1 短答式試験問題集[刑法]
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3 - 1 -
4
5 [刑法]
6 〔第1問〕(配点:2)
7 学生A,B及びCは,不真正不作為犯の作為義務違反に関して次の【会話】のとおり検討してい
8 る。【会話】中の@からDまでの(
9
10 )内から適切な語句を選んだ場合,正しいものの組合せは,
11
12 後記1から5までのうちどれか。ただし,【会話】中の「法律上の防止義務」とは,法令,法律行
13 為,条理等に基づき法益侵害を防止する法的義務をいい,また,いずれの事例も結果回避は容易で
14 あったとする。(解答欄は,[bP])
15 【会
16
17 話】
18
19 学生A.「甲は,人通りの多い市街地で自動車を運転していた際,誤って乙を跳ねて重傷を負わ
20 せたが,怖くなったことから,乙を放置したまま逃走したところ,乙が死亡した。」とい
21 う事例において,殺人罪の成否に関し,不真正不作為犯の作為義務を検討してみよう。私
22 は,不真正不作為犯の作為義務違反は,法律上の防止義務を負う者が,法益侵害への因果
23 関係を具体的・現実的に支配している状況下で防止措置を採らなかった場合に認められる
24 と考えるので,甲には作為義務違反が@(a.認められる・b.認められない)ことにな
25 る。
26 学生B.私は,不真正不作為犯の作為義務違反は,法律上の防止義務を負う者が,既に発生して
27 いる法益侵害の危険を利用する意思で防止措置を採らなかった場合に認められると考える
28 ので,この事例では,甲には作為義務違反がA(a.認められる・b.認められない)こ
29 とになる。
30 学生C.私は,不真正不作為犯の作為義務違反は,法益侵害に向かう因果の流れを自ら設定した
31 者が,その法益侵害の防止措置を採らなかった場合に認められると考えるので,この事例
32 では,甲には作為義務違反がB(a.認められる・b.認められない)ことになる。
33 学生A.次に,「一人暮らしをしている丙は,自宅に遊びに来ていた丁が帰った後,丁のたばこ
34 の火の不始末でカーテンが燃えているのに気付いたが,家に掛けてある火災保険の保険金
35 を手に入れようと考え,そのまま放置して外出したところ,カーテンの火が燃え移って家
36 が全焼した。」という事例において,非現住建造物等放火罪の成否に関し,不真正不作為
37 犯の作為義務を検討してみよう。C君の立場からだと,丙には作為義務違反がC(a.認
38 められる・b.認められない)ことになるよね。
39 学生B.先ほど話した私の立場からは,今の事例では,丙には作為義務違反がD(a.認められ
40 る・b.認められない)ことになる。
41 1.@a
42
43 Ab
44
45 Ba
46
47 Ca
48
49 Db
50
51 2.@a
52
53 Aa
54
55 Bb
56
57 Ca
58
59 Db
60
61 3.@b
62
63 Aa
64
65 Ba
66
67 Cb
68
69 Db
70
71 4.@b
72
73 Ab
74
75 Ba
76
77 Cb
78
79 Da
80
81 5.@b
82
83 Ab
84
85 Bb
86
87 Ca
88
89 Da
90
91 - 2 -
92
93 〔第2問〕(配点:4)
94 次のアからオまでの各記述を判例の立場に従って検討し,甲に横領罪が成立する場合には1を,
95 成立しない場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからオの順に[bQ]から[bU])
96 ア.甲は,自己が所有する不動産を乙に売却したが,乙への所有権移転登記が完了する前に,同
97 不動産を丙に売却し,丙への所有権移転登記を完了した。[bQ]
98 イ.甲は,所有権留保の約定付き割賦売買契約に基づき24回の月賦払いで,自動車販売会社か
99 ら自動車を購入し,同自動車の引渡しを受けたが,3回分を支払った時点で,自己の借金の担
100 保として,同自動車を金融業者に提供した。[bR]
101 ウ.甲は,乙から盗品を売却するよう依頼され,同盗品を丙に売却したが,その売却代金を着服
102 した。[bS]
103 エ.甲は,自己が所有する不動産を乙に売却したが,乙への所有権移転登記が完了する前に,丙
104 との間で金銭消費貸借契約を締結した事実及びその担保として同不動産に係る抵当権設定契約
105 を締結した事実がないにもかかわらず,同不動産について,丙を権利者とする不実の抵当権設
106 定仮登記を完了した。[bT]
107 オ.甲は,自己が所有する不動産について,乙を権利者とする抵当権を設定したが,その抵当権
108 設定登記が完了する前に,同不動産について,丙を権利者とする抵当権を設定し,その抵当権
109 設定登記を完了した。[bU]
110 〔第3問〕(配点:2)
111 次の【事例】に関する後記1から5までの各記述のうち,甲に窃盗罪の従犯の成立を肯定する論
