1 - 1 -
2 短答式試験問題集
3 [憲法・行政法]
4 - 2 -
5 [憲法]
6 〔第1問〕(配点:3)
7 次の対話は、
8 刑事収容施設被収容者に対する人権の制約に関する教授と学生の対話である。
9
10 教授
11 の各質問に対する次のアからウまでの学生の各回答について、
12 それぞれ正しい場合には1を、
13 誤っ
14 ている場合には2を選びなさい。
15
16 (解答欄は、
17 アからウの順に[No.1]から[No.3])
18 教授.まず、
19 刑事収容施設内における被収容者の喫煙の自由が認められるか否かについて伺いま
20 す。
21
22 最高裁判所は、
23 未決勾留による被拘禁者の喫煙を制限することの合憲性が争われた事件
24 の判決(最高裁判所昭和45年9月16日大法廷判決、
25 民集24巻10号1410頁)にお
26 いて、
27 どのような判断をしていますか。
28
29
30 ア.たばこは単なる嗜好品であることからも、
31 喫煙の自由が憲法第13条の保障する基本的人
32 権に含まれるものではないことを明示し、
33 施設内における喫煙制限の措置は、
34 そもそも憲法
35 上の権利を制約するものではないとしています。
36
37 [No.1]
38 教授.次に、
39 新聞紙等の閲読について伺います。
40
41 最高裁判所は、
42 未決勾留による被拘禁者の新聞
43 紙の閲読を制限することの合憲性が争われた事件の判決(最高裁判所昭和58年6月22日
44 大法廷判決、
45 民集37巻5号793頁)において、
46 新聞紙等を閲読する自由の制限が認めら
47 れるか否かを審査するに当たり、
48 いかなる判断枠組みを示していますか。
49
50
51 イ.被拘禁者の新聞紙や図書等を閲読する自由の制限が許されるためには、
52 その閲読を許すこ
53 とにより施設内の規律及び秩序を維持する上で放置できない程度の障害が生じる相当の蓋然
54 性があると認められることが必要であるとしています。
55
56 [No.2]
57 教授.では、
58 信書の発信をめぐってはどうでしょうか。
59
60 最高裁判所は、
61 受刑者による親族以外へ
62 の信書の発信を不許可としたことの合憲性が争われた事件の判決(最高裁判所平成18年3
63 月23日第一小法廷判決、
64 集民219号947頁)において、
65 いかなる結論を出しているの
66 かについて説明してください。
67
68
69 ウ.受刑者による親族でない者との間の信書の発受は、
70 受刑者の身柄の確保、
71 受刑者の改善、
72
73 更生の点において障害が生じる一般的、
74 抽象的おそれがあることから、
75 刑務所長が信書の発
76 信を不許可としたことは違憲ではないとしています。
77
78 [No.3]
79 - 3 -
80 〔第2問〕(配点:3)
81 憲法第19条に関する次のアからウまでの各記述について、
82 最高裁判所の判例の趣旨に照らして、
83
84 それぞれ正しい場合には1を、
85 誤っている場合には2を選びなさい。
86
87 (解答欄は、
88 アからウの順に
89 [No.4]から[No.6])
90 ア.政治的活動が直ちに労働組合の目的の範囲外であるとすることはできないが、
91 選挙において
92 どの政党又はどの候補者を支持するかは、
93 投票の自由と表裏をなすものとして、
94 組合員各人が
95 自主的に決定すべき事柄であるから、
96 労働組合が組合員に対して、
97 組合出身の立候補者の選挙
98 運動の応援のために臨時組合費の負担を強制することは許されない。
99
100 [No.4]
101 イ.職務上の命令に従って、
102 卒業式等の式典において国歌斉唱の際に起立斉唱する行為は、
103 特定
104 の思想又はこれに反する思想の表明として外部から認識されるものと評価すべきであり、
105 個人
106 の歴史観ないし世界観に由来する行動と異なる外部的行為を求められることになるから、
107 公立
108 高校の教諭に対して卒業式の際に国旗に向かって起立し国歌を斉唱することを命ずる校長の職
109 務命令は、
110 思想及び良心の自由を間接的に制約するものである。
111
112 [No.5]
113 ウ.税理士会が強制加入団体であり、
114 その会員には、
115 様々の思想・信条及び主義・主張を有する
116 者が存在することが当然に予定されているから、
117 税理士会の活動の範囲にも、
118 税理士会の活動
119 への会員の協力義務にも、
120 限界があり、
121 政党など政治資金規正法上の政治団体に対する金員の
122 寄付は、
123 その寄付が税理士に係る法令の制定改廃に関する要求を実現するためであった場合を
124 除き、
125 税理士会の目的の範囲外の行為といわざるを得ない。
126
127 [No.6]
128 〔第3問〕(配点:2)
129 憲法第20条に関する次のアからウまでの各記述について、
130 最高裁判所の判例の趣旨に照らして、
131
132 正しいものには○、
133 誤っているものには×を付した場合の組合せを、
134 後記1から8までの中から選
135 びなさい。
136
137 (解答欄は、
138 [No.7])
139 ア.公立学校において、
140 学生の信仰について調査やせん索を行い、
141 宗教を序列化して別段の取扱
142 いをすることは許されない。
143
144 したがって、
145 公立学校の学生が信仰上の理由により剣道実技の履
146 修を拒否する場合、
147 その理由の当否を判断するために、
148 学校が宗教上の信条と履修拒否との合
149 理的関連性が認められるかどうかを確認するための調査をすることは、
150 公教育の宗教的中立性
151 に反する。
152
153
154 イ.憲法第20条第1項前段、
155 同条第2項の趣旨に照らせば、
156 宗教上の人格権の一内容として、
157
158 静謐な環境の下で信仰生活を送る利益が保障される。
159
160 私的団体が殉職した自衛官を遺族の意思
161 に反して神社に合祀申請した行為は、
