1 短答式試験問題集
2 [憲法・行政法]
3
4 - 1 -
5
6 [憲法]
7 〔第1問〕(配点:3)
8 日本国民である父親から出生後に認知された子の日本国籍の取得をめぐる国籍法違憲判決(最高
9 裁判所平成20年6月4日大法廷判決,
10 民集62巻6号1367頁)に関する次のアからウまでの
11 各記述について,
12 それぞれ正しい場合には1を,
13 誤っている場合には2を選びなさい。
14
15 (解答欄は,
16
17 アからウの順に[bP]から[bR])
18 ア.前記判決は,
19 日本国民を血統上の親として出生しながら,
20 日本国籍を生来的に取得できなか
21 った子について,
22 日本国籍を生来的に取得した子よりも日本国籍の取得の要件を加重すべきで
23 あるとする立法目的には,
24 法律婚を尊重する観点から合理的な根拠があるとした。
25
26 [bP]
27 イ.前記判決は,
28 日本国民である父親から出生後に認知された子について,
29 父母の婚姻が日本国
30 籍の取得の要件とされている点をして,
31 立法目的との合理的関連性の認められる範囲を著しく
32 超える手段を採用したものであるとした。
33
34 [bQ]
35 ウ.前記判決は,
36 婚姻関係にない父母から出生した子について将来にわたって不合理な偏見を生
37 じさせるおそれがあることなどを指摘し,
38 父母の婚姻という事柄をもって日本国籍の取得の要
39 件に区別を生じさせることに合理的な理由があるか否かについては慎重に検討することが必要
40 であるとした。
41
42 [bR]
43 〔第2問〕(配点:3)
44 思想・良心の自由に関する次のアからウまでの各記述について,
45 最高裁判所の判例の趣旨に照ら
46 して,
47 それぞれ正しい場合には1を,
48 誤っている場合には2を選びなさい。
49
50 (解答欄は,
51 アからウ
52 の順に[bS]から[bU])
53 ア.企業が従業員を採用するに際して,
54 その者の在学中における団体加入や学生運動参加の事実
55 の有無について申告を求めることは,
56 その事実がその者の思想・良心と全く関係ないものでは
57 ないから,
58 違法である。
59
60 [bS]
61 イ.市立小学校の入学式における国歌斉唱の際に「君が代」のピアノ伴奏をする行為は,
62 音楽専
63 科の教諭にとって通常想定され期待されるものであり,
64 当該教諭が特定の思想を有するという
65 ことを外部に表明する行為であると評価することは困難なものである。
66
67 [bT]
68 ウ.公立高等学校の卒業式における国歌斉唱の際に起立斉唱する行為は,
69 学校の儀礼的行事にお
70 ける慣例上の儀礼的な所作としての性質を有するものであり,
71 同校の校長が教諭に当該行為を
72 命じても,
73 当該教諭の思想・良心の自由を何ら制約するものではない。
74
75 [bU]
76
77 - 2 -
78
79 〔第3問〕(配点:3)
80 知る権利や表現の自由に関する次のアからウまでの各記述について,
81 最高裁判所の判例の趣旨に
82 照らして,
83 それぞれ正しい場合には1を,
84 誤っている場合には2を選びなさい。
85
86 (解答欄は,
87 アか
88 らウの順に[bV]から[bX])
89 ア.放送事業者は,
90 権利の侵害を受けた者の請求に基づく調査によって放送内容が真実でないこ
91 とが判明した場合,
92 放送法の規定により訂正放送をしなければならないが,
93 これは,
94 放送内容
95 の真実性の保障及び干渉排除による表現の自由の確保の観点から,
96 放送事業者において自律的
97 に訂正放送を行うことを公法上の義務として定めたものである。
98
99 [bV]
100 イ.裁判の傍聴人が法廷においてメモを取ることについては,
101 憲法第21条第1項の規定により
102 憲法上の権利として保障されており,
103 法廷警察権によってこれを制限又は禁止することは,
104
105 正かつ円滑な訴訟の運営の妨げとなるおそれがあるにとどまらず,
106 訴訟の運営に具体的な支障
107 が現実に生じている場合でなければ許されない。
108
109 [bW]
110 ウ.報道機関の報道は,
111 民主主義社会において,
112 国民が国政に関与するにつき重要な判断の資料
113 を提供し,
114 国民の「知る権利」に奉仕するものであることから,
115 事実の報道の自由は,
116 思想の
117 表明の自由と同様に憲法第21条の保障のもとにあり,
118 報道が正しい内容を持つためには,
119
120 道のための取材の自由についても,
121 憲法第21条の精神に照らし十分尊重に値する。
122
123 [bX]
124 〔第4問〕(配点:2)
125 憲法第22条第1項の解釈に関する次のアからウまでの各記述について,
126 最高裁判所の判例の趣
127 旨に照らして,
128 正しいものには○,
129 誤っているものには×を付した場合の組合せを,
130 後記1から8
131 までの中から選びなさい。
132
133 (解答欄は,
134 [10])
135 ア.農業災害補償法が一定の稲作農業者を農業共済組合に当然に加入させる仕組みを採用したこ
136 との合憲性は,
137 当該仕組みが国民の主食である米の生産の確保と稲作を行う自作農の経営の保
138 護を目的とすることから,
139 必要最小限度の規制であるか否かによって判断される。
140
141
142 イ.憲法第22条第1項は職業選択の自由を保障しているが,
143 いわゆる営業の自由は,
144 財産権の
145 行使という側面を併せ有することから,
146 同項及び第29条第1項の規定によって根拠付けられ
147 る。
148
149
150 ウ.職業の許可制は,
151 狭義の職業の選択の自由そのものに制約を課す強力な制限であるため,
152
153 会政策ないしは経済政策上の積極的な目的のための措置であっても,
154 より緩やかな規制によっ
155 てはその目的を十分に達することができない場合でなければ,
156 合憲性を肯定し得ない。
157
158
159 1.ア○
160
161 イ○
162