112 拠となり得ないものはどれか。(解答欄は,[bV])
113 【事
114
115 例】
116 甲は,乙又は乙の友人が窃盗罪を犯そうとしていることを知り,その手助けのため,乙に対し,
117
118 同罪の遂行に必要な道具を貸したところ,さらに,乙はその道具を友人丙に貸し,丙がこれを用
119 いて同罪を犯した。
120 なお,丙には同罪の正犯が成立し,乙にはその従犯が成立するものとする。
121 1.従犯には独立した犯罪性が認められる。
122 2.従犯の幇助には,教唆者を教唆した者については正犯の刑を科すとする刑法第61条第2項
123 のような規定がない。
124 3.共犯は修正された構成要件に該当する行為であるところ,従犯もその構成要件においては
125 「正犯」となる。
126 4.幇助は正犯を容易にすることであるという定義からすると,幇助行為が直接的になされた
127 か,間接的になされたかは必ずしも問われない。
128 5.教唆犯に対する幇助行為は従犯として処罰される。
129
130 - 3 -
131
132 〔第4問〕(配点:2)
133 文書偽造の罪に関する次のアからオまでの各記述を判例の立場に従って検討した場合,Xに
134 (
135
136 )内の罪が成立しないものの組合せとして正しいものは,後記1から5までのうちどれか。
137 (解
138
139 答欄は,[bW])
140 ア.医師Xは,Yに依頼され,Yが保険会社に提出するために虚偽の病名を記載した診断書を作
141 成した。(虚偽診断書作成罪)
142 イ.Xは,自動車運転免許の効力停止中に自動車を運転し,速度違反の取締りを受けた際,警察
143 官に対し,あらかじめYから名義使用の承諾を受けていたことから,Yの氏名を名乗り,交通
144 事件原票の供述者欄にY名義で署名押印した。(有印私文書偽造罪)
145 ウ.Yの代理人でないXは,Yに無断で,行使の目的をもって,金銭消費貸借契約書用紙に「Y
146 代理人X」と記載し,その横に「X」と刻した印鑑を押すなどして,Yを債務者とする金銭消
147 費貸借契約書を作成した。(有印私文書偽造罪)
148 エ.Xは,身分証明書として使おうと考え,A県公安委員会が発行したYの自動車運転免許証の
149 写真をXの写真に貼り替えた。(有印公文書偽造罪)
150 オ.Xは,Yの所有する不動産を勝手に売却しようと考え,Yに無断で,行使の目的をもって,
151 不動産の売買契約書用紙に売主として「Y」と記載するなどして,同不動産の売買契約書を作
152 成したが,「Y」と刻した印鑑は押さなかった。(無印私文書偽造罪)
153 1.ア
154
155 ウ
156
157 2.ア
158
159 オ
160
161 3.イ
162
163 ウ
164
165 4.イ
166
167 エ
168
169 5.エ
170
171 オ
172
173 〔第5問〕(配点:3)
174 因果関係に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討し,正しいものを2個選
175 びなさい。(解答欄は,[bX],[10]順不同)
176 1.甲が,殺害目的でVの首を両手で絞め,失神してぐったりとしたVを死んだものと誤解し,
177 死体を隠すつもりでVを雪山に運んで放置したところ,Vは意識を回復しないまま凍死した。
178 甲がVの首を両手で絞めた行為とVの死亡との間には,因果関係がない。
179 2.甲が,心臓発作を起こしやすい持病を持ったVを突き飛ばして尻餅をつくように路上に転倒
180 させたところ,Vはその転倒のショックで心臓発作を起こして死亡した。Vにその持病がある
181 ことを甲が知り得なかった場合でも,甲がVを突き飛ばして路上に転倒させた行為とVの死亡
182 との間には,因果関係がある。
183 3.甲は,Vの頸部を包丁で刺し,Vは,同刺創に基づく血液循環障害による脳機能障害により
184 死亡した。その死亡するまでの経過は,Vは,受傷後,病院で緊急手術を受けて一命をとりと
185 め,引き続き安静な状態で治療を継続すれば数週間で退院することが可能であったものの,安
186 静にすることなく病室内を歩き回ったため治療の効果が上がらず,同脳機能障害により死亡し
187 たというものであった。この場合でも,甲がVの頸部を包丁で刺した行為とVの死亡との間に
188 は,因果関係がある。
189 4.甲は,深夜,市街地にある道幅の狭い車道上に無灯火のまま駐車していた普通乗用自動車の
190 後部トランクにVを閉じ込めて監禁したが,数分後,たまたま普通乗用自動車で通り掛かった
191 乙が居眠り運転をして同車を甲の普通乗用自動車の後部トランクに衝突させ,Vは全身打撲の
192 傷害を負い死亡した。甲がVをトランクに監禁した行為とVの死亡との間には,因果関係がな
193 い。
194 5.甲は,ホテルの一室で未成年者Vに求められてその腕に覚せい剤を注射したところ,その場
