1 短答式試験問題集[憲法]
2
3 - 1 -
4
5 [憲法]
6 〔第1問〕(配点:3)
7 外国人の人権に関する次のアからウまでの各記述について,
8 bの見解がaの見解の根拠となって
9 いる場合には1を,
10 そうでない場合には2を選びなさい。
11
12 (解答欄は,
13 アからウの順に[No.1]か
14 ら[No.3])
15 ア.a.国は,
16 在留期間中の憲法の基本的人権の保障を受ける行為を在留期間の更新の際に消極
17 的な事情としてしんしゃくすることができる。
18
19
20 b.外国人に対する憲法の基本的人権の保障は,
21 外国人在留制度の枠内で与えられているに
22 すぎない。
23
24 [No.1]
25 イ.a.憲法第93条第2項の「住民」と,
26 憲法第15条第1項の「国民」とは統一的に理解さ
27 れるべきであり,
28 憲法第93条第2項の「住民」は,
29 日本「国民」であることがその前提
30 となっている。
31
32
33 b.地方公共団体の政治・行政は,
34 国の政治・行政と互いに関連しており,
35 地方公共団体が
36 国の事務を処理することもある。
37
38 [No.2]
39 ウ.a.憲法第22条第2項は,
40 「何人も」との文言を用いているため,
41 国籍離脱の自由は,
42
43 が国に在留する外国人にもその保障が及ぶ。
44
45
46 b.憲法による基本的人権の保障は,
47 権利の性質上日本国民のみをその対象としていると解
48 されるものを除き,
49 我が国に在留する外国人に対しても等しく及ぶ。
50
51 [No.3]
52 〔第2問〕(配点:2)
53 インターネット検索事業者に対し,
54 自らの逮捕歴に関し検索結果として表示される情報の削除を
55 求めることの可否について判断した最高裁判所の決定(最高裁判所平成29年1月31日第三小法
56 廷決定,
57 民集71巻1号63頁)に関する次のアからウまでの各記述について,
58 正しいものには○,
59
60 誤っているものには×を付した場合の組合せを,
61 後記1から8までの中から選びなさい。
62
63 (解答欄
64 は,
65 [No.4])
66 ア.この決定は,
67 個人のプライバシーに属する事実をみだりに公表されない利益が法的保護の対
68 象となるとした上,
69 過去に犯した罪の逮捕歴に係る事実は個人のプライバシーに属する事実に
70 当たるものと判断した。
71
72
73 イ.この決定は,
74 検索事業者の行う情報の収集,
75 整理及び提供がプログラムにより自動的に行わ
76 れることから,
77 検索事業者が検索結果を表示することは,
78 インターネット上の情報を媒介して
79 いるにすぎず,
80 検索事業者自身による表現行為とはいえないとした。
81
82
83 ウ.この決定は,
84 プライバシーに属する事実を公表されない法的利益と,
85 URL等の情報を検索
86 結果として提供する理由に関する諸事情を比較衡量し,
87 前者の法的利益が優越することが明ら
88 かな場合には,
89 その情報の削除を求めることができるという判断の枠組を示した。
90
91
92 1.ア○
93
94 イ○
95
96 ウ○
97
98 2.ア○
99
100 イ○
101
102 ウ×
103
104 3.ア○
105
106 イ×
107
108 ウ○
109
110 4.ア○
111
112 イ×
113
114 ウ×
115
116 5.ア×
117
118 イ○
119
120 ウ○
121
122 6.ア×
123
124 イ○
125
126 ウ×
127
128 7.ア×
129
130 イ×
131
132 ウ○
133
134 8.ア×
135
136 イ×
137
138 ウ×
139
140 - 2 -
141
142 〔第3問〕(配点:3)
143 選挙人の投票価値の平等に関する次のアからウまでの各記述について,
144 bの見解がaの見解の根
145 拠となっている場合には1を,
146 そうでない場合には2を選びなさい。
147
148 (解答欄は,
149 アからウの順に
150 [bT]から[bV])
151 ア.a.衆議院議員選挙においては,
152 各選挙区間の議員1人当たりの有権者数の比率の較差が1
153 対1を超えることは,
154 憲法上正当化されない。
155
156
157 b.投票価値の平等は,
158 国民の意思を公正かつ効果的に代表するために国会が正当に考慮す
159 ることのできる他の政策的な目的との関連において,
160 調和的に実現されるべきである。
161
162
163 [bT]
164 イ.a.参議院議員選挙においては,
165 二院制の下,
