1 短答式試験問題集[憲法]
2
3 - 1 -
4
5 [憲法]
6 〔第1問〕(配点:3)
7 私人間における人権保障に関する次のアからウまでの各記述について,
8 判例の趣旨に照らして,
9
10 それぞれ正しい場合には1を,
11 誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[
12 1]から[bR])
13 ア.企業者は,
14 雇用の自由を有するから,
15 労働者の思想,
16 信条を理由として雇入れを拒んでも当
17 然に違法ということはできないが,
18 労働者の採否決定に当たり,
19 その思想,
20 信条を調査し,
21 労
22 働者に関連事項の申告を求めることまでは許されない。
23
24 [bP]
25 イ.大学は,
26 その設置目的を達成するため,
27 必要な事項を定めて学生を規律する権能を有するか
28 ら,
29 私立大学が,
30 その伝統,
31 校風や教育方針に鑑み,
32 学内外における学生の政治的活動につき,
33
34 かなり広範な規律を及ぼしても,
35 直ちに不合理ということはできない。
36
37 [bQ]
38 ウ.長期間にわたり形成された地方の慣習に根ざした権利である入会権については,
39 その慣習が
40 存続しているときは最大限尊重すべきであるから,
41 権利者の資格を原則として男子孫に限る旨
42 の特定の地域団体における慣習も,
43 直ちに公序良俗に反するとはいえない。
44
45 [bR]
46 〔第2問〕(配点:2)
47 憲法の明文で規定されていない権利・自由に関する次のアからウまでの各記述について,
48 判例の
49 趣旨に照らして,
50 正しいものには○,
51 誤っているものには×を付した場合の組合せを,
52 後記1から
53 8までの中から選びなさい。(解答欄は,
54 [bS])
55 ア.前科は人の名誉,
56 信用に直接関わる事項であり,
57 前科のある者もこれをみだりに公開されな
58 いという法的保護に値する利益を有するが,
59 「裁判所に提出するため」との申出理由の記載が
60 あれば,
61 市区町村長が弁護士法に基づく照会に応じて前科を報告することは許される。
62
63
64 イ.大学が講演会を主催する際に集めた参加学生の学籍番号,
65 氏名,
66 住所及び電話番号は,
67 個人
68 の内心に関する情報ではなく,
69 大学が個人識別を行うための単純な情報であって,
70 秘匿の必要
71 性が高くはないから,
72 プライバシーに係る情報として法的保護の対象にならない。
73
74
75 ウ.個人の私生活上の自由の一つとして,
76 何人もその承諾なしにみだりにその容ぼう・姿態を撮
77 影されない自由を有するが,
78 速度違反車両の自動撮影を行う自動速度監視装置による写真撮影
79 は,
80 犯罪捜査の必要性・相当性があるから,
81 本人の同意や裁判官の令状がなくても許される。
82
83
84 1.ア○
85
86 イ○
87
88 ウ○
89
90 2.ア○
91
92 イ○
93
94 ウ×
95
96 3.ア○
97
98 イ×
99
100 ウ○
101
102 4.ア○
103
104 イ×
105
106 ウ×
107
108 5.ア×
109
110 イ○
111
112 ウ○
113
114 6.ア×
115
116 イ○
117
118 ウ×
119
120 7.ア×
121
122 イ×
123
124 ウ○
125
126 8.ア×
127
128 イ×
129
130 ウ×
131
132 - 2 -
133
134 〔第3問〕(配点:2)
135 法の下の平等に関する次のアからウまでの各記述について,
136 判例の趣旨に照らして,
137 正しい
138 ものには○,
139 誤っているものには×を付した場合の組合せを,
140 後記1から8までの中から選び
141 なさい。(解答欄は,
142 [bT])
143 ア.憲法は,
144 外国人を日本国民と全く平等に扱うことまでは要求していないが,
145 我が国に入国す
146 る全ての外国人に対し,
147 法律により,
148 日本国民と異なる規制を設けることは,
149 人種的な差別を
150 する趣旨ではなくても,
151 憲法第14条第1項後段の「人種」による差別として許されない。
152
153
154 イ.選挙権の平等には各選挙人の投票価値の平等も含まれるが,
155 国会によって定められた選挙制
156 度における投票価値が不平等であっても,
157 その不平等が国会の有する裁量権の行使として合理
158 的と認められるのであれば,
159 憲法第14条に違反しない。
160
161
162 ウ.条例においては,
163 一定の取締規定を設け,