195 でVが錯乱状態に陥った。甲は,覚せい剤を注射した事実の発覚を恐れ,そのままVを放置し
196 て逃走し,Vは覚せい剤中毒により死亡した。Vが錯乱状態に陥った時点で甲がVに適切な治
197 療を受けさせることによりVを救命できた可能性が僅かでもあれば,甲がVを放置した行為と
198 Vの死亡との間には,因果関係がある。
199
200 - 4 -
201
202 〔第6問〕(配点:4)
203 住居を侵す罪に関する次のアからオまでの各記述を判例の立場に従って検討し,正しい場合には1
204 を,誤っている場合には2を選びなさい。
205 (解答欄は,アからオの順に[11]から[15])
206 ア.強盗の意図を隠してA方の玄関前で「こんばんは。」と言ったところ,来客と勘違いしたA
207 から「どうぞお入りください。」と言われてA方住居に立ち入った場合,住居侵入罪が成立す
208 る。[11]
209 イ.建造物への立入りが平穏な態様で行われた場合には,管理権者があらかじめ立入り拒否の意
210 思を積極的に明示していない限り,建造物侵入罪が成立することはない。[12]
211 ウ.平穏を害する態様での住居への立入りであっても,住居権者の同意に基づくものである場合
212 には,住居侵入罪の構成要件には該当するが,違法性が阻却される。[13]
213 エ.現金自動預払機が設置されている銀行支店出張所は,一般の利用客の立入りが許容されてい
214 る場所であるので,同機を利用する客のキャッシュカードの暗証番号等を盗撮する目的で立ち
215 入っても,平穏な態様での立入りであれば,建造物侵入罪が成立することはない。[14]
216 オ.住居権者の意思に反して住居に立ち入った上,その後,退去を求められたにもかかわらず数
217 日間にわたってその住居に滞留した場合には,住居侵入罪だけでなく,不退去罪も成立する。
218 [15]
219 〔第7問〕(配点:2)
220 罪数に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合,正しいものはどれ
221 か。(解答欄は,[16])
222 1.甲は,偽造された1万円札を使って価格1万円の商品をだまし取ろうと考え,事情を知らな
223 い商店の店員Aに対し,同商品の購入を申し込み,代金として同1万円札を渡して,Aから同
224 商品の交付を受けた。甲には,詐欺罪と偽造通貨行使罪が成立し,これらは観念的競合となる。
225 2.甲は,Aを監禁するために逮捕し,それに引き続きAを監禁した。甲には,逮捕罪と監禁罪
226 が成立し,これらは牽連犯となる。
227 3.甲及び乙は,共同でAの身体に危害を加える目的で,凶器として用いる鉄パイプをそれぞれ
228 準備して集合し,その後,その目的を遂げるため,鉄パイプで代わる代わるAの身体を殴打し
229 て傷害を負わせた。甲には,凶器準備集合罪と傷害罪が成立し,これらは牽連犯となる。
230 4.甲は,Aを監禁してAから金品を喝取しようと考え,Aをビルの一室に閉じ込めて監禁し,
231 その上で,同室内において,監禁により畏怖していたAに対し,金品の交付を要求しながら脅
232 迫して畏怖させ,Aから金品を脅し取った。甲には,監禁罪と恐喝罪が成立し,これらは牽連
233 犯となる。
234 5.甲は,AがB銀行に預け入れていた預金を不正に払い戻して金銭を得る目的で,Aから,B
235 銀行が発行したA名義の預金通帳を窃取した上,B銀行の窓口において,行員に対し,Aに成
236 り済まして,同預金通帳を使って預金を不正に払い戻して金銭を得た。甲には,窃盗罪と詐欺
237 罪が成立し,これらは併合罪となる。
238
239 - 5 -
240
241 〔第8問〕(配点:2)
242 わいせつの罪に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合,誤ってい
243 るものはどれか。(解答欄は,[17])
244 1.甲は,人通りの多い駅構内において,自己の性器を露出させたが,実際には,それに気付い
245 た人はいなかった。この場合,甲には公然わいせつ罪は成立しない。
246 2.甲は,日本国外で販売する目的で,日本国内において,わいせつな映像が録画されたDVD
247 を所持した。この場合,甲にはわいせつ物有償頒布目的所持罪は成立しない。
248 3.甲は,友人乙からの土産に対するお礼として,わいせつな映像が録画されたDVD1枚を乙
249 にプレゼントした。この場合,甲にはわいせつ物頒布罪は成立しない。
250 4.甲は,不特定多数の通行人を勧誘して5名の客を集めた上,自宅であるマンションの一室に
251 おいて,外部との出入りを完全に遮断した状態で,わいせつな映像が録画されたDVDを再生
252 し,その5名の客に有料で見せた。この場合,甲にはわいせつ物公然陳列罪が成立する。
253 5.甲は,海水浴場において,不特定多数の者の面前で,乙女の衣服を全てはぎ取るなどして強