166 地域代表の性質を有するという参議院の特殊
167 性により,
168 投票価値の平等の要請が後退するのもやむを得ない。
169
170
171 b.参議院は,
172 国権の最高機関として適切に民意を国政に反映する義務を負っており,
173 衆参
174 両院の選挙制度は同質的とされるべきである。
175
176 [bU]
177 ウ.a.地方議会議員選挙においては,
178 当該地方公共団体の住民が,
179 選挙権行使の資格だけでな
180 く,
181 投票価値においても平等に取り扱われるべきである。
182
183
184 b.憲法第14条第1項に定める法の下の平等は,
185 選挙権に関しては,
186 国民は全て政治的価
187 値において平等であるべきとする徹底した平等化を志向するものである。
188
189 [bV]
190 〔第4問〕(配点:2)
191 思想・良心の自由に関する次のアからウまでの各記述について,
192 最高裁判所の判例の趣旨に照ら
193 して,
194 正しいものには〇,
195 誤っているものには×を付した場合の組合せを,
196 後記1から8までの中
197 から選びなさい。
198
199 (解答欄は,
200 [No.8])
201 ア.企業内においても労働者の思想,
202 信条等の精神的自由は十分尊重されるべきであることに鑑
203 みると,
204 企業がその労働者に対して特定政党への所属の有無を確認するだけでなく,
205 当該政党
206 に所属しない旨の書面を要求する行為は,
207 それが企業秘密の漏えいという企業秩序違反行為に
208 関する調査の一環として行われたとしても,
209 労働者の思想・信条の自由に対する直接的制約で
210 あるから,
211 その経緯や調査方法の相当性にかかわらず,
212 違法性が認められる。
213
214
215 イ.公立学校の卒業式等の式典においてその教員に国旗掲揚の下での国歌斉唱の際に起立斉唱を
216 求めることは,
217 慣例上の儀礼的な所作を求めるものではあるが,
218 自らの歴史観ないし世界観と
219 の関係で国歌や国旗に対する敬意の表明には応じ難いと考える者がこれらに対する敬意の表明
220 の要素を含む行為を求められることは,
221 その者の歴史観ないし世界観に由来する行動とは異な
222 る外部的行動を求められることになり,
223 その限りにおいて思想及び良心の自由についての間接
224 的な制約となる面がある。
225
226
227 ウ.政治団体への寄付が強制加入団体である税理士会の目的の範囲内かどうかを判断するに当た
228 っては,
229 会員の思想・信条の自由との関係で,
230 その会員には様々の思想・信条及び主義・主張
231 を有する者が存在することが当然に予定されていること,
232 政治団体に寄付するかどうかは選挙
233 における投票の自由と表裏をなすものとして会員各人が個人的な政治的思想,
234 見解,
235 判断等に
236 基づいて自主的に決定すべき事柄であることなどを考慮することが必要である。
237
238
239 1.ア〇
240
241 イ〇
242
243 ウ〇
244
245 2.ア〇
246
247 イ〇
248
249 ウ×
250
251 3.ア〇
252
253 イ×
254
255 ウ〇
256
257 4.ア〇
258
259 イ×
260
261 ウ×
262
263 5.ア×
264
265 イ〇
266
267 ウ〇
268
269 6.ア×
270
271 イ〇
272
273 ウ×
274
275 7.ア×
276
277 イ×
278
279 ウ〇
280
281 8.ア×
282
283 イ×
284
285 ウ×
286
287 - 3 -
288
289 〔第5問〕(配点:2)
290 政教分離原則に関する次のアからウまでの各記述について,
291 最高裁判所の判例の趣旨に照らして,
292
293 正しいものには○,
294 誤っているものには×を付した場合の組合せを,
295 後記1から8までの中から選
296 びなさい。
297
298 (解答欄は,
299 [No.9])
300 ア.政教分離原則に基づく憲法の諸規定は,
301 我が国における宗教事情の下で信教の自由を確実に
302 実現するためには,
303 単に信教の自由を無条件に保障するのみでは足りず,
304 国家といかなる宗教
305 との結び付きをも排除する必要性が大きかったことから設けられたものであり,
306 国家と宗教と
307 の完全な分離を理想とし,
308 国家の非宗教性ないし宗教的中立性を確保しようとしたものである。
309
310
311 イ.憲法第20条第3項の禁止する「宗教的活動」とは,
312 国及びその機関と宗教とのかかわり合