163 ウ○
164
165 2.ア○
166
167 イ○
168
169 ウ×
170
171 3.ア○
172
173 イ×
174
175 ウ○
176
177 4.ア○
178
179 イ×
180
181 ウ×
182
183 5.ア×
184
185 イ○
186
187 ウ○
188
189 6.ア×
190
191 イ○
192
193 ウ×
194
195 7.ア×
196
197 イ×
198
199 ウ○
200
201 8.ア×
202
203 イ×
204
205 ウ×
206
207 - 3 -
208
209 〔第5問〕(配点:2)
210 外国人の人権に関する次のアからウまでの各記述について,
211 最高裁判所の判例の趣旨に照らして,
212
213 正しいものには○,
214 誤っているものには×を付した場合の組合せを,
215 後記1から8までの中から選
216 びなさい。
217
218 (解答欄は,
219 [11])
220 ア.地方公務員のうち,
221 住民の権利義務を直接形成し,
222 その範囲を確定するなどの公権力の行使
223 に当たる行為を行い,
224 若しくは普通地方公共団体の重要な施策に関する決定を行い,
225 又はこれ
226 らに参画することを職務とするものについては,
227 原則として日本国籍を有する者が就任するこ
228 とが想定され,
229 外国人が就任することは想定されていない。
230
231
232 イ.我が国に在留する外国人のうち,
233 永住者等でその居住する区域の地方公共団体と特段に緊密
234 な関係を持つに至ったと認められる者についてであっても,
235 法律をもって,
236 地方公共団体の長,
237
238 その議会の議員等に対する選挙権を付与する措置を講ずることは,
239 憲法上禁止されている。
240
241
242 ウ.基本的人権の保障は,
243 権利の性質上日本国民のみを対象としていると解されるものを除き,
244
245 外国人に対しても等しく及ぶものと解すべきで,
246 政治活動の自由についても,
247 政治的意思決定
248 又はその実施に影響を及ぼす活動等外国人の地位に鑑み相当でないと解されるものを除き,
249
250 の保障が及ぶ。
251
252
253 1.ア○
254
255 イ○
256
257 ウ○
258
259 2.ア○
260
261 イ○
262
263 ウ×
264
265 3.ア○
266
267 イ×
268
269 ウ○
270
271 4.ア○
272
273 イ×
274
275 ウ×
276
277 5.ア×
278
279 イ○
280
281 ウ○
282
283 6.ア×
284
285 イ○
286
287 ウ×
288
289 7.ア×
290
291 イ×
292
293 ウ○
294
295 8.ア×
296
297 イ×
298
299 ウ×
300
301 〔第6問〕(配点:2)
302 生存権とこれを具体化した法制度に関する次のアからウまでの各記述について,
303 最高裁判所の判
304 例の趣旨に照らして,
305 正しいものには○,
306 誤っているものには×を付した場合の組合せを,
307 後記1
308 から8までの中から選びなさい。
309
310 (解答欄は,
311 [12])
312 ア.国民年金制度は,
313 憲法第25条の趣旨を実現するために設けられた社会保障上の制度である
314 から,
315 同条の趣旨にこたえて具体的にどのような立法措置を講ずるかの選択決定は,
316 立法府の
317 広い裁量にゆだねられており,
318 著しく合理性を欠き明らかに裁量の逸脱,
319 濫用とみざるを得な
320 いような場合を除いて,
321 裁判所が審査判断するに適しない事柄であり,
322 何ら合理的理由のない
323 不当な差別的取扱いがあっても,
324 憲法第14条違反の問題は生じ得ない。
325
326
327 イ.憲法第25条にいう「健康で文化的な最低限度の生活」は,
328 きわめて抽象的・相対的な概念
329 であって,
330 その具体的内容は,
331 その時々における文化の発達の程度,
332 経済的・社会的条件,
333
334 般的な国民生活の状況等との相関関係において判断決定されるべきものであるから,
335 国の立法
336 として具体化される場合にも,
337 国の財政事情は考慮されるべきではない。
338
339
340 ウ.国は,
341 難民条約の批准及びこれに伴う国会審議等を契機に,
342 外国人に対する生活保護につい
343 て一定の範囲で国際法及び国内公法上の義務を負うことを認めるに至ったものであり,
344 少なく
345 とも永住外国人にも憲法第25条第1項の保障が及ぶものとなったと解すべきであるから,
346
347 活保護法の適用対象となる「国民」には永住外国人も含まれる。
348
349
350 1.ア○
351
352 イ○
353
354 ウ○
355
356 2.ア○
357
358 イ○
359
360 ウ×
361
362 3.ア○
363
364 イ×
365
366 ウ○
367
368 4.ア○
369
370 イ×
371
372 ウ×
373
374 5.ア×
375
376 イ○
377
378 ウ○
379
380 6.ア×
381
382 イ○
383
384 ウ×
385
386 7.ア×
387
388 イ×
389
390 ウ○
391
392 8.ア×
393
394 イ×
395
396 ウ×
397
398 - 4 -
399
400 〔第7問〕
401 (配点:3)
402 憲法の意義に関する次のアからエまでの各記述について,
403 それぞれ正しい場合には1を,
404 誤って
405 いる場合には2を選びなさい。
406
407 (解答欄は,
408 アからエの順に[13]から[16])
409 ア.日本国憲法の前文は,
410 国民主権,
411 基本的人権の尊重,
412 平和主義の3つの基本原理を明らかに
413 しており,
414 憲法の一部をなすものであって,
415 当該規定を根拠に裁判所に救済を求めることがで
416 きるという意味で,