164 法律による委任の範囲で,
165 その違反に対する罰則
166 を規定することが許されるが,
167 禁錮又は懲役の刑は,
168 全国一律に規律すべきものと解されるの
169 で,
170 それぞれの条例の間で法定刑が異なる場合は,
171 憲法第14条に違反する。
172
173
174 1.ア○
175
176 イ○
177
178 ウ○
179
180 2.ア○
181
182 イ○
183
184 ウ×
185
186 3.ア○
187
188 イ×
189
190 ウ○
191
192 4.ア○
193
194 イ×
195
196 ウ×
197
198 5.ア×
199
200 イ○
201
202 ウ○
203
204 6.ア×
205
206 イ○
207
208 ウ×
209
210 7.ア×
211
212 イ×
213
214 ウ○
215
216 8.ア×
217
218 イ×
219
220 ウ×
221
222 〔第4問〕(配点:3)
223 都立高等学校の校長が教諭に対し,
224 卒業式における国歌斉唱の際に国旗に向かって起立し国歌を
225 斉唱することを命じた職務命令が,
226 憲法第19条に違反するか否かについて判示した最高裁判所の
227 判決(最高裁判所平成23年5月30日第二小法廷判決,
228 民集65巻4号1780頁)に関する次
229 のアからウまでの各記述について,
230 それぞれ正しい場合には1を,
231 誤っている場合には2を選びな
232 さい。(解答欄は,
233 アからウの順に[bU]から[bW])
234 ア.卒業式等の式典における国歌斉唱の際の起立斉唱行為は,
235 一般的,
236 客観的に見て,
237 これらの
238 式典における慣例上の儀礼的な所作としての性質を有するものであり,
239 校長の職務命令は,
240
241 「日の丸」や「君が代」に関する当該教諭の歴史観ないし世界観それ自体を否定するものとい
242 うことはできない。
243
244 [bU]
245 イ.国旗に向かって起立し国歌を斉唱する行為は,
246 一般的,
247 客観的に見て,
248 特定の思想の表明と
249 して外部から認識されるものと評価すべきであり,
250 卒業式等の式典における国歌斉唱の際の起
251 立斉唱行為が職務命令に従って行われたものと外部から認識することも困難であって,
252 校長の
253 職務命令は,
254 特定の思想の有無について告白することを強要する面がある。
255
256 [bV]
257 ウ.卒業式等の式典における国歌斉唱の際の起立斉唱行為は,
258 一般的,
259 客観的に見て,
260 国旗及び
261 国歌に対する敬意の表明の要素を含む行為であり,
262 歴史観ないし世界観との関係で「日の丸」
263 や「君が代」に敬意を表明することには応じ難いと考える者が上記行為を求められることは,
264
265 思想及び良心の自由についての間接的な制約となる面があることは否定し難い。
266
267 [bW]
268
269 - 3 -
270
271 〔第5問〕(配点:3)
272 信教の自由に関する次のアからウまでの各記述について,
273 判例の趣旨に照らして,
274 それぞれ正し
275 い場合には1を,
276 誤っている場合には2を選びなさい。 (解答欄は,
277 アからウの順に[bX]から
278 [11])
279 ア.神社において死者の合祀を行うことが遺族である配偶者の心の静謐を害する場合,
280 その遺族
281 は,
282 静謐な宗教的環境の下で信仰生活を送るべき利益である宗教的人格権を侵害されたと主張
283 して,
284 損害賠償を請求できる。
285
286 [bX]
287 イ.僧侶が病者の平癒を祈願して加持祈祷を行うに当たり,
288 病者の手足を縛って線香の火に当て
289 るなどして同人を死亡させることは,
290 医療上一般に承認された治療行為とは到底認められず,
291
292 信教の自由の保障の限界を逸脱したものであって許されない。
293
294 [10]
295 ウ.宗教法人法の解散命令によって宗教法人を解散しても,
296 信者は,
297 法人格を有しない宗教団体
298 を存続させたり宗教上の行為を行ったりすることができるので,
299 宗教上の行為を継続するに当
300 たり何ら支障はない。
301
302 [11]
303 〔第6問〕(配点:2)
304 知る権利に関する次のアからウまでの各記述について,
305 判例の趣旨に照らして,
306 正しいものには
307 ○,
308 誤っているものには×を付した場合の組合せを,
309 後記1から8までの中から選びなさい。
310
311 (解
312 答欄は,
313 [12])
314 ア.様々な意見,
315 知識,