313 いが相当とされる限度を超え,
314 当該行為の目的が宗教的意義を持ち,
315 その効果が宗教に対する
316 援助,
317 助長,
318 促進又は圧迫,
319 干渉等になるような行為をいうのであり,
320 靖国神社の祭礼に際し,
321
322 知事が玉串料として公金を支出して奉納した行為は,
323 たとえそれが戦没者の慰霊及びその遺族
324 の慰謝を直接の目的としてされたものであったとしても,
325 これに該当する。
326
327
328 ウ.天皇の即位に伴って行われる皇室の儀式である大嘗祭に際し,
329 知事が公費で出張した上,
330
331 れに参列し拝礼した行為は,
332 地方公共団体の長という公職にある者の社会的儀礼として,
333 日本
334 国及び日本国民統合の象徴である天皇の即位に祝意を表する目的で行われたものにすぎず,
335
336 教とかかわり合いのある行為とはいえないから,
337 憲法第20条第3項の禁止する「宗教的活
338 動」には該当しない。
339
340
341 1.ア○
342
343 イ○
344
345 ウ○
346
347 2.ア○
348
349 イ○
350
351 ウ×
352
353 3.ア○
354
355 イ×
356
357 ウ○
358
359 4.ア○
360
361 イ×
362
363 ウ×
364
365 5.ア×
366
367 イ○
368
369 ウ○
370
371 6.ア×
372
373 イ○
374
375 ウ×
376
377 7.ア×
378
379 イ×
380
381 ウ○
382
383 8.ア×
384
385 イ×
386
387 ウ×
388
389 〔第6問〕(配点:3)
390 知る権利に関する次のアからウまでの各記述について,
391 bの見解がaの見解の根拠となっている
392 場合には1を,
393 そうでない場合には2を選びなさい。
394
395 (解答欄は,
396 アからウの順に[No.10]から
397 [No.12])
398 ア.a.マス・メディアの報道に対して反論記事の掲載等を求める権利は,
399 憲法第21条第1項
400 が保障する表現の自由に含まれる知る権利の一局面であり,
401 同項を直接の根拠として認め
402 られる。
403
404
405 b.インターネットの普及によって双方向的な情報流通が可能となり,
406 誰もが自ら情報の発
407 信者となることが容易になった。
408
409 [No.10]
410 イ.a.日本放送協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者に受信契約の締結を
411 強制する放送法の規定は,
412 憲法第21条第1項の保障する情報摂取の自由を制限するもの
413 であり,
414 その合憲性は厳格に審査される必要がある。
415
416
417 b.国民の知る権利を実現するためにいかなる放送制度を採用するかは立法裁量の問題であ
418 る。
419
420 [No.11]
421 ウ.a.児童買春その他の犯罪から児童を保護すること等の目的のため,
422 電子掲示板の運営者に
423 届出義務を課した上,
424 一定の書き込みに関する削除義務を課すことは,
425 憲法第21条第1
426 項に違反する。
427
428
429 b.インターネット上において表現の場を提供する行為は知る権利に資するものとして,
430
431 法第21条第1項の保障を受ける。
432
433 [No.12]
434
435 - 4 -
436
437 〔第7問〕(配点:3)
438 憲法第23条に関する次のアからウまでの各記述について,
439 それぞれ正しい場合には1を,
440 誤っ
441 ている場合には2を選びなさい。
442
443 (解答欄は,
444 アからウの順に[No.13]から[No.15])
445 ア.憲法第23条は,
446 学問研究に関する外部からの干渉を許さない趣旨であるから,
447 先端技術分
448 野においても,
449 研究活動の内容や方法等に対する制限は学会の自主規制等に委ねるべきであり,
450
451 法律によって制約することは許されない。
452
453 [No.13]
454 イ.判例によれば,
455 普通教育においては,
456 児童生徒には大学の学生のような批判能力がなく,
457
458 校や教師を選択する余地も乏しいことなどから,
459 憲法第23条によっても,
460 普通教育における
461 教師に完全な教授の自由は認められない。
462
463 [No.14]
464 ウ.大学の自治は,
465 大学における研究教育の自由を制度的に保障するために憲法第23条によっ
466 て保障されていると解されるから,