162 遺族の信仰生活の静謐を害するが、
163 その侵害の態様や程
164 度が社会的に許容し得る限度を超えておらず、
165 遺族の法的利益が侵害されたとはいえない。
166
167
168 ウ.国公有地が無償で宗教的施設の敷地としての用に供されている状態が、
169 政教分離原則に反す
170 るか否かを判断するに当たっては、
171 当該宗教的施設の性格、
172 当該土地が無償で当該施設の敷地
173 としての用に供されるに至った経緯、
174 当該無償提供の態様等の客観的な事情を総合的に考慮し
175 て判断すべきであるが、
176 これらに対する一般人の評価等の主観的な事情については、
177 判断の基
178 礎とすべきでない。
179
180
181 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○
182 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ×
183 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ×
184 - 4 -
185 〔第4問〕(配点:2)
186 報道の自由や取材の自由に関する次のアからウまでの各記述について、
187 最高裁判所の判例の趣旨
188 に照らして、
189 正しいものには○、
190 誤っているものには×を付した場合の組合せを、
191 後記1から8ま
192 での中から選びなさい。
193
194 (解答欄は、
195 [No.8])
196 ア.報道機関の報道は、
197 民主主義社会において、
198 国民が国政に関与するにつき、
199 重要な判断の資
200 料を提供し、
201 国民の知る権利に奉仕するものであるから、
202 事実の報道の自由は、
203 思想の表明の
204 自由と並んで、
205 表現の自由を規定した憲法第21条の保障の下にあり、
206 このような報道機関の
207 報道が正しい内容を持つためには、
208 報道のための取材の自由も、
209 憲法第21条によって報道の
210 自由と同程度に保障される。
211
212
213 イ.報道機関の取材結果に対する裁判所の提出命令の可否は、
214 刑事手続の対象犯罪の性質、
215 態様、
216
217 軽重及び取材結果の証拠としての価値、
218 ひいては、
219 公正な刑事裁判を実現するに当たっての必
220 要性の有無と、
221 取材結果の提出によって報道機関の取材の自由が妨げられる程度及びこれが報
222 道の自由に及ぼす影響の度合その他諸般の事情を比較衡量して決するが、
223 捜査機関が主体とな
224 って行う取材結果に対する差押の可否は、
225 捜査機関と裁判所との性格の違いから、
226 より慎重な
227 検討が求められるため、
228 このような比較衡量で決することはできない。
229
230
231 ウ.報道機関の関係者は、
232 民事訴訟において取材源に係る証言を求められた場合、
233 当該報道が公
234 共の利益に関するものであって、
235 その取材の手段、
236 方法が一般の刑罰法令に触れるとか、
237 取材
238 源となった者が取材源の秘密の開示を承諾しているなどの事情がなく、
239 しかも、
240 当該民事事件
241 が社会的意義や影響のある重大な事件であるため、
242 当該取材源の秘密の社会的価値を考慮して
243 もなお公正な裁判を実現すべき必要性が高く、
244 そのために当該証言を得ることが必要不可欠で
245 あるといった事情が認められないのであれば、
246 原則として、
247 当該証言を拒絶できる。
248
249
250 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○
251 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ×
252 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ×
253 〔第5問〕(配点:3)
254 教育を受ける権利に関する次のアからウまでの各記述について、
255 bの見解がaの見解の根拠とな
256 っている場合には1を、
257 そうでない場合には2を選びなさい。
258
259 (解答欄は、
260 アからウの順に[No.
261 9]から[No.11])
262 ア.a.教育行政機関は、
263 法律の授権に基づいて、
264 公教育における教育の内容及び方法について
265 決定権能を有する。
266
267
268 b.国民全体の教育意思は、
269 憲法の採用する議会制民主主義の下においては、
270 国会の法律制
271 定を通じて具体化されるべきものである。
272
273 [No.9]
274 イ.a.高等学校における教育の目的を達成するためには、
275 高等学校の教師に教育の具体的内容
276 及び方法についての裁量を広く認めるべきである。
277
278
279 b.高等学校において、
280 生徒の側には、
281 教師の教育内容を批判する十分な能力は備わってお
282 らず、
283 国が教育の一定水準を維持する必要がある。
284
285 [No.10]
286 ウ.a.憲法第26条第2項後段は、
287 義務教育は無償とするとしているところ、
288 当然に国が一切
289 の費用を負担しなければならないとはいえないから、
290 その無償の範囲は授業料であると解
291 される。
292
293
294 b.義務教育は単なる国家的要請ではなく、
295 親が本来有している子女を教育すべき義務を全
296 うさせようとする趣旨によるものである。
297
298 [No.11]
299 - 5 -
300 〔第6問〕(配点:2)
301 刑事補償請求権に関する次のアからウまでの各記述について、
302 正しいものには○、
303 誤っているも
304 のには×を付した場合の組合せを、
305 後記1から8までの中から選びなさい。
306
307 (解答欄は、
308 [No.