417 最高裁判所の判例においても裁判規範性が認められている。
418
419 [13]
420 イ.「憲法」が成文の憲法を指す場合に,
421 「形式的意味の憲法」と呼ばれるが,
422 この意味の憲法は,
423
424 その内容において人権保障に関する規定が含まれているかどうかを問わない。
425
426 [14]
427 ウ.国家であれば,
428 権力の組織や構造が定まっていると考えられ,
429 この意味では全ての国家は憲
430 法を持つと言われるが,
431 この場合の「憲法」は,
432 「固有の意味の憲法」と呼ばれる。
433
434 [15]
435 エ.1789年フランス人権宣言第16条において,
436 権利の保障が確保されず,
437 権力の分立が定
438 められていない社会は,
439 全て憲法を持つものではない旨が示されているが,
440 この場合の「憲
441 法」は,
442 「立憲的意味の憲法」あるいは「近代的意味の憲法」と呼ばれる。
443
444 [16]
445 〔第8問〕(配点:3)
446 選挙権及び選挙制度に関する次のアからウまでの各記述について,
447 最高裁判所の判例の趣旨に照
448 らして,
449 それぞれ正しい場合には1を,
450 誤っている場合には2を選びなさい。
451
452 (解答欄は,
453 アから
454 ウの順に[17]から[19])
455 ア.憲法は,
456 国民主権の原理に基づき,
457 国民に対して,
458 両議院の議員の選挙において投票をする
459 ことによって国の政治に参加することができる権利の保障は認めているが,
460 投票をする機会
461 の平等までは保障していない。
462
463 [17]
464 イ.選挙運動の一つの手段である政見放送において,
465 政見放送の品位を損なう言動を禁止した公
466 職選挙法第150条の2の規定に違反する言動がそのまま放送される利益は,
467 法的に保護さ
468 れた利益とはいえず,
469 したがって,
470 上記言動がそのまま放送されなかったとしても,
471 法的利
472 益の侵害があったとはいえない。
473
474 [18]
475 ウ.憲法は,
476 両議院の議員の選挙において投票をすることを,
477 一定の年齢に達した国民の固有の
478 権利として保障しており,
479 自ら選挙の公正を害する行為をした者等の選挙権について一定の制
480 限をすることは別として,
481 選挙権又はその行使を制限するためには,
482 そのような制限をするこ
483 とがやむを得ないと認められる事由がなければならない。
484
485 [19]
486
487 - 5 -
488
489 〔第9問〕(配点:2)
490 憲法第9条の解釈に関する次のアからウまでの各記述について,
491 正しいものには○,
492 誤っているも
493 のには×を付した場合の組合せを,
494 後記1から8までの中から選びなさい。
495
496 (解答欄は,
497 [20])
498 ア.憲法第9条第1項について,
499 侵略戦争を放棄したものであり,
500 自衛戦争を放棄したものでは
501 ないという考え方に立ったとしても,
502 同条第2項前段によって第1項の目的を達成するために
503 一切の戦力の保持が禁止されており,
504 同条第2項後段によって交戦権も否認されているとの考
505 え方に立てば,
506 結果として自衛のための戦争も放棄されていることになる。
507
508
509 イ.戦争はおよそ国際紛争解決の手段として行われるものであり,
510 その目的のいかんを問わず憲
511 法第9条第1項により放棄されているという考え方に立ったとしても,
512 同条第2項の「前項の
513 目的を達するため」につき,
514 戦力不保持を定めるに至った動機を示すものとの考え方に立てば,
515
516 結果として自衛のための戦争は認められていることになる。
517
518
519 ウ.憲法第9条第1項について,
520 侵略戦争を放棄したものであり,
521 自衛戦争を放棄したものでは
522 ないという考え方に立った場合,
523 第9条第2項の「交戦権」につき,
524 交戦国に国際法上認めら
525 れる権利と考えるか,
526 国として戦いを交える権利と考えるかに関わらず,
527 自衛のための戦争は
528 認められていることになる。
529
530
531 1.ア○
532
533 イ○
534
535 ウ○
536
537 2.ア○
538
539 イ○
540
541 ウ×
542
543 3.ア○
544
545 イ×
546
547 ウ○
548
549 4.ア○
550
551 イ×
552
553 ウ×
554
555 5.ア×
556
557 イ○
558
559 ウ○
560
561 6.ア×
562
563 イ○
564
565 ウ×
566
567 7.ア×
568
569 イ×
570
571 ウ○
572
573 8.ア×
574
575 イ×
576
577 ウ×
578
579 〔第10問〕(配点:3)
580 内閣及び内閣総理大臣に関する次のアからウまでの各記述について,
581 それぞれ正しい場合には1
582 を,
583 誤っている場合には2を選びなさい。
584
585 (解答欄は,
586 アからウの順に[21]から[23])
587 ア.憲法は閣議について規定していないが,
588 内閣が行政権の行使について国会に対し連帯して責
589 任を負うとする憲法第66条第3項の趣旨により,
590 会合しないで文書を各大臣間に持ち回って
591 署名を得る持ち回り閣議は許されないとされている。
592
593 [21]
594 イ.内閣の総辞職について規定している憲法第70条の「内閣総理大臣が欠けたとき」とは,
595
596 閣総理大臣が死亡した場合のほか,
597 憲法第58条第2項に基づき内閣総理大臣が除名により国
598 会議員の地位を失った場合に限られる。
599
600 [22]
601 ウ.憲法第73条第6号は,
602 内閣の政令制定権を規定しているところ,
603 法律を執行するための必
604 要な細則を定める執行命令及び法律が政令に委任した事項を定める委任命令は許されるが,