467 教授の任免や施設の管理等,
468 研究教育の内容に直接関係し
469 ない事項については,
470 大学の自治権は及ばない。
471
472 [No.15]
473 〔第8問〕(配点:2)
474 財産権に関する次のアからウまでの各記述について,
475 最高裁判所の判例の趣旨に照らして,
476 正し
477 いものには○,
478 誤っているものには×を付した場合の組合せを,
479 後記1から8までの中から選びな
480 さい。
481
482 (解答欄は,
483 [No.16])
484 ア.憲法第29条は,
485 私有財産制度を制度として保障するものであり,
486 国民の個々の財産権につ
487 き基本的人権として保障するものではない。
488
489
490 イ.法律で一旦定められた財産権の内容を事後の法律で変更しても,
491 それが公共の福祉に適合す
492 るようにされたものである限り,
493 違憲とはいえない。
494
495
496 ウ.憲法第29条第3項の「公共のために用ひる」には,
497 道路,
498 ダム等の公共事業のために財産
499 を収用する場合だけでなく,
500 特定の個人が受益者となる場合も含まれることがある。
501
502
503 1.ア○
504
505 イ○
506
507 ウ○
508
509 2.ア○
510
511 イ○
512
513 ウ×
514
515 3.ア○
516
517 イ×
518
519 ウ○
520
521 4.ア○
522
523 イ×
524
525 ウ×
526
527 5.ア×
528
529 イ○
530
531 ウ○
532
533 6.ア×
534
535 イ○
536
537 ウ×
538
539 7.ア×
540
541 イ×
542
543 ウ○
544
545 8.ア×
546
547 イ×
548
549 ウ×
550
551 - 5 -
552
553 〔第9問〕(配点:2)
554 生存権とこれを具体化した法制度に関する次のアからウまでの各記述について,
555 最高裁判所の判
556 例の趣旨に照らして,
557 正しいものには○,
558 誤っているものには×を付した場合の組合せを,
559 後記1
560 から8までの中から選びなさい。
561
562 (解答欄は,
563 [No.17])
564 ア.憲法第25条の規定の趣旨に応えて具体的にどのような立法措置を講ずるかの選択決定は,
565
566 立法府の広い裁量に委ねられているが,
567 何ら合理的理由のない不当な差別的取扱いや,
568 個人の
569 尊厳を毀損するような内容の定めがあれば,
570 憲法第14条及び第13条違反の問題を生じるこ
571 とがある。
572
573
574 イ.「健康で文化的な最低限度の生活」は,
575 抽象的かつ相対的な概念であって,
576 その具体的内容
577 は,
578 その時々における経済的・社会的条件,
579 一般的な国民生活の状況等との相関関係において
580 判断決定されるべきものであるが,
581 老齢加算を廃止する保護基準の改定については,
582 不利益変
583 更であることに鑑み,
584 厚生労働大臣に専門技術的かつ政策的見地からの広範な裁量権は認めら
585 れない。
586
587
588 ウ.障害基礎年金の受給に関し保険料の拠出に関する要件を緩和するかどうかは国の財政事情等
589 にも密接に関連する事項であるが,
590 保険料負担能力のない20歳以上60歳未満の者のうち2
591 0歳以上の学生とそれ以外の者との間に障害基礎年金の受給に関し差異が生じた場合,
592 その合
593 憲性については,
594 憲法第25条及び第14条の趣旨に照らし,
595 慎重に検討する必要がある。
596
597
598 1.ア○
599
600 イ○
601
602 ウ○
603
604 2.ア○
605
606 イ○
607
608 ウ×
609
610 3.ア○
611
612 イ×
613
614 ウ○
615
616 4.ア○
617
618 イ×
619
620 ウ×
621
622 5.ア×
623
624 イ○
625
626 ウ○
627
628 6.ア×
629
630 イ○
631
632 ウ×
633
634 7.ア×
635
636 イ×
637
638 ウ○
639
640 8.ア×
641
642 イ×
643
644 ウ×
645
646 〔第10問〕(配点:3)
647 裁判を受ける権利に関する次のアからウまでの各記述について,
648 最高裁判所の判例の趣旨に照ら
649 して,
650 それぞれ正しい場合には1を,
651 誤っている場合には2を選びなさい。
652
653 (解答欄は,
654 アからウ