309 12])
310 ア.刑事補償請求制度は、
311 憲法第31条以下の刑事手続に関する諸権利の保障によってもなお生
312 じる国民の不利益に対する補償を定めたものであって、
313 公務員の違法行為や故意・過失の有無
314 に関わりなく、
315 結果に対する補償請求を認めており、
316 抑留又は拘禁された後、
317 結果として無罪
318 の裁判を受けた者に対し、
319 相応の補償をすることによって、
320 公平の要請を満たそうとするもの
321 である。
322
323
324 イ.最高裁判所は、
325 緊急逮捕され少年鑑別所に収容された後、
326 非行事実が認められないという理
327 由で不処分決定を受けた少年が行った刑事補償請求につき、
328 不処分決定は刑事訴訟法上の手続
329 とは性質を異にする少年審判の手続における決定であることなどを理由として刑事補償の対象
330 となる「無罪の裁判」には当たらないと判示した。
331
332
333 ウ.最高裁判所は、
334 抑留又は拘禁された後、
335 起訴されずに釈放された者は刑事補償の対象となら
336 ないが、
337 不起訴となった事実に基づく抑留又は拘禁であっても、
338 そのうちに実質上は無罪とな
339 った事実についての抑留又は拘禁であると認められるものがあるときは、
340 その部分の抑留及び
341 拘禁は刑事補償の対象となると解している。
342
343
344 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○
345 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ×
346 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ×
347 〔第7問〕(配点:3)
348 法の支配に関する次のアからウまでの各記述について、
349 bの見解がaの見解の根拠となっている
350 場合には1を、
351 そうでない場合には2を選びなさい。
352
353 (解答欄は、
354 アからウの順に[No.13]から
355 [No.15])
356 ア.a.イギリスで20世紀までに成立した法の支配は、
357 制定法とコモン・ローを中心とした
358 「正規の法」による支配を意味しており、
359 裁判所による法の適用を保障することを要求し
360 ている。
361
362
363 b.イギリスでは、
364 17世紀の国会と国王との抗争を経て、
365 国会が主権を有するという観念
366 が確立された。
367
368 [No.13]
369 イ.a.19世紀後半のドイツにおいて採用されていた法治国家概念は、
370 今日では、
371 形式的法治
372 国家論であると批判されている。
373
374
375 b.19世紀後半のドイツにおいては、
376 法律の留保の下、
377 行政権が国民の権利を制限し、
378
379 は義務を課すには法律の根拠が必要とされたが、
380 法律がどのような内容を伴っているかは
381 問題とされなかった。
382
383 [No.14]
384 ウ.a.現在の立憲主義国家の多くは、
385 統治原理として法治主義を掲げる場合であっても、
386 その
387 内実は、
388 法の支配原理とほぼ同じ意味を持つようになっている。
389
390
391 b.現在の立憲主義国家の多くは、
392 国民主権原理を採用している。
393
394 [No.15]
395 - 6 -
396 〔第8問〕(配点:2)
397 憲法第9条に関する次のアからウまでの各記述について、
398 正しいものには○、
399 誤っているものに
400 は×を付した場合の組合せを、
401 後記1から8までの中から選びなさい。
402
403 (解答欄は、
404 [No.16])
405 ア.憲法第9条第1項について、
406 国際紛争を解決するための戦争を放棄したものであり、
407 自衛戦
408 争を放棄したものではないとの考え方に立った場合、
409 同条第2項後段について、
410 交戦権は否認
411 されていると解することはできない。
412
413
414 イ.判例によれば、
415 憲法第9条は、
416 私法上の行為の効力を直接規律することを目的とした規定で
417 はないため、
418 国の私法上の行為については、
419 実質的にみて公権力の発動たる行為と何ら変わり
420 がないといえるような特段の事情があったとしても、
421 同条が直接適用されることはない。
422
423
424 ウ.アメリカ合衆国軍隊の駐留を合憲と解する考え方として、
425 憲法第9条第2項の「戦力」とは、
426
427 日本が指揮権、
428 管理権を行使し得る戦力を意味し、
429 外国の軍隊はこれに当たらないとするもの
430 があり、
431 最高裁判所は、
432 この考え方を採用している。
433
434
435 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○
436 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ×
437 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ×
438 〔第9問〕(配点:3)
439 国会の運営に関する次のアからウまでの各記述について、
440 それぞれ正しい場合には1を、
441 誤って
442 いる場合には2を選びなさい。
443
444 (解答欄は、
445 アからウの順に[No.17]から[No.19])
446 ア.衆議院が可決し参議院に送付された議案について、
447 参議院が審議中に衆議院が解散した場合、
448