316 情報の伝達の媒体である新聞紙等の閲読の自由が憲法上保障されるべき
317 ことは,
318 表現の自由を保障した憲法第21条の規定の趣旨,
319 目的から,
320 いわばその派生原理と
321 して当然に導かれるものである。
322
323
324 イ.新聞等の記事が特定の者の名誉ないしプライバシーに重大な影響を及ぼし,
325 その者に対する
326 不法行為が成立する場合には,
327 具体的な成文法がなくても,
328 反論権の制度として,
329 反論文掲載
330 請求権が認められる。
331
332
333 ウ.自己の思想,
334 意見を形成するために自由な情報の受領は不可欠であるから,
335 特に,
336 国の政府
337 機関が保有する情報の開示請求権は,
338 これを具体化する法律がない場合であっても,
339 当然に具
340 体的権利として認められ,
341 司法上の救済を受けることができる。
342
343
344 1.ア○
345
346 イ○
347
348 ウ○
349
350 2.ア○
351
352 イ○
353
354 ウ×
355
356 3.ア○
357
358 イ×
359
360 ウ○
361
362 4.ア○
363
364 イ×
365
366 ウ×
367
368 5.ア×
369
370 イ○
371
372 ウ○
373
374 6.ア×
375
376 イ○
377
378 ウ×
379
380 7.ア×
381
382 イ×
383
384 ウ○
385
386 8.ア×
387
388 イ×
389
390 ウ×
391
392 - 4 -
393
394 〔第7問 〕 ( 配 点 :2)
395 学問の自由に関する次のアからウまでの各記述について,
396 判例の趣旨に照らして,
397 正しいも
398 のには○を,
399 誤っているものには×を付した場合の組合せを,
400 後記1から8までの中から選び
401 なさい。(解答欄は,
402 [13])
403 ア.学問の自由は,
404 学問的研究の自由とその研究成果の発表の自由を指しており,
405 憲法第23条
406 は大学が学術の中心として深く真理を探究することを本質とすることに鑑みて規定されたもの
407 であるから,
408 同条の保障は大学の教授や研究者を対象とするものであり,
409 国民一般はその保障
410 の対象ではない。
411
412
413 イ.大学における学問の自由を保障するために伝統的に大学の自治が認められているところ,
414 学
415 内集会について大学の自治の保障が及ぶか否かの判断に当たって,
416 その集会の目的や性格を考
417 慮することは,
418 学内で行われる活動をその思想内容に着目して規制することになり,
419 大学の自
420 治を認めた趣旨に抵触するから,
421 許されない。
422
423
424 ウ.普通教育の場において使用される教科書は学術研究の結果の発表を目的とするものではなく,
425
426 教科書検定は,
427 記載内容がいまだ学界において支持を得ていないとき,
428 あるいは当該教科課程
429 で取り上げるにふさわしい内容と認められないときなど一定の検定基準に違反する場合に,
430 教
431 科書の形態における研究結果の発表を制限するにすぎないから,
432 憲法第23条に反しない。
433
434
435 1.ア○
436
437 イ○
438
439 ウ○
440
441 2.ア○
442
443 イ○
444
445 ウ×
446
447 3.ア○
448
449 イ×
450
451 ウ○
452
453 4.ア○
454
455 イ×
456
457 ウ×
458
459 5.ア×
460
461 イ○
462
463 ウ○
464
465 6.ア×
466
467 イ○
468
469 ウ×
470
471 7.ア×
472
473 イ×
474
475 ウ○
476
477 8.ア×
478
479 イ×
480
481 ウ×
482
483 〔第8問〕(配点:3)
484 生存権に関する次の見解に対する論評としてなされた次のアからウまでの各記述について,
485 それ
486 ぞれ正しい場合には1を,
487 誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[14]
488 から[16])
489 「憲法第25条の生存権を具体化する趣旨の法律が制定された以上,
490 その法律は憲法第25条と
491 一体をなし,
492 かかる法律の定める保護基準を正当な理由なくして引き下げることは憲法上許されな
493 い。
494
495 」
496 ア.この見解に対しては,
497 憲法第25条第1項が禁止しているのは「健康で文化的な最低限度の
498 生活」の水準を下回ることだけであり,