254 いてわいせつな行為をした。この場合,甲には,強制わいせつ罪が成立するのみならず,公然
255 わいせつ罪も成立する。
256 〔第9問〕(配点:2)
257 正当防衛及び緊急避難に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合,
258 正しいものはどれか。(解答欄は,[18])
259 1.国家的法益を防衛するための正当防衛が成立する余地はない。
260 2.相手方から急迫不正の侵害を受け,第三者の所有物を用いて相手方に反撃し,同所有物を損
261 壊した場合において,その行為が器物損壊罪の構成要件に該当するとき,その行為につき緊急
262 避難が成立する余地はない。
263 3.相手方から急迫不正の侵害を受け,これに逆上して相手方に反撃を加えた場合,正当防衛が
264 成立する余地はない。
265 4.相手方から急迫不正の侵害を受け,相手方に反撃を加えた場合,その侵害が相手方の過失に
266 基づくものであれば,正当防衛が成立する余地はない。
267 5.正当防衛が成立する行為に対しては,正当防衛が成立する余地はない。
268
269 - 6 -
270
271 〔第10問〕(配点:2)
272 公務執行妨害罪に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合,正しい
273 ものはどれか。(解答欄は,[19])
274 1.窃盗犯人甲は,その窃盗行為を目撃した警ら中の制服警察官乙からその窃盗の機会に現行犯
275 逮捕されそうになり,逮捕を免れるため,乙に対して,その反抗を抑圧するに足りる程度の暴
276 行を加えて抵抗し,そのまま逃走した。甲には事後強盗罪が成立し,これに公務執行妨害罪は
277 吸収されるから,同罪は成立しない。
278 2.甲は,税務署の職員乙が甲宅において税務調査をしていたところ,乙の近くでその調査を補
279 助していた民間人である丙に対し,「殺すぞ。」などと危害を加える旨申し向け,これにより乙
280 の職務の執行を一時中断させた。甲は乙を直接脅迫したものではないから,甲には公務執行妨
281 害罪は成立しない。
282 3.甲は,制服警察官乙から職務質問を受けている丙の右手をつかんで引っ張り,その場から一
283 緒に走って逃走したところ,これを追い掛けた乙が,走りながら,丙の肩をつかもうとして手
284 を伸ばしたが,その肩をつかめずにバランスを崩して路上に転倒した。甲の丙に対する行為は
285 乙に対する暴行とはいえないから,甲には公務執行妨害罪は成立しない。
286 4.甲は,警ら中の制服警察官乙が職務質問をしようとしてきたことから,これを免れるため,
287 乙の職務質問開始前に乙に暴行を加え,乙がひるんだ隙に逃走した。乙が職務質問を開始する
288 前に暴行を加えたにすぎないから,甲には公務執行妨害罪は成立しない。
289 5.甲は,制服警察官乙から丙が職務質問を受けているのを見て,これをやめさせようと拳大の
290 石塊を乙に向けて投げ,その臀部に命中させたが,乙が職務質問を中断することはなかった。
291 現実に乙の職務の執行を妨害するに至っていないから,甲には公務執行妨害罪は成立しない。
292 〔第11問〕(配点:2)
293 過失犯に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合,正しいものはどれ
294 か。(解答欄は,[20])
295 1.監督過失とは, 直接行為者が過失を犯さないように監督する注意義務に違反する過失をいう。
296 監督過失を認めるには,直接行為者に構成要件的結果が発生することの予見可能性があれば足
297 り,直接行為者を監督すべき立場にある監督者には,構成要件的結果が発生することの予見可
298 能性までは必要とされない。
299 2.重過失とは,注意義務違反の程度が著しく,それによって発生した構成要件的結果が重大な
300 ものをいう。
301 3.信頼の原則は,交通事故の過失犯だけに適用されるものであり,それ以外の過失犯に適用さ
302 れる余地はない。
303 4.注意義務に違反して人を負傷させた場合であっても,相手方に重大な過失があったときには,
304 過失相殺が適用されるので,過失の責任を免れることができる。
305 5.過失犯の成立に必要な注意義務は,必ずしも法令上の根拠があることを要しない。
306
307 - 7 -
308
309 〔第12問〕(配点:2)
310 次のアからエまでの各記述を判例の立場に従って検討した場合,正しいものの組合せは,後記1
311 から5までのうちどれか。
312 (解答欄は,[21])
313 ア.Aの知人Bは,料理が趣味であり,自宅のパソコンに料理のレシピのデータを保存していた。
314 Aは,Bと口論をした際,Bが大事にしている同データを壊してやろうと思い,同パソコンを