449 その議案は参議院で継続審査に付されることにより廃案とならず、
450 次の会期において参議院で
451 可決されれば成立する。
452
453 [No.17]
454 イ.両議院の会議は公開が原則であるが、
455 出席議員の3分の2以上の多数で議決したときは秘密
456 会を開くことができる。
457
458 秘密会では傍聴及び報道が制限され、
459 会議の記録も公表されることは
460 ない。
461
462 [No.18]
463 ウ.内閣は、
464 国会閉会後に緊急の必要が生じた場合、
465 臨時会を召集することができる。
466
467 また、
468
469 ずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求があれば、
470 内閣は、
471 臨時会の召集を決定しなけれ
472 ばならない。
473
474 [No.19]
475 〔第10問〕(配点:2)
476 違憲審査に関する次のアからウまでの各記述について、
477 正しいものには○、
478 誤っているものには
479 ×を付した場合の組合せを、
480 後記1から8までの中から選びなさい。
481
482 (解答欄は、
483 [No.20])
484 ア.憲法第81条は、
485 立法及び行政行為に対する違憲審査権を、
486 最高裁判所を終審とする司法裁
487 判所に与えたものであって、
488 同条の「処分」とは行政処分を意味し、
489 裁判所による判決や決定
490 は含まれない。
491
492
493 イ.最高裁判所は、
494 立法不作為により在外国民が選挙権を行使することができない場合に、
495 立法
496 不作為の違憲を理由とする国家賠償請求を認めるほか、
497 次回の選挙において選挙権を行使する
498 権利を有することの確認を求める訴えについても、
499 公法上の法律関係に関する確認の訴えとし
500 て適法であるとして、
501 これを認めている。
502
503
504 ウ.憲法と条約の効力関係につき憲法優位説を採った場合は、
505 条約が憲法第81条に列挙されて
506 いないこと、
507 条約は外国との合意によって成立するという特殊性があることなどを踏まえても、
508
509 条約を違憲審査の対象から除外する立場は採り得ない。
510
511
512 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○
513 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ×
514 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ×
515 - 7 -
516 〔第11問〕(配点:3)
517 次の対話は、
518 地方自治に関する教授と学生の対話である。
519
520 教授の各質問に対する次のアからウま
521 での学生の各回答について、
522 それぞれ正しい場合には1を、
523 誤っている場合には2を選びなさい。
524
525
526 (解答欄は、
527 アからウの順に[No.21]から[No.23])
528 教授.地方公共団体が、
529 住民に関係する施策に対する賛否を問う住民投票を実施した場合におい
530 て、
531 その地方公共団体の長がその投票の結果を尊重するものとする旨を定める条例が設けら
532 れていた場合、
533 その地方公共団体の長は、
534 その住民投票の結果に従うべき法的な義務を負う
535 でしょうか。
536
537
538 ア.条例による住民投票の結果に法的拘束力を肯定すると、
539 間接民主制によって地方政治を行
540 おうとする現行法の制度原理と整合しない結果を招来することになりかねないため、
541 その地
542 方公共団体の長は、
543 その結果に従うべき法的な義務を負うものではありません。
544
545 [No.21]
546 教授.条例によって罰則を設けることは、
547 罪刑法定主義との関係で問題はないでしょうか。
548
549 また、
550
551 条例によって罰則を設けることができるとした場合、
552 その罰則には、
553 法律上、
554 何らかの制限
555 は課されているでしょうか。
556
557
558 イ.条例は、
559 住民の代表機関である地方公共団体の議会の議決によって成立する民主的な立法
560 であり、
561 実質的には法律に準ずるものといえますから、
562 条例によって罰則を設けることはで
563 きますし、
564 その罰則には、
565 法律上、
566 特段の制限は課されていません。
567
568 [No.22]
569 教授.最高裁判所の判例の趣旨に照らすと、
570 ある地域団体が憲法第93条第2項の「地方公共団
571 体」に該当するには、
572 法律で地方公共団体として取り扱われていれば足りるでしょうか。
573
574
575 た、
576 もしそれでは足りないとすれば、
577 他にどのような要件を満たす必要があるでしょうか。
578
579
580 ウ.その地域団体が法律で地方公共団体として取り扱われていることに加え、
581 事実上住民が経
582 済的文化的に密接な共同生活を営み、
583 共同体意識を持っているという社会的基盤が存在する
584 との要件を満たせば、
585 「地方公共団体」に該当し、
586 その他の要件までは必要ありません。
587
588
589 [No.23]
590 - 8 -
591 〔第12問〕(配点:2)
592 日本国憲法の改正に関する次のアからウまでの各記述について、
593 正しいものには○、
594 誤っている
595 ものには×を付した場合の組合せを、
596 後記1から8までの中から選びなさい。
597
598 (解答欄は、
599 [No.