499 保護基準の引下げによってもかかる水準を上回る場合
500 にまで,
501 正当な理由を必要とする根拠は同条項から導くことはできないとの批判が可能である。
502
503
504 [14]
505 イ.この見解は,
506 憲法第25条を具体化する立法措置の選択決定は立法府の広い裁量に委ねられ
507 ているとした,
508 最高裁判所の判決(最高裁判所昭和57年7月7日大法廷判決,
509 民集36巻7
510 号1235頁)の趣旨から論理的に導くことができる。
511
512 [15]
513 ウ.この見解によれば,
514 過去の国会の判断が現在及び将来の国会を拘束することになるが,
515 憲法
516 第25条を具体化する趣旨の法律についてのみ,
517 かかる拘束が憲法上要請されていると解する
518 ことは困難であるとの批判が可能である。
519
520 [16]
521
522 - 5 -
523
524 〔第9問〕(配点:3)
525 労働基本権に関する次のアからウまでの各記述について,
526 それぞれ正しい場合には1を,
527 誤って
528 いる場合には2を選びなさい。(解答欄は,
529 アからウの順に[17]から[19])
530 ア.公務員の争議行為の制限は国民生活全体の利益を維持増進する必要との調和の見地から合理
531 性の認められる必要最小限度のものでなければならず,
532 職務の性質や違いを考慮することなく
533 公務員の争議行為を一律に禁止することは憲法上許されないとするのが判例の立場である。[
534 17]
535 イ.憲法により団結権が保障されている労働組合においては,
536 組合の目的の範囲内にある活動で
537 あれば,
538 その全ての活動について組合員に対して統制権を行使し得るから,
539 労働組合が統制権
540 に基づいて組合員を除名した処分には司法審査が及ばない。
541
542 [18]
543 ウ.憲法第28条が保障する労働基本権は,
544 使用者との関係において労働者の権利を保護するこ
545 とを目的の一つとするので,
546 私人相互の関係でも意味を持ち,
547 契約自由の原則は制限されるこ
548 とになる。
549
550 [19]
551 〔第10問〕(配点:2)
552 人身の自由に関する次のアからウまでの各記述について,
553 正しいものには○,
554 誤っているものに
555 は×を付した場合の組合せを,
556 後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,
557 [20])
558 ア.警察官が,
559 酒気を帯びて車両を運転するおそれがあると認めて呼気検査を求めたのに対し,
560
561 これを拒否した者を処罰する道路交通法の規定は,
562 「何人も,
563 自己に不利益な供述を強要され
564 ない」と定める憲法第38条第1項の規定に違反しない。
565
566
567 イ.刑事被告人は,
568 公費で自己のために強制的手続により証人を求める権利を有する(憲法第3
569 7条第2項)から,
570 裁判所は刑事被告人が自身の弁護のために必要であると主張している証人
571 全員の尋問を採用しなければならない。
572
573
574 ウ.有罪判決を受けた刑事被告人に対し,
575 裁判所に出廷させた証人に旅費,
576 日当及び宿泊料を負
577 担させることは,
578 「刑事被告人は,
579 公費で自己のために強制的手続により証人を求める権利を
580 有する」と定める憲法第37条第2項の規定に違反しない。
581
582
583 1.ア○
584
585 イ○
586
587 ウ○
588
589 2.ア○
590
591 イ○
592
593 ウ×
594
595 3.ア○
596
597 イ×
598
599 ウ○
600
601 4.ア○
602
603 イ×
604
605 ウ×
606
607 5.ア×
608
609 イ○
610
611 ウ○
612
613 6.ア×
614
615 イ○
616
617 ウ×
618
619 7.ア×
620
621 イ×
622
623 ウ○
624
625 8.ア×
626
627 イ×
628
629 ウ×
630
631 〔第11問〕(配点:3)
632 憲法の規範内容が踏みにじられたり不当に変質させられたりしないようにする様々な国法上の工
633 夫は,
634 広く「憲法の保障」と言われるが,
635 その代表的な方法や考え方に関する次のアからウまでの
636 各記述について,
637 それぞれ正しい場合には1を,
638 誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,
639
640 アからウの順に[21]から[23])