605
606 存の法律に代替する内容を定める代行命令は許されない。
607
608 [23]
609 〔第11問〕(配点:2)
610 裁判所の違憲審査に関する次のアからウまでの各記述について,
611 正しいものには○,
612 誤っているも
613 のには×を付した場合の組合せを,
614 後記1から8までの中から選びなさい。
615
616 (解答欄は,
617 [24])
618 ア.裁判所は,
619 処罰対象となる行為が過度に広汎であることが争われている罰則の合憲性の判断
620 に当たり,
621 その規制目的や当該目的達成の手段としての合理性等を審査する場合がある。
622
623
624 イ.合憲限定解釈は,
625 合憲性が争われている法令について法令違憲との判決を下すことを回避す
626 る手段の一つである。
627
628
629 ウ.合憲的な適用であることが明らかである場合には,
630 適用された法令に合憲的に適用できる部
631 分と違憲的に適用される可能性のある部分とが不可分の関係で含まれていたとしても,
632 法令違
633 憲と判断する余地はないことになる。
634
635
636 1.ア○
637
638 イ○
639
640 ウ○
641
642 2.ア○
643
644 イ○
645
646 ウ×
647
648 3.ア○
649
650 イ×
651
652 ウ○
653
654 4.ア○
655
656 イ×
657
658 ウ×
659
660 5.ア×
661
662 イ○
663
664 ウ○
665
666 6.ア×
667
668 イ○
669
670 ウ×
671
672 7.ア×
673
674 イ×
675
676 ウ○
677
678 8.ア×
679
680 イ×
681
682 ウ×
683 - 6 -
684
685 〔第12問〕
686 (配点:2)
687 憲法改正に関する次のアからウまでの各記述について,
688 正しいものには○,
689 誤っているものには
690 ×を付した場合の組合せを,
691 後記1から8までの中から選びなさい。
692
693 (解答欄は,
694 [25])
695 ア.憲法改正には,
696 国民投票において「その過半数の賛成」を必要とするとされているが,
697 日本
698 国憲法の改正手続に関する法律によって,
699 「その過半数」とは,
700 有権者総数の過半数を意味す
701 るとされている。
702
703
704 イ.憲法第96条第2項は,
705 国民の承認を経た憲法改正について,
706 「直ちにこれを公布する」と
707 定めているが,
708 ここで「直ちに」とされているのは,
709 公布を恣意的に遅らせてはならないこと
710 を定めたものである。
711
712
713 ウ.憲法を始源的に創設する「憲法制定権力」と憲法によって与えられた「憲法改正権」とは同
714 質であるとの見解は,
715 憲法改正の限界について理論上限界はないとする立場の根拠となり得
716 る。
717
718
719 1.ア○ イ○ ウ○
720 2.ア○ イ○ ウ×
721 3.ア○ イ× ウ○
722 4.ア○ イ× ウ×
723 5.ア× イ○ ウ○
724 6.ア× イ○ ウ×
725 7.ア× イ× ウ○
726 8.ア× イ× ウ×
727
728 - 7 -
729
730 [行政法]
731 〔第13問〕(配点:2)
732 以下のAからCは,
733 法律と法規命令との関係が問題とされた最高裁判所の判決に関する文章であ
734 る。
735
736 次のアからウまでの【
737
738 】内の各記述について,
739 正しいものに○,
740 誤っているものに×を付し
741
742 た場合の組合せを,
743 後記1から8までの中から選びなさい。
744
745 (解答欄は,
746 [26])
747 A:被勾留者の接見について,
748 原則として幼年者との接見を許さないとした上で例外として限ら
749 れた場合に監獄の長の裁量によりこれを許すこととしていた旧監獄法施行規則の規定と,
750 旧監
751 獄法との関係が問題とされた最高裁判所平成3年7月9日第三小法廷判決(民集45巻6号1
752 049頁)は,
753 (ア)【憲法及び旧監獄法による委任の趣旨を踏まえて限定的に解釈すれば,
754
755 記施行規則の規定は旧監獄法による委任の範囲を超えていないとしたものである。
756
757
758 B:父から認知された婚姻外懐胎児童を児童扶養手当の支給対象となる児童の範囲から除外した
759 児童扶養手当法施行令の規定の一部と,
760 児童扶養手当法との関係が問題とされた最高裁判所平
761 成14年1月31日第一小法廷判決(民集56巻1号246頁)は,
762 (イ)【児童扶養手当法に
763 よる委任の範囲を逸脱したものとして,
764 上記施行令の規定の一部を違法無効と判断したもので
765 ある。
766
767
768 C:国家公務員に禁止される「政治的行為」の具体的内容を定めた人事院規則の規定と,
769 国家公
770 務員法との関係が問題とされた最高裁判所平成24年12月7日第二小法廷判決(刑集66巻
771 12号1722頁)は,
772 (ウ)【憲法の規定及び国家公務員法の委任の趣旨を踏まえて,
773 上記規
774 則の規定を限定的に解釈したものである。
775
776
777 1.ア〇
778
779 イ〇
780
781 ウ○
782
783 2.ア〇
784
785 イ〇
786
787 ウ×
788
789 3.ア〇
790
791 イ×
792
793 ウ○
794
795 4.ア〇
796
797 イ×
798
799 ウ×
800
801 5.ア×
802
803 イ〇
804
805 ウ○
806
807 6.ア×
808
809 イ〇
810
811 ウ×
812
813 7.ア×
814
815 イ×
816
817 ウ○
818
819 8.ア×
820
821 イ×
822
823 ウ×
824
825 〔第14問〕(配点:2)
826 行政上の法律関係に対する民事法の適用に関する次のアからウまでの各記述について,
827 最高裁判
828 所の判例に照らし,
829 正しいものに○,
