65
66 ウ×
67
68 7.ア×
69
70 イ×
71
72 ウ○
73
74 8.ア×
75
76 イ×
77
78 ウ×
79
80 - 2 -
81
82 〔第3問〕(配点:2)
83 法の下の平等に関する次のアからウまでの各記述について,判例の趣旨に照らして,正しい
84 ものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選び
85 なさい。(解答欄は,[bT])
86 ア.憲法は,外国人を日本国民と全く平等に扱うことまでは要求していないが,我が国に入国す
87 る全ての外国人に対し,法律により,日本国民と異なる規制を設けることは,人種的な差別を
88 する趣旨ではなくても,憲法第14条第1項後段の「人種」による差別として許されない。
89 イ.選挙権の平等には各選挙人の投票価値の平等も含まれるが,国会によって定められた選挙制
90 度における投票価値が不平等であっても,その不平等が国会の有する裁量権の行使として合理
91 的と認められるのであれば,憲法第14条に違反しない。
92 ウ.条例においては,一定の取締規定を設け,法律による委任の範囲で,その違反に対する罰則
93 を規定することが許されるが,禁錮又は懲役の刑は,全国一律に規律すべきものと解されるの
94 で,それぞれの条例の間で法定刑が異なる場合は,憲法第14条に違反する。
95 1.ア○
96
97 イ○
98
99 ウ○
100
101 2.ア○
102
103 イ○
104
105 ウ×
106
107 3.ア○
108
109 イ×
110
111 ウ○
112
113 4.ア○
114
115 イ×
116
117 ウ×
118
119 5.ア×
120
121 イ○
122
123 ウ○
124
125 6.ア×
126
127 イ○
128
129 ウ×
130
131 7.ア×
132
133 イ×
134
135 ウ○
136
137 8.ア×
138
139 イ×
140
141 ウ×
142
143 〔第4問〕(配点:3)
144 都立高等学校の校長が教諭に対し,卒業式における国歌斉唱の際に国旗に向かって起立し国歌を
145 斉唱することを命じた職務命令が,憲法第19条に違反するか否かについて判示した最高裁判所の
146 判決(最高裁判所平成23年5月30日第二小法廷判決,民集65巻4号1780頁)に関する次
147 のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びな
148 さい。(解答欄は,アからウの順に[bU]から[bW])
149 ア.卒業式等の式典における国歌斉唱の際の起立斉唱行為は,一般的,客観的に見て,これらの
150 式典における慣例上の儀礼的な所作としての性質を有するものであり,校長の職務命令は,
151 「日の丸」や「君が代」に関する当該教諭の歴史観ないし世界観それ自体を否定するものとい
152 うことはできない。[bU]
153 イ.国旗に向かって起立し国歌を斉唱する行為は,一般的,客観的に見て,特定の思想の表明と
154 して外部から認識されるものと評価すべきであり,卒業式等の式典における国歌斉唱の際の起
155 立斉唱行為が職務命令に従って行われたものと外部から認識することも困難であって,校長の
156 職務命令は,特定の思想の有無について告白することを強要する面がある。[bV]
157 ウ.卒業式等の式典における国歌斉唱の際の起立斉唱行為は,一般的,客観的に見て,国旗及び
158 国歌に対する敬意の表明の要素を含む行為であり,歴史観ないし世界観との関係で「日の丸」
159 や「君が代」に敬意を表明することには応じ難いと考える者が上記行為を求められることは,
160 思想及び良心の自由についての間接的な制約となる面があることは否定し難い。[bW]
161
162 - 3 -
163
164 〔第5問〕(配点:3)
165 信教の自由に関する次のアからウまでの各記述について,判例の趣旨に照らして,それぞれ正し
166 い場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。 (解答欄は,アからウの順に[bX]から
167 [11])
168 ア.神社において死者の合祀を行うことが遺族である配偶者の心の静謐を害する場合,その遺族
169 は,静謐な宗教的環境の下で信仰生活を送るべき利益である宗教的人格権を侵害されたと主張
170 して,損害賠償を請求できる。[bX]
171 イ.僧侶が病者の平癒を祈願して加持祈祷を行うに当たり,病者の手足を縛って線香の火に当て
172 るなどして同人を死亡させることは,医療上一般に承認された治療行為とは到底認められず,
173 信教の自由の保障の限界を逸脱したものであって許されない。[10]
174 ウ.宗教法人法の解散命令によって宗教法人を解散しても,信者は,法人格を有しない宗教団体
175 を存続させたり宗教上の行為を行ったりすることができるので,宗教上の行為を継続するに当
176 たり何ら支障はない。[11]
177 〔第6問〕(配点:2)