641 ア.国家緊急権は,
642 外敵の侵入,
643 内乱や大規模な災害などにより国家の存立が脅かされる事態に
644 至った場合に執り得る非常措置権とされるが,
645 平常時における立憲主義の一時停止を認める権
646 限であるから,
647 憲法の明文で国家緊急権を容認している例は諸外国にもない。
648
649 [21]
650 イ.抵抗権は,
651 政府による権力の濫用によって立憲主義秩序が破壊された場合に国民がそれに反
652 抗する権利とされるが,
653 実力の行使を伴う危険なものであるから,
654 権利として実定法化するこ
655 とは不可能である。
656
657 [22]
658 ウ.憲法の連続性を維持するための特別な手続を定める憲法改正規定や憲法の最高法規性を確保
659 するために特別な合憲性統制の途を設ける違憲審査制は,
660 ともに憲法の保障の一つの方法とし
661 て位置付けられる。
662
663 [23]
664
665 - 6 -
666
667 〔第12問〕(配点:2)
668 天皇が国会開会式に出席した上で述べる「おことば」の憲法上の位置付けに関する次のアからウ
669 までの各記述について,
670 正しいものには○,
671 誤っているものには×を付した場合の組合せを,
672 後記
673 1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,
674 [24])
675 ア.「おことば」を象徴としての地位に基づく公的行為であると捉える見解については,
676 象徴と
677 しての地位が天皇の一身専属のものであることを前提にすると,
678 天皇の権能を代行する摂政は
679 「おことば」を述べることができないのではないかという問題点がある。
680
681
682 イ.「おことば」を国事行為である国会の召集(憲法第7条第2号)と密接に関連する行為とし
683 て準国事行為と位置付ける見解については,
684 「おことば」について内閣による「助言と承認」
685 を通じたコントロールを及ぼす余地がなくなるという問題点がある。
686
687
688 ウ.「おことば」は国事行為である「儀式を行ふ」(憲法第7条第10号)に含まれるという見
689 解については,
690 上記「儀式を行ふ」を「儀式を主宰する」という意味に解すると,
691 文理上無理
692 があるという問題点がある。
693
694
695 1.ア○
696
697 イ○
698
699 ウ○
700
701 2.ア○
702
703 イ○
704
705 ウ×
706
707 3.ア○
708
709 イ×
710
711 ウ○
712
713 4.ア○
714
715 イ×
716
717 ウ×
718
719 5.ア×
720
721 イ○
722
723 ウ○
724
725 6.ア×
726
727 イ○
728
729 ウ×
730
731 7.ア×
732
733 イ×
734
735 ウ○
736
737 8.ア×
738
739 イ×
740
741 ウ×
742
743 〔第13問〕(配点:2)
744 憲法第9条の解釈に関する次のアからウまでの各記述について,
745 正しいものには○,
746 誤っている
747 ものには×を付した場合の組合せを,
748 後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[25])
749 ア.第1項で,
750 侵略戦争は放棄されているが,
751 自衛戦争は放棄されていないとし,
752 第2項の「前
753 項の目的を達するため」を,
754 侵略戦争放棄の目的を達するためとする見解に対しては,
755 日本国
756 憲法には,
757 第66条第2項の文民条項以外に戦争や軍隊を予定する規定が存在しないとの批判
758 が当てはまる。
759
760
761 イ.第1項で,
762 侵略戦争は放棄されているが,
763 自衛戦争は放棄されていないとし,
764 第2項の「前
765 項の目的を達するため」を,
766 戦争を放棄するに至った動機を一般的に指すとする見解に対して
767 は,
768 国際法上の用例によると,
769 「国際紛争を解決する手段としての戦争」は「国家の政策の手
770 段としての戦争」と同義であり,
771 こうした用例を尊重すべきであるとの批判が当てはまる。
772
773
774 ウ.第1項で,
775 侵略戦争は放棄されているが,
776 自衛戦争は放棄されていないとし,
777 第2項の「前
778 項の目的を達するため」を,
779 戦争を放棄するに至った動機を一般的に指すとする見解と,
780 第1
781 項で,
782 自衛戦争を含む全ての戦争が放棄されているとする見解のいずれの見解を採っても,