830 誤っているものに×を付した場合の組合せを,
831 後記1から8
832 までの中から選びなさい。
833
834 (解答欄は,
835 [27])
836 ア.普通地方公共団体の長が当該普通地方公共団体を代表して行う契約の締結行為であっても,
837
838 私人間における双方代理と同様の利害状況となることがあり得るから,
839 双方代理を禁じた民法
840 第108条の規定が類推適用されるが,
841 その代表権は執行機関に専属する権限であるから,
842
843 方代理行為がされた後に議会の追認の議決があっても,
844 民法第116条の規定を類推適用して
845 本人による追認の効果が生ずるものではない。
846
847
848 イ.建物を築造する場合に境界線から50センチメートル以上の距離を保つべきことを定める民
849 法第234条第1項の規定は,
850 建築基準法第65条の定める防火地域又は準防火地域内にある
851 耐火構造の外壁を有する建築物についても,
852 直ちに適用が排除されるものではなく,
853 民法の規
854 定により保護される隣地の採光・通風,
855 相隣者間の生活利益を犠牲にしてもなお制限を超える
856 建築を許すだけの合理的な理由がある場合に限って,
857 建築基準法の規定が優先適用される。
858
859
860 (参照条文)建築基準法
861 (隣地境界線に接する外壁)
862 第65条
863
864 防火地域又は準防火地域内にある建築物で,
865 外壁が耐火構造のものについては,
866
867
868 その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。
869
870
871 ウ.生活保護法に基づき被保護者が受ける保護受給権は,
872 当該個人に与えられた一身専属の権利
873 であって,
874 原則として相続の対象となるものではないが,
875 被保護者の生存中の金銭給付を内容
876 とする扶助で既に遅滞にあるものについては,
877 相続の対象となる。
878
879
880 - 8 -
881
882 1.ア〇
883
884 イ〇
885
886 ウ○
887
888 2.ア〇
889
890 イ〇
891
892 ウ×
893
894 3.ア〇
895
896 イ×
897
898 ウ○
899
900 4.ア〇
901
902 イ×
903
904 ウ×
905
906 5.ア×
907
908 イ〇
909
910 ウ○
911
912 6.ア×
913
914 イ〇
915
916 ウ×
917
918 7.ア×
919
920 イ×
921
922 ウ○
923
924 8.ア×
925
926 イ×
927
928 ウ×
929
930 〔第15問〕(配点:3)
931 行政手続法上の処分基準及び審査基準に関する次のアからエまでの各記述について,
932 法令又は最
933 高裁判所の判例に照らし,
934 それぞれ正しい場合には1を,
935 誤っている場合には2を選びなさい。
936
937
938 (解答欄は,
939 アからエの順に[28]から[31])
940 ア.行政手続法の規定により処分基準が定められ公にされている場合において,
941 同法に基づく不
942 利益処分の理由の提示は,
943 処分基準の内容にかかわらず,
944 処分の原因となる事実と処分の根拠
945 法条が示されるのみでは足りず,
946 処分基準の適用関係が示されていない限り,
947 同法の要求する
948 理由の提示として十分ではなく,
949 当該不利益処分は違法となる。
950
951 [28]
952 イ.行政庁が裁量処分である職権による授益的処分における考慮要素の例示を公表している場合,
953
954 これは,
955 行政手続法の規定による処分基準に該当するものではない。
956
957 [29]
958 ウ.行政手続法の規定により定められ公にされている処分基準において,
959 先行の処分を受けたこ
960 とを理由として後行の処分に係る量定を加重する旨の不利益な取扱いの定めがある場合であっ
961 ても,
962 処分基準は行政機関の内部的な指針を定めた内規の性質を有するにとどまるものである
963 から,
964 当該行政庁が処分基準に定めのない事項に係る事情を考慮して後行の処分につき当該処
965 分基準の定めと異なる取扱いをすることは,
966 当該処分基準の定めに拘束されるべき特段の事情
967 のない限り,
968 裁量権の範囲の逸脱又はその濫用として違法となるものではない。
969
970 [30]
971 エ.建築物の建築に係る許認可処分の審査基準において,
972 一定の距離の範囲内に居住する近隣住
973 民の健康や生活環境上の利益の保護を目的とする内容の定めがあるときは,
974 当該処分の取消訴
975 訟における近隣住民の原告適格の判断において,
976 当該審査基準は,
977 それ自体が,
978 原告適格の判
979 断における考慮事項を定める行政事件訴訟法第9条第2項の「関係法令」として考慮の対象と
980 なる。
981
982 [31]
983 〔第16問〕(配点:2)
984 行政裁量に関する次のアからウまでの各記述について,
985 最高裁判所の判例に照らし,
986 正しいもの
987 に○,
988 誤っているものに×を付した場合の組合せを,
989 後記1から8までの中から選びなさい。
990
991 (解
992 答欄は,
993 [32])
994 ア.公立高等専門学校の校長が学生に対し退学処分を行うかどうかの判断は,
995 校長の合理的な教
996 育的裁量に委ねられるべきものであるが,
997 退学処分は,
998 当該学生を学外に排除することが教育
999 上やむを得ないと認められる場合に限って選択されるべきであり,
1000 その要件の認定につき他の
1001 処分の選択に比較して特に慎重な配慮が要請される。
1002
1003
1004 イ.原子炉施設の安全性に関する判断の適否が争われる原子炉設置許可処分の取消訴訟における
1005 裁判所の審理,
1006 判断は,
1007 専門技術的な調査審議及び判断を基にしてされた行政庁の判断に不合