315 たたき壊した。同パソコンを壊したAの行為について,電子計算機損壊等業務妨害罪は成立せ
316 ず,器物損壊罪が成立する。
317 イ.Aは,Bに成り済まし,銀行の窓口行員Cに対し,B名義の口座の預金をA名義の口座に振
318 込入金するよう依頼した。Cは,AをBと思い込み,コンピュータの端末を操作して,同銀行
319 が業務用に使用している電子計算機にアクセスし,前記依頼のとおり振込入金の処理をした。
320 Bに成り済まし,Cに振込入金の処理を行わせたAの行為について,電子計算機使用詐欺罪が
321 成立する。
322 ウ.Aは,盗んだ財布の中に,不正に作られた電磁的記録をその構成部分とするクレジットカー
323 ドが入っていることに気付き,同カードを使用するつもりはなかったが,機会があれば友人に
324 見せようと考え,同カードを自己の財布に入れて持ち歩いていた。同カードを持っていたAの
325 行為について,不正電磁的記録カード所持罪は成立しない。
326 エ.Aは,同僚Bのパソコンに,コンピュータウイルスを感染させてBの業務を妨害しようと考
327 え,コンピュータウイルスを作成したが,自宅のパソコンでその効果を試したところ,市販の
328 ウイルス対策ソフトで検出されてしまうことが分かったため,同ウイルスを使用することは断
329 念した。同ウイルスを作成して試した一連のAの行為について,電子計算機損壊等業務妨害罪
330 の未遂罪が成立する。
331 1.ア
332
333 イ
334
335 2.ア
336
337 ウ
338
339 3.ア
340
341 エ
342
343 4.イ
344
345 エ
346
347 5.ウ
348
349 エ
350
351 〔第13問〕(配点:4)
352 次のアからオまでの各記述における甲の罪責について,判例の立場に従って検討し,
353 ( )内の
354 犯罪が既遂になる場合には1を,未遂にとどまる場合には2を,既遂にも未遂にもならない場合には
355 3を選びなさい。
356 (解答欄は,アからオの順に[22]から[26])
357 ア.甲は,所持金がなかったことから代金を支払わずに食事をしようと考え,飲食店に行って料
358 理を注文し,これを食べた後,代金を請求した店員に対し,財布を忘れたので自宅に取りに帰
359 ると嘘を言ったが,店員にその嘘を見破られた。(詐欺罪)[22]
360 イ.甲は,Aを殺害しようと考え,Bから致死性の毒薬であると告げられて小瓶入りの液体を購
361 入し,コーヒーに同液体を入れて,これをAに飲ませたものの,同液体は水であったため,A
362 は死亡しなかった。(殺人罪)[23]
363 ウ.甲は,Aと同居している自宅を燃やそうと考え,自宅の和室に新聞紙が入った段ボール箱を
364 置き,同新聞紙にライターで点火したが,その直後に帰宅したAが燃えている同段ボール箱を
365 発見して消火したため,同段ボール箱の直下の畳だけが焼損した。(現住建造物等放火罪)
366 [24]
367 エ.甲は,駅のホームのベンチで寝ているAの隣に座ったところ,Aのズボンのポケットに財布
368 が入っていることに気付き,これを盗もうと考え,手を差し伸べて同ポケットの外側に触れた
369 が,駅員が近付いてきたので,財布に触れることはできなかった。(窃盗罪)[25]
370 オ.甲は,交通事故を装って保険会社から保険金をだまし取ろうと考え,Aに依頼して,甲運転
371 の自動車にA運転の自動車を衝突させ,警察官に交通事故を申告したが,Aが警察官から追及
372 されて偽装事故であると認めたため,保険金を請求しなかった。(詐欺罪)[26]
373
374 - 8 -
375
376 〔第14問〕(配点:2)
377 次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合,正しいものはどれか。(解答欄
378 は,[27])
379 1.甲は,Aの太ももを蹴って怪我をさせたが,甲には,Aに傷害を負わせるまでの意思はなかっ
380 た。甲には傷害罪は成立しない。
381 2.甲,乙及び丙が,互いに意思の連絡をすることなく,同一の機会にそれぞれAに暴行を加え
382 て怪我をさせたところ,その怪我は,乙又は丙いずれかの暴行によるものであり,甲の暴行に
383 よるものではなかった。Aがその怪我により死亡した場合,乙及び丙には傷害致死罪が成立し,
384 甲には傷害罪が成立する。
385 3.甲は,四畳半の室内で,Aを脅す目的で,さやから抜いた日本刀をその面前で数回振り回し
386 たところ,誤ってその日本刀の刃先がAの腕に当たり,Aに怪我を負わせた。甲には傷害罪は
387 成立しない。
388 4.甲は,路上でトラブルとなったAの顔面を1回殴ったところ,Aは,その暴行によりバラン
389 スを崩し,足下にあった石につまずいて路上に転倒し,頭部を強く打ち付けて怪我をし,これ
390 により数時間後に死亡した。甲がAの死亡の結果を全く予見していなかった場合でも,甲には