783 憲
784 法第9条により,
785 全ての戦争が放棄されているとの結論が導かれる。
786
787
788 1.ア○
789
790 イ○
791
792 ウ○
793
794 2.ア○
795
796 イ○
797
798 ウ×
799
800 3.ア○
801
802 イ×
803
804 ウ○
805
806 4.ア○
807
808 イ×
809
810 ウ×
811
812 5.ア×
813
814 イ○
815
816 ウ○
817
818 6.ア×
819
820 イ○
821
822 ウ×
823
824 7.ア×
825
826 イ×
827
828 ウ○
829
830 8.ア×
831
832 イ×
833
834 ウ×
835
836 - 7 -
837
838 〔第14問〕(配点:3)
839 いわゆる在外邦人選挙権制限違憲訴訟上告審判決(最高裁判所平成17年9月14日大法廷判決,
840
841 民集59巻7号2087頁)に関する次のアからウまでの各記述について,
842 それぞれ正しい場合に
843 は1を,
844 誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,
845 アからウの順に[26]から[28])
846 ア.前記判決は,
847 国政選挙の選挙権について,
848 「国民の国政への参加の機会を保障する基本的権
849 利として議会制民主主義の根幹を成すものであり,
850 民主国家においては,
851 一定の年齢に達した
852 国民の全てに平等に与えられるべきものである」と指摘しているが,
853 同判決の考え方に従った
854 としても,
855 自ら選挙の公正を害する行為をした者の選挙権について一定の制限をすることまで
856 違憲となるわけではない。
857
858 [26]
859 イ.比例代表選出議員の選挙と異なり,
860 衆議院小選挙区選出議員の選挙及び参議院選挙区選出議
861 員の選挙については,
862 選挙権を行使する者が日本国内の特定地域に現に居住していることを前
863 提としているから,
864 上記判決の考え方に従ったとしても,
865 衆議院小選挙区選出議員の選挙及び
866 参議院選挙区選出議員の選挙における在外日本国民の選挙権の行使を制限することまで違憲と
867 なるわけではない。
868
869 [27]
870 ウ.前記判決は,
871 在外日本国民の選挙権行使を制限する公職選挙法の規定について違憲と判断し
872 たものであるが,
873 「仮に当該立法の内容又は立法不作為が憲法の規定に違反するものであると
874 しても,
875 それゆえに国会議員の立法行為又は立法不作為が直ちに違法の評価を受けるものでは
876 ない」として,
877 立法不作為を理由とする国家賠償請求は認めなかった。
878
879 [28]
880 〔第15問〕(配点:2)
881 議院の自律権に関する次のアからウまでの各記述について,
882 正しいものには○,
883 誤っているもの
884 には×を付した場合の組合せを,
885 後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,
886 [29])
887 ア.議員の資格争訟の裁判について規定している憲法第55条は,
888 議員資格に関する判断を議院
889 の自律的な審査に委ねる趣旨のものであるが,
890 議員の選挙に関する争訟の裁判は裁判所の権限
891 に属するので,
892 各議院の下した議員資格に関する判断についても裁判所で争うことができる。
893
894
895 イ.議院の規則制定について規定している憲法第58条第2項は,
896 各議院が独立して議事を審議
897 し議決する以上,
898 当然のことを定めた規定であり,
899 「各々その会議その他の手続及び内部の規
900 律に関する」事項について,
901 原則として両議院の自主的なルールに委ねる趣旨である。
902
903
904 ウ.議員の懲罰について規定している憲法第58条第2項は,
905 議院がその組織体としての秩序を
906 維持し,
907 その機能の運営を円滑ならしめるためのものであるため,
908 議場内に限らず,
909 議場外の
910 行為でも懲罰の対象となるが,
911 会議の運営と関係のない個人的行為は懲罰の対象とならない。
912
913
914 1.ア○
915
916 イ○
917
918 ウ○
919
920 2.ア○
921
922 イ○
923
924 ウ×
925
926 3.ア○
927
928 イ×
929
930 ウ○
931
932 4.ア○
933
934 イ×
935
936 ウ×
937
938 5.ア×
939
940 イ○
941
942 ウ○
943