1008 理な点があるか否かという観点から行われるべきであるから,
1009 その合理性の有無は当該設置許
1010 可処分時の科学技術水準に照らして審理,
1011 判断されるべきである。
1012
1013
1014 ウ.公立学校施設の目的外使用を許可するか否かは,
1015 原則として,
1016 管理者の裁量に委ねられてい
1017 るものと解されるが,
1018 学校施設の設置目的に照らせば,
1019 学校教育上支障がない場合には原則と
1020 して許可すべきものであり,
1021 学校教育上の支障がないにもかかわらず不許可とすることは管理
1022 者の裁量権の範囲の逸脱又はその濫用となる。
1023
1024
1025 1.ア〇
1026
1027 イ〇
1028
1029 ウ○
1030
1031 2.ア〇
1032
1033 イ〇
1034
1035 ウ×
1036
1037 3.ア〇
1038
1039 イ×
1040
1041 ウ○
1042
1043 4.ア〇
1044
1045 イ×
1046
1047 ウ×
1048
1049 5.ア×
1050
1051 イ〇
1052
1053 ウ○
1054
1055 6.ア×
1056
1057 イ〇
1058
1059 ウ×
1060
1061 7.ア×
1062
1063 イ×
1064
1065 ウ○
1066
1067 8.ア×
1068
1069 イ×
1070
1071 ウ×
1072 - 9 -
1073
1074 〔第17問〕(配点:3)
1075 行政上の義務の履行確保と裁判手続に関する次のアからエまでの各記述について,
1076 法令又は最高
1077 裁判所の判例に照らし,
1078 それぞれ正しい場合には1を,
1079 誤っている場合には2を選びなさい。
1080
1081 (解
1082 答欄は,
1083 アからエの順に[33]から[36])
1084 ア.行政上の強制徴収が認められている金銭債権については,
1085 その履行を求める民事訴訟を提起
1086 することはできず,
1087 民事執行法による強制執行をすることも許されない。
1088
1089 [33]
1090 イ.国が専ら行政権の主体として国民に対して行政上の義務の履行を求める訴訟は,
1091 法律上の争
1092 訟として当然に裁判所の審判の対象となるものではなく,
1093 法律に特別の規定がある場合に限り,
1094
1095 提起することが許される。
1096
1097 [34]
1098 ウ.地方公共団体が,
1099 産業廃棄物処分業者に対して,
1100 当該地方公共団体と当該産業廃棄物処分業
1101 者との間で締結した公害防止協定に基づく義務の履行を求める訴えは,
1102 法律上の争訟とはいえ
1103 ないから,
1104 不適法である。
1105
1106 [35]
1107 エ.秩序罰としての過料は,
1108 法律に基づくものであっても,
1109 条例に基づくものであっても,
1110 裁判
1111 手続によらなければ科すことができない。
1112
1113 [36]
1114 〔第18問〕(配点:2)
1115 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律に関する次のアからウまでの各記述について,
1116
1117 法令に照らし,
1118 正しいものに○,
1119 誤っているものに×を付した場合の組合せを,
1120 後記1から8まで
1121 の中から選びなさい。
1122
1123 (解答欄は,
1124 [37])
1125 ア.開示請求の対象となる個人情報は,
1126 生存する個人に関する情報に限られるが,
1127 死者に関する
1128 情報が死者の遺族の個人情報となる場合には,
1129 当該遺族が自己の個人情報として開示請求を行
1130 うことができる。
1131
1132
1133 イ.行政機関の長は,
1134 開示請求に係る保有個人情報に不開示情報が含まれている場合であっても,
1135
1136 個人の権利利益を保護するため特に必要があると認めるときは,
1137 当該保有個人情報を開示する
1138 ことができる。
1139
1140
1141 ウ.開示決定に基づき保有個人情報の開示を受けた者は,
1142 当該保有個人情報の内容が事実でない
1143 と思料するときは,
1144 当該保有個人情報の訂正を請求することができる。
1145
1146
1147 1.ア〇
1148
1149 イ〇
1150
1151 ウ○
1152
1153 2.ア〇
1154
1155 イ〇
1156
1157 ウ×
1158
1159 3.ア〇
1160
1161 イ×
1162
1163 ウ○
1164
1165 4.ア〇
1166
1167 イ×
1168
1169 ウ×
1170
1171 5.ア×
1172
1173 イ〇
1174
1175 ウ○
1176
1177 6.ア×
1178
1179 イ〇
1180
1181 ウ×
1182
1183 7.ア×
1184
1185 イ×
1186
1187 ウ○
1188
1189 8.ア×
1190
1191 イ×
1192
1193 ウ×
1194
1195 〔第19問〕(配点:3)
1196 取消訴訟に関する次のアからエまでの各記述について,
1197 法令又は最高裁判所の判例に照らし,
1198
1199 れぞれ正しい場合には1を,
1200 誤っている場合には2を選びなさい。
1201
1202 (解答欄は,
1203 アからエの順に
1204 [38]から[41])
1205 ア.条例の制定は,
1206 普通地方公共団体の議会が行う立法作用に属するが,
1207 条例の内容によっては,
1208
1209 その制定行為が行政庁の処分と実質的に同視し得るものとして取消訴訟の対象となる。
1210
1211 [38]
1212 イ.森林法に基づく保安林の指定など,
1213 人ではなく物を対象とする行政庁の決定は,
1214 特定の者を
1215 名宛人とするものではないから,
1216 取消訴訟の対象となる処分に当たることはない。
1217
1218 [39]
1219 ウ.国有の普通財産の売払いは,
1220 取消訴訟の対象となる処分に当たる。