391 傷害致死罪が成立する。
392 5.甲は,Aら数名が殴り合いのけんかをしているところにたまたま通り掛かり,「もっとやれ。」
393 と言ってはやし立てた。Aらけんかの当事者が怪我をせず,Aらの暴行が互いの相手に対する
394 暴行罪にとどまる場合でも,甲には現場助勢罪(刑法第206条)が成立する。
395
396 - 9 -
397
398 〔第15問〕(配点:2)
399 学生A,B及びCは,事実の錯誤に関して,次の【会話】のとおり検討している。
400 【会話】中の@か
401 らJまでの( )内から適切な語句を選んだ場合,正しいものの組合せは,後記1から5までのうち
402 どれか。
403 (解答欄は,[28])
404 【会
405
406 話】
407
408 学生A.Xが甲を狙って殺人の故意で拳銃を発射し,甲にかすり傷を負わせ,さらに,その弾丸
409 が偶然に乙に命中して乙を死亡させた事例について考えてみよう。私は,同一の構成要件
410 の範囲内であれば,故意を阻却しないと考え,故意の個数については,@(a.故意の個
411 数を問題としない・b.故意の個数を問題とし一個の故意を認める)立場を採ります。で
412 すから,私は,事例の場合,故意犯としては乙に対する殺人既遂罪のみが成立すると考え
413 ます。
414 学生B.私は,基本的にはA君と同じ立場ですが,故意の個数について,A(c.故意の個数を
415 問題としない・d.故意の個数を問題とし一個の故意を認める)立場に立ちます。A君の
416 考えだと,B(e.意図した・f.意図しない)複数の客体に既遂の結果が発生した場合,
417 いずれの客体に故意犯を認めるのか不明だからです。
418 学生C.B君の立場は,C(g.罪刑法定主義・h.責任主義)に反することになりませんか。
419 私は,この原則を尊重し,D(i.客体の錯誤・j.方法の錯誤)の場合には故意を認め
420 ますが,E(k.客体の錯誤・l.方法の錯誤)の場合には故意を認めるべきではないと
421 思います。ですから,私は,事例の場合,乙に対する殺人既遂罪は成立しないと考えます。
422 学生A.でも,C君の立場では,方法の錯誤と客体の錯誤との明確な区別が可能であることが前
423 提となりますね。また,未遂犯や過失犯を処罰する規定の有無によっては,処罰の範囲が
424 不当にF(m.狭まる・n.広がる)ことになると思います。
425 一方で,B君の立場では,処断刑が不当に重くなりませんか。
426 学生B.私は,甲に対する罪と乙に対する罪の関係をG(o.併合罪・p.観念的競合)と考え
427 ますので,処断刑はA君の立場による場合と同一となります。
428 学生A.でも,複数の客体に既遂の結果が発生した場合,H(q.意図した・r.意図しない)
429 客体についてのI(s.故意犯・t.過失犯)を,刑をJ(u.重くする・v.軽くする)
430 方向で量刑上考慮するとなると,やはり問題ではないでしょうか。
431 1.@b
432
433 Ac
434
435 Bf
436
437 Cg
438
439 Dj
440
441 Ek
442
443 Fm
444
445 Gp
446
447 Hq
448
449 Is
450
451 Jv
452
453 2.@a
454
455 Ad
456
457 Be
458
459 Cg
460
461 Dj
462
463 Ek
464
465 Fn
466
467 Go
468
469 Hr
470
471 It
472
473 Jv
474
475 3.@b
476
477 Ac
478
479 Bf
480
481 Ch
482
483 Di
484
485 El
486
487 Fm
488
489 Gp
490
491 Hr
492
493 Is
494
495 Ju
496
497 4.@a
498
499 Ad
500
501 Be
502
503 Ch
504
505 Di
506
507 El
508
509 Fn
510
511 Go
512
513 Hq
514
515 Is
516
517 Ju
518
519 5.@b
520
521 Ac
522
523 Bf
524
525 Ch
526
527 Di
528
529 El
530
531 Fn
532
533 Gp
534
535 Hr
536
537 It
538
539 Ju
540
541 - 10 -
542
543 〔第16問〕(配点:2)
544 次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合,正しいものはどれか。
545 (解答欄は,
546 [29])
547 1.甲は,警察官から職務質問をされそうになったのでその場から急いで立ち去ろうと考え,た
548 またま路上に駐車されていた他人所有の自動車に乗り込み,適当な場所で乗り捨てるつもりで,
549 同自動車を運転してその場から走り去った。この場合,甲には,不法領得の意思が認められ,