655 の順に[No.18]から[No.20])
656 ア.大日本帝国憲法で「法律ニ定メタル裁判官ノ裁判」を受ける権利が保障されていたのに対し,
657
658 日本国憲法第32条が保障するのは「裁判所において裁判を受ける権利」であることを踏まえ
659 れば,
660 憲法上国民の司法参加がおよそ禁じられていると解すべき理由はない。
661
662 [No.18]
663 イ.性質上純然たる訴訟事件の裁判が,
664 憲法第82条が定める例外に当たらないにもかかわらず,
665
666 公開の法廷における対審及び判決によらず非公開でなされた場合には,
667 裁判の公開を定めた憲
668 法第82条に違反するが,
669 裁判を受ける権利を保障する憲法第32条に違反することはない。
670
671
672 [No.19]
673 ウ.憲法第32条は,
674 訴訟の当事者が訴訟の目的である権利関係について裁判所の判断を求める
675 法律上の利益を有することを前提として,
676 そのような訴訟について本案の裁判を受ける権利を
677 保障したものであって,
678 その利益の有無にかかわらず常に本案につき裁判を受ける権利を保障
679 したものではない。
680
681 [No.20]
682
683 - 6 -
684
685 〔第11問〕(配点:2)
686 主権に関する次のアからエまでの各記述について,
687 国政に関する最高の決定権という意味で主権
688 の概念を用いたものの組合せを,
689 後記1から6までの中から選びなさい。
690
691 (解答欄は,
692 [No.21])
693 ア.「日本国ノ主権ハ本州,
694 北海道,
695 九州及四国並ニ吾等ノ決定スル諸小島ニ局限セラルベシ」
696 (ポツダム宣言第8項)というときの「主権」
697 イ.「日本国民は,
698 (中略)ここに主権が国民に存することを宣言し,
699 この憲法を確定する。
700
701 」(憲
702 法前文第1項)というときの「主権」
703 ウ.「政治道徳の法則は,
704 普遍的なものであり,
705 この法則に従ふことは,
706 自国の主権を維持し,
707
708 他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
709
710 」(憲法前文第3項)というときの
711 「主権」
712 エ.「天皇は,
713 日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて,
714 この地位は,
715 主権の存する日
716 本国民の総意に基く。
717
718 」(憲法第1条)というときの「主権」
719 1.アとイ
720
721 2.アとウ
722
723 3.アとエ
724
725 4.イとウ
726
727 5.イとエ
728
729 6.ウとエ
730
731 〔第12問〕(配点:3)
732 天皇が国会の開会式に出席して述べる「おことば」の憲法上の位置付けに関する次のアからウま
733 での各記述について,
734 bの見解がaの見解の根拠となっている場合には1を,
735 そうでない場合には
736 2を選びなさい。
737
738 (解答欄は,
739 アからウの順に[No.22]から[No.24])
740 ア.a.天皇は象徴であり,
741 「おことば」を述べることは象徴としての行為である。
742
743
744 b.象徴という言葉は社会心理的な意味を有するものであり,
745 天皇を象徴と定めた憲法の規
746 定から法的効果を導くことはできない。
747
748 [No.22]
749 イ.a.天皇は公人であり,
750 「おことば」を述べることは公人としての行為である。
751
752
753 b.天皇の行為は限定するべきであり,
754 天皇の行為には,
755 憲法が定める国事行為と私的行為
756 の二つしかないと考えるべきである。
757
758 [No.23]
759 ウ.a.天皇は憲法が列挙する国事行為を行い,
760 「おことば」を述べることは「儀式を行ふこ
761 と」(憲法第7条第10号)に含まれる。
762
763
764 b.天皇が自ら儀式を主宰する場合だけでなく,
765 式に参列して儀式的・儀礼的行為を行うこ
766 とも「儀式を行ふこと」と解釈することができる。
767
768 [No.24]
769
770 - 7 -
771
772 〔第13問〕(配点:2)
773 選挙権及び選挙制度に関する次のアからウまでの各記述について,
774 正しいものには○,
775 誤ってい
776 るものには×を付した場合の組合せを,
777 後記1から8までの中から選びなさい。
778
779 (解答欄は,
780 [No.