600 24])
601 ア.憲法改正の手続は国会の発議により始まるが、
602 国会法によれば、
603 憲法改正原案の発議は、
604
605 議院においては議員100人以上、
606 参議院においては議員50人以上の賛成を要することとさ
607 れ、
608 法律案を発議する場合よりも、
609 賛成議員数が加重されている。
610
611
612 イ.憲法改正には、
613 特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票による国民の承認が
614 必要とされており、
615 その重要性に鑑み、
616 国民投票に関し異議がある投票人は、
617 最高裁判所にの
618 み訴訟を提起することができる。
619
620
621 ウ.国民投票において、
622 投票率が50パーセントに満たなかった場合には、
623 投票総数の2分の1
624 を超える賛成があったとしても、
625 主権者たる国民の承認があったとは認め難いことから、
626 その
627 国民投票は成立せず、
628 国民の承認を得られなかったものとなることが法律上規定されている。
629
630
631 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○
632 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ×
633 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ×
634 - 9 -
635 [行政法]
636 〔第13問〕(配点:2)
637 行政上の法律関係に関する教員と学生による以下の対話中の次のアからウまでの【 】内の各記
638 述について、
639 最高裁判所の判例に照らし、
640 正しいものに○、
641 誤っているものに×を付した場合の組
642 合せを、
643 後記1から8までの中から選びなさい。
644
645 (解答欄は、
646 [25])
647 教員:行政上の法律関係については、
648 民事法の規定がどこまで適用されるかが問題となりますね。
649
650
651 学生:例えば、
652 (ア)【国税滞納処分による差押えについては、
653 国家が権力的手段をもって強制
654 的に行うもので、
655 対等な私人間の経済取引とはその本質を異にするため、
656 私経済上の取引の
657 安全を保障する規定である民法第177条は適用されません。
658
659
660 教員:公営住宅の使用関係についても議論がありますね。
661
662
663 学生:(イ)【公営住宅の使用関係については、
664 基本的に私人間の家屋賃貸借関係と異なるとこ
665 ろはないため、
666 公営住宅法及びこれに基づく条例に特別の定めがない限り、
667 原則として民法
668 及び借地借家法が適用されます。
669
670
671 教員:会計法第30条については、
672 国を当事者とする公法上の金銭債権に限って適用されるとの
673 見解もありますが、
674 判例はどう言っていますか。
675
676
677 学生:(ウ)【会計法第30条は、
678 国の権利義務を早期に決済する必要があるなど主として行政
679 上の便宜を考慮した規定であるとして、
680 国の安全配慮義務違反を理由とする国家公務員の国
681 に対する損害賠償請求権についても同条所定の消滅時効期間の適用を認めました。
682
683
684 (参照条文)会計法
685 第30条 金銭の給付を目的とする国の権利で、
686 時効に関し他の法律に規定がないものは、
687
688 れを行使することができる時から5年間行使しないときは、
689 時効によつて消滅する。
690
691 国に対
692 する権利で、
693 金銭の給付を目的とするものについても、
694 また同様とする。
695
696
697 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○
698 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ×
699 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ×
700 〔第14問〕(配点:2)
701 行政処分に関する次のアからウまでの各記述について、
702 最高裁判所の判例に照らし、
703 正しいもの
704 に○、
705 誤っているものに×を付した場合の組合せを、
706 後記1から8までの中から選びなさい。
707
708 (解
709 答欄は、
710 [26])
711 ア.母がした子の住民票作成の申出に対し、
712 市町村長が住民票を作成しない旨の応答をすること
713 は、
714 母又は子の権利義務ないし法律上の地位に直接影響を及ぼすものであるから、
715 行政事件訴
716 訟法第3条第2項にいう「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」に当たる。
717
718
719 イ.国土交通大臣が一級建築士免許取消処分をする場合、
720 建築士に対する懲戒に係る処分基準が
721 公表されているのであれば、
722 当該処分の通知書において、
723 同処分基準の適用関係を全く示さな
724 かったとしても、
725 行政手続法上の理由の提示として不足することはない。
726
727
728 ウ.母体保護法に基づき人工妊娠中絶手術を行うことができる医師に指定する処分を受けた開業
729 医が、
730 当該処分後に虚偽の出生証明書を作成して罰金刑を受けたとしても、
731 処分の撤回につい
732 て法令に直接明文の規定がない限り、
733 当該処分が撤回されることはない。
734
735
736 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○
737 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ×
738 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ×
739 - 10 -
740 〔第15問〕(配点:3)
741 不利益処分の手続に関する次のアからエまでの各記述について、
742 行政手続法に照らし、
743 それぞれ