550 窃盗罪が成立する。
551 2.甲は,タクシーの売上金を奪おうと考えて,乗客を装ってタクシーに乗り込み,行き先を指
552 定して人気のない場所に誘導した上,同所で,乗車料金を請求してきた運転手の首元に鋭利な
553 ガラス片を突き付けて売上金を渡すよう要求したが,同運転手から抵抗されて売上金を手に入
554 れることができず,そのままその場から立ち去った。この場合,甲には強盗未遂罪のみが成立
555 する。
556 3.甲は,視力回復の効果が全くない飲料について,その効果が絶大で入手困難なものと偽って,
557 信じた客にこれを販売し,その代金として現金の交付を受けたが,その販売価格は適正,妥当
558 なものであった。この場合,甲には詐欺罪は成立しない。
559 4.甲は,乙がその同居の親族から盗んできたカメラを,盗品であると知りながら乙から購入し
560 た。この場合,乙は,窃盗罪についての刑が免除されることから,甲には盗品等有償譲受け罪
561 は成立しない。
562 5.甲は,乙所有の土地について,価格が暴落すると偽って,これを信じた乙との間で,時価の
563 半額で同土地を買い受ける旨の売買契約を締結した。この場合,その売買契約が成立したこと
564 のみをもって,甲には詐欺既遂罪が成立する。
565
566 〔第17問〕(配点:3)
567 次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討し,甲に( )内の罪名の間接正犯が成立
568 しないものを2個選びなさい。(解答欄は,[30],[31]順不同)
569 1.甲は,是非弁別能力を有する12歳の長男乙に対し,強盗の犯行方法を教示し,その際に使
570 う凶器を提供して強盗を実行するよう指示したが,その指示は乙の意思を抑圧するものではな
571 く,乙は,自らの意思により強盗の犯行を決意し,甲から提供された凶器を使って,状況によっ
572 て臨機応変に対処して強盗を実行した。(強盗罪)
573 2.医師ではない甲は,妊婦乙からの依頼を受けて乙への堕胎手術を開始したが,その最中に乙
574 の生命が危険な状態に陥ったため,医師丙に依頼し,胎児を乙の母体外に排出させた。(同意
575 堕胎罪)
576 3.公務員ではない甲は,公証人乙に対して虚偽の申立てをし,事情を知らない乙をして,公文
577 書である公正証書の原本に虚偽の記載をさせた。(虚偽公文書作成罪)
578 4.甲は,事情を知らない新聞社の従業員乙に依頼して,同社の新聞紙上に,丙に無断で丙名義
579 の事実証明に関する広告文を掲載させた。(私文書偽造罪)
580 5.甲は,乙所有の建材を自己の所有物であると偽って,事情を知らない丙に売却し,丙をして,
581 乙の建材置場から当該建材を搬出させた。(窃盗罪)
582
583 - 11 -
584
585 〔第18問〕(配点:3)
586 逃走の罪に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討し,正しいものを2個選
587 びなさい。(解答欄は,[32],[33]順不同)
588 1.勾留状によって拘置所に勾留されていた甲は,面会者から密かに差し入れられた合い鍵を用
589 いて房の扉を開け,拘置所から逃走した。甲には加重逃走罪の既遂罪が成立する。
590 2.確定判決によって刑務所に収容されていた甲は,同房に服役中の乙と逃走する旨の相談をし
591 ていたところ,ある日,房の扉が施錠されていないことに気付き,房から出て刑務所から逃走
592 したが,乙は思いとどまり,房の外に出なかった。甲には加重逃走罪の既遂罪が成立する。
593 3.勾留状によって拘置所に勾留されていた甲は,隣の房に勾留されていた乙に依頼して乙の同
594 房者丙を殴ってもらい,拘置所職員が乙の行動を制止している隙に拘置所から逃走した。甲に
595 は加重逃走罪の既遂罪が成立する。
596 4.確定判決によってA刑務所に収容されていた甲は,B刑務所への護送中,護送車両から逃走
597 した。甲には単純逃走罪の既遂罪が成立する。
598 5.甲は,勾留状によって拘置所に勾留されていた乙を逃走させるため,乙の房の合い鍵を乙に
599 差し入れたが,乙は拘置所から逃走しなかった。甲には逃走援助罪の既遂罪が成立する。
600 〔第19問〕(配点:3)
601 共犯に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討し,誤っているものを2個選
602 びなさい。(解答欄は,[34],[35]順不同)
603 1.甲がAの殺害を乙に教唆したところ,乙はAの殺害を丙に教唆し,さらに,丙はAの殺害を
604 丁に教唆し,丁がAを殺害した。甲には,殺人罪の教唆犯が成立する。
605 2.乙は,路上で,Aの頭部を殴って転倒させ,Aに脳挫傷の傷害を負わせたが,その直後に駆