781 25])
782 ア.選挙権の法的性格について,
783 国政への参加を国民に保障する権利という面のみを有すると考
784 える見解に立っても,
785 かかる権利であると同時に選挙人としての地位に基づいて公務員の選挙
786 に関与する公務という側面も併せ有すると考える見解に立っても,
787 選挙犯罪による被処罰者の
788 選挙権及び被選挙権の停止を定める公職選挙法の規定が,
789 憲法第14条及び第44条ただし書
790 に違反する差別的待遇ではないと解することは可能である。
791
792
793 イ.判例は,
794 平成10年の改正前の公職選挙法が在外日本国民の選挙権を全く認めていなかった
795 ことは憲法第15条第1項,
796 第3項,
797 第43条第1項等に違反すると解し,
798 さらに,
799 同改正後
800 の公職選挙法附則の規定が,
801 当分の間,
802 在外選挙制度の対象を比例代表選出議員の選挙に限定
803 したことについても,
804 同改正当時,
805 比例代表選出議員の選挙についてだけ在外国民の投票を認
806 めることとしたのには全く理由がなく,
807 上記憲法各条項に違反すると解している。
808
809
810 ウ.判例は,
811 政見放送が民主政治の根幹をなす政治上の表現の自由に基づくものであり,
812 選挙運
813 動の一つの重要な手段である一方,
814 公職選挙法の規定によって禁じられた政見放送としての品
815 位を損なう言動をした場合の責任は,
816 事後的に候補者自身に負わせれば足りることを根拠とし
817 て,
818 放送事業者が政見放送において用いられた差別的用語を削除した行為を憲法第21条第1
819 項に違反すると解している。
820
821
822 1.ア○
823
824 イ○
825
826 ウ○
827
828 2.ア○
829
830 イ○
831
832 ウ×
833
834 3.ア○
835
836 イ×
837
838 ウ○
839
840 4.ア○
841
842 イ×
843
844 ウ×
845
846 5.ア×
847
848 イ○
849
850 ウ○
851
852 6.ア×
853
854 イ○
855
856 ウ×
857
858 7.ア×
859
860 イ×
861
862 ウ○
863
864 8.ア×
865
866 イ×
867
868 ウ×
869
870 〔第14問〕(配点:3)
871 憲法第41条に関する次のアからウまでの各記述について,
872 それぞれ正しい場合には1を,
873 誤っ
874 ている場合には2を選びなさい。
875
876 (解答欄は,
877 アからウの順に[No.26]から[No.28])
878 ア.憲法第41条の「国権の最高機関」につき,
879 国政全般を統括する機関であるとの見解に立た
880 ないとしても,
881 どの国家機関に帰属するのか不明確な権能については国会に属するものと推定
882 することは可能である。
883
884 [No.26]
885 イ.憲法第41条の「立法」につき,
886 実質的意味の立法を意味しているとの見解に立つと,
887 国民
888 の権利を直接に制限し,
889 義務を課す法規範についてのみ法律で定めれば足り,
890 行政各部の組織
891 の根本部分について法律で定めてはならないこととなる。
892
893 [No.27]
894 ウ.憲法第41条の「唯一の立法機関」につき,
895 内閣の法律案提出権を肯定する見解に立つと,
896
897 法律案の提出は立法に不可欠の要素であるが,
898 立法そのものではなく,
899 その準備行為であって,
900
901 国会が独占しなければならないものではないと解することとなる。
902
903 [No.28]
904
905 - 8 -
906
907 〔第15問〕(配点:3)
908 内閣総理大臣による国務大臣の任命及び罷免に関する次のアからウまでの各記述について,
909 それ
910 ぞれ正しい場合には1を,
911 誤っている場合には2を選びなさい。
912
913 (解答欄は,
914 アからウの順に[No.
915 29]から[No.31])
916 ア.内閣総理大臣は国会議員以外の者を国務大臣に任命することができるが,
917 国務大臣の過半数
918 は国会議員の中から選ばなければならない。
919
920 [No.29]
921 イ.内閣総理大臣による国務大臣の任命には天皇の認証が必要であるが,
922 内閣はこの認証に対す
923 る助言と承認を拒むことができない。
924
925 [No.30]
926 ウ.内閣総理大臣は任意に国務大臣を罷免することができるが,
927 その効力発生には天皇の認証が
928 必要である。
929
930 [No.31]
931 〔第16問〕(配点:3)
932 違憲判断の方法に関する次のアからウまでの各記述について,
933 それぞれ正しい場合には1を,
934
935 っている場合には2を選びなさい。
936
937 (解答欄は,
938 アからウの順に[No.32]から[No.34])
939 ア.最高裁判所は,
940 公務員による政党機関誌の配布が国家公務員法違反に問われた堀越事件(最