1221
1222 [40]
1223 エ.国に対して過誤納金の還付に係る請求権の存在を主張して給付の訴えを提起することができ
1224 る場合であっても,
1225 当該請求権に係る手続上の地位を否定する内容の行政庁の拒否通知を対象
1226 とする取消訴訟を提起して,
1227 当該請求権の存否を争えることがある。
1228
1229 [41]
1230
1231 - 10 -
1232
1233 〔第20問〕(配点:3)
1234 処分の取消しの訴えに関する次のアからエまでの各記述について,
1235 法令又は最高裁判所の判例に
1236 照らし,
1237 それぞれ正しい場合には1を,
1238 誤っている場合には2を選びなさい。
1239
1240 (解答欄は,
1241 アから
1242 エの順に[42]から[45])
1243 ア.処分の取消しの訴えは,
1244 当該処分につき法令の規定により審査請求をすることができる場合
1245 においても,
1246 直ちに提起することを妨げないが,
1247 当該処分につき審査請求がされているときは,
1248
1249 その審査請求に対する裁決があるまで,
1250 提起することができない。
1251
1252 [42]
1253 イ.処分についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ処分の取消しの訴えを提起するこ
1254 とができない旨の法律の定めがある場合において,
1255 不適法な審査請求がされたにもかかわらず,
1256
1257 裁決庁が誤って審査請求を棄却する旨の裁決をしたときは,
1258 適法に処分の取消しの訴えを提起
1259 することができる。
1260
1261 [43]
1262 ウ.処分があったことを知った日から6か月を経過したとき又は処分の日から1年を経過したと
1263 きは,
1264 正当な理由がない限り,
1265 処分の取消しの訴えを提起して当該処分の効力を争うことがで
1266 きなくなるとともに,
1267 国家賠償請求訴訟を提起して当該処分の違法性を主張することもできな
1268 くなる。
1269
1270 [44]
1271 エ.訴えの変更がされた場合における出訴期間の遵守の有無は,
1272 特別の規定のない限り,
1273 変更前
1274 後の請求の間に訴訟物の同一性が認められるとき,
1275 又は両者の間に存する関係から,
1276 変更後の
1277 新請求に係る訴えを当初の訴えの提起の時に提起されたものと同視し,
1278 出訴期間の遵守におい
1279 て欠けるところがないと解すべき特段の事情があるときを除き,
1280 訴えの変更の時を基準として
1281 判断される。
1282
1283 [45]
1284 〔第21問〕(配点:3)
1285 義務付けの訴え及び差止めの訴えに関する次のアからエまでの各記述について,
1286 法令又は最高裁
1287 判所の判例に照らし,
1288 それぞれ正しい場合には1を,
1289 誤っている場合には2を選びなさい。
1290
1291 (解答
1292 欄は,
1293 アからエの順に[46]から[49])
1294 ア.法令に基づく許可の申請を却下した処分の取消しを求める訴えとその許可の義務付けを求め
1295 る訴えが併合提起されている場合において,
1296 前者の処分の取消しの訴えにつき請求が棄却され
1297 る場合には,
1298 後者の義務付けの訴えも請求が棄却される。
1299
1300 [46]
1301 イ.差止めの訴えにつき,
1302 行政事件訴訟法の定める訴訟要件である「重大な損害を生ずるおそれ」
1303 があると認められるためには,
1304 処分がされることにより生ずるおそれのある損害が,
1305 処分がさ
1306 れた後に取消訴訟等を提起して執行停止の決定を受けることなどにより救済を受けることが容
1307 易ではなく困難なものであるというだけでは足りず,
1308 処分がされる前に差止めを命ずる方法に
1309 よるのでなければ救済を受けることが不可能なものである場合に限られる。
1310
1311 [47]
1312 ウ.訴訟要件を充足して適法に提起された処分の義務付けの訴えに係る請求が認容されるために
1313 は,
1314 行政庁がその処分をすべきであることがその処分の根拠となる法令の規定から明らかであ
1315 ると認められるか,
1316 又はその処分をしないことがその裁量権の範囲を超え若しくはその濫用と
1317 なることが明らかであると認められることを要する。
1318
1319 [48]
1320 エ.差止めの訴えにつき,
1321 他のより適切な訴訟類型の訴えが適法に併合提起されている場合には,
1322
1323 当該事案においては後者の訴えに係る請求を棄却すべき場合であっても,
1324 行政事件訴訟法が訴
1325 訟要件を欠く場合として定める「その損害を避けるため他に適当な方法があるとき」に当たる
1326 ため,
1327 当該差止めの訴えは不適法な訴えとして却下される。
1328
1329 [49]
1330
1331 - 11 -
1332
1333 〔第22問〕(配点:3)
1334 国家賠償法に関する次のアからエまでの各記述について,
1335 法令又は最高裁判所の判例に照らし,
1336
1337 それぞれ正しい場合には1を,
1338 誤っている場合には2を選びなさい。
1339
1340 (解答欄は,
1341 アからエの順に
1342 [50]から[53])
1343 ア.国又は公共団体の公務員による規制権限の不行使は,
1344 その権限を定めた法令の趣旨,
1345 目的や,
1346
1347 その権限の性質等に照らし,
1348 具体的事情の下において,
1349 その不行使が許容される限度を逸脱し
1350 て著しく合理性を欠くと認められるときは,
1351 その不行使により被害を受けた者との関係におい
1352 て,
1353 国家賠償法第1条第1項の適用上違法となる。
1354
1355 [50]
1356 イ.国家賠償法第1条は,
1357 加害行為が公務員の故意又は重過失による場合には,
1358 被害者が当該公