178 知る権利に関する次のアからウまでの各記述について,判例の趣旨に照らして,正しいものには
179 ○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解
180 答欄は,[12])
181 ア.様々な意見,知識,情報の伝達の媒体である新聞紙等の閲読の自由が憲法上保障されるべき
182 ことは,表現の自由を保障した憲法第21条の規定の趣旨,目的から,いわばその派生原理と
183 して当然に導かれるものである。
184 イ.新聞等の記事が特定の者の名誉ないしプライバシーに重大な影響を及ぼし,その者に対する
185 不法行為が成立する場合には,具体的な成文法がなくても,反論権の制度として,反論文掲載
186 請求権が認められる。
187 ウ.自己の思想,意見を形成するために自由な情報の受領は不可欠であるから,特に,国の政府
188 機関が保有する情報の開示請求権は,これを具体化する法律がない場合であっても,当然に具
189 体的権利として認められ,司法上の救済を受けることができる。
190 1.ア○
191
192 イ○
193
194 ウ○
195
196 2.ア○
197
198 イ○
199
200 ウ×
201
202 3.ア○
203
204 イ×
205
206 ウ○
207
208 4.ア○
209
210 イ×
211
212 ウ×
213
214 5.ア×
215
216 イ○
217
218 ウ○
219
220 6.ア×
221
222 イ○
223
224 ウ×
225
226 7.ア×
227
228 イ×
229
230 ウ○
231
232 8.ア×
233
234 イ×
235
236 ウ×
237
238 - 4 -
239
240 〔第7問 〕 ( 配 点 :2)
241 学問の自由に関する次のアからウまでの各記述について,判例の趣旨に照らして,正しいも
242 のには○を,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選び
243 なさい。(解答欄は,[13])
244 ア.学問の自由は,学問的研究の自由とその研究成果の発表の自由を指しており,憲法第23条
245 は大学が学術の中心として深く真理を探究することを本質とすることに鑑みて規定されたもの
246 であるから,同条の保障は大学の教授や研究者を対象とするものであり,国民一般はその保障
247 の対象ではない。
248 イ.大学における学問の自由を保障するために伝統的に大学の自治が認められているところ,学
249 内集会について大学の自治の保障が及ぶか否かの判断に当たって,その集会の目的や性格を考
250 慮することは,学内で行われる活動をその思想内容に着目して規制することになり,大学の自
251 治を認めた趣旨に抵触するから,許されない。
252 ウ.普通教育の場において使用される教科書は学術研究の結果の発表を目的とするものではなく,
253 教科書検定は,記載内容がいまだ学界において支持を得ていないとき,あるいは当該教科課程
254 で取り上げるにふさわしい内容と認められないときなど一定の検定基準に違反する場合に,教
255 科書の形態における研究結果の発表を制限するにすぎないから,憲法第23条に反しない。
256 1.ア○
257
258 イ○
259
260 ウ○
261
262 2.ア○
263
264 イ○
265
266 ウ×
267
268 3.ア○
269
270 イ×
271
272 ウ○
273
274 4.ア○
275
276 イ×
277
278 ウ×
279
280 5.ア×
281
282 イ○
283
284 ウ○
285
286 6.ア×
287
288 イ○
289
290 ウ×
291
292 7.ア×
293
294 イ×
295
296 ウ○
297
298 8.ア×
299
300 イ×
301
302 ウ×
303
304 〔第8問〕(配点:3)
305 生存権に関する次の見解に対する論評としてなされた次のアからウまでの各記述について,それ
306 ぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[14]
307 から[16])
308 「憲法第25条の生存権を具体化する趣旨の法律が制定された以上,その法律は憲法第25条と
309 一体をなし,かかる法律の定める保護基準を正当な理由なくして引き下げることは憲法上許されな
310 い。」
311 ア.この見解に対しては,憲法第25条第1項が禁止しているのは「健康で文化的な最低限度の
312 生活」の水準を下回ることだけであり,保護基準の引下げによってもかかる水準を上回る場合
313 にまで,正当な理由を必要とする根拠は同条項から導くことはできないとの批判が可能である。
314 [14]
315 イ.この見解は,憲法第25条を具体化する立法措置の選択決定は立法府の広い裁量に委ねられ
316 ているとした,最高裁判所の判決(最高裁判所昭和57年7月7日大法廷判決,民集36巻7
317 号1235頁)の趣旨から論理的に導くことができる。[15]