941 高裁判所平成24年12月7日第二小法廷判決,
942 刑集66巻12号1337頁)において,
943
944 告人の配布行為には公務員の職務の遂行の政治的中立性を損なうおそれが実質的に認められず,
945
946 当該配布行為に罰則規定が適用される限りにおいて憲法第21条第1項及び第31条に違反す
947 ると判示した。
948
949 [No.32]
950 イ.最高裁判所は,
951 市有地を無償で神社施設の敷地利用に供していた行為が政教分離原則に違反
952 するかが問われた空知太神社訴訟(最高裁判所平成22年1月20日大法廷判決,
953 民集64巻
954 1号1頁)において,
955 同じ市による別の神社敷地の譲与行為に対する合憲判断と異なり,
956 当該
957 事案における敷地利用提供行為については憲法第89条及び第20条第1項後段に違反すると
958 判示した。
959
960 [No.33]
961 ウ.最高裁判所は,
962 郵便法の損害賠償責任免除・制限規定が憲法第17条に違反するかが問われ
963 た訴訟(最高裁判所平成14年9月11日大法廷判決,
964 民集56巻7号1439頁)において,
965
966 当該事案では郵便業務従事者の重過失により損害が生じており,
967 郵便法はそのような場合にま
968 で賠償責任の免除・制限を予定するものではないので,
969 郵便法の上記規定が当該事案に適用さ
970 れる限りにおいて憲法第17条に違反すると判示した。
971
972 [No.34]
973
974 - 9 -
975
976 〔第17問〕(配点:2)
977 地方自治に関する次のアからウまでの各記述について,
978 正しいものには○,
979 誤っているものには
980 ×を付した場合の組合せを,
981 後記1から8までの中から選びなさい。
982
983 (解答欄は,
984 [No.35])
985 ア.一の地方公共団体のみに適用される特別法の制定に当たっては,
986 国による地方自治権の侵害
987 を防止するとともに,
988 地方公共団体の個性の尊重及び地方行政における民意の尊重のため,
989
990 法第95条により,
991 当該地方公共団体の住民の投票においてその過半数を得ることが要求され
992 ているが,
993 これまでに同条に基づく手続が実際にとられた例はない。
994
995
996 イ.判例によれば,
997 憲法第84条に規定する租税法律主義の下では,
998 地方公共団体が国とは別途
999 に課税権の主体となることは憲法上予定されておらず,
1000 地方公共団体が条例により租税を賦課
1001 する場合には,
1002 租税の税目,
1003 課税客体,
1004 課税標準,
1005 税率等の事項について,
1006 法律で定められた
1007 具体的な準則に基づかなければならない。
1008
1009
1010 ウ.判例は,
1011 ある事項について国の法令中に明文の規定がない場合でも,
1012 当該法令全体からみて,
1013
1014 規定の欠如が当該事項についていかなる規制をも施すことなく放置すべきものとする趣旨であ
1015 ると解されるときは,
1016 当該事項について条例で規律することが法令違反になり得るとしている。
1017
1018
1019 1.ア○
1020
1021 イ○
1022
1023 ウ○
1024
1025 2.ア○
1026
1027 イ○
1028
1029 ウ×
1030
1031 3.ア○
1032
1033 イ×
1034
1035 ウ○
1036
1037 4.ア○
1038
1039 イ×
1040
1041 ウ×
1042
1043 5.ア×
1044
1045 イ○
1046
1047 ウ○
1048
1049 6.ア×
1050
1051 イ○
1052
1053 ウ×
1054
1055 7.ア×
1056
1057 イ×
1058
1059 ウ○
1060
1061 8.ア×
1062
1063 イ×
1064
1065 ウ×
1066
1067 〔第18問〕(配点:2)
1068 条約に関する次のアからウまでの各記述について,
1069 正しいものには○,
1070 誤っているものには×を
1071 付した場合の組合せを,
1072 後記1から8までの中から選びなさい。
1073
1074 (解答欄は,
1075 [No.36])
1076 ア.条約締結の国会承認については,
1077 衆議院の優越が認められており,
1078 条約承認の議案は,
1079 先に
1080 衆議院に提出しなければならない。
1081
1082
1083 イ.条約を締結する権限は内閣にあるが,
1084 批准を要する条約についての批准書の認証は天皇の国
1085 事行為である。
1086
1087
1088 ウ.条約は,
1089 国会による承認及び内閣による締結の後,
1090 天皇が国事行為としてこれを公布するこ
1091 とによって有効に成立する。
1092
1093
1094 1.ア○
1095
1096 イ○
1097
1098 ウ○
1099
1100 2.ア○
1101
1102 イ○
1103
1104 ウ×
1105
1106 3.ア○
1107
1108 イ×
1109
1110 ウ○
1111
1112 4.ア○
1113
1114 イ×
1115
1116 ウ×
1117
1118 5.ア×
1119
1120 イ○
1121
1122 ウ○
1123
1124 6.ア×
1125
1126 イ○
1127
1128 ウ×
1129
1130 7.ア×
1131
1132 イ×
1133
1134 ウ○
1135
1136 8.ア×
1137
1138 イ×
1139
1140 ウ×
1141
1142 - 10 -
1143
1144 〔第19問〕(配点:3)
1145 次の対話は,
1146 憲法改正に関する教授と学生の対話である。
1147
1148 教授の各質問に対する次のアからウま
1149 での学生の各回答について,
1150 それぞれ正しい場合には1を,
1151 誤っている場合には2を選びなさい。
1152
1153
1154 (解答欄は,
1155 アからウの順に[37]から[39])
1156 教授.憲法第96条第1項は,
1157 「この憲法の改正は,
1158 各議院の総議員の3分の2以上の賛成で,
1159
1160 国会が,
1161 これを発議し,
1162 国民に提案してその承認を経なければならない。
1163
1164 」と規定している
1165 が,
1166 この「総議員」の意味には争いがあって,
1167 @法定議員数と解する説と,
1168 A現に各議院に
1169 在職する議員数の総数とする説があるね。
1170
1171 A説の根拠として考えられるものは何かな。
1172
1173
1174 ア.定足数が一定になり「総議員」の数を巡る争いを避けられること,
1175 憲法改正の発議要件を
1176 厳格にして議決を慎重にさせるのが憲法の趣旨に合致することなどがあります。
1177
1178 [37]
1179 教授.それから,
1180 改正案を国会に提案する権限を内閣が有するか否かについても,
1181 肯定説と否定
1182 説とが対立しているね。
1183
1184 肯定説に対しては,
1185 否定説の立場から,
1186 内閣の発案権を認めると国
1187 会の自主的審議権が害されるとの批判がされているが,
1188 この批判に対する肯定説の立場から
1189 の反論として,
1190 どのようなものが考えられるだろうか。
1191
1192
1193 イ.内閣に発案権を認めたとしても,
1194 各議院は内閣の改正案に対する修正権を持つので,
1195 国会
1196 の自主的審議権を害するおそれはないとの反論が可能だと思います。
1197
1198 [38]
1199 教授.憲法改正は,
1200 改正案が国民に提案され,
1201 国民投票が行われ,
1202 その過半数の賛成で承認され
1203 るのでなければ成立しないね。
1204
1205 「過半数」の意味については,
1206 @有権者総数の過半数か,
1207 A
1208 無効投票を含めた投票総数の過半数か,
1209 B有効投票総数の過半数か,
1210 を巡り議論があるとこ
1211 ろだが,
1212 @説に対する批判として考えられるものを挙げてみよう。
1213
1214
1215 ウ.@説に対しては,
1216 棄権者が全て改正案に反対の意思と評価されてしまう点で妥当ではない
1217 との批判が考えられます。
1218
1219 [39]
1220 〔第20問〕(配点:2)
1221 憲法の法源に関する次のアからウまでの各記述について,
1222 正しいものには○,
1223 誤っているものに
1224 は×を付した場合の組合せを,
1225 後記1から8までの中から選びなさい。
1226
1227 (解答欄は,
1228 [No.40])
1229 ア.硬性憲法の原則を重視する立場をとっても,
1230 憲法の空白を埋める事実が反復・継続された場
1231 合に,
1232 国家機関を政治的に拘束する憲法慣習の成立を認めることができる。
1233
1234
1235 イ.判例が,
1236 後の裁判を法的に拘束するという立場をとるならば,
1237 法律の合憲性に関する最高裁
1238 判所の判例を変更することは,
1239 後の最高裁判所であっても,
1240 許されない。
1241
1242
1243 ウ.条約の国内法的効力は憲法に劣るという立場をとるならば,
1244 裁判所が,
1245 立法事実の存否を判
1246 断するための資料として,
1247 国際人権条約を参照することは,
1248 許されない。
1249
1250
1251 1.ア○
1252
1253 イ○
1254
1255 ウ○
1256
1257 2.ア○
1258
1259 イ○
1260
1261 ウ×
1262
1263 3.ア○
1264
1265 イ×
1266
1267 ウ○
1268
1269 4.ア○
1270
1271 イ×
1272
1273 ウ×
1274
1275 5.ア×
1276
1277 イ○
1278
1279 ウ○
1280
1281 6.ア×
1282
1283 イ○
1284
1285 ウ×
1286
1287 7.ア×
1288
1289 イ×
1290
1291 ウ○
1292
1293 8.ア×
1294
1295 イ×
1296
1297 ウ×
1298
1299 - 11 -
1300
1301