744 正しい場合には1を、
745 誤っている場合には2を選びなさい。
746
747 (解答欄は、
748 アからエの順に[27]
749 から[30])
750 ア.不利益処分がされた場合に利益を受けることとなる参加人は、
751 聴聞の通知があった時から聴
752 聞が終結する時までの間、
753 行政庁に対し、
754 当該不利益処分の原因となる事実を証する資料の閲
755 覧を求めることができる。
756
757 [27]
758 イ.行政庁は、
759 金銭の給付決定を取り消す不利益処分をしようとする場合には、
760 意見陳述のため
761 の手続を執る必要はない。
762
763 [28]
764 ウ.聴聞の通知を受けた当事者は、
765 聴聞の期日への出頭に代えて、
766 主宰者に対し、
767 聴聞の期日ま
768 でに陳述書を提出することができる。
769
770 [29]
771 エ.法令上必要とされる資格がなかったことが判明した場合に必ずすることとされている不利益
772 処分をする行政庁は、
773 当該処分の名あて人の求めがあったときに、
774 当該処分の理由を示せば足
775 りる。
776
777 [30]
778 〔第16問〕(配点:3)
779 行政裁量に関する次のアからエまでの各記述について、
780 最高裁判所の判例に照らし、
781 それぞれ正
782 しい場合には1を、
783 誤っている場合には2を選びなさい。
784
785 (解答欄は、
786 アからエの順に[31]か
787 ら[34])
788 ア.厚生労働大臣が、
789 生活保護法に基づいて定める保護の基準中の老齢加算に係る部分の改定に
790 際し、
791 最低限度の生活を維持する上で老齢であることに起因する特別な需要が存在するといえ
792 るか否かを判断するに当たっては、
793 同大臣に専門技術的かつ政策的な見地からの裁量権が認め
794 られる。
795
796 [31]
797 イ.収用委員会には、
798 土地収用法に基づく権利取得裁決において損失補償について裁決するに際
799 し、
800 補償の範囲及びその額の決定に当たって専門技術的かつ政策的な見地からの裁量権が認め
801 られる。
802
803 [32]
804 ウ.公有水面埋立法第4条第1項第1号が定める要件に適合するとした都道府県知事の判断に違
805 法があるか否かに関する裁判所の審査は、
806 専門技術的な知見に基づいてされた当該知事の判断
807 に不合理な点があるか否かという観点から行われる。
808
809 [33]
810 エ.公有水面埋立法第4条第1項第2号が定める要件に適合するとした都道府県知事の判断に違
811 法があるか否かに関する裁判所の審査は、
812 専門技術的な知見に基づいてされた当該知事の判断
813 に不合理な点があるか否かという観点から行われる。
814
815 [34]
816 (参照条文)公有水面埋立法
817 第4条 都道府県知事ハ埋立ノ免許ノ出願左ノ各号ニ適合スト認ムル場合ヲ除クノ外埋立ノ
818 免許ヲ為スコトヲ得ズ
819 一 国土利用上適正且合理的ナルコト
820 二 其ノ埋立ガ環境保全及災害防止ニ付十分配慮セラレタルモノナルコト
821 三〜六 (略)
822 2、
823 3 (略)
824 - 11 -
825 〔第17問〕(配点:3)
826 行政指導に関する次のアからエまでの各記述について、
827 行政手続法に照らし、
828 それぞれ正しい場
829 合には1を、
830 誤っている場合には2を選びなさい。
831
832 (解答欄は、
833 アからエの順に[35]から[
834 38])
835 ア.行政機関は、
836 文書による行政指導に従わなかった相手方に対し、
837 再度、
838 口頭で同一内容の行
839 政指導をした場合において、
840 当該相手方から、
841 確認のために、
842 当該口頭による行政指導の趣旨
843 及び内容並びに責任者を記載した書面の交付を求められたときは、
844 原則として、
845 当該書面を交
846 付しなければならない。
847
848 [35]
849 イ.国の行政機関が地方公共団体に対して行う行政指導には、
850 行政手続法の規定は適用されない。
851
852
853 [36]
854 ウ.何人も、
855 法令に違反する事実があり、
856 その是正のためにされるべき行政指導がされていない
857 と思料するときは、
858 当該行政指導の根拠となる規定が法律に置かれていないとしても、
859 当該行
860 政指導をする権限を有する行政機関に対し、
861 当該行政指導をすることを求めることができる。
862
863
864 [37]
865 エ.行政指導指針を定めるに当たっては、
866 その公表がされるか否かにかかわらず、
867 原則として、
868
869 行政手続法所定の意見公募手続を経なければならない。
870
871 [38]
872 〔第18問〕(配点:2)
873 行政契約に関する次のアからウまでの各記述について、
874 法令又は最高裁判所の判例に照らし、
875
876 しいものに〇、
877 誤っているものに×を付した場合の組合せを、
878 後記1から8までの中から選びなさ
879 い。
880
881 (解答欄は、
882 [39])
883 ア.地方公共団体が債務を負担する契約を締結する場合、
884 予算が議会で議決されていれば足り、
885
886 契約の締結自体について議会の議決が必要とされることはない。
887
888
889 イ.産業廃棄物の処分業者が、
890 公害防止協定において、
891 協定の相手方である町に対し、
892 その事業
893 や処理施設を将来廃止する旨を約束することは、
894 廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく
895 都道府県知事の許可に期限を付するに等しいため、
896 同法の趣旨に反する。
897
898
899 ウ.給水契約の申込みが適正かつ合理的な供給計画によっては対応することができないものであ
900 る場合には、
901 水道事業者は、
902 水道法第15条第1項にいう「正当の理由」があるものとして、
903
904 これを拒むことが許される。
905
906
907 (参照条文)水道法
908 第15条 水道事業者は、
909 事業計画に定める給水区域内の需要者から給水契約の申込みを受