606 けつけた甲は,Aが乙の暴行によって倒れて苦しんでいることを知り,Aの抵抗が困難になっ
607 ている状態を利用してAに暴行を加えようと考え,乙と意思を通じ,代わる代わるAの腹部を
608 蹴り,腹部に打撲傷の傷害を負わせた。甲には,脳挫傷の傷害についても乙との傷害罪の共同
609 正犯が成立する。
610 3.甲は,乙からAの殺害計画を打ち明けられ毒薬の入手を依頼されたことから,毒薬を購入し
611 て乙に渡したが,乙は,毒薬での殺害計画を変更し,Aを包丁で刺して殺害した。甲には,殺
612 人予備罪の共同正犯が成立する。
613 4.甲と乙は,A方に強盗に入ることを計画し,それぞれ包丁を持ってA方に侵入し,Aを包丁
614 で脅した上,室内を物色していたところ,家人B,Cに犯行を目撃され,甲はBに捕まったが,
615 乙は逮捕を免れるためCの腕を包丁で切り付けて傷害を負わせた。甲には,住居侵入罪のほか
616 強盗致傷罪の共同正犯が成立する。
617 5.暴力団組員乙は,対立する暴力団組長Aを殺害することを決意し,誰にも犯行の決意を打ち
618 明けることなく,小刀を持ってA方に向かったところ,乙の舎弟である甲は,乙の決意を察し,
619 仮に乙がAから反撃されそうになった場合は,自分がAを殺害しようと考え,乙に何も告げる
620 ことなく,拳銃を持ってA方付近に先回りして隠れていたが,乙は,玄関先に出てきたAを小
621 刀で一突きして殺害した。甲には,乙の殺人罪の従犯が成立する。
622
623 - 12 -
624
625 〔第20問〕(配点:2)
626 次の【事例】に関する後記アからエまでの各【記述】を判例の立場に従って検討した場合,正し
627 いものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[36])
628 【事
629
630 例】
631 甲は,内縁の妻Aと同居していたところ,遊興費に窮し,A所有のドレス20着及び指輪1個
632
633 と,A管理のA名義のクレジットカード1枚(その規約上,会員である名義人のみが利用でき,
634 他人への譲渡,貸与等が禁じられ,また,加盟店は,利用者が会員本人であることを善良な管理
635 者の注意義務をもって確認することが定められている。)を,Aの部屋から盗み出した。
636 甲は,丙にドレス及び指輪の売却を仲介してもらおうと考え,これらの盗品を丙方に運ぼうと
637 した。しかし,甲は,ドレスの数が多く一人で運ぶのが困難であったため,乙に対し,ドレスと
638 指輪が盗品であることを話した上で,丙宅への運搬を手伝ってほしいと頼んだ。乙がこれを了解
639 したので,甲及び乙は,指輪とドレスのうち10着を甲が,残りのドレス10着を乙が,それぞ
640 れ運転する自動車に載せて丙宅へ運ぶこととし,これらの盗品を丙宅へ運んだ。
641 丙は,ドレス及び指輪を,甲がAから盗んできたものであることを承知した上で甲から預かり,
642 甲からの依頼どおりに売却先を探すこととしたが,指輪についてはAが母親の形見として大切に
643 していたものであることを知っていたことから,高値でAに売り付けようと考え,後日,Aに対
644 し,代金50万円で指輪を売却し,その売却代金を甲に渡した。
645 また,甲は,Aから盗んだクレジットカードを担保として丁から現金30万円を借りたが,そ
646 の際,丁に対し,「これはA名義のクレジットカードだけど,Aから使用を許されており,お前
647 がこのカードを利用して買物をしても,その利用代金はAにおいて決済される。」と伝えた。そ
648 の後,甲が丁に対して金を返さなかったことから,丁は,甲の話を信じ,デパートにおいて,A
649 に成り済まして同カードを用いて腕時計1個を購入した。
650 【記
651
652 述】
653
654 ア.甲がAの指輪を盗んだことにつき,甲の行為は窃盗罪に該当するが,Aは甲の内縁の妻であ
655 るから,刑法第244条第1項により刑が免除される。
656 イ.乙が盗品のドレス10着を,窃盗犯人である甲が指輪とドレス10着を,それぞれ丙宅まで
657 運搬したことにつき,乙は甲と共同してこれら盗品を運搬したのであるから,乙にはドレス
658 20着全てと指輪につき盗品等運搬罪が成立する。
659 ウ.丙がAを相手方として指輪の売却をあっせんしたことにつき,Aは窃盗の被害者であるが,
660 丙には盗品等処分あっせん罪が成立する。
661 エ.丁がA名義のクレジットカードで腕時計を購入したことにつき,丁は,Aから同カードの使
662 用を許されており,かつ,自らの使用に係る同カードの利用代金がAにおいて決済されるもの
663 と信じていたので,丁に詐欺罪は成立しない。
664 1.ア
665
666 イ
667
668 2.ア
669
670 ウ
671
672 3.イ
673
674 ウ
675
676 4.イ
677
678 - 13 -
679
680 エ
681
682 5.ウ
683
684 エ
685
686