1359 務員個人に対して賠償請求することを妨げない趣旨である。
1360
1361 [51]
1362 ウ.道路の設置又は管理の瑕疵に基づく国又は公共団体の賠償責任については,
1363 過失の存在を必
1364 要としないから,
1365 道路の安全性が欠如していたために事故が発生した場合,
1366 道路管理者が道路
1367 を安全な状態に保つことが可能であったか否かにかかわらず,
1368 賠償責任を免れない。
1369
1370 [52]
1371 エ.河川の管理についての瑕疵の有無は,
1372 河川管理における財政的,
1373 技術的及び社会的諸制約
1374 の下での同種・同規模の河川の管理の一般的水準及び社会通念に照らして是認し得る安全性
1375 を備えていると認められるか否かを基準として判断される。
1376
1377 [53]
1378 〔第23問〕(配点:2)
1379 国家賠償と損失補償に関する教員と学生の対話中の次のアからウまでの【
1380
1381 】内の各記述につい
1382
1383 て,
1384 法令又は最高裁判所の判例に照らし,
1385 正しいものに○,
1386 誤っているものに×を付した場合の組
1387 合せを,
1388 後記1から8までの中から選びなさい。
1389
1390 (解答欄は,
1391 [54])
1392 教員:今日は損失補償と国家賠償の違いについて考えてみましょう。
1393
1394 国家賠償と比べた損失補償
1395 の特徴は何でしょうか。
1396
1397
1398 学生:一つ目の特徴としては,
1399 損失補償について定めた一般法は存在しないということです。
1400
1401
1402 (ア)【個別法に損失補償を認める規定が存在しない場合には,
1403 裁判を提起して損失補償を
1404 求めることはできないと解されています。
1405
1406
1407 教員:なるほど。
1408
1409 では,
1410 その他の特徴は何でしょうか。
1411
1412
1413 学生:損失補償は,
1414 適法な公権力の行使により特別の犠牲が生じた場合に,
1415 公平負担の見地から
1416 認められるものですので,
1417 公権力の行使が適法であることが前提とされています。
1418
1419
1420 教員:そこでいう特別の犠牲とは,
1421 財産上の損害に限られるのでしょうか。
1422
1423
1424 学生:難しい問題ですが,
1425 (イ)【予防接種による副作用被害が問題となった事案では,
1426 生命や身
1427 体に対する損害であっても損失補償の対象になり得ると主張されました。
1428
1429 しかし,
1430 このよう
1431 な損失補償による救済を明示的に認めた最高裁判所の判例はありません。
1432
1433
1434 教員:それでは,
1435 最後の質問ですが,
1436 損失補償が認められる場合に,
1437 その補償はどの程度の額で
1438 なければならないのでしょうか。
1439
1440
1441 学生:はい,
1442 損失補償に際しては「正当な補償」が必要であると解されています。
1443
1444 ただ,
1445 (ウ)【第
1446 二次世界大戦後の農地改革をめぐる最高裁判所の判例では,
1447 この「正当な補償」の額は,
1448
1449 の当時の経済状態において成立すると考えられる価格と完全に一致することを要しないとさ
1450 れました。
1451
1452
1453 1.ア〇
1454
1455 イ〇
1456
1457 ウ○
1458
1459 2.ア〇
1460
1461 イ〇
1462
1463 ウ×
1464
1465 3.ア〇
1466
1467 イ×
1468
1469 ウ○
1470
1471 4.ア〇
1472
1473 イ×
1474
1475 ウ×
1476
1477 5.ア×
1478
1479 イ〇
1480
1481 ウ○
1482
1483 6.ア×
1484
1485 イ〇
1486
1487 ウ×
1488
1489 7.ア×
1490
1491 イ×
1492
1493 ウ○
1494
1495 8.ア×
1496
1497 イ×
1498
1499 ウ×
1500
1501 - 12 -
1502
1503 〔第24問〕(配点:2)
1504 行政庁の権限の委任及び専決に関する次のアからウまでの各記述について,
1505 法令又は最高裁判所
1506 の判例に照らし,
1507 正しいものに○,
1508 誤っているものに×を付した場合の組合せを,
1509 後記1から8ま
1510 での中から選びなさい。
1511
1512 (解答欄は,
1513 [55])
1514 ア.行政庁が他の行政機関に法律に基づく処分の権限を委任することは,
1515 法律の根拠がなければ
1516 行うことができないが,
1517 行政庁がその権限に属する行為を他の行政機関に専決させることは,
1518
1519 法律の根拠がなくても行うことができる。
1520
1521
1522 イ.行政庁Aの有する処分の権限が行政機関Bに委任された場合,
1523 当該処分はBの名で行われ,
1524
1525 Bが当該処分をした行政庁となる。
1526
1527
1528 ウ.行政庁Aの権限とされている処分を行政機関Bが専決により行う場合,
1529 当該処分はAの名で
1530 行われ,
1531 Aが当該処分をした行政庁となる。
1532
1533
1534 1.ア〇
1535
1536 イ〇
1537
1538 ウ○
1539
1540 2.ア〇
1541
1542 イ〇
1543
1544 ウ×
1545
1546 3.ア〇
1547
1548 イ×
1549
1550 ウ○
1551
1552 4.ア〇
1553
1554 イ×
1555
1556 ウ×
1557
1558 5.ア×
1559
1560 イ〇
1561
1562 ウ○
1563
1564 6.ア×
1565
1566 イ〇
1567
1568 ウ×
1569
1570 7.ア×
1571
1572 イ×
1573
1574 ウ○
1575
1576 8.ア×
1577
1578 イ×
1579
1580 ウ×
1581
1582 - 13 -
1583
1584