910 けたときは、
911 正当の理由がなければ、
912 これを拒んではならない。
913
914
915 2、
916 3 (略)
917 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○
918 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ×
919 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ×
920 - 12 -
921 〔第19問〕(配点:2)
922 訴えの利益に関する次のアからウまでの各記述について、
923 最高裁判所の判例に照らし、
924 正しいも
925 のに○、
926 誤っているものに×を付した場合の組合せを、
927 後記1から8までの中から選びなさい。
928
929
930 (解答欄は、
931 [40])
932 ア.市街化区域内にある土地を開発区域として都市計画法第29条による開発許可を受けた開発
933 行為に関する工事が完了し、
934 当該工事の検査済証の交付がされた後においても、
935 予定建築物に
936 ついていまだ建築確認がされていないときは、
937 当該許可の取消しを求める訴えの利益は失われ
938 ない。
939
940
941 イ.保安林指定解除処分の取消訴訟係属中に代替施設の設置によって洪水や渇水の危険が解消さ
942 れ、
943 その防止上からは保安林の存続の必要性がなくなったとしても、
944 そのような事情は、
945 事情
946 判決に関する規定の適用に際して考慮されるべき事柄であって、
947 当該解除処分の取消しを求め
948 る訴えの利益を消滅させるものではない。
949
950
951 ウ.自動車等運転免許証の有効期間の更新に当たり、
952 一般運転者として扱われ、
953 優良運転者であ
954 る旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者は、
955 上記記載の有無により免許証の
956 有効期間に差異がないことから、
957 自己が優良運転者に当たる旨主張して当該更新処分の取消し
958 を求める訴えの利益を有しない。
959
960
961 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○
962 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ×
963 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ×
964 〔第20問〕(配点:3)
965 取消訴訟の審理に関する次のアからエまでの各記述について、
966 行政事件訴訟法に照らし、
967 それぞ
968 れ正しい場合には1を、
969 誤っている場合には2を選びなさい。
970
971 (解答欄は、
972 アからエの順に[
973 41]から[44])
974 ア.処分の取消訴訟と当該処分についての審査請求を棄却した裁決の取消訴訟とを提起すること
975 ができる場合であっても、
976 原告は、
977 当該裁決の取消訴訟において、
978 当該処分の違法を主張する
979 ことが許される。
980
981 [41]
982 イ.処分についての審査請求を棄却した裁決の取消訴訟を提起した後であっても、
983 原告は、
984 法令
985 に特別の定めがある場合を除き、
986 当該訴訟の口頭弁論の終結に至るまで、
987 当該訴訟に併合して、
988
989 当該処分の取消訴訟を適法に提起することができる。
990
991 [42]
992 ウ.裁判所は、
993 取消訴訟において、
994 必要があると認めるときは、
995 当事者が主張していない事実を
996 職権で認定することができる。
997
998 [43]
999 エ.裁判所は、
1000 取消訴訟において、
1001 必要があると認めるときは、
1002 当事者の申出を待たずに証拠調
1003 べをすることができるが、
1004 その証拠調べの結果について、
1005 当事者の意見をきかなければならな
1006 い。
1007
1008 [44]
1009 - 13 -
1010 〔第21問〕(配点:3)
1011 無効等確認の訴えに関する次のアからエまでの各記述について、
1012 法令又は最高裁判所の判例に照
1013 らし、
1014 それぞれ正しい場合には1を、
1015 誤っている場合には2を選びなさい。
1016
1017 (解答欄は、
1018 アからエ
1019 の順に[45]から[48])
1020 ア.原子炉の周辺に居住する住民は、
1021 同原子炉の設置者に対しその建設又は運転の差止めを求め
1022 る民事訴訟を提起していたとしても、
1023 同原子炉の設置許可処分の無効確認を求める訴えを適法
1024 に提起することができる。
1025
1026 [45]
1027 イ.処分の無効確認を求める訴えにおいては、
1028 被告において当該処分が適法かつ有効なものであ
1029 ることを具体的事実に基づき主張する必要があり、
1030 原告は、
1031 当該処分の無効原因の主張として、
1032
1033 抽象的に当該処分に重大かつ明白な瑕疵があると主張すれば足りる。
1034
1035 [46]
1036 ウ.行政事件訴訟法においては、
1037 裁判所は、
1038 処分の無効確認を求める訴えにおいて、
1039 当該処分が
1040 違法かつ無効なものであるものの、
1041 これを無効とすることにより公の利益に著しい障害を生ず
1042 る場合であって、
1043 処分を無効とすることが公共の福祉に適合しないと認めるときは、
1044 請求を棄
1045 却することができる旨条文上規定されている。
1046
1047 [47]
1048 エ.土地改良事業の施行に伴い土地改良区から所有地の換地処分を受けた者は、
1049 同処分に基づく
1050 登記等の手続が全て終了したときは、
1051 用途、
1052 地積等を総合的に勘案して当該換地が従前の土地
1053 に照応したものでなければならない旨のいわゆる照応の原則違反を理由とする同処分の無効確
1054 認を求める訴えを適法に提起することができない。
1055
1056 [48]
1057 〔第22問〕(配点:3)