318 ウ.この見解によれば,過去の国会の判断が現在及び将来の国会を拘束することになるが,憲法
319 第25条を具体化する趣旨の法律についてのみ,かかる拘束が憲法上要請されていると解する
320 ことは困難であるとの批判が可能である。[16]
321
322 - 5 -
323
324 〔第9問〕(配点:3)
325 労働基本権に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤って
326 いる場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[17]から[19])
327 ア.公務員の争議行為の制限は国民生活全体の利益を維持増進する必要との調和の見地から合理
328 性の認められる必要最小限度のものでなければならず,職務の性質や違いを考慮することなく
329 公務員の争議行為を一律に禁止することは憲法上許されないとするのが判例の立場である。[
330 17]
331 イ.憲法により団結権が保障されている労働組合においては,組合の目的の範囲内にある活動で
332 あれば,その全ての活動について組合員に対して統制権を行使し得るから,労働組合が統制権
333 に基づいて組合員を除名した処分には司法審査が及ばない。[18]
334 ウ.憲法第28条が保障する労働基本権は,使用者との関係において労働者の権利を保護するこ
335 とを目的の一つとするので,私人相互の関係でも意味を持ち,契約自由の原則は制限されるこ
336 とになる。[19]
337 〔第10問〕(配点:2)
338 人身の自由に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているものに
339 は×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[20])
340 ア.警察官が,酒気を帯びて車両を運転するおそれがあると認めて呼気検査を求めたのに対し,
341 これを拒否した者を処罰する道路交通法の規定は,「何人も,自己に不利益な供述を強要され
342 ない」と定める憲法第38条第1項の規定に違反しない。
343 イ.刑事被告人は,公費で自己のために強制的手続により証人を求める権利を有する(憲法第3
344 7条第2項)から,裁判所は刑事被告人が自身の弁護のために必要であると主張している証人
345 全員の尋問を採用しなければならない。
346 ウ.有罪判決を受けた刑事被告人に対し,裁判所に出廷させた証人に旅費,日当及び宿泊料を負
347 担させることは,「刑事被告人は,公費で自己のために強制的手続により証人を求める権利を
348 有する」と定める憲法第37条第2項の規定に違反しない。
349 1.ア○
350
351 イ○
352
353 ウ○
354
355 2.ア○
356
357 イ○
358
359 ウ×
360
361 3.ア○
362
363 イ×
364
365 ウ○
366
367 4.ア○
368
369 イ×
370
371 ウ×
372
373 5.ア×
374
375 イ○
376
377 ウ○
378
379 6.ア×
380
381 イ○
382
383 ウ×
384
385 7.ア×
386
387 イ×
388
389 ウ○
390
391 8.ア×
392
393 イ×
394
395 ウ×
396
397 〔第11問〕(配点:3)
398 憲法の規範内容が踏みにじられたり不当に変質させられたりしないようにする様々な国法上の工
399 夫は,広く「憲法の保障」と言われるが,その代表的な方法や考え方に関する次のアからウまでの
400 各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,
401 アからウの順に[21]から[23])
402 ア.国家緊急権は,外敵の侵入,内乱や大規模な災害などにより国家の存立が脅かされる事態に
403 至った場合に執り得る非常措置権とされるが,平常時における立憲主義の一時停止を認める権
404 限であるから,憲法の明文で国家緊急権を容認している例は諸外国にもない。[21]
405 イ.抵抗権は,政府による権力の濫用によって立憲主義秩序が破壊された場合に国民がそれに反
406 抗する権利とされるが,実力の行使を伴う危険なものであるから,権利として実定法化するこ
407 とは不可能である。[22]
408 ウ.憲法の連続性を維持するための特別な手続を定める憲法改正規定や憲法の最高法規性を確保
409 するために特別な合憲性統制の途を設ける違憲審査制は,ともに憲法の保障の一つの方法とし
410 て位置付けられる。[23]
411
412 - 6 -
413
414 〔第12問〕(配点:2)
415 天皇が国会開会式に出席した上で述べる「おことば」の憲法上の位置付けに関する次のアからウ
416 までの各記述について,正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記
417 1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[24])
418 ア.「おことば」を象徴としての地位に基づく公的行為であると捉える見解については,象徴と
419 しての地位が天皇の一身専属のものであることを前提にすると,天皇の権能を代行する摂政は
420 「おことば」を述べることができないのではないかという問題点がある。
421 イ.「おことば」を国事行為である国会の召集(憲法第7条第2号)と密接に関連する行為とし
422 て準国事行為と位置付ける見解については,「おことば」について内閣による「助言と承認」
423 を通じたコントロールを及ぼす余地がなくなるという問題点がある。
424 ウ.「おことば」は国事行為である「儀式を行ふ」(憲法第7条第10号)に含まれるという見
425 解については,上記「儀式を行ふ」を「儀式を主宰する」という意味に解すると,文理上無理
426 があるという問題点がある。
427 1.ア○
428
429 イ○
430
431 ウ○
432
433 2.ア○
434
435 イ○
436
437 ウ×
438
439 3.ア○
440
441 イ×
442
443 ウ○
444
445 4.ア○
446
447 イ×
448
449 ウ×
450
451 5.ア×
452
453 イ○
454
455 ウ○
456
457 6.ア×
458
459 イ○
460
461 ウ×
462
463 7.ア×
464
465 イ×
466
467 ウ○
468
469 8.ア×
470
471 イ×
472
473 ウ×
474
475 〔第13問〕(配点:2)
476 憲法第9条の解釈に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っている
477 ものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[25])
478 ア.第1項で,侵略戦争は放棄されているが,自衛戦争は放棄されていないとし,第2項の「前
479 項の目的を達するため」を,侵略戦争放棄の目的を達するためとする見解に対しては,日本国
480 憲法には,第66条第2項の文民条項以外に戦争や軍隊を予定する規定が存在しないとの批判
481 が当てはまる。
482 イ.第1項で,侵略戦争は放棄されているが,自衛戦争は放棄されていないとし,第2項の「前
483 項の目的を達するため」を,戦争を放棄するに至った動機を一般的に指すとする見解に対して
484 は,国際法上の用例によると,「国際紛争を解決する手段としての戦争」は「国家の政策の手
485 段としての戦争」と同義であり,こうした用例を尊重すべきであるとの批判が当てはまる。
486 ウ.第1項で,侵略戦争は放棄されているが,自衛戦争は放棄されていないとし,第2項の「前
487 項の目的を達するため」を,戦争を放棄するに至った動機を一般的に指すとする見解と,第1
488 項で,自衛戦争を含む全ての戦争が放棄されているとする見解のいずれの見解を採っても,憲
489 法第9条により,全ての戦争が放棄されているとの結論が導かれる。
490 1.ア○
491
492 イ○
493
494 ウ○
495
496 2.ア○
497
498 イ○
499
500 ウ×
501
502 3.ア○
503
504 イ×
505
506 ウ○
507
508 4.ア○
509
510 イ×
511
512 ウ×
513
514 5.ア×
515
516 イ○
517
518 ウ○
519
520 6.ア×
521
522 イ○
523
524 ウ×
525
526 7.ア×
527
528 イ×
529
530 ウ○
531
532 8.ア×
533
534 イ×
535
536 ウ×
537
538 - 7 -
539
540 〔第14問〕(配点:3)
541 いわゆる在外邦人選挙権制限違憲訴訟上告審判決(最高裁判所平成17年9月14日大法廷判決,
542 民集59巻7号2087頁)に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合に
543 は1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[26]から[28])
544 ア.前記判決は,国政選挙の選挙権について,「国民の国政への参加の機会を保障する基本的権
545 利として議会制民主主義の根幹を成すものであり,民主国家においては,一定の年齢に達した
546 国民の全てに平等に与えられるべきものである」と指摘しているが,同判決の考え方に従った
547 としても,自ら選挙の公正を害する行為をした者の選挙権について一定の制限をすることまで
548 違憲となるわけではない。[26]
549 イ.比例代表選出議員の選挙と異なり,衆議院小選挙区選出議員の選挙及び参議院選挙区選出議
550 員の選挙については,選挙権を行使する者が日本国内の特定地域に現に居住していることを前
551 提としているから,上記判決の考え方に従ったとしても,衆議院小選挙区選出議員の選挙及び
552 参議院選挙区選出議員の選挙における在外日本国民の選挙権の行使を制限することまで違憲と
553 なるわけではない。[27]
554 ウ.前記判決は,在外日本国民の選挙権行使を制限する公職選挙法の規定について違憲と判断し
555 たものであるが,「仮に当該立法の内容又は立法不作為が憲法の規定に違反するものであると
556 しても,それゆえに国会議員の立法行為又は立法不作為が直ちに違法の評価を受けるものでは
557 ない」として,立法不作為を理由とする国家賠償請求は認めなかった。[28]
558 〔第15問〕(配点:2)
559 議院の自律権に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているもの
560 には×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[29])
561 ア.議員の資格争訟の裁判について規定している憲法第55条は,議員資格に関する判断を議院
562 の自律的な審査に委ねる趣旨のものであるが,議員の選挙に関する争訟の裁判は裁判所の権限
563 に属するので,各議院の下した議員資格に関する判断についても裁判所で争うことができる。
564 イ.議院の規則制定について規定している憲法第58条第2項は,各議院が独立して議事を審議
565 し議決する以上,当然のことを定めた規定であり,「各々その会議その他の手続及び内部の規
566 律に関する」事項について,原則として両議院の自主的なルールに委ねる趣旨である。
567 ウ.議員の懲罰について規定している憲法第58条第2項は,議院がその組織体としての秩序を
568 維持し,その機能の運営を円滑ならしめるためのものであるため,議場内に限らず,議場外の
569 行為でも懲罰の対象となるが,会議の運営と関係のない個人的行為は懲罰の対象とならない。
570 1.ア○
571
572 イ○
573
574 ウ○
575
576 2.ア○
577
578 イ○
579
580 ウ×
581
582 3.ア○
583
584 イ×
585
586 ウ○
587
588 4.ア○
589
590 イ×
591
592 ウ×
593
594 5.ア×
595
596 イ○
597
598 ウ○
599
600 6.ア×
601
602 イ○
603
604 ウ×
605
606 7.ア×
607
608 イ×
609
610 ウ○
611
612 8.ア×
613
614 イ×
615
616 ウ×
617
618 - 8 -
619
620 〔第16問〕(配点:2)
621 内閣及び内閣総理大臣に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤って
622 いるものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[
623 30])
624 ア.大日本帝国憲法において内閣総理大臣は同輩中の首席にすぎなかったのに対し,日本国憲法
625 が内閣総理大臣に首長としての地位を認め,その権限を強化しているのは,内閣の一体性と統
626 一性を確保し,内閣の国会に対する連帯責任の強化を図るものである。
627 イ.判例によれば,内閣総理大臣は,閣議にかけて決定した方針が存在しない場合においても,
628 少なくとも内閣の明示の意思に反しない限り,行政各部に対し,随時その所掌事務について一
629 定の方向で処理するよう指導,助言等の指示を与える権限を有する。
630 ウ.内閣は,憲法第73条第1号により法律を執行する義務を負うから,たとえ内閣が違憲と判
631 断する法律であっても,その法律を執行しなければならず,また,最高裁判所が違憲と判断し
632 た場合でも,国会がその法律を改廃しない限りは,その執行をしなければならない。
633 1.ア○
634
635 イ○
636
637 ウ○
638
639 2.ア○
640
641 イ○
642
643 ウ×
644
645 3.ア○
646
647 イ×
648
649 ウ○
650
651 4.ア○
652
653 イ×
654
655 ウ×
656
657 5.ア×
658
659 イ○
660
661 ウ○
662
663 6.ア×
664
665 イ○
666
667 ウ×
668
669 7.ア×
670
671 イ×
672
673 ウ○
674
675 8.ア×
676
677 イ×
678
679 ウ×
680
681 〔第17問〕(配点:3)
682 違憲審査に関する次のアからウまでの各記述について,判例の趣旨に照らして,それぞれ正しい
683 場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[31]から[
684 33])
685 ア.第三者の所有物を没収する言渡しを受けた被告人は,当該第三者の権利を援用して,所有者
686 に対し何ら告知,弁解,防御の機会を与えることなくその所有権を奪うことは憲法に違反する
687 旨主張することはできない。[31]
688 イ.嫡出でない子の相続分を嫡出子の相続分の2分の1とする民法の規定は,遅くとも同規定が
689 違憲とされた事案の被相続人の相続が開始した時点において,憲法第14条第1項に違反して
690 いたとする最高裁判所の決定は,当該事案限りのものであって,先例としての事実上の拘束性
691 はない。[32]
692 ウ.日本国民である父と外国人である母との間に生まれた嫡出でない子につき,父母の婚姻及び
693 その認知等所定の要件を備えた場合に届出により日本国籍が取得できる旨定めた国籍法(平成
694 20年法律第88号による改正前のもの。以下同じ。)第3条第1項は,憲法第14条第1項
695 に違反するが,血統主義を補完するために出生後の国籍取得の制度を設けた国籍法の趣旨に照
696 らし,同法第3条第1項を全部無効とする解釈は採り得ない。[33]
697
698 - 9 -
699
700 〔第18問〕(配点:3)
701 政党が党員にした処分に対する裁判所の審査権に関する次のアからウまでの各記述について,判
702 例の趣旨に照らして,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄
703 は,アからウの順に[34]から[36])
704 ア.政党の党員が,その政党の存立や秩序維持のために,自己の権利や自由に制約を受けること
705 があることは当然であり,政党が組織内の自律的運営として党員に対して行った処分の当否に
706 ついては,原則として自律的な解決に委ねるのが相当である。[34]
707 イ.政党が党員に対して行った処分が,一般市民法秩序と直接の関係を有しない政党の内部的な
708 問題にとどまるものである場合,裁判所は,その処分を司法審査の対象とするか否かについて,
709 処分の内容や制約される党員の権利の性質等を考慮して,個別に判断するべきである。[
710 35]
711 ウ.政党が党員に対して行った処分が,党員の一般市民としての権利利益を侵害すると認められ
712 る場合,その処分は司法審査の対象となり,裁判所は,政党の有する内部規律に関する決定権
713 に照らしてその処分の内容が合理的か否かについて審査するべきである。[36]
714 〔第19問〕(配点:2)
715 予算に関し,法律とは別個の国法上の独自の形式であると解する見解(予算法形式説)があるが,
716 次のアからウまでの各記述について,かかる見解からの記述として正しいものには○を,誤ってい
717 るものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[
718 37])
719 ア.後法は前法に優位するという原則に基づき,法律を予算により変更することが可能となり,
720 予算と法律の不一致を合理的に解決できる。
721 イ.予算案の議決方法は,原則として,法律案に関する憲法第59条第1項で示されており,憲
722 法第60条は,その例外的な方法のみを示したものと解される。
723 ウ.国法の公布について定める憲法第7条第1号に「予算」が掲げられていない以上,予算の公
724 布が憲法上義務付けられていると解することはできない。
725 1.ア○
726
727 イ○
728
729 ウ○
730
731 2.ア○
732
733 イ○
734
735 ウ×
736
737 3.ア○
738
739 イ×
740
741 ウ○
742
743 4.ア○
744
745 イ×
746
747 ウ×
748
749 5.ア×
750
751 イ○
752
753 ウ○
754
755 6.ア×
756
757 イ○
758
759 ウ×
760
761 7.ア×
762
763 イ×
764
765 ウ○
766
767 8.ア×
768
769 イ×
770
771 ウ×
772
773 - 10 -
774
775 〔第20問〕(配点:3)
776 条約に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場
777 合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[38]から[40])
778 ア.締結について国会の承認を要する条約は,条約,規約,協約,協定,議定書,宣言,憲章な
779 ど名称の如何を問わず,国会による承認の手続のほかに,天皇の国事行為としての批准書の認
780 証を要する。[38]
781 イ.条約の締結に必要な国会の承認については,予算の場合と同様,衆議院の優越が認められて
782 おり,両議院が異なる議決をした場合,衆議院で出席議員の3分の2以上の多数で再び可決し
783 たときは,条約が承認される。[39]
784 ウ.憲法は,文書による国家間の合意の全てについて,国会の承認を要すると定めたものではな
785 く,既に有効に成立している条約の委任に基づいた細部の取決めについては,国会の承認まで
786 要しない。[40]
787
788 - 11 -
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