944 6.ア×
945
946 イ○
947
948 ウ×
949
950 7.ア×
951
952 イ×
953
954 ウ○
955
956 8.ア×
957
958 イ×
959
960 ウ×
961
962 - 8 -
963
964 〔第16問〕(配点:2)
965 内閣及び内閣総理大臣に関する次のアからウまでの各記述について,
966 正しいものには○,
967 誤って
968 いるものには×を付した場合の組合せを,
969 後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,
970 [
971 30])
972 ア.大日本帝国憲法において内閣総理大臣は同輩中の首席にすぎなかったのに対し,
973 日本国憲法
974 が内閣総理大臣に首長としての地位を認め,
975 その権限を強化しているのは,
976 内閣の一体性と統
977 一性を確保し,
978 内閣の国会に対する連帯責任の強化を図るものである。
979
980
981 イ.判例によれば,
982 内閣総理大臣は,
983 閣議にかけて決定した方針が存在しない場合においても,
984
985 少なくとも内閣の明示の意思に反しない限り,
986 行政各部に対し,
987 随時その所掌事務について一
988 定の方向で処理するよう指導,
989 助言等の指示を与える権限を有する。
990
991
992 ウ.内閣は,
993 憲法第73条第1号により法律を執行する義務を負うから,
994 たとえ内閣が違憲と判
995 断する法律であっても,
996 その法律を執行しなければならず,
997 また,
998 最高裁判所が違憲と判断し
999 た場合でも,
1000 国会がその法律を改廃しない限りは,
1001 その執行をしなければならない。
1002
1003
1004 1.ア○
1005
1006 イ○
1007
1008 ウ○
1009
1010 2.ア○
1011
1012 イ○
1013
1014 ウ×
1015
1016 3.ア○
1017
1018 イ×
1019
1020 ウ○
1021
1022 4.ア○
1023
1024 イ×
1025
1026 ウ×
1027
1028 5.ア×
1029
1030 イ○
1031
1032 ウ○
1033
1034 6.ア×
1035
1036 イ○
1037
1038 ウ×
1039
1040 7.ア×
1041
1042 イ×
1043
1044 ウ○
1045
1046 8.ア×
1047
1048 イ×
1049
1050 ウ×
1051
1052 〔第17問〕(配点:3)
1053 違憲審査に関する次のアからウまでの各記述について,
1054 判例の趣旨に照らして,
1055 それぞれ正しい
1056 場合には1を,
1057 誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,
1058 アからウの順に[31]から[
1059 33])
1060 ア.第三者の所有物を没収する言渡しを受けた被告人は,
1061 当該第三者の権利を援用して,
1062 所有者
1063 に対し何ら告知,
1064 弁解,
1065 防御の機会を与えることなくその所有権を奪うことは憲法に違反する
1066 旨主張することはできない。
1067
1068 [31]
1069 イ.嫡出でない子の相続分を嫡出子の相続分の2分の1とする民法の規定は,
1070 遅くとも同規定が
1071 違憲とされた事案の被相続人の相続が開始した時点において,
1072 憲法第14条第1項に違反して
1073 いたとする最高裁判所の決定は,
1074 当該事案限りのものであって,
1075 先例としての事実上の拘束性
1076 はない。
1077
1078 [32]
1079 ウ.日本国民である父と外国人である母との間に生まれた嫡出でない子につき,
1080 父母の婚姻及び
1081 その認知等所定の要件を備えた場合に届出により日本国籍が取得できる旨定めた国籍法(平成
1082 20年法律第88号による改正前のもの。
1083
1084 以下同じ。
1085
1086 )第3条第1項は,
1087 憲法第14条第1項
1088 に違反するが,
1089 血統主義を補完するために出生後の国籍取得の制度を設けた国籍法の趣旨に照
1090 らし,
1091 同法第3条第1項を全部無効とする解釈は採り得ない。
1092
1093 [33]
1094
1095 - 9 -
1096
1097 〔第18問〕(配点:3)
1098 政党が党員にした処分に対する裁判所の審査権に関する次のアからウまでの各記述について,
1099 判
1100 例の趣旨に照らして,
1101 それぞれ正しい場合には1を,
1102 誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄
1103 は,
1104 アからウの順に[34]から[36])
1105 ア.政党の党員が,
1106 その政党の存立や秩序維持のために,
1107 自己の権利や自由に制約を受けること
1108 があることは当然であり,
1109 政党が組織内の自律的運営として党員に対して行った処分の当否に
1110 ついては,
1111 原則として自律的な解決に委ねるのが相当である。
1112
1113 [34]
1114 イ.政党が党員に対して行った処分が,
1115 一般市民法秩序と直接の関係を有しない政党の内部的な
1116 問題にとどまるものである場合,
1117 裁判所は,
1118 その処分を司法審査の対象とするか否かについて,
1119
1120 処分の内容や制約される党員の権利の性質等を考慮して,
1121 個別に判断するべきである。
1122
1123 [
1124 35]
1125 ウ.政党が党員に対して行った処分が,
1126 党員の一般市民としての権利利益を侵害すると認められ
1127 る場合,
1128 その処分は司法審査の対象となり,
1129 裁判所は,
1130 政党の有する内部規律に関する決定権
1131 に照らしてその処分の内容が合理的か否かについて審査するべきである。
1132
1133 [36]
1134 〔第19問〕(配点:2)
1135 予算に関し,
1136 法律とは別個の国法上の独自の形式であると解する見解(予算法形式説)があるが,
1137
1138 次のアからウまでの各記述について,
1139 かかる見解からの記述として正しいものには○を,
1140 誤ってい
1141 るものには×を付した場合の組合せを,
1142 後記1から8までの中から選びなさい。
1143
1144 (解答欄は,
1145 [
1146 37])
1147 ア.後法は前法に優位するという原則に基づき,
1148 法律を予算により変更することが可能となり,
1149
1150 予算と法律の不一致を合理的に解決できる。
1151
1152
1153 イ.予算案の議決方法は,
1154 原則として,
1155 法律案に関する憲法第59条第1項で示されており,
1156 憲
1157 法第60条は,
1158 その例外的な方法のみを示したものと解される。
1159
1160
1161 ウ.国法の公布について定める憲法第7条第1号に「予算」が掲げられていない以上,
1162 予算の公
1163 布が憲法上義務付けられていると解することはできない。
1164
1165
1166 1.ア○
1167
1168 イ○
1169
1170 ウ○
1171
1172 2.ア○
1173
1174 イ○
1175
1176 ウ×
1177
1178 3.ア○
1179
1180 イ×
1181
1182 ウ○
1183
1184 4.ア○
1185
1186 イ×
1187
1188 ウ×
1189
1190 5.ア×
1191
1192 イ○
1193
1194 ウ○
1195
1196 6.ア×
1197
1198 イ○
1199
1200 ウ×
1201
1202 7.ア×
1203
1204 イ×
1205
1206 ウ○
1207
1208 8.ア×
1209
1210 イ×
1211
1212 ウ×
1213
1214 - 10 -
1215
1216 〔第20問〕(配点:3)
1217 条約に関する次のアからウまでの各記述について,
1218 それぞれ正しい場合には1を,
1219 誤っている場
1220 合には2を選びなさい。(解答欄は,
1221 アからウの順に[38]から[40])
1222 ア.締結について国会の承認を要する条約は,
1223 条約,
1224 規約,
1225 協約,
1226 協定,
1227 議定書,
1228 宣言,
1229 憲章な
1230 ど名称の如何を問わず,
1231 国会による承認の手続のほかに,
1232 天皇の国事行為としての批准書の認
1233 証を要する。
1234
1235 [38]
1236 イ.条約の締結に必要な国会の承認については,
1237 予算の場合と同様,
1238 衆議院の優越が認められて
1239 おり,
1240 両議院が異なる議決をした場合,
1241 衆議院で出席議員の3分の2以上の多数で再び可決し
1242 たときは,
1243 条約が承認される。
1244
1245 [39]
1246 ウ.憲法は,
1247 文書による国家間の合意の全てについて,
1248 国会の承認を要すると定めたものではな
1249 く,
1250 既に有効に成立している条約の委任に基づいた細部の取決めについては,
1251 国会の承認まで
1252 要しない。
1253
1254 [40]
1255
1256 - 11 -
1257
1258