1058 行政事件訴訟法上の仮の救済に関する次のアからエまでの各記述について、
1059 同法に照らし、
1060 それ
1061 ぞれ正しい場合には1を、
1062 誤っている場合には2を選びなさい。
1063
1064 (解答欄は、
1065 アからエの順に[
1066 49]から[52])
1067 ア.処分の執行停止の申立人は、
1068 当該執行停止が公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれのない
1069 ことを疎明する責任を負う。
1070
1071 [49]
1072 イ.処分の執行停止の決定は、
1073 口頭弁論を経ないでしなければならない。
1074
1075 [50]
1076 ウ.処分の執行又は手続の続行の停止は、
1077 処分の効力の停止によって目的を達することができる
1078 場合には、
1079 することができない。
1080
1081 [51]
1082 エ.処分の仮の差止めを命ずる決定は、
1083 第三者に対しては効力を有しない。
1084
1085 [52]
1086 - 14 -
1087 〔第23問〕(配点:2)
1088 損失補償に関する次のアからウまでの各記述について、
1089 最高裁判所の判例に照らし、
1090 正しいもの
1091 に○、
1092 誤っているものに×を付した場合の組合せを、
1093 後記1から8までの中から選びなさい。
1094
1095 (解
1096 答欄は、
1097 [53])
1098 ア.都市計画法第53条により、
1099 同条の施行区域内の土地に対し長期間にわたって建築制限が課
1100 されてきた場合、
1101 当該建築制限による損失は、
1102 その内容や程度にかかわらず、
1103 特別の犠牲とし
1104 て補償の対象となる。
1105
1106
1107 (参照条文)都市計画法
1108 第53条 都市計画施設の区域又は市街地開発事業の施行区域内において建築物の建築をし
1109 ようとする者は、
1110 国土交通省令で定めるところにより、
1111 都道府県知事等の許可を受けなけ
1112 ればならない。
1113
1114 ただし、
1115 次に掲げる行為については、
1116 この限りでない。
1117
1118
1119 一〜五 (略)
1120 2、
1121 3 (略)
1122 イ.旅館Aで火災が発生し、
1123 消防団長が消火活動に当たり、
1124 旅館Aに隣接する建物Bを破壊した
1125 際、
1126 建物Bへの延焼のおそれはなかったものの、
1127 付近の建物への延焼防止のため建物Bを破壊
1128 する緊急の必要性があった場合、
1129 建物Bの損失は補償の対象とならない。
1130
1131
1132 ウ.X社が自己所有地の地下にガソリンタンクを適法に設置したところ、
1133 その後、
1134 国が地下道を
1135 新設したため、
1136 上記ガソリンタンクの設置状況が消防法違反の状態となりその移転を余儀なく
1137 された場合でも、
1138 X社の支出した移転費用は道路法第70条の規定する補償の対象とならない。
1139
1140
1141 (参照条文)道路法
1142 第70条 土地収用法第93条第1項の規定による場合の外、
1143 道路を新設し、
1144 又は改築した
1145 ことに因り、
1146 当該道路に面する土地について、
1147 通路、
1148 みぞ、
1149 かき、
1150 さくその他の工作物を
1151 新築し、
1152 増築し、
1153 修繕し、
1154 若しくは移転し、
1155 又は切土若しくは盛土をするやむを得ない必
1156 要があると認められる場合においては、
1157 道路管理者は、
1158 これらの工事をすることを必要と
1159 する者(中略)の請求により、
1160 これに要する費用の全部又は一部を補償しなければならな
1161 い。
1162
1163 (以下略)
1164 2〜4 (略)
1165 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○
1166 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ×
1167 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ×
1168 - 15 -
1169 〔第24問〕(配点:2)
1170 行政組織に関する次のアからウまでの各記述について、
1171 法令又は最高裁判所の判例に照らし、
1172
1173 しいものに○、
1174 誤っているものに×を付した場合の組合せを、
1175 後記1から8までの中から選びなさ
1176 い。
1177
1178 (解答欄は、
1179 [54])
1180 ア.内閣法第10条は権限の代理に関する規定ではなく、
1181 権限の委任に関する規定であるから、
1182
1183 同条に基づき内閣総理大臣により指定された国務大臣が行った処分は、
1184 当該国務大臣の処分と
1185 して法的効力を生じる。
1186
1187
1188 (参照条文)内閣法
1189 第10条 主任の国務大臣に事故のあるとき、
1190 又は主任の国務大臣が欠けたときは、
1191 内閣総
1192 理大臣又はその指定する国務大臣が、
1193 臨時に、
1194 その主任の国務大臣の職務を行う。
1195
1196
1197 イ.内閣府は、
1198 内閣の事務を助けることを任務とする行政機関であるが、
1199 内閣府の長である内閣
1200 総理大臣は、
1201 各省大臣と同様に内閣の統轄の下で行政事務を分担管理する。
1202
1203
1204 ウ.地方の実情に適応した教育を行わせることを旨とする教育に関する地方自治の原則によれば、
1205
1206 国の行政機関は、
1207 地方公共団体で設置される教育委員会が有する教育に関する固有の権限に対
1208 して介入することができない。
1209
1210
1211 1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○
1212 4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ×
1213